「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の版間の差分
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| タイトル = BanG Dream! It's MyGO<nowiki>!!!!!</nowiki> |
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| 話数 = 全13話 |
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| その他 = 初週に第1話から3話までを<br />一挙に放送 |
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| タイトル = 劇場版「BanG Dream! It's MyGO<nowiki>!!!!!</nowiki>」<br />前編:「春の陽だまり、迷い猫」<br />後編:「うたう、僕らになれるうた & FILM LIVE」 |
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| 原作 = ブシロード |
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| 監督 = 柿本広大 |
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| 脚本 = 柿本広大、綾奈ゆにこ<br />後藤みどり、小川ひとみ<br />和場明子、晴日たに |
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| キャラクターデザイン = 信澤収、もちぷよ |
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| 音楽 = 藤田淳平、藤間仁 |
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| 制作 = サンジゲン |
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| 製作 = BanG Dream! Project |
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| 配給 = |
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| 封切日 = 前編:2024年9月27日<br />後編:2024年11月8日 |
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| 上映時間 = 未発表 |
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| その他 = |
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| ウィキポータル = [[Portal:アニメ|アニメ]] |
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『'''BanG Dream! It's MyGO!!!!!'''』(バンドリ!イッツマイゴ)は、[[ブシロード]]によるメディアミックスプロジェクト『[[BanG Dream!]]』を原案としたテレビアニメの一つであり、2023年6月から9月まで[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]ほかにて放送された。 |
『'''BanG Dream! It's MyGO!!!!!'''』(バンドリ!イッツマイゴ)は、[[ブシロード]]によるメディアミックスプロジェクト『[[BanG Dream!]]』を原案としたテレビアニメの一つであり、2023年6月から9月まで[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]ほかにて放送された。再編集劇場版である、『'''劇場版「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」'''』の前編「春の陽だまり、迷い猫」が2024年9月27日、後編「うたう、僕らになれるうた & FILM LIVE」が同年11月8日に公開予定<ref>{{Cite web|和書|url=https://natalie.mu/comic/news/584090|title=劇場版「MyGO!!!!!」前編は9月27日、後編は11月8日に公開 前編の予告映像も到着|website=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2024-07-28|accessdate=2024-07-28}}</ref>。 |
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『[[BanG Dream!]]』に登場するバンド・[[MyGO!!!!!]]を主人公とする本作は<ref name="natalie520163">{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/520163|title=アニメ「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」夏に放送決定、キャストに羊宮妃那・林鼓子ら|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2023-04-09|accessdate=2023-04-10}}</ref>、これまでテレビアニメ版『[[BanG Dream! (アニメ)|BanG Dream!]]』などの青春バンドもので描かれてきた「キラキラドキドキ」からかけ離れた、鬱屈した青春が描かれつつも、視聴者の共感や反響を呼び<ref name="ORICON20230810"/>、鬱アニメと呼ぶ者もいた<ref name="denfami20230817">{{Cite web |title=令和最大級の鬱アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」がヤバすぎるので感想を書く |url=https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/230817b |website=電ファミニコゲーマー|publisher=マレ|date=2023-08-17 |access-date=2024-07-21 |author=川野優希}}</ref>。 |
『[[BanG Dream!]]』に登場するバンド・[[MyGO!!!!!]]を主人公とする本作は<ref name="natalie520163">{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/520163|title=アニメ「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」夏に放送決定、キャストに羊宮妃那・林鼓子ら|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2023-04-09|accessdate=2023-04-10}}</ref>、これまでテレビアニメ版『[[BanG Dream! (アニメ)|BanG Dream!]]』などの青春バンドもので描かれてきた「キラキラドキドキ」からかけ離れた、鬱屈した青春が描かれつつも、視聴者の共感や反響を呼び<ref name="ORICON20230810"/>、鬱アニメと呼ぶ者もいた<ref name="denfami20230817">{{Cite web |title=令和最大級の鬱アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」がヤバすぎるので感想を書く |url=https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/230817b |website=電ファミニコゲーマー|publisher=マレ|date=2023-08-17 |access-date=2024-07-21 |author=川野優希}}</ref>。 |
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本作の関連コンテンツとしてYoutubeで配信されているショートアニメ『MyGO!!!!!メンバーの日常』は、その名の通りバンドメンバーの日常生活を描いており、テレビシリーズとは対照的な雰囲気で描かれている<ref name="AnimeRecorder20230913">{{Cite web |title=本編のギスギスとは全然違う? ミニアニメ『MyGO!!!!!メンバーの日常』はなぜ生まれたのか制作者に聞いた - Anime Recorder |url=https://www.anime-recorder.com/333/280673/ |website=www.anime-recorder.com |date=2023-09-13 |access-date=2024-07-24 |language=ja}}</ref>。 |
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本項では、これらの関連作品についても解説する。 |
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== あらすじ == |
== あらすじ == |
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高松燈、長崎そよ、椎名立希、そして若葉睦と豊川祥子の中学生5人は、CRYCHICというバンドを組んで活動していた。ある日、発起人の祥子がバンドをやめたいと申し出る。そよはバンドの存続を望んでいたが、立希が他のメンバーから責められた上、祥子も人のせいにするなと反撃し、最終的には解散に至った<ref name="ORICON20230810"/>。 |
高松燈、長崎そよ、椎名立希、そして若葉睦と豊川祥子の中学生5人は、CRYCHICというバンドを組んで活動していた。ある日、発起人の祥子がバンドをやめたいと申し出る。そよはバンドの存続を望んでいたが、立希が他のメンバーから責められた上、祥子も人のせいにするなと反撃し、最終的には解散に至った<ref name="ORICON20230810"/>。 |
