海老根宏
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海老根 宏(えびね ひろし、1936年4月19日 - )は、日本の英文学者、翻訳家。 東京大学名誉教授。
19世紀英国小説を専門とし、トマス・ハーディなどを研究、またノースロップ・フライの理論の紹介にも努めた。
略歴
[編集]都立日比谷高校卒業、1959年東京大学教養学部教養学科イギリス分科卒業。1962年、東京大学大学院人文科学研究科英文学専攻修士課程修了、大阪大学教養部講師、1967年助教授、1966年シカゴ大学修士課程修了、1969年東京大学教養学部助教授、1979年東京大学文学部助教授、1988年教授、1996年定年退官、東洋大学教授。 1992年から1996年まで日本英文学会会長。ほかに、日本ブロンテ協会会長、日本ジョージ・エリオット協会会長などを歴任。
妻は英文学者・お茶の水女子大学名誉教授の海老根静江(1937 - 、父は数学者・平野幸太郎)。 父は商工省官僚の海老根駿(1908 - )。
著書
[編集]- 『英国一九世紀小説の光景 海老根宏文学論集』(音羽書房鶴見書店) 2022
共編著
[編集]- 『ジョージ・エリオットの時空 小説の再評価』(内田能嗣、北星堂書店) 2000
- 『20世紀英語文学辞典』(上田和夫・渡辺利雄共編、研究社) 2005
- 『一九世紀「英国」小説の展開』(高橋和久共編著、松柏社) 2014
翻訳
[編集]- 『現代文化の100年』(ノースロップ・フライ、音羽書房) 1971
- 『トルストイと小説』(ジョン・ベイリー、研究社出版) 1973
- 『救われざる者たち』(デイヴィッド・ストーリー、橋口稔共訳、集英社) 1979
- 『チェルシー連続殺人』(ライオネル・デヴィッドソン、集英社) 1979、のち集英社文庫 1982
- 『批評の解剖』(フライ、出淵博, 山内久明, 中村健二共訳、法政大学出版局) 1980
- 『物語について』(W・J・T・ミッチェル、新妻昭彦, 林完枝, 原田大介, 野崎次郎, 虎岩直子共訳、平凡社) 1987
- 『アンティゴネーの変貌』(ジョージ・スタイナー、山本史郎共訳、みすず書房) 1989
- 『教授』(シャーロット・ブロンテ、みすず書房、ブロンテ全集1) 1995
- 『物語と歴史』(ヘイドン・ホワイト、原田大介共訳、<リキエスタ>の会) 2001
- 『十七世紀英詩の鉱脈 珠玉を発掘する』(中央大学出版部、中央大学人文科学研究所翻訳叢書) 2015
参考
[編集]- 『人事興信録』 1995年 「海老根駿」の項