氷見駅
氷見駅 | |
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駅舎(2018年3月11日) | |
ひみ Himi | |
◄島尾 (3.0km) | |
所在地 | 富山県氷見市伊勢大町一丁目12-18 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■氷見線 |
キロ程 | 16.5 km(高岡起点) |
電報略号 | ヒミ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線(実質1面1線) |
乗車人員 -統計年度- |
819人/日(降車客含まず) -2017年- |
開業年月日 | 1912年(大正元年)9月19日 |
備考 |
業務委託駅 みどりの窓口 有 |
氷見駅(ひみえき)は、富山県氷見市伊勢大町一丁目にある西日本旅客鉄道(JR西日本)氷見線の駅。同線の終着駅である。
歴史
氷見駅開業当時の位置問題
中越鉄道の氷見延伸にあたり、氷見町においてはその駅を建設すべき位置が問題となり、1911年(明治44年)5月26日に氷見町議会は海運の便を考慮して御蔵下という海岸近くの場所を停車場予定地に決定したが、この氷見町の提案は港湾設備の新設を必要としており、氷見郡役所は廉価で取得可能な湊川近隣の御座町を予定地とするよう提案した[1]。こうした議論の結果、中越鉄道と氷見郡は協定して停車場建設予定地を湊川西岸朝日町に決定したのであるが[1]、市街地を横断することになる路線の決定に町民から異論が噴出し、土地取得に問題を生ずることとなったため、1912年(大正元年)9月19日の延伸開業時には結局伊勢町において仮停車場として開業することとなった[2]。
しかし、中越鉄道はこの仮停車場を本停車場として認定することを氷見郡に対して求めたため、氷見郡はこれを中越鉄道側の契約違反と看做し、土地の還付や代金を請求するに至った[1]。濱田恒之助富山県知事の仲介によって、1915年(大正4年)1月11日に氷見郡会は仮停車場を本停車場として認定する代りに、当駅駅舎を改築し、また中越鉄道に対する補助金を半額に減らす旨を決議し、氷見駅位置問題は解決することなった[1]。
年表
- 1912年(大正元年)9月19日 - 中越鉄道が島尾駅から延伸し、その終着駅として開業する[3][4]。旅客及び貨物の取扱を開始する[4]。
- 1915年(大正4年)2月19日 - 当駅の拡張工事を行う[5]。
- 1920年(大正9年)9月1日 - 中越鉄道の国有化により、鉄道省(国鉄)氷見軽便線の駅となる[6]。当駅は旅客、手荷物、小荷物及び大貨物の取扱を行う[6]。
- 1922年(大正11年)
- 1958年(昭和33年)10月 - 第13回国民体育大会の開催に際し駅舎を改築する[9][10]。
- 1959年(昭和34年)10月 - 氷羽線の着工式を挙行する[11]。
- 1974年(昭和49年)10月1日 - 営業範囲を改正し、旅客、荷物及び車扱貨物を取扱う駅となる[12]。
- 1978年(昭和53年)3月1日 - 営業範囲を改正し、車扱貨物の取扱を廃止する[13]。
- 1980年(昭和55年)7月 - 当駅横に市営自転車駐輪場が完成する[14]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 営業範囲を改正し、荷物の取扱を廃止する[15]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[4]。
- 2016年(平成28年)4月27日 - 氷見駅周辺整備事業が竣工し、公衆便所や雨よけが新設され、駐車場等が整備される[16]。
駅構造
頭端式ホーム1面2線を持つ地上駅である[17][18]。ただし切り欠きホームの2番線は列車の発着がなく、1面1線のみ使用されている[17][18]。構内には機回し線を有するほか[18]、かつては転車台が設置されていた[10]。
北陸広域鉄道部が管理し[19]、JR西日本金沢メンテックが駅務を受託する業務委託駅であり[20]、みどりの窓口が開設されている[18]。また、構内には観光案内所がある[18]。
のりば
のりば | 路線 | 行先 |
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1 | ■氷見線 | 高岡方面 |
2 | (使用停止中) |
-
駅舎(整備事業前)
-
ホーム
-
戦前の当駅記念駅印
貨物取扱
当駅における貨物取扱は、1978年(昭和53年)3月1日に廃止された[13]。
1951年(昭和26年)12月15日付『鉄道公報』第732号通報「専用線一覧について(営業局)」別表によると、当駅接続の専用線は次の通りであった[21]。
- 中越電化工業線(第三者使用:日本通運、動力:国鉄機関車、作業粁程:0.7粁)
1953年(昭和28年)10月10日付『鉄道公報』第1254号通報専用線一覧別表掲載中、当駅接続の専用線は次の通りであった[22]。
- 小松製作所線(第三者使用:日本通運、動力:国鉄機関車、作業粁程:0.7粁、備考:当専用線は氷見駅 - 島尾駅間より分岐する)
1970年(昭和45年)10月1日現在における当駅所属の専用線は以下の通りであった[23]。
- 小松製作所線(通運事業者:日本通運、動力:国鉄機関車、作業粁程:0.7粁、総延長粁程:0.4粁、備考:当専用線は氷見駅 - 島尾駅間より分岐する)
利用状況
「富山県統計年鑑」及び「氷見市の統計」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りである[24][25]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1995年 | 1,460 |
1996年 | 1,434 |
1997年 | 1,316 |
1998年 | 1,231 |
1999年 | 1,133 |
2000年 | 1,108 |
2001年 | 1,021 |
2002年 | 953 |
2003年 | 889 |
2004年 | 870 |
2005年 | 814 |
2006年 | 812 |
2007年 | 771 |
2008年 | 745 |
2009年 | 764 |
2010年 | 768 |
2011年 | 812 |
2012年 | 798 |
2013年 | 814 |
2014年 | 769 |
2015年 | 843 |
2016年 | 853 |
2017年 | 819 |
駅周辺
- 氷見市立朝日丘小学校
- 氷見市立南部中学校
- 富山県立氷見高等学校
- 氷見駅前郵便局
- 国道415号
- 日名田屋餅店
- 氷見キネマ(映画館)
- 高岡屋本舗(氷見うどん専門店)
- 湊川(みなとがわ)リバーウォーク
- 有磯の湯(スーパー銭湯)
- 朝日山公園
- 氷見市立博物館
- 上日寺のイチョウ(国指定天然記念物)
- 氷見市農業協同組合本店
バス路線
加越能バスが運行
- 氷見駅前発着
- 氷見駅口発着(駅から約300m、国道415号上)
- 高岡駅前 - 守山 - 氷見駅口 - 脇
- 高岡駅前 - 守山 - 氷見駅口 - 氷見市民病院
- 高岡駅前 - 伏木駅前 - 氷見駅口 - 氷見市民病院
- 高岡駅前 - 社会保険高岡病院 - 氷見駅口 - 氷見市民病院
- 高岡駅前 - 仏生寺 - 氷見駅口 - 氷見市民病院
隣の駅
- 西日本旅客鉄道
- ■氷見線
- 島尾駅 - 氷見駅
脚註
- ^ a b c d 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』(408及び409頁)、2006年(平成18年)3月、氷見市
- ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史5 資料編三 近・現代』(408頁)、2003年(平成15年)9月、氷見市
- ^ 『開業二十年誌』(中越鉄道編、同書27頁、1916年(大正5年)5月、中越鉄道)には、「島尾氷見間ニ哩二十七鎖の内一哩五十七鎖は竣工したるも停車場位置決定せざる為め吐川以西十六鎖間の線路及停車場を仮設し大正元年九月七日竣工し同月十九日開業したり」とあるが、『官報』(同書(53頁)、1912年(大正元年)10月2日、内閣印刷局)には、「去月十七日中越鉄道株式会社島尾氷見間運輸開始ヲ許可セシニ本月十七日ヨリ運輸営業開始ノ旨届出テタリ」とある。本項においては、『停車場変遷大事典』の記述に従い、当駅の開業を1912年(大正元年)9月19日とした。
- ^ a b c 石野哲、『停車場変遷大事典 国鉄・JR編Ⅱ』(161頁)、1998年(平成10年)10月、JTB
- ^ 『開業二十年誌』(中越鉄道編、同書27頁、1916年(大正5年)5月、中越鉄道)に、「大正四年二月十九日認可を得て該停車場を拡張し以て終点とせり」とある。
- ^ a b 大正9年鉄道省告示第58号(『官報』、1920年(大正9年)8月17日、内閣印刷局)
- ^ 大正11年法律第37号(『官報』、1922年(大正11年)4月11日、内閣印刷局)
- ^ 大正11年鉄道省告示第109号(『官報』、1922年(大正11年)9月2日、内閣印刷局)
- ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』(903頁)、2006年(平成18年)3月、氷見市
- ^ a b 相賀徹夫、『国鉄全線各駅停車7 北陸・山陰510駅』(171頁)、1984年(昭和59年)1月、小学館
- ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』(413頁)、2006年(平成18年)3月、氷見市
- ^ 昭和49年日本国有鉄道公示第208号(『官報』、1974年(昭和49年)9月12日、大蔵省印刷局)
- ^ a b 昭和53年日本国有鉄道公示185号(『官報』、1978年(昭和53年)2月28日、大蔵省印刷局)
- ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』(907頁)、2006年(平成18年)3月、氷見市
- ^ 昭和59年日本国有鉄道公示第174号(『官報』、1984年(昭和59年)1月30日、大蔵省印刷局)
- ^ 漁村文化漂う玄関口 氷見駅周辺整備事業が完成 - 2016年(平成28年)4月27日、北日本新聞社
- ^ a b 川島令三編、『中部ライン 全線・全駅・全配線第6巻 加賀温泉駅 - 富山エリア』(22及び61頁)、2010年(平成22年)9月、講談社
- ^ a b c d e 郡司武編、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地』43号(24頁)、2013年(平成25年)6月、朝日新聞出版
- ^ データで見るJR西日本2016 - 西日本旅客鉄道
- ^ 営業エリア - ジェイアール西日本金沢メンテック
- ^ 名取紀之・瀧澤隆久編、『トワイライトゾ~ン・マニュアル8』(『レイル・マガジン』第16巻15号)(同書附録専用線一覧表28頁)、1999年(平成11年)11月、ネコ・パブリッシング
- ^ 名取紀之・瀧澤隆久編、『RM POCKET 11 トワイライトゾ~ン・マニュアルⅣ』(同書附録専用線一覧表115頁)、1995年(平成7年)10月、ネコ・パブリッシング
- ^ 日本国有鉄道貨物局編、『専用線一覧表 昭和45年10月1日』(210頁)、1970年(昭和45年)、日本国有鉄道貨物局
- ^ 統計年鑑 - 富山県
- ^ 統計 - 氷見市
- ^ 3路線廃止を了承 富山県生活路線バス協議会 - 2010年(平成22年)2月23日、北日本新聞社
- ^ 「住民の足守ります」 氷見・碁石のNPO、地域バスの安全祈願 - 2010年(平成22年)9月26日、北日本新聞社