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時は流れ、燈とそよと立希は羽丘女子学園に入学し、同じ高校に通っていた千早愛音という少女をバンドに引き入れる。彼女は |
時は流れ、燈とそよと立希は羽丘女子学園に入学し、同じ高校に通っていた千早愛音という少女をバンドに引き入れる。彼女はイギリス留学の失敗を取り戻して目立つという欲望があり、CRYCHICの復活はどうでもよかった。そして、矛盾を抱えたまま初ライブを迎え、燈たちがRYCHICの唯一の楽曲『春日影』を演奏したことで、会場に来ていた祥子が泣き出す。ステージでその様子を見たそよはCRYCHICの復活が不可能と思い、感情を爆発させる<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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その後、燈のソロ活動挑戦を経て、仲間たちが集う<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。こうして、5人はMyGO!!!!!として一歩を踏み出した<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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== 登場人物 == |
== 登場人物 == |
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{{Main|BanG Dream!の登場人物}} |
{{Main|BanG Dream!の登場人物}} |
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;MyGO!!!!! |
;MyGO!!!!! |
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*高松 燈 - [[羊宮妃那]]<ref name="Lisani20230413P1"/> |
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*高松燈 |
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*長崎 そよ - [[小日向美香]]<ref name="Natalie20230907"/> |
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*長崎そよ |
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*椎名立希 |
*椎名 立希 -[[林鼓子]]<ref name="Natalie20230907"/> |
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*千早愛音 |
*千早 愛音 -[[立石凛]]<ref name="Lisani20230413P1"/> |
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*要 楽奈 - [[青木陽菜]]<ref name="Natalie20230907"/> |
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*要 楽奈 |
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;Ave Mujica |
;Ave Mujica |
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*若葉 睦 (モーティス)- [[渡瀬結月]]<ref name="Lisani20230916P1"/> |
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*若葉睦 |
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*豊川 祥子(オブリビオニス) - [[高尾奏音]]<ref name="Lisani20230916P1"/> |
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*豊川祥子 |
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*八幡 海鈴(ティモリス) - [[岡田夢以]]<ref name="Lisani20230916P1"/> |
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*八幡 海鈴 |
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*祐天寺 にゃむ |
*祐天寺 にゃむ(アモーリス) - [[米澤茜]]<ref name="Lisani20230916P1"/> |
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*三角 初華(ドロリス) - [[佐々木李子]]<ref name="Lisani20230916P1"/> |
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*三角 初華 |
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;その他 |
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*純田まな - [[反田葉月]]<ref name="Natalie20230907">{{Cite web |title=「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」これまでの「バンドリ!」とは一線を画す、キラキラじゃない感情がぶつかり合う迷子たちの物語 - コミックナタリー 特集・インタビュー |url=https://natalie.mu/comic/pp/mygo |website=コミックナタリー |access-date=2024-07-23 |publisher=Natasha |date=2023-09-07}}</ref> |
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== 制作 == |
== 制作 == |
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=== 経緯 === |
=== 経緯 === |
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劇伴を手掛ける[[藤田淳平]]は2023年に行われた[[羊宮妃那]]との対談の中で、自分のもとにオファーが来たのは3・4年ほど前だが、コロナウイルスの流行に伴い一時プロジェクトが止まりつつもその裏でブラッシュアップが行われ、自分のもとに最終的なプロットが来たのは2022年春ごろだったと説明している<ref name="Lisani20230728P1">{{Cite web |title=【連載】アニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』第3回:羊宮妃那×藤田淳平(Elements Garden)、劇中歌・EDテーマ・劇伴から浮かぶ“迷子”の音楽の本質 |url=https://www.lisani.jp/0000234940/ |website=リスアニ! – アニソン・アニメ音楽のポータルサイト |access-date=2024-07-22|date=2023.07.28}}</ref>。 |
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本作の制作発表は2023年5月24日に[[石橋メモリアルホール|飛行船シアター]]で行われた<ref name="Minicine20230525"/>。この際公開されたキービジュアルはバンドメンバーが身体を別の方向に向けながらも同じ方角に視線を向けているというものだった<ref name="Minicine20230525"/>。 |
本作の制作発表は2023年5月24日に[[石橋メモリアルホール|飛行船シアター]]で行われた<ref name="Minicine20230525"/>。この際公開されたキービジュアルはバンドメンバーが身体を別の方向に向けながらも同じ方角に視線を向けているというものだった<ref name="Minicine20230525"/>。 |
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脚本とシリーズ構成を担当した綾奈ゆにこはニュースサイト「Febri」とのインタビューの中で、プロデューサーからがっつりシリアスなドラマが見たいというオファーが寄せられた際、自分の人生を差し出そうと思ったことを明かしており、これが作中における「一生、バンドしてくれる?」というセリフにも反映された<ref name="Febri20231030">{{Cite web |title=自身の苦悩とエゴに向き合い、たどり着いた「心情」の物語 『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』シリーズ構成・綾奈ゆにこインタビュー① {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_1/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-10-30 |access-date=2024-07-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20240712094518/https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_1|archivedate=2024-07-12}}</ref>。オファーを受けた当時、綾奈は人間関係の裏切りによって他者を信じられなくなっており、その気持ちは燈に反映された<ref name="Febri20231030" />。一方で自分が悩んでいるところなので、どこに向かうかわからない分、そういうのと向き合いながら物語を作るのは面白そうだという気持ちもあった<ref name="Febri20231030" />。このこともあり、物語の序盤では燈の心境の行きつく先が不明瞭だったが、終盤で気持ちが整理できるようになったと綾奈は「Febri」とのインタビューの中で説明している。インタビューアーの森樹からこの手法がセルフカウンセリングだと言われた際、綾奈は各々が経験した実例を出しながらキャラクターの心境を組み立てる点が通ずると答えており、それがリアリティにつながったとも分析している<ref name="Febri20231030" />。くわえて、「同じ理想を掲げて息を合わせることの大変さ」と「『キラキラドキドキ』になじめない者(自身の推進力に欠けた者)たちの集結」の描写には注意が払われたほか、バンド活動している高校生たちを調べたこともあった。うち「Ave Mujica」のベース「ティモリス」こと海鈴は10のバンドを掛け持ちした高校生ベーシストのエピソードが元になっている<ref name="Febri20231030" />。 |
