コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

京葉線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。222.158.116.154 (会話) による 2005年6月8日 (水) 08:50個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (使用車種: 165系)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

京葉線(けいようせん)は、東京都千代田区にある東京駅千葉県千葉市中央区にある蘇我駅とを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。


路線概要

東京駅~蘇我駅間の本線と、武蔵野線西船橋駅から南船橋駅方面・市川塩浜駅方面に延びる2つの支線からなる。支線は武蔵野線列車の乗り入れにのみ使われており、路線図などでは武蔵野線の一部とされていることが多い。

  • 東京駅~蘇我駅43.0km
  • 市川塩浜駅~西船橋駅5.9km(高谷支線)
  • 西船橋駅~南船橋駅5.4km(二俣支線)

「鉄道要覧」では以下のように書かれている。

  • 西船橋駅~蘇我駅22.4km
  • 東京駅~南船橋駅26.0km
  • 市川塩浜駅~西船橋駅5.9km

京葉線東京駅は、かつて建設計画があった成田新幹線構想の際に建設されたトンネルを流用した地下駅である。「東京駅」と名乗っているものの、京葉線ホームは他の在来線ホームとはかなり離れた場所にある。他の路線との乗換には15~20分程度を要する。横須賀線・総武快速線のホームも地下5階と京葉線同様深いところにあるが、両ホームの移動には一旦地上部分へ出なければいけないため、1キロ以上も距離があることになる。


なお、成田新幹線計画時では東京駅の筐体を建設したのみにとどまっており、京葉線東京駅~越中島駅間のトンネルは新規に建設された。

元々は、武蔵野線と同様に、貨物線として建設された路線を旅客線化したものである。西船橋駅周辺のデルタ線はその名残である。しかし、計画時は新木場駅からまっすぐ進んで地下にもぐり、東京臨海副都心を経由し、品川埠頭直下で南に曲がり東京貨物ターミナルに接続させる予定だった。計画変更時には既に新木場駅~東京貨物ターミナル間のトンネルがほぼ完成していたため、その区間を東京臨海高速鉄道りんかい線が品川埠頭(駅はなく分岐のみ)から大崎駅まで延伸して営業している。品川埠頭の分岐点から南の区間は、東京臨海高速鉄道八潮車両基地(当初接続予定だった東京貨物ターミナルの隣にある)への回送線として利用されている。

このように京葉線とりんかい線はもともと同一の路線のため新木場駅の蘇我寄りで線路がつながっており、八潮車両基地と東京貨物ターミナルも容易に接続できる構造、貨物列車も走行可能な設計なので、「京葉線~りんかい線~東京貨物ターミナル」といった貨物列車の運行も将来的には可能となっている。

京葉線西船橋駅付近図

なお、海岸沿いを走るため、荒天の時に運転中止になったり、ダイヤが乱れたときは武蔵野線用の列車が京葉線内(東京駅西船橋駅間)のみを走ることがある。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ) : 上記参照
  • 軌間 : 1067mm
  • 駅数 : 18駅(起終点駅・西船橋駅含む)
  • 複線区間 : 全線
  • 電化区間 : 全線(直流1500V)

総武快速よりも京葉快速の方が東京~蘇我の所要時間が短いため、同区間の距離は京葉線の方が距離が短いと思われがちだが、実は総武快速線東京~千葉+外房線千葉~蘇我の距離の合計と京葉線東京~蘇我の距離は共に43.0kmで同じである。

運行形態

地域輸送

東京駅開業以前は緩行運転のみであったが、新木場駅暫定開業時に、武蔵野線直通列車(6連→1991年12月より順次8連化・列車番号はE、蘇我方面行きはY)については葛西臨海公園駅を通過するダイヤが組まれた。

1990年の東京駅開業により、臨海副都心葛西臨海公園東京ディズニーリゾート幕張新都心など再開発地域・観光施設を沿線に抱えることから、全駅に停車する緩行運転よりも、快速列車の比率が高いダイヤを組み、平日(葛西臨海公園駅通過、新木場駅八丁堀駅停車)と休日(新木場駅・八丁堀駅通過、葛西臨海公園駅停車)で停車駅を変え、休日快速には「マリンドリーム」(武蔵野線直通は「むさしのドリーム」)という愛称を付けて運行していた。

また、内房線外房線へ直通する通勤列車として、総武線経由快速列車の補完を行うため、「通勤快速」及び一部の快速列車が設定されている。なお「通勤快速」については、京葉線内は八丁堀駅のみの停車であったが、2004年10月16日のダイヤ改正により新木場駅にも停車するようになった。

