サクソンウォリアー
サクソンウォリアー | ||||||||||||
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デリック・スミスの勝負服 | ||||||||||||
欧字表記 | Saxon Warrior[1] | |||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||
毛色 | 鹿毛 | |||||||||||
生誕 | 2015年1月26日 | |||||||||||
父 | ディープインパクト | |||||||||||
母 | メイビー | |||||||||||
母の父 | Galileo | |||||||||||
生国 | 日本(北海道安平町) | |||||||||||
生産者 |
ノーザンファーム Orpendale, Chelston & Wynatt[2] | |||||||||||
馬主 | Derrick Smith & Mrs John Magnier & Michael Tabor[2] | |||||||||||
調教師 | エイダン・オブライエン(アイルランド)[2] | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
生涯成績 | 9戦4勝 | |||||||||||
獲得賞金 | €1,323,030.92[3] | |||||||||||
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サクソンウォリアー(Saxon Warrior、2015年1月26日 - )は、日本生産、アイルランド調教の競走馬・種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2017年のレーシングポストトロフィー、2018年の2000ギニー。
戦績
デビュー前
アイルランドのクールモアスタッドがディープインパクトの血を求めて2011年のカルティエ賞最優秀2歳牝馬メイビー(Maybe)を日本に送り[4]、2015年1月26日に北海道安平町のノーザンファームで誕生したのがサクソンウォリアーである[1][5]。離乳後の同年10月にアイルランドへ渡った[6]。
なお、生まれはノーザンファームであるが、日本国外では繁殖牝馬の所有者を生産者とするのが一般的であるため、ノーザンファームによる生産とはされていない[7]。
2歳(2017年)
アイルランドの名門エイダン・オブライエン厩舎の所属となる。8月にカラ競馬場での新馬戦でデビューし、父譲りの末脚を発揮して初陣を飾る。2戦目のベアスフォードステークス(GII)ではライアン・ムーアが手綱を取り、デビューからの2連勝で重賞初制覇となった。3戦目はイギリス・ドンカスター競馬場で行われるレーシングポストトロフィー(GI)に出走。これまでの2戦とは一転して逃げの手に出て、直線でロアリングライオンに一旦は交わされながらも差し返す勝負根性を見せ、無傷の3連勝でGI初制覇を果たした。この勝利により、イギリスの主要ブックメーカーは揃ってサクソンウォリアーを2018年の英ダービー(GI)の1番人気に推した[4]。
3歳(2018年)
年明け初戦となった2000ギニーではケンタッキーダービーに騎乗するムーアに代わってドナカ・オブライエンが手綱を取り、デビュー4連勝でのクラシック制覇を果たした。日本生産馬としては初のイギリスクラシック制覇となった[8]。この勝利は、エイダン・オブライエン調教師にイギリスクラシック三冠(2000ギニー、英ダービー、英セントレジャー)を意識させたほどであった[9]。無敗の二冠制覇を目指して出走した英ダービーでは圧倒的1番人気に支持されるが、中団追走から直線で伸びきれずマサーの4着に敗れた[10]。
愛ダービーでも圧倒的1番人気に支持されるが、先行する二頭を捕まえられず3着に敗退する[11]。ここで陣営は距離短縮を決断し、中6日でエクリプスステークスに出走。英ダービー馬マサーが出走を取り消して7頭立てとなり、1番人気に支持されたがゴール前でロアリングライオンの強襲に遭い、クビ差の2着に惜敗した[12]。インターナショナルステークスでもロアリングライオンの後塵を拝し、格下のサンダリングブルーにも交わされ4着に敗れた[13]。9月15日のアイリッシュチャンピオンステークスでは好位追走から一旦は先頭に立つも、またもロアリングライオンに交わされ2着となった。続く一戦には2000ギニー以来のマイル戦となるクイーンエリザベス2世ステークスが予定されていたが、アイリッシュチャンピオンステークスの直後に屈腱炎が判明して引退、種牡馬入りが決まった[14][9]。
現役引退にあたり、エイダン・オブライエン調教師は、2000ギニー後に中長距離路線を選択したことについて「たぶん、私の失敗だったと思います。私は彼をマイル(の距離)で使い続ければよかったのかもしれません」とアイルランド放送協会のインタビューで語っている[9]。主戦騎手のライアン・ムーアも、「最も悲しいのは彼がマイル戦を走ることを見ることができなくなったことです」とコメントした[15]。
競走成績
以下の内容は、Irish Racing.com[3]の情報に基づく。
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2017. 8.27 | カラ | 未勝利 | 芝8f | 1着 | D.オブライエン | 3馬身1/4 | (Meagher's Flag) | |
9.24 | ナース | ベレスフォードステークス | G2 | 芝8f | 1着 | R.ムーア | 2馬身1/2 | (Delano Roosevelt) |
10.28 | ドンカスター | レーシングポストトロフィー | G1 | 芝8f | 1着 | R.ムーア | クビ | (Roaring Lion) |
2018. 5. 5 | ニューマーケット | 英2000ギニー | G1 | 芝8f | 1着 | D.オブライエン | 1馬身1/2 | (Tip Two Win) |
6. 2 | エプソム | 英ダービー | G1 | 芝12f | 4着 | R.ムーア | 4馬身1/2 | Masar |
6.30 | カラ | 愛ダービー | G1 | 芝12f | 3着 | R.ムーア | 3/4馬身 | Latrobe |
7. 7 | サンダウン | エクリプスステークス | G1 | 芝10f | 2着 | D.オブライエン | クビ | Roaring Lion |
8.22 | ヨーク | インターナショナルステークス | G1 | 芝10f | 4着 | R.ムーア | 5馬身 | Roaring Lion |
9.15 | レパーズタウン | 愛チャンピオンステークス | G1 | 芝10f | 2着 | R.ムーア | クビ | Roaring Lion |