脚本とシリーズ構成を担当した綾奈ゆにこはニュースサイト「Febri」とのインタビューの中で、プロデューサーからがっつりシリアスなドラマが見たいというオファーが寄せられた際、自分の人生を差し出そうと思ったことを明かしており、これが作中における「一生、バンドしてくれる?」というセリフにも反映された<ref name="Febri20231030">{{Cite web |title=自身の苦悩とエゴに向き合い、たどり着いた「心情」の物語 『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』シリーズ構成・綾奈ゆにこインタビュー① {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_1/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-10-30 |access-date=2024-07-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20240712094518/https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_1|archivedate=2024-07-12}}</ref>。オファーを受けた当時、綾奈は人間関係の裏切りによって他者を信じられなくなっており、その気持ちは燈に反映された<ref name="Febri20231030" />。一方で自分が悩んでいるところなので、どこに向かうかわからない分、そういうのと向き合いながら物語を作るのは面白そうだという気持ちもあった<ref name="Febri20231030" />。このこともあり、物語の序盤では燈の心境の行きつく先が不明瞭だったが、終盤で気持ちが整理できるようになったと綾奈は「Febri」とのインタビューの中で説明している。インタビューアーの森樹からこの手法がセルフカウンセリングだと言われた際、綾奈は各々が経験した実例を出しながらキャラクターの心境を組み立てる点が通ずると答えており、それがリアリティにつながったとも分析している<ref name="Febri20231030" />。くわえて、「同じ理想を掲げて息を合わせることの大変さ」と「『キラキラドキドキ』になじめない者(自身の推進力に欠けた者)たちの集結」の描写には注意が払われたほか、バンド活動している高校生たちを調べたこともあった。うち「Ave Mujica」のベース「ティモリス」こと海鈴は10のバンドを掛け持ちした高校生ベーシストのエピソードが元になっている<ref name="Febri20231030" />。 |
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本作はCRYCHICの解散によって、MyGO!!!!!とAve Mujicaが生まれる様子を前者の視点で描いた物語であり、双方をつなぐ存在としてCRYCHICが生み出された<ref name="Febri20231030"/>。また、2クールを使って物語を展開することが想定されていたため、前半にあたる本作でMyGO!!!!!を、後半にあたる『Ave Mujica』でAve Mujicaを軸に据えることにした<ref name="febri20231101"/>。このため、本作の最終回である第13話は、Ave Mujicaの前日譚としても位置付けられた<ref name="febri20231101">{{Cite web |title=自身の苦悩とエゴに向き合い、たどり着いた「心情」の物語 『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』シリーズ構成・綾奈ゆにこインタビュー③ {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_3/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-11-01 |access-date=2024-07-21 |language=ja}}</ref>。 |
本作はCRYCHICの解散によって、MyGO!!!!!とAve Mujicaが生まれる様子を前者の視点で描いた物語であり、双方をつなぐ存在としてCRYCHICが生み出された<ref name="Febri20231030"/>。また、2クールを使って物語を展開することが想定されていたため、前半にあたる本作でMyGO!!!!!を、後半にあたる『Ave Mujica』でAve Mujicaを軸に据えることにした<ref name="febri20231101"/>。このため、本作の最終回である第13話は、Ave Mujicaの前日譚としても位置付けられた<ref name="febri20231101">{{Cite web |title=自身の苦悩とエゴに向き合い、たどり着いた「心情」の物語 『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』シリーズ構成・綾奈ゆにこインタビュー③ {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_3/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-11-01 |access-date=2024-07-21 |language=ja}}</ref>。同様の理由から、MyGO!!!!!とAve Mujicaのメンバーは対照的な存在として描かれた<ref name="AnimeRecorder20231122">{{Cite web |title=『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』柿本広大監督の全話振り返りインタビュー後編。Ave Mujicaは「とにかくMyGO!!!!!と真逆に描きたかった」 - Anime Recorder |url=https://www.anime-recorder.com/tvanime/283683/ |website=www.anime-recorder.com |date=2023-11-12 |access-date=2024-07-23 |language=ja}}</ref>。 |
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本作の物語は、キャラクターの関係性と感情から紡ぎだされており、執筆に際しては相関図を作り、CRYCHICに対して元メンバーやそれ以外の者たちがどう思っているのかを組み立てていった<ref name="Febri20231030"/>。 |
本作の物語は、キャラクターの関係性と感情から紡ぎだされており、執筆に際しては相関図を作り、CRYCHICに対して元メンバーやそれ以外の者たちがどう思っているのかを組み立てていった<ref name="Febri20231030"/>。うち高松燈は過去から目をそらしたいと考えている存在として生み出され<ref name="Febri20231030"/>、キャラクター造形においては「パンクバンドのボーカル」として描かれた<ref name="AnimeRecorder20231109"/>。一方、椎名立希は燈の作詞の腕前を認める存在として生み出された<ref name="Febri20231030"/>。また、長崎そよはCRYCHICの復活にこだわるキャラクターとして生み出され、彼女の活動からCRYCHICの問題が解決していないことが示された<ref name="Febri20231030"/>。ただし、物語をいきなりCRYCHICの解散で始めると、出だしが重苦しくなってしまう上、視聴者が理解しづらくなるおそれがあったことに加え、燈の視点では彼女の人となりが第三者に伝わりにくいため、バンドメンバーではない愛音の視点から物語が始まるようにした<ref name="Febri20231030"/>。一方、楽奈は元々本作のためというよりはむしろ、テレビシリーズ第1期で閉鎖したライブハウス「SPACE」のオーナー・詩船の関係者として生み出され<ref name="Febri20231030" />、第5話では祖母のギターを普段使いとして運用する様子が描かれた<ref name="AnimeRecorder20231109"/>。楽奈はキャラクター造形の段階で「ある条件で動く人」にするということが決まり、普段は気ままにふるまうが周りを気にせず突っ走る(おもしれー女)には関心を寄せるという形で表現された<ref name="AnimeRecorder20231109"/>。 |
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「Ave Mujica」のメンバーのうち、「オブリビオニス」こと豊川祥子は才能とカリスマにあふれた存在として描かれつつも、特待生制度のある羽丘女子学園へ転校したという身を窶した自覚からプライドを引きずるようになったという背景設定が組まれた<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。モーティスこと睦は芸能人夫妻の娘という生まれながらに周囲の関心を引き付ける存在であり、プライベートも大げさに伝わってしまう分、コミュニケーションに臆病な側面がある存在として描かれていた<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。ドラマーのアモーリスこと祐天寺にゃむは元々『[[ルパン三世]]』の[[峰不二子]]のような色気のある大人の女性になる予定だったが途中でキャラクターの方向性が変更された<ref name="Lisani20230916P1"/>。また、彼女が両利きであるという設定は演者の[[米澤茜]]にちなむ<ref name="Lisani20230916P1"/>。 |
