橋口稔
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橋口 稔(はしぐち みのる、1930年5月30日 -2020年9月18日)は、日本の英文学者、翻訳家。東京大学教養学部名誉教授。 20世紀英国文学が専門。巖谷小波の次女の次男。初代国土事務次官・公正取引委員会委員長・元広島銀行頭取橋口収は叔父にあたる。
略歴
[編集]神奈川県出身。1953年東京大学英文科卒業、東京大学教養学部助手、専任講師、助教授、教授を経て1991年に定年退官、名誉教授、鶴見大学教授。2001年退職[1]。 2010年瑞宝中綬章受勲。2014年巌谷小波に関する研究で巖谷小波文芸賞特別賞受賞[2]。
著書
[編集]- 『イギリスの言語文化 ルネサンスから現代まで』(旺文社、テレビ大学講座)1981
- 『イギリスの言語文化1 文学作品による文化史』(放送大学教育振興会) 1986
- 『イギリス・ルネサンスの人々』(研究社出版) 1988
- 『ブルームズベリー・グループ ヴァネッサ、ヴァージニア姉妹とエリートたち』(中公新書) 1989
- 『詩人オーデン』(平凡社) 1996
- 『巖谷一六』(私家版) 2013
- 『巌谷小波』(私家版) 2013
共編著
[編集]- 『ニュークリティシズム辞典』(小川和夫共編、研究社レファレンス・ブックス) 1961
- 『新しい詩を読む 現代イギリス・アメリカの詩』(合評:金関寿夫・川崎寿彦、研究社出版) 1972
- 『コンパクトイギリス文学史』(荒竹出版) 1983
- 『イギリス文化事典』(大修館書店) 2003
翻訳
[編集]- 『偽証 - 迫害のための証言』(ハーヴィ・マツーソウ、雄渾社) 1956
- 『ライオンと影』(クリストファー・イシャウッド、南雲堂) 1958、新版1974
- 『世界の中の世界 自伝』全2部(スティーヴン・スペンダー、高城楢秀・小松原茂雄共訳、南雲堂) 1959、再版1968
- 『若き世代の発言』(トム・マシュラー編、小池銈共訳、南雲堂) 1959
- 『ブラウン神父の知恵』(G・K・チェスタトン、新潮文庫) 1960
- 『ブラウン神父の懐疑』(G・K・チェスタトン、新潮文庫) 1960
- 『ハックスレイ・エッセイ集』全2巻(ハックスレイ、前川祐一共訳、社会思想研究会出版部、現代教養文庫) 1961 - 1962
- 『金髪のプリンセス』(エドマンド・ウィルソン、大久保康雄共訳、六興出版部) 1961
- 『カタロニア讃歌』(ジョージ・オーウェル、筑摩書房、世界ノンフィクション全集) 1962、筑摩叢書 1970、ちくま学芸文庫 2002
- 『フェイル・セイフ』(ユージン・バーディック/ハーヴィ・ウィラー、河出書房新社) 1963
- 改題『未確認原爆投下指令 フェイル・セイフ』(創元推理文庫) 1980、改版2002
- 『ブラウン神父の秘密』(G・K・チェスタトン、新潮文庫) 1964
- 『若い人たちのために』(R・L・スティヴンソン、社会思想社、現代教養文庫) 1965
- 『青春』(ジョゼフ・コンラッド、筑摩書房、世界文学大系) 1967、新版・筑摩世界文学大系 1975
- 『屑屋の娘』(アラン・シリトー、河野一郎共訳、集英社) 1969、集英社文庫 1977
- 『ウィリアム・ポスターズの死』(アラン・シリトー、集英社) 1969、集英社文庫 1979
- 『グスマン帰れ』(アラン・シリトー、集英社) 1970、集英社文庫 1978
- 『イギリス文壇史 1800年以後の文人の盛衰』(ジョン・グロス、高見幸郎共訳、みすず書房) 1972
- 『ぼくはスペインで戦った』(エズモンド・ロミリー、平凡社) 1974
- 『ノッティンガム物語』(アラン・シリトー、阿波保喬共訳、集英社) 1975、集英社文庫 1979
- 『細胞から大宇宙へ メッセージはバッハ』(ルイス・トマス、石川統共訳、平凡社) 1976
- 『名士小伝』(ジョン・オーブリー、小池銈共訳、冨山房百科文庫) 1979
- 『救われざる者たち』(デイヴィッド・ストーリー、海老根宏共訳、集英社) 1979
- 『サヴィルの青春』(デイヴィッド・ストーリー、集英社) 1983
- 『内なる私』(グレアム・グリーン、瀬尾裕共訳、早川書房、グレアム・グリーン全集1) 1986
- 『ケンブリッジのエリートたち』(リチャード・ディーコン、晶文社) 1988
- 『ナイティンゲール伝 他一篇』(リットン・ストレイチー、岩波文庫) 1993。他はトーマス・アーノルド
論文
[編集]脚注
[編集]- ^ 『現代日本人名録』2002年
- ^ 日本青少年文化センター