種牡馬時代
2019年からアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入りする。初年度の種付け料は3万ユーロで、クールモアスタッドの新種牡馬5頭の中では最も高額の値付けとなった[16]。同年のシーズンオフからはオーストラリアでもシャトル供用される。
2022年4月3日、フランス・ルリオンダンジェ競馬場でサーセッドが勝利して産駒の初出走・初勝利を挙げた[17]。
主な産駒
太字はGI競走を示す
- 2020年産
- ヴィクトリアロード / Victoria Road(2022年コンデ賞、ブリーダーズカップジュベナイルターフ)[18]
- ルミエールロック / Lumiere Rock(2022年スタッフォーズタウンスタッドステークス)
- ムーンレイ / Moon Ray(2022年ミエスク賞)[19]
血統表
サクソンウォリアーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ディープインパクト 2002 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ウインドインハーヘアWind in Her Hair 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | ||
Lady Rebecca | ||||
Burghclere | Busted | |||
Highclere | ||||
母 *メイビー Maybe 2009 鹿毛 |
Galileo 1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | ||||
Urban Sea | Miswaki | |||
Allegretta | ||||
母の母 Sumora2002 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | ||
Razyana | ||||
Rain Flower | Indian Ridge | |||
Rose of Jericho | ||||
母系(F-No.) | Cambrienne系(FN:1-t) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer5×4×5=12.50%、 | [§ 4] | ||
出典 |
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- 母メイビーは2011年のモイグレアスタッドステークス勝ち馬で、前述の通り同年のカルティエ賞最優秀2歳牝馬に選出された。
- 祖母の半妹に2011年の英オークス・独オークスを制したダンシングレインがいる。
- 3代母の半兄に1992年の英ダービーなどG1競走3勝のドクターデヴィアス、1997年の高松宮記念優勝馬シンコウキング。また、シンコウキングの全妹ローズオブスズカの仔に2007年の高松宮記念優勝馬スズカフェニックスがいる。
出典
- ^ a b c サクソンウォリアー|JBISサーチ(JBIS-Search)
- ^ a b c Saxon Warrior | Race Record & Form Racing Post. 2018年5月5日閲覧
- ^ a b Saxon Warrior (JPN). Irish Racing.com. 2018年9月18日閲覧
- ^ a b 奥野庸介. 来年の英ダービー、主役はディープの子供/コラム. 日刊スポーツ(2017年12月26日付). 2018年5月5日閲覧
- ^ コラム|TOKYO THOROUGHBRED CLUB. OFFICAL SITE. 2018年5月5日閲覧
- ^ 合田直弘. ディープインパクト産駒サクソンウォリアーが愛G2制し2018年英ダービー1番人気に. netkeiba.com(2017年9月25日付). 2018年5月8日閲覧
- ^ ディープ産駒、日英仏3カ国制覇なるか/英ダービー. 日刊スポーツ(2018年5月29日付). 2018年6月3日閲覧
- ^ 日本産馬初!サクソンウォリアー、英クラシック制覇. サンケイスポーツ(2018年5月6日付). 2018年5月8日閲覧
- ^ a b c [オブライエン師、引退サクソンに英3冠期待していた https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201809180000491&year=2018&month=9&day=18]. 日刊スポーツ(2018年9月18日付). 2018年9月18日閲覧
- ^ 【英ダービー】ディープ産駒サクソンウォリアー敗れる ゴドルフィンのマサーが巻き返しV. netkeiba.com(2018年6月3日付). 2018年6月3日閲覧
- ^ サクソンウォリアー3着も師は「満足」/愛ダービー. 日刊スポーツ(2018年7月1日付). 2018年7月10日閲覧
- ^ 【英・エクリプスS】ロアリングライオンがG1初勝利! 連闘サクソンウォリアーわずか及ばず2着. netkeiba.com(2018年7月7日付). 2018年7月10日閲覧
- ^ 【英GI】2番人気ロアリングライオンV. サンケイスポーツ(2018年8月24日付). 2018年8月26日閲覧
- ^ 【愛チャンピオンS】ディープ産駒サクソンウォリアー 2着も腱の損傷で電撃引退サンケイスポーツ、2018年9月16日公開 2018年9月17日閲覧
- ^ サクソンウォリアー引退にムーア「すごく残念」. 日刊スポーツ(2018年9月18日付). 2018年9月18日閲覧
- ^ 愛のディープ産駒サクソンウォリアー種付け料発表. 日刊スポーツ(2018年11月9日付). 2018年11月11日閲覧
- ^ “【海外競馬】日本産馬サクソンウォリアーの産駒がフランスで初出走初勝利 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年4月6日閲覧。
- ^ “Victoria Road Racerecord”. Racing Post. 2022年9月18日閲覧。
- ^ “Moon Ray Racerecord”. Racing Post. 2022年10月30日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2019年9月18日). “『覚えておきたい世界の牝系100』掲載牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2020年4月16日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post