土休日の快速電車は、2002年12月1日のダイヤ改正で平日と土休日の停車駅が統一(土休日の武蔵野線直通は葛西臨海公園停車)されたことから愛称が廃止され、現在は京葉快速(東京駅発着の武蔵野線直通列車は武蔵野快速)となっている。

優等列車

定期列車として特急「わかしお」・「ビューわかしお」「さざなみ」・「ビューさざなみ」がある。これが乗り入れた背景として、「成田エクスプレス」の運行に伴って、総武快速線において線路容量が不足した事による。なお乗り入れて以来、京葉線内は無停車であったが、2002年以降一部列車が海浜幕張駅に停車するようになった。

また、先述の通り沿線に東京ディズニーリゾートという観光施設を抱えていることから、最寄駅の舞浜駅などに停車する東京駅発着の臨時列車が休日を中心に設定されることがある。2003年からは583系特急形電車を使用する臨時夜行快速列車「ムーンライト仙台」「ムーンライト東京」が東京~仙台間で運転されている。

使用車種

千葉支社京葉車両センター所属(千ケヨ)

  • 205系(10両編成・8両編成)
  • 201系(10両編成)
  • 103系(10両編成・8両編成)
    103系電車は2005年まで使用の予定。
    8両編成の列車は武蔵野線用の列車。
  • かつては165系3・6両編成による快速列車「シャトル舞浜」を東京駅~舞浜駅間で運行していたこともある。

歴史

  • 1975年5月10日 千葉貨物ターミナル駅~蘇我駅間が貨物線として開業。都川信号場~蘇我間は川崎製鉄専用線を借用。
  • 1986年1月21日 都川信号場~蘇我駅間の現行線供用開始。都川信号場廃止。川崎製鉄専用線の借用運転解消。
  • 1986年3月3日 第1期・西船橋駅~南船橋駅~(千葉貨物ターミナル駅)~千葉みなと駅間が旅客線として開業。
    開業時は、西船橋駅を始発駅として運行を行っていた。鉄道要覧の「西船橋駅~蘇我駅」間はその名残りである。
    また、千葉みなと駅は開業当時「千葉港駅」(読みは同じ「ちばみなとえき」・近くに同じ字の"ちばこう"があり混同を避けるため)を称する。
  • 1987年4月1日 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に承継。
  • 1988年12月1日 第2期・新木場駅~南船橋駅間、市川塩浜駅~西船橋駅間開業。千葉みなと駅~蘇我駅間の旅客営業開始。
    この時から武蔵野線からの片乗り入れが行われる。
  • 1990年3月10日 第3期・東京駅~新木場駅間開業。(全線開業)
    工事時には「京葉都心線」とも称せられた。

駅一覧

駅名 営業キロ 各駅停車 京葉快速 武蔵野快速 通勤快速 接続路線 所在地
東京駅 0.0   東日本旅客鉄道:東北新幹線中央快速線山手線京浜東北線東海道線総武線(快速)横須賀線
東海旅客鉄道:東海道新幹線
東京地下鉄:丸ノ内線
東京都 千代田区
八丁堀駅 1.2   東京地下鉄:日比谷線 中央区
越中島駅 2.8     江東区
潮見駅 5.4    
新木場駅 7.4 武蔵野線直通 東京臨海高速鉄道:りんかい線
東京地下鉄:有楽町線
葛西臨海公園駅 10.6   江戸川区
舞浜駅 12.7 舞浜リゾートライン:ディズニーリゾートラインリゾートゲートウェイ・ステーション 千葉県 浦安市
新浦安駅 16.1  
市川塩浜駅 18.2   市川市
西船橋駅 24.1 東日本旅客鉄道:総武本線(各駅停車)武蔵野線
東京地下鉄:東西線
東葉高速鉄道:東葉高速線
船橋市
武蔵野線直通
二俣新町駅 22.6   市川市
南船橋駅 26.0   船橋市
新習志野駅 28.3   習志野市
海浜幕張駅 31.7   千葉市美浜区
検見川浜駅 33.7    
稲毛海岸駅 35.3    
千葉みなと駅 39.0     千葉都市モノレール:1号線 千葉市中央区
蘇我駅 43.0     東日本旅客鉄道:内房線外房線

●:全ての列車が停車 ○:土曜・休日のみ停車 |:通過 ∥:他線路経由

  • 西船橋駅~南船橋駅間の営業キロは5.4キロ
  • 武蔵野快速は、東京駅~西船橋駅間は快速・武蔵野線内は各駅停車。
  • 各駅停車・京葉快速の一部と通勤快速は内房線・外房線・東金線直通運転。通勤快速の一部は東京駅~誉田駅間で外房線方面の列車と東金線方面の列車を併結。

関連項目