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水野年方顕彰碑

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
水野年方顕彰碑。

水野年方顕彰碑(みずのとしかたけんしょうひ)とは、浮世絵師水野年方を顕彰するために建立された石碑のこと。

解説

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水野年方の十三回忌の前年にあたる大正12年(1923年)5月、年方の門下生及び賛同者により神田明神の境内に建立された石碑である。石柱の上に笠石を載せ、上部に火袋を設けた献燈の形をしており、神田明神社殿の真裏にある末廣稲荷社の右脇に現存する。碑裏面の氏名は小山光方から平田月方までの31名が年方の門人、藤浦富太郎以下の者が年方の縁故者である。

碑文

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  • 以下碑文の内容は「水野年方とその門下」(『近代画説』第九号所収)による。なお碑表面の本文は句読点が無いので、読みやすさを考え適宜文章に空白を設けた。
  • 碑裏面は「水野年方とその門下」によれば横並びにして4段に分けて記している。また碑裏面の括弧()は、「水野年方とその門下」において「判読に苦しむところ」とされる箇所である。

碑表面

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水野年方君は本姓野中氏通称粂次郎 慶応二年一月江戸神田に生る 月岡芳年に学び後諸派を研究し 率先浮世絵の向上に努力せり 屡展覧会審査員に選ばれ 其画筆致精微気品最も高し 忠信参館図は忝くも御府に入れり 明治四十一年四月七日病没す 年僅に四十三 平生情義に厚く門下秀才に富む 茲に胥謀りて塔を建て永く其徳を紀す 嗚呼君芸に游びて華を摭ひ根を培い 筆精に韻高し 稟命永からざりしかど芬芳は窮りなからむ
 大正十二年四月  同庚の友 関巌二郎撰并書

碑裏面

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(1段目)
小山光方
竹田敬方
山口米庵
鏑木清方
山本宜方
笠原常方
田嶋定方
大石雅方
須藤宗方
草野栄方
(2段目)
中井智方
西村景方
山本方堂
吉本月荘
木村貞治郎
池田輝方
大野静方
荒井寛方
水野秀方
池田蕉園
芳野尚方
(3段目)
(垣)山隆方
椎塚蕉華
大江蕉玉
歌川若菜
古山勝方
古荘信方
中山秋瀧
佐藤和方
池田秋方
平田月方
(4段目)
藤浦富太郎
小倉高嘉
田中(敬雄)
小林きん
山脇義久
秋山武右衛門
新富

参考文献

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  • 岩切信一郎 「水野年方とその門下」 『近代画説』第九号 明治美術学会、2000年

関連項目

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