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企画途中の段階で、MyGO!!!!!とAve Mujicaがスマートフォン向けアプリ『[[バンドリ! ガールズバンドパーティ!]]』(以下:『ガルパ』)に登場することが決まったことから、各メンバーは既存のバンドと同じ学校にふりわけられた<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。祥子以外のメンバーはランダム性が強く、それぞれの化学反応を期待した面もあった<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。当初初華の学園生活は控えめとなる予定だったが、花咲川女子学園に所属したら立希と海鈴の3人による化学反応の期待から、同級生という設定になった<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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一部のシナリオは演出プランを基に執筆しており、たとえば第3話は燈の一人称視点で進めるという演出目標を達成するため、『[[マルコヴィッチの穴]]』を参考にした<ref name="Febri20231031">{{Cite web |title=自身の苦悩とエゴに向き合い、たどり着いた「心情」の物語 『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』シリーズ構成・綾奈ゆにこインタビュー② {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_2/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-10-31 |access-date=2024-07-21 |language=ja}}</ref>。同回の脚本のセリフの部分にはほぼOFF{{efn|キャラクターの口が見えない状態でセリフを話すこと}}と記されているとはいえ、すべてOFFにするわけにはいかないという綾奈の考えにより、鏡で自分の顔を見る場面が用意された<ref name="Febri20231031"/>。 |
一部のシナリオは演出プランを基に執筆しており、たとえば第3話は燈の一人称視点で進めるという演出目標を達成するため、『[[マルコヴィッチの穴]]』を参考にした<ref name="Febri20231031">{{Cite web |title=自身の苦悩とエゴに向き合い、たどり着いた「心情」の物語 『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』シリーズ構成・綾奈ゆにこインタビュー② {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/topics-bang-dream_mygo_6_2/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-10-31 |access-date=2024-07-21 |language=ja}}</ref>。同回の脚本のセリフの部分にはほぼOFF{{efn|キャラクターの口が見えない状態でセリフを話すこと}}と記されているとはいえ、すべてOFFにするわけにはいかないという綾奈の考えにより、鏡で自分の顔を見る場面が用意された<ref name="Febri20231031"/>。 |
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⚫ | 第10話における、燈のソロ活動挑戦は脚本打ち合わせで誕生したアイデアである。もともとこの回は彼女の奮闘を主題としていたが、第9話までの時点で綾奈自身もバンドの存続を不安視していた<ref name="Febri20231031"/>。その際、彼女がひとりでステージに立つという案が出され、楽器を担当していないことから詩の朗読にしようということになった<ref name="Febri20231031"/>。詩の朗読の後、MyGO!!!!!の5人による「詩超絆」へとつながる<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。この流れによってバンドが抱えていた問題がいっぺんに解決されたことから、残り3話について柿本が考えていたところ、脚本チームから『BanG Dream!』をやろうという提案が寄せられ、本作の最終章となる第11話ではライブ前のドタバタ劇を通じてバンドの今後の方針が描かれ、エピローグに相当する第12話ではMyGO!!!!!が複数のバンドとともにライブに臨むいつもの『BanG Dream!』らしい内容となった<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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当初、第13話は祥子の境遇のみを描く予定だったが、ライブを通じてAve Mujicaの世界観を描いた方が物語の先を導く内容になると考え、前述のとおりAve Mujicaとしての前日譚となった<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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本作の舞台となるライブハウスがCiRCLEからRiNGという新しい場所となったこともあり、『ガルパ』との接点も本作のテーマの一つだった<ref name="AnimeRecorder20231109">{{Cite web |title=『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』柿本広大監督の全話振り返りインタビュー前編。第7話のラストが生まれたのは「各々どんな感情が渦巻くか考えた結果」 - Anime Recorder |url=https://www.anime-recorder.com/tvanime/283670/ |website=www.anime-recorder.com |date=2023-11-09 |access-date=2024-07-23 |language=ja}}</ref>。『ガルパ』側のスタッフとの話し合いにより、[[Poppin'Party]]の香澄と紗綾をアルバイトスタッフとして登場させるに至った<ref name="AnimeRecorder20231109"/>。 |
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=== 演技・キャスティング === |
=== 演技・キャスティング === |
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MyGo!!!!!のメンバーはオーディションで選ばれ、課題曲として「キズナミュージック♪」が用いられた<ref>{{Cite web |title=ポピパとMyGO!!!!!の化学反応で魅せる!合同ライブ「Divide/Unite」をレポート |url=https://www.gamer.ne.jp/news/202405100033/ |website=Gamer |access-date=2024-07-22 |date=2024.05.10 }}</ref>。 |
MyGo!!!!!のメンバーはオーディションで選ばれ、課題曲として「キズナミュージック♪」が用いられた<ref>{{Cite web |title=ポピパとMyGO!!!!!の化学反応で魅せる!合同ライブ「Divide/Unite」をレポート |url=https://www.gamer.ne.jp/news/202405100033/ |website=Gamer |access-date=2024-07-22 |date=2024.05.10 }}</ref>。 |
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高松燈役の羊宮妃那は、「リスアニ!」のインタビューの中で、今までにない声質で臨んだといい、台本にある場面を読み、ぜひ受かりたいと思っていたところ、合格をもらえてうれしかったと振り返っている<ref name="Lisani20230413P1">{{Cite web |title=「バンドリ!」MyGO!!!!!ロングインタビュー! ついに解禁された5人のキャストたちが語る、2ndシングル「音一会」とバンド活動への想い |url=https://www.lisani.jp/0000226804/ |website=リスアニ! |date=2023.04.13|access-date=2024-07-22}}</ref>。もともと羊宮は歌うことが好きで、趣味で楽曲制作をしていたものの、燈として歌う際はどうしても足りない音域があって苦労したと話している<ref name="Lisani20230413P1"/>。 |
高松燈役の[[羊宮妃那]]は、「リスアニ!」のインタビューの中で、今までにない声質で臨んだといい、台本にある場面を読み、ぜひ受かりたいと思っていたところ、合格をもらえてうれしかったと振り返っている<ref name="Lisani20230413P1">{{Cite web |title=「バンドリ!」MyGO!!!!!ロングインタビュー! ついに解禁された5人のキャストたちが語る、2ndシングル「音一会」とバンド活動への想い |url=https://www.lisani.jp/0000226804/ |website=リスアニ! |date=2023.04.13|access-date=2024-07-22}}</ref>。もともと羊宮は歌うことが好きで、趣味で楽曲制作をしていたものの、燈として歌う際はどうしても足りない音域があって苦労したと話している<ref name="Lisani20230413P1"/>。演技および歌唱にあたり、羊宮はキャラクターのバックボーンを突き詰めて向き合うという方針を立てており、歌い方から込める気持ちまですべてが燈の歌になるよう心掛けていると「リスアニ!」によるインタビューの中で説明している<ref name="Lisani20230709P1">{{Cite web |title=【連載】アニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』第1回:羊宮妃那、小日向美香、林 鼓子が語り合う、第4話までの“迷子たち”の音楽・ストーリー・演技論 |url=https://www.lisani.jp/0000233447/ |website=リスアニ! – アニソン・アニメ音楽のポータルサイト |access-date=2024-07-22 |date=2023.07.09}}</ref>。 |
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千早愛音役の立石凛は軽音部に所属していた姉の影響でアコースティックギターを触ったことはあったものの、エレキギターは初めてであり、本作でMyGo!!!!!がリアルバンドとして活動するにあたり指導を受けた<ref name="Lisani20230413P1"/>。立石は、自分とは対照的な性格の愛音を演じられるのか不安で悩むこともあったが、演じる中で根本的なところが似ているのではないかということに気づいたと「リスアニ!」のインタビューの中で明かしている<ref name="Lisani20230413P1"/>。 |
千早愛音役の[[立石凛]]は軽音部に所属していた姉の影響でアコースティックギターを触ったことはあったものの、エレキギターは初めてであり、本作でMyGo!!!!!がリアルバンドとして活動するにあたり指導を受けた<ref name="Lisani20230413P1"/>。立石は、自分とは対照的な性格の愛音を演じられるのか不安で悩むこともあったが、演じる中で根本的なところが似ているのではないかということに気づいたと「リスアニ!」のインタビューの中で明かしている<ref name="Lisani20230413P1"/>。 |
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長崎そよ役の小日向美香は元々『[[BanG Dream!]]』プロジェクトのファンで、同プロジェクトの影響でベースを始めた経緯があり、採用された際はうれしさと不安があったと「リスアニ!」のインタビューの中で明かしている<ref name="Lisani20230413P1"/>。オファーを受けた当初、小日向は大人っぽい性質のキャラクターは自分に合っていないと思い、そのような声を作ってオーディションに臨み、採用後初めての収録を行ったところ、大人っぽすぎるという指摘を受け、監督と話し合いの末、オーディションのときよりも高めの声質にして、ややはしゃいだ感じの雰囲気を取り入れた<ref name="Lisani20230413P1"/>。 |
長崎そよ役の[[小日向美香]]は元々『[[BanG Dream!]]』プロジェクトのファンで、同プロジェクトの影響でベースを始めた経緯があり、採用された際はうれしさと不安があったと「リスアニ!」のインタビューの中で明かしている<ref name="Lisani20230413P1"/>。オファーを受けた当初、小日向は大人っぽい性質のキャラクターは自分に合っていないと思い、そのような声を作ってオーディションに臨み、採用後初めての収録を行ったところ、大人っぽすぎるという指摘を受け、監督と話し合いの末、オーディションのときよりも高めの声質にして、ややはしゃいだ感じの雰囲気を取り入れた<ref name="Lisani20230413P1"/>。 |
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要 楽奈役の青木陽菜は、幼少期からピアノを学び、高校から大学でもクラシック音楽を学んでいた<ref name="Lisani20230413P1"/>。また、『キラッとプリ☆チャン』で桃山みらいを演じていた林鼓子が椎名立希役として共演すると知った際は、初めて会った本人にその嬉しさを伝えたという<ref>{{Cite web |title=『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』 フォト&インタビュー⑤ 要 楽奈役・青木陽菜 {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/bang-dream_mygo_5/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-08-18 |access-date=2024-07-22 |language=ja}}</ref>。 |
要 楽奈役の青木陽菜は、幼少期からピアノを学び、高校から大学でもクラシック音楽を学んでいた<ref name="Lisani20230413P1"/>。また、『[[キラッとプリ☆チャン]]』で桃山みらいを演じていた[[林鼓子]]が椎名立希役として共演すると知った際は、初めて会った本人にその嬉しさを伝えたという<ref>{{Cite web |title=『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』 フォト&インタビュー⑤ 要 楽奈役・青木陽菜 {{!}} Febri |url=https://febri.jp/topics/bang-dream_mygo_5/ |website=Febri {{!}} アニメカルチャーメディア |date=2023-08-18 |access-date=2024-07-22 |language=ja}}</ref>。 |
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その林は落ち込んでいたところに、マネージャーに呼び出されて立希役に選ばれた時は驚いたと同時に道が開けたと感じたとリスアニとのインタビューの中で話している<ref name="Lisani20230413P1"/>。もともと林は元気な役や、高い声のキャラクターを得意としており、立希のような低い声のキャラクターは今回が初めてだった<ref name="Lisani20230413P1"/>。林は、立希のキャラクター性が自分とかけ離れていることに悩んだものの、アフレコを重ねる中で彼女を理解し、成長を見守る中で本質的な部分が近いことに気づいて以降は演じやすくなったと立石との対談の中で振り返っている<ref name="Animatetimes20240214P3">{{Cite web |title=3ページ目:MyGO!!!!!:愛音&立希の関係性と変化を立石凛・林鼓子が語る【インタビュー】 {{!}} アニメイトタイムズ |url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1707447433&p=3 |website=MyGO!!!!!:愛音&立希の関係性と変化を立石凛・林鼓子が語る【インタビュー】 {{!}} アニメイトタイムズ |access-date=2024-07-22 |date=2024-02-14}}</ref> |
その林は落ち込んでいたところに、マネージャーに呼び出されて立希役に選ばれた時は驚いたと同時に道が開けたと感じたとリスアニとのインタビューの中で話している<ref name="Lisani20230413P1"/>。もともと林は元気な役や、高い声のキャラクターを得意としており、立希のような低い声のキャラクターは今回が初めてだった<ref name="Lisani20230413P1"/>。林は、立希のキャラクター性が自分とかけ離れていることに悩んだものの、アフレコを重ねる中で彼女を理解し、成長を見守る中で本質的な部分が近いことに気づいて以降は演じやすくなったと立石との対談の中で振り返っている<ref name="Animatetimes20240214P3">{{Cite web |title=3ページ目:MyGO!!!!!:愛音&立希の関係性と変化を立石凛・林鼓子が語る【インタビュー】 {{!}} アニメイトタイムズ |url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1707447433&p=3 |website=MyGO!!!!!:愛音&立希の関係性と変化を立石凛・林鼓子が語る【インタビュー】 {{!}} アニメイトタイムズ |access-date=2024-07-22 |date=2024-02-14}}</ref> |
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第6話の立希が愛音に追い回される場面のテスト収録はうまくいったものの、本番では双方の声が重なってしまうため、最終的には別撮りに変更された<ref>{{Cite web |title=2ページ目:MyGO!!!!!:愛音&立希の関係性と変化を立石凛・林鼓子が語る【インタビュー】 |
第6話の立希が愛音に追い回される場面のテスト収録はうまくいったものの、本番では双方の声が重なってしまうため、最終的には別撮りに変更された<ref>{{Cite web |title=2ページ目:MyGO!!!!!:愛音&立希の関係性と変化を立石凛・林鼓子が語る【インタビュー】 |url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1707447433&p=2 |website=アニメイトタイムズ |access-date=2024-07-22 |date=2024-02-14 }}</ref>。 |
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一方、Ave Mujicaのメンバーのうち、祥子を演じた[[高尾奏音]]は「リスアニ!」とのインタビューの中で、自分の境遇を隠していたからこそほかのキャラクターにきつく当たる場面が多くて心が痛むこともあったが、最終回の最後のシーンで事情が垣間見えたと話している<ref name="Lisani20230916P1">{{Cite web |title=Ave Mujica、ついにキャスト解禁!ミニアルバム『Alea jacta est』、0th LIVE、衝撃のアニメ最終話と続編への期待についてメンバー集合初インタビューで迫る |url=https://www.lisani.jp/0000239390/ |website=リスアニ! – アニソン・アニメ音楽のポータルサイト |access-date=2024-07-23|date=2023-09-16}}</ref>。 |
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高尾はアニメイトタイムズとのインタビューの中でも、物語の中で大きく豹変するキャラクターを演じるのは本作が初めてであり、最初は光のような存在だったのに、ある出来事がきっかけで周囲にきつく当たり散らすようになって衝撃を受けたと語っている<ref name="Animatetimes20240401P1">{{Cite web |title=Ave Mujicaが紡ぐ音楽の世界を佐々木李子&高尾奏音と紐解く【インタビュー】 {{!}} アニメイトタイムズ |url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1711341102 |website=アニメイトタイムズ|date=2024-04-01 |access-date=2024-07-23 |language=ja}}</ref>。オーディションに際しては、その出来事を経た後の祥子の情報が高尾に知らされており、番組の収録が始まってから優しいころの祥子に触れたと高尾は明らかにしている。演技にあたり、優しいころの祥子は思ったことを素直に表に出していた一方、周囲に当たり散らすようになったころの祥子は弱さを隠すように強がったり、怒っているようで悲しんだりと、心に仮面をしているような外見と内面の落差を細やかなニュアンスで演じるよう心掛けた<ref name="Animatetimes20240401P1"/>。「Ave Mujica」の「ドロリス」こと三角初華は、人当たりが良くて心優しいというバンドの雰囲気とはかけ離れた人物として描かれており、演者の[[佐々木李子]]は共感できるところも多かったと話している<ref name="Lisani20230916P1"/>。物語の中で初華が燈を励ます場面があるものの、佐々木は「人間になるために歌う燈」と「歌うことでドロリスという怪物になる初華」という違いを挙げている。<ref name="Lisani20230916P1"/>睦役の[[渡瀬結月]]は、睦ほど口数が少ないキャラクターを演じたことがなく、無口ながらも気持ちを表現しなければならないことが挑戦だったと「リスアニ!」とのインタビューの中で振り返っている<ref name="Lisani20230916P1"/>。 |
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海鈴役の[[岡田夢以]]は、収録当初抑揚をつけて演技をしていたが、より淡々とした感じにしてほしいというディレクションを受け、何を考えているのかわかりにくいしゃべり方となった<ref name="Lisani20230916P1"/>。にゃむ役には、本作が声優デビュー作であるドラマーの[[米澤茜]]が起用された<ref name="Lisani20230916P1"/>。米澤はにゃむが色気のあるキャラクターだと聞いて、そのように練習してきたが、途中でキャラクターの方向性の変更を聞かされ焦ったと「リスアニ!」とのインタビューの中で明らかにしている<ref name="Lisani20230916P1"/>。また、インタビューに同席していた高尾は米澤のストイックな姿勢について言及しており、アフレコの際はにゃむのセリフをすべて暗記したとも話している<ref name="Lisani20230916P1"/>。これについて米澤は、自分は演技の経験がないことに加え、普段しゃべり慣れない言葉が多く、台本見ながら演じるのが不可能という判断から、丸暗記したことを明かしている<ref name="Lisani20230916P1"/>。 |
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=== 美術 === |
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2バンドの在り方の違いはそれぞれの舞台演出にも表れていた<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。MyGO!!!!!のステージや演奏が質素なのに対し、Ave Mujicaは完全にコントロールされた舞台という方針が立てられた。また、Ave Mujicaのコネクションを暗喩するため、第13話のライブ会場として、[[Roselia]]が「フューチャーワールドフェス」で演奏した会場と同じところが用いられた<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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=== 音楽 === |
=== 音楽 === |
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本作の楽曲はElements Garden藤間仁と藤田淳平が共同で制作した<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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⚫ | |||
従来の『BanG Dream!』のアニメ作品では、[[上松範康]](Elements Garden)の意向から強いメロディの作品を多くしていたが、本作では心情に対する場面が多くなることからハリウッド映画のような重厚な音楽が使えず、メロディは落ち着いたものを用いて、音の数を減らす方針が取られた<ref name="Lisani20230709P2"/>。ただし、コミカルな場面では従来の『BanG Dream!』らしい楽しさも表現したいという藤田の考えから、テレビシリーズ第1期のようなポップな音楽が用いられた<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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本作においてはキャラクター単位のテーマ曲を作るという新たな試みも行われた<ref name="Lisani20230709P2"/>。藤田はこれらのテーマ曲を作る前にMyGO!!!!!のライブ鑑賞を通じてキャラクターの特徴をつかんだものの、制作したテーマ曲がどの場面で流れるのかわからず、キャラクターのどの面を描くべきか判断が難しかったと話しており、作り直しが生じたテーマ曲もあった<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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楽曲は事前に提供されたメニュー表の指示を基に作られており、藤田たちが想定したものとは違う場面で使われたこともあり、ミスリードになりうるものもあった<ref name="Lisani20230709P2"/>。たとえば、そよが指を触る場面は柿本からの指示で思わせぶりなものが作られた<ref name="Lisani20230709P2"/>。また、藤田が最初に作った「真っ直ぐな想い」は第5話の終盤で燈と愛音が手をつなぐ場面で用いられた<ref name="Lisani20230709P2"/>。一方、映像を基に作った曲もあり、たとえば愛音の留学の場面は音声の入ったビデオコンテを基に彼女の心情をエレクトリックピアノとバイオリンで表現した<ref name="Lisani20230709P2"/>。また、藤田は海外旅行で苦労した経験があったことから、この楽曲を作る際は感情移入したと話している<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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作中に登場する2バンドは真逆のコンセプトが立てられており、MyGO!!!!!が心の叫びを曲にするのに対し、独自の世界観を有するAve Mujicaは、ライブ環境や内容を考慮したうえで曲を作る手法が取られていた<ref name="AnimeRecorder20231122"/>。 |
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⚫ | 物語のキーとなる歌「春日影」はブシロードミュージックの中村多絵によってタイトルが決められた<ref name="febri20231101"/>。同楽曲は制作の初期に作られた作品で、綾奈は脚本執筆中ずっと聞いていたと振り返っている<ref name="febri20231101"/>。また、同楽曲はCRYCHICのものであり、のちにMyGO!!!!!も歌うということは早い段階で決まっており、織田あすかが事前に作詞した歌詞をもとに藤田は楽曲を作り上げていった<ref name="Lisani20230728P1"/>。サビの「きらりきらり」のリズム感から全体に3拍子が採用され、そこからBメロ、Aメロとさかのぼる形で作られた<ref name="Lisani20230728P1"/>。 |
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「春日影」のうち、先に作られたのはCRYCHIC版であり、上品な感じを出すためにオルガンやグロッケンシュピールのパートが盛り込まれた<ref name="Lisani20230728P1"/>。そこからMyGO!!!!!の楽器に割り当てる形でMyGO!!!!!版を作り上げた<ref name="Lisani20230728P1"/>。CRYCHIC版「春日影」の収録はアフレコ前に行われたこともあって詳細な背景はバンドメンバーに伝えられていなかったものの、羊宮・小日向・林の3人は温かさを感じたと「リスアニ!」とのインタビューの中で振り返っている<ref name="Lisani20230709P1"/>。また、羊宮は明るい言葉が多く、他者とのかかわりを通じて感じることの増えた世界が描かれているとし、すり合わせの中で、CRYCHIC時代の燈が歌い慣れていないながらも感動を与える歌にしたいと考えたと話している<ref name="Lisani20230709P1"/>。また、羊宮はこの当時の燈がうつむきながら歌っていたということを想定してしゃべるような歌い方をしていた<ref name="Lisani20230728P1"/>。一方MyGo!!!!!版の収録に際して、羊宮はCRYCHICの時とは違う決意や、燈の歌いこみを考慮し、自身が歌ってきたMyGO!!!!!のオリジナル楽曲でのクセを極端にならない程度に当て、歌い方もCRYCHIC版とは異なるものにした<ref name="Lisani20230709P1"/>。 |
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同じく第3話でCRYCHICが演奏した「人間になりたいうた」は燈がノートに書き留めた言葉をもとに祥子が作曲したという設定であり、自分自身に対する悩みや自分だけの世界の言葉が多いと羊宮は説明している<ref name="Lisani20230709P1"/>。こちらは、綾奈によることばをもとに、「春日影」で得た知見を活かして藤田が作曲した<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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オープニングテーマである「壱雫空」は、本放送に先駆けて4th Liveにて披露された<ref name="Lisani20230709P2">{{Cite web |title=【連載】アニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』第1回:羊宮妃那、小日向美香、林 鼓子が語り合う、第4話までの“迷子たち”の音楽・ストーリー・演技論 (2ページ目)|url=https://www.lisani.jp/0000233447/2/?show_more=1|website=リスアニ! – アニソン・アニメ音楽のポータルサイト |access-date=2024-07-22 |date=2023.07.09}}</ref>。歌唱に当たり、羊宮は「春日影」と同程度の強さで歌うと楽器隊に埋もれてしまう上、オープニングテーマとしても弱いが、第1話の燈に通ずる歌い方にしたいと思い、レコーディングと調整を重ねながら収録をつづけたと「リスアニ!」とのインタビューの中で語っている<ref name="Lisani20230709P2"/>。また、オープニング映像は現実のバンドのミュージックビデオに近い構成が取られており、林は天候を気にせず撮影している場面も含めて等身大の彼女たちを感じられると同時に、彼女たちのカラーでもあると「リスアニ!」とのインタビューの中で語っている<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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番組の性質上様々なテンションで終わることから、エンディングテーマである「栞」は、監督の柿本から寄せられた「ほっとするようで寂しげでもある曲」というオーダーをもとに、アコースティックギターを中心とした編成が組まれた<ref name="Lisani20230728P1"/>。ライブ演奏に際してはほかのパートも必要となるため、1コーラス分を作った後、フルコーラス化に際してどこまで楽器を増やすべきか話し合いが行われた。その中でカホンやフレットレスベースといった柔らかな音にするという提案が藤田に寄せられ、最終的に今の形になった<ref name="Lisani20230728P1"/>{{efn|なお、柿本からは間奏にハーモニカを入れようという案もあったが、ブルース寄りになってしまうということで却下された<ref name="Lisani20230728P1"/>。}}。以上のことから、テレビでは放送されない2番以降にベースとドラムが加わる構成となっている<ref name="Lisani20230709P2"/>。羊宮は「壱雫空」同様、どの時期の燈でも歌えるように意識したと「リスアニ!」とのインタビューの中で語っている<ref name="Lisani20230709P2"/>。 |
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== スタッフ == |
== スタッフ == |
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| 下巻 || 2024年4月17日 || 第8話 - 第13話 || BRMM-10775 |
| 下巻 || 2024年4月17日 || 第8話 - 第13話 || BRMM-10775 |
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== MyGO!!!!!メンバーの日常 == |
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本作の関連コンテンツとしてYoutubeで配信されているショートアニメ『MyGO!!!!!メンバーの日常』は、その名の通りバンドメンバーの日常生活を描いており、テレビシリーズとは対照的な雰囲気で描かれている<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。 |
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同作は[[森井ケンシロウ]]率いる[[スタジオモリケン]]が制作しており、『ガルパ☆ピコ』制作チームから外れた森井がスタジオモリケンとしての活動を考えていた際にブシロードからオファーを受け、まったく新しいMyGO!!!!!のメンバーを動かせるということに惹かれ、引き受けた経緯がある<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。 |
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アニメやゲームといった情報のあった『ガルパ☆ピコ』とは違い、MyGO!!!!!は事前情報がなかったため、ショートアニメでの印象が強すぎると、視聴者がそのイメージを保ったまま本編を見てしまうおそれがあり、バンドへの興味を持ちつつ、核心となる部分は本編の楽しみに取っておくというコントロールに苦労したと森井はニュースサイト「Anime Recorder」とのインタビューの中で話している<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。本編が重苦しい内容であり、視聴者に先入観を持たせないようにする観点から、『 MyGO!!!!!メンバーの日常』ではキャラクター同士の関係性については表に出さないという方針が取られた<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。なお、森井自身はほかのバンドもMyGO!!!!!と同様に困難を乗り越えてきた過去があるため、重い内容の本編から日常アニメを作ることの難しさはあまり変わらないとしている<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。 |
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物語を一から作ろうとすると、どうしても音楽の話ばかりになってしまうため、本編とは異なるキャラクターの一面を表現するには「女子高生らしさ」が重要であると森井は考えており、MyGO!!!!!のメンバーの中で最も普通の女子高生らしい愛音は彼にとって便利なキャラクターだった一方、時には彼女が登場しない話も作るよう言われたことがあったという<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。一方、立希は燈に対して好意的に接する様子がテレビシリーズよりも強調されているほか、事前資料にパンダグッズ収集家と記されていたことから発展して動物園のネタを入れたり、楽奈との相性の良さに着目して一緒に搭乗させたりと、様々な動かし方ができたと森井は話している<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。その楽奈は猫を思わせるような雰囲気があり、視聴者にもキャラクターを覚えてもらうため、猫っぽさをコミカルに表現する方針が取られた<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。また、森井は楽奈はコミカルな行動をとっても違和感がなく、新たな一面を見せるのは楽しかったと振り返っている<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。そよはテレビシリーズの前半と後半でキャラクター性が大幅に変わることから、本編が始まるまでは前半の優しい雰囲気をまとった人物として描かれた<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。 |
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『MyGO!!!!!メンバーの日常』の1話当たりの再生時間は30秒という、テレビやYoutubeのミニアニメとしては短いことも特徴としている<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。これについて森井は需要に合わせた作品をめざしたと答えている<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。 |
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== 反響 == |
== 反響 == |
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第7話で感情が爆発したそよが発した「なんで『春日影』やったの!?」は様々な話題を呼び<ref name="ORICON20230810">{{Cite web |title=まったくキラキラしないバンドアニメ『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』の魅力 濃厚な“人間ドラマ”という挑戦状 |url=https://www.oricon.co.jp/news/2290378/full/ |website=ORICON NEWS |access-date=2024-07-21|date=2023-08-10|author=遠藤政樹|archiveurl=https://web.archive.org/web/20240627122734/https://www.oricon.co.jp/news/2290378/full/|archivedate=2024-06-27}}</ref>、公式がそのシーンを切り抜いた動画をアップロードしている。脚本を担当した綾奈ゆにこは、ここまで視聴者がキャラクターの境遇を自分事としてとらえたのは予想外だったとニュースサイト「Febri」とのインタビューの中で話している<ref name="febri20231101"/> |
第7話で感情が爆発したそよが発した「なんで『春日影』やったの!?」は様々な話題を呼び<ref name="ORICON20230810">{{Cite web |title=まったくキラキラしないバンドアニメ『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』の魅力 濃厚な“人間ドラマ”という挑戦状 |url=https://www.oricon.co.jp/news/2290378/full/ |website=ORICON NEWS |access-date=2024-07-21|date=2023-08-10|author=遠藤政樹|archiveurl=https://web.archive.org/web/20240627122734/https://www.oricon.co.jp/news/2290378/full/|archivedate=2024-06-27}}</ref>、公式がそのシーンを切り抜いた動画をアップロードしている。脚本を担当した綾奈ゆにこは、ここまで視聴者がキャラクターの境遇を自分事としてとらえたのは予想外だったとニュースサイト「Febri」とのインタビューの中で話している<ref name="febri20231101"/>。 |
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また、森井は、テレビシリーズ放送開始後から『MyGO!!!!!メンバーの日常』に寄せられるコメントの傾向が変わり、ギスギスした結末を迎えた回の後に見に来る人が増えたと「Anime Recorder」とのインタビューの中で話しており、少しクスッと笑える映像を提供する役割を果たしていると気づいたのはうれしかったと話している<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。とりわけ、楽奈がひたすら抹茶プリンと抹茶パフェをモグモグ食べる「楽奈のグルメ」という回は評判が良かったという<ref name="AnimeRecorder20230913"/>。 |
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=== 評価 === |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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* {{Official website|https://anime.bang-dream.com/mygo/|アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」公式サイト}} |
* {{Official website|https://anime.bang-dream.com/mygo/|アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」公式サイト}} |
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*{{YouTube|playlist=PLUFFl4hYd1R1V9KigOtW5YFvaEJWH_Red|MyGO!!!!!メンバーの日常/まいご!!!!!}} |
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{{BanG Dream!}} |
{{BanG Dream!}} |
2024年7月28日 (日) 13:58時点における版
この記事には公開前の映画に関する記述があります。 |
BanG Dream! It's MyGO!!!!! | |
---|---|
ジャンル | ガールズバンド、バンド、青春 |
アニメ | |
原作 | ブシロード |
監督 | 柿本広大 |
シリーズ構成 | 綾奈ゆにこ |
キャラクターデザイン | Craft Egg |
音楽 | 藤田淳平、藤間仁 |
アニメーション制作 | サンジゲン |
製作 | BanG Dream! Project |
放送局 | TOKYO MXほか |
放送期間 | 2023年6月29日 - 9月14日 |
話数 | 全13話 |
その他 | 初週に第1話から3話までを 一挙に放送 |
映画:劇場版「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」 前編:「春の陽だまり、迷い猫」 後編:「うたう、僕らになれるうた & FILM LIVE」 | |
原作 | ブシロード |
監督 | 柿本広大 |
脚本 | 柿本広大、綾奈ゆにこ 後藤みどり、小川ひとみ 和場明子、晴日たに |
キャラクターデザイン | 信澤収、もちぷよ |
音楽 | 藤田淳平、藤間仁 |
制作 | サンジゲン |
製作 | BanG Dream! Project |
封切日 | 前編:2024年9月27日 後編:2024年11月8日 |
上映時間 | 未発表 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』(バンドリ!イッツマイゴ)は、ブシロードによるメディアミックスプロジェクト『BanG Dream!』を原案としたテレビアニメの一つであり、2023年6月から9月までTOKYO MXほかにて放送された。再編集劇場版である、『劇場版「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」』の前編「春の陽だまり、迷い猫」が2024年9月27日、後編「うたう、僕らになれるうた & FILM LIVE」が同年11月8日に公開予定[1]。
『BanG Dream!』に登場するバンド・MyGO!!!!!を主人公とする本作は[2]、これまでテレビアニメ版『BanG Dream!』などの青春バンドもので描かれてきた「キラキラドキドキ」からかけ離れた、鬱屈した青春が描かれつつも、視聴者の共感や反響を呼び[3]、鬱アニメと呼ぶ者もいた[4]。
本作の関連コンテンツとしてYoutubeで配信されているショートアニメ『MyGO!!!!!メンバーの日常』は、その名の通りバンドメンバーの日常生活を描いており、テレビシリーズとは対照的な雰囲気で描かれている[5]。
本項では、これらの関連作品についても解説する。
あらすじ
高松燈、長崎そよ、椎名立希、そして若葉睦と豊川祥子の中学生5人は、CRYCHICというバンドを組んで活動していた。ある日、発起人の祥子がバンドをやめたいと申し出る。そよはバンドの存続を望んでいたが、立希が他のメンバーから責められた上、祥子も人のせいにするなと反撃し、最終的には解散に至った[3]。
時は流れ、燈とそよと立希は羽丘女子学園に入学し、同じ高校に通っていた千早愛音という少女をバンドに引き入れる。彼女はイギリス留学の失敗を取り戻して目立つという欲望があり、CRYCHICの復活はどうでもよかった。そして、矛盾を抱えたまま初ライブを迎え、燈たちがRYCHICの唯一の楽曲『春日影』を演奏したことで、会場に来ていた祥子が泣き出す。ステージでその様子を見たそよはCRYCHICの復活が不可能と思い、感情を爆発させる[6]。
その後、燈のソロ活動挑戦を経て、仲間たちが集う[6]。こうして、5人はMyGO!!!!!として一歩を踏み出した[6]。
そのころ、豊川祥子は人を集め、「Ave Mujica」というバンドを立ち上げていた。
登場人物
- MyGO!!!!!
- Ave Mujica
- 若葉 睦 (モーティス)- 渡瀬結月[9]
- 豊川 祥子(オブリビオニス) - 高尾奏音[9]
- 八幡 海鈴(ティモリス) - 岡田夢以[9]
- 祐天寺 にゃむ(アモーリス) - 米澤茜[9]
- 三角 初華(ドロリス) - 佐々木李子[9]
- その他
制作
経緯
劇伴を手掛ける藤田淳平は2023年に行われた羊宮妃那との対談の中で、自分のもとにオファーが来たのは3・4年ほど前だが、コロナウイルスの流行に伴い一時プロジェクトが止まりつつもその裏でブラッシュアップが行われ、自分のもとに最終的なプロットが来たのは2022年春ごろだったと説明している[10]。
本作の制作発表は2023年5月24日に飛行船シアターで行われた[11]。この際公開されたキービジュアルはバンドメンバーが身体を別の方向に向けながらも同じ方角に視線を向けているというものだった[11]。
シナリオ
本作はこれまでのバンドリアニメとは一線を画し、根本雄貴総合プロデューサーが「キラキラドキドキしていない」と明言しているほど、重い展開を特徴としている[3]。 テレビシリーズ第2・3期の監督を務めた柿本広大は前述の発表会でのファンからの質問”これまでのシリーズのアニメ作品と変えたポイントは?”に、これまでのシリーズ作品では共通している感もある「(バンドの)メンバーが好きだから集まった」という枠組みを「外してみよう」というコンセプトで制作に取り組んでいると発言している[11]。
脚本とシリーズ構成を担当した綾奈ゆにこはニュースサイト「Febri」とのインタビューの中で、プロデューサーからがっつりシリアスなドラマが見たいというオファーが寄せられた際、自分の人生を差し出そうと思ったことを明かしており、これが作中における「一生、バンドしてくれる?」というセリフにも反映された[12]。オファーを受けた当時、綾奈は人間関係の裏切りによって他者を信じられなくなっており、その気持ちは燈に反映された[12]。一方で自分が悩んでいるところなので、どこに向かうかわからない分、そういうのと向き合いながら物語を作るのは面白そうだという気持ちもあった[12]。このこともあり、物語の序盤では燈の心境の行きつく先が不明瞭だったが、終盤で気持ちが整理できるようになったと綾奈は「Febri」とのインタビューの中で説明している。インタビューアーの森樹からこの手法がセルフカウンセリングだと言われた際、綾奈は各々が経験した実例を出しながらキャラクターの心境を組み立てる点が通ずると答えており、それがリアリティにつながったとも分析している[12]。くわえて、「同じ理想を掲げて息を合わせることの大変さ」と「『キラキラドキドキ』になじめない者(自身の推進力に欠けた者)たちの集結」の描写には注意が払われたほか、バンド活動している高校生たちを調べたこともあった。うち「Ave Mujica」のベース「ティモリス」こと海鈴は10のバンドを掛け持ちした高校生ベーシストのエピソードが元になっている[12]。
本作はCRYCHICの解散によって、MyGO!!!!!とAve Mujicaが生まれる様子を前者の視点で描いた物語であり、双方をつなぐ存在としてCRYCHICが生み出された[12]。また、2クールを使って物語を展開することが想定されていたため、前半にあたる本作でMyGO!!!!!を、後半にあたる『Ave Mujica』でAve Mujicaを軸に据えることにした[13]。このため、本作の最終回である第13話は、Ave Mujicaの前日譚としても位置付けられた[13]。同様の理由から、MyGO!!!!!とAve Mujicaのメンバーは対照的な存在として描かれた[6]。
本作の物語は、キャラクターの関係性と感情から紡ぎだされており、執筆に際しては相関図を作り、CRYCHICに対して元メンバーやそれ以外の者たちがどう思っているのかを組み立てていった[12]。うち高松燈は過去から目をそらしたいと考えている存在として生み出され[12]、キャラクター造形においては「パンクバンドのボーカル」として描かれた[14]。一方、椎名立希は燈の作詞の腕前を認める存在として生み出された[12]。また、長崎そよはCRYCHICの復活にこだわるキャラクターとして生み出され、彼女の活動からCRYCHICの問題が解決していないことが示された[12]。ただし、物語をいきなりCRYCHICの解散で始めると、出だしが重苦しくなってしまう上、視聴者が理解しづらくなるおそれがあったