江口清
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江口 清(えぐち きよし、1909年8月20日 - 1982年6月12日)は、東京・神田出身のフランス文学翻訳者、小説家。旧アテネ・フランセ高等科卒。調布学園短期大学教授、早稲田大学講師を務める。レイモン・ラディゲ研究の第一人者であった。
1930年11月、坂口安吾、葛巻義敏らと同人誌『言葉』を、1931年5月に『青い馬』を創刊した。
生涯において100冊以上の翻訳、小説、エッセイ、比較文化、フランス文学の著書を残した。
著書
[編集]- 『特選健歩百コース』(朋文堂)1942
- 『天の手袋 - ラディゲの生涯と作品』(角川新書)1957
- 『天の手袋 - ラディゲの評伝』(雪華社、1969
- 『天の手袋 - レーモン・ラディゲの生涯』(カルチャー出版社)1977
- 『ナポレオン 悲劇の英雄』(岩崎書店)1960
- 『世界の文学365日』(河出書房新社)1967
- 『レイモン・ラディゲと日本の作家たち』(清水弘文堂)1973
翻訳
[編集]- 『魔に憑かれて』(ラディゲ、春陽堂)1934
- のち『肉体の悪魔』(角川文庫)
- 『二重の誤解』(プロスペル・メリメ、改造文庫)1940
- のち角川文庫
- 『ダフニスとクロエ』(ロンゴス原作、クウリエ仏訳、思索社)1947
- 『フレデリックの恋』(アルフレド・ド・ミュッセ、南北書園)1947
- 『転落の貴族 ある貧しき青年の話』(Le roman d'un jeune homme pauvre、オクターブ・フイエ、大木登志夫共訳、新人社) 1948
- 『恋に生きなん』(アルフレッド・ミュッセ、若草書房) 1948
- 『味覚のノート』(ブリア・サヴアラン、アルス選書)1948
- 『太陽の下に』(Au soleil、モオパッサン、思索社)1948
- 『気紛れ』(ミユツセ、世界文学社) 1949
- 『ほくろの女』(アルフレッド・ミユッセ、改造社) 1949
- 『贋のドミートリイ』(メリメ、文藝春秋新社) 1949
- のち角川文庫
- 『カルメン』(メリメ、日本教文社) 1949
- のち旺文社文庫
- 『或る女への手紙』(上・下)(メリメ、岩波文庫) 1951 - 1953
- 『ドルジェル伯の舞踏会』(レイモン・ラディゲ、三笠文庫) 1952
- のち旺文社文庫
- 『ボーランクール夫人への手紙』(プロスペル・メリメ、細川書店) 1952
- 『ラディゲ全集』(中央公論社) 1953
- 増訂版 1956
- 『ラディゲ全集』(雪華社) 1964
- 定本版 1970
- 『レーモン・ラディゲ全集』(東京創元社) 1976
- 『スイス史』(シャルル・ジリヤール、白水社、文庫クセジュ) 1954
- 『メリメ選集』(創元文庫) 1954
- 『短編』(ルメートル、創元社、世界少年少女文学全集38) 1955
- 『日本の恋に雪が降る』(ポール・ムーセ、中央公論社) 1955
- 『子供は知つていた』(エドモン・ジャルー、河出新書) 1956
- 『マッターホルンの十字架』(シャルル・ゴス、朋文堂、エーデルワイス叢書) 1956
- 『なんでも自由にできる国』(Le pays des trente-six mille volontes、 アンドレ・モーロワ、東京創元社、世界少年少女文学全集19) 1957
- 『八十日間世界一周』( ジュール・ヴェルヌ、東京創元社、世界大ロマン全集10) 1957
- のち角川文庫
- 『月世界旅行 / マルティン・パス』(ヴェルヌ、東京創元社、世界大ロマン全集55) 1958
- のち『月世界へ行く』(創元SF文庫)
- 『悪魔の発明』(ベルヌ、岩崎書店、冒険名作選集) 1959
- 『地底の探検』(ベルヌ、岩崎書店、冒険名作選集) 1959
- のち『地底旅行』(講談社文庫)
- 『女とあやつり人形』(La femme et le Pantin、ピエール・ルイス、清和書房) 1959
- 『少年と川』(L’Enfant et la rivière、アンリ・ボスコ(Henri Bosco)、あかね書房) 1960
- 『ジャン・バルシャン物語』(ユーゴー、東京創元社) 1960
- 『ヴェネチアの恋 / 愛のデュエツト / 詩人の母』(The Love Affair of Venice / Duet of Love / The Mother of Poet、A・アダム(Antoine Adam)、筑摩書房、世界ノンフィクション全集25) 1961
- 「愛のデュエツト」(H・W・ベール)は山口四郎訳、「詩人の母」(A・グンデルト)は高橋健二訳
- 『怪盗ルパン』(モーリス・ルブラン、講談社) 1961
- 『女魔術師』(Les Magiciennes、ボワロ&ナルスジャック、創元推理文庫) 1961
- 『マルタン君物語』(マルセル・エーメ、筑摩書房、世界ユーモア文学全集) 1961
- のち講談社文庫
- のちちくま文庫
- 『地獄の遍歴者 = ランボーの生涯 / 魂の歌 = リルケの生涯と文学 / ヴィヨン物語』(ジャン=マリー・カレ(Jean-Marie Carré)、角川書店、世界の人間像10) 1962
- 「魂の歌」(キッペンベルク)は星野慎一訳
- 「ヴィヨン物語」(フランシス・カルコ)は佐藤輝夫訳
- のち『地獄の遍歴者 - アルチュール・ランボーの生涯』(立風書房)
- 『女の一生 / 外套』(モーパッサン / ゴーゴリ、学習研究社、世界青春文学名作選21) 1965
- 「外套」は北垣信行訳
- 『愛の手紙による恋愛作法』訳編(講談社) 1965
- 『すばらしい王子 / ふたりのおばかさん』(セギュール夫人、岩崎書店、セギュール夫人童話集 1) 1966
- 『家なき子』(エクトル・マロ、ポプラ社) 1967
- 『海底二万里』(ヴェルヌ、集英社、ヴェルヌ全集) 1967
- のち集英社文庫
- 『眠れる森の美女』(シャルル・ペロー、角川文庫) 1969
- 『衝動』(フェリシャン・マルソー(Félicien Marceau)、調佳智雄共訳、雪華社) 1970
- 『三銃士』(上・下)(デュマ・ペール、旺文社文庫)1970
- 『マノン・レスコー』(アベ・プレヴォ、雪華社) 1971
- 『リラの森』(セギュール夫人、角川文庫) 1971
- 『パリの秘密』全4巻(Les Mystères de Paris、ウジェーヌ・シュー、集英社、世界の名作) 1971
- 『奇岩城』(ルブラン、旺文社文庫) 1973
- のち集英社文庫
- 『風車小屋だより』(ドーデ、立風書房、世界青春文学館) 1973
- 『砂漠の豹イブン・サウド / 志士フメリニーツキー / ガンジー自叙伝』(ブノアメシャン / プロスペル・メリメ / ガンジー、筑摩書房、ノンフィクション全集13) 1974
- 『メリメ全集 4 カスティーリャ王ドン・ペドロ一世伝』(河出書房新社) 1977
- 『メリメ全集 5 アメリカにおける贋の王子・ほか』(河出書房新社) 1978
- 『気球旅行の五週間』(ジュール・ヴェルヌ、パシフィカ、海と空の大ロマン) 1979
- 『洋上都市』(ジュール・ヴェルヌ、山崎剛太郎共訳、パシフィカ、海と空の大ロマン) 1979
- 『永遠のアダム / エーゲ海燃ゆ』(ジュール・ヴェルヌ、佐藤功共訳、パシフィカ、海と空の大ロマン) 1979
- 『皇帝の密使ミハイル・ストロゴフ』(ジュール・ヴェルヌ、パシフィカ、海と空の大ロマン) 1979
- 『十五少年漂流記』(ジュール=ヴェルヌ、暁教育図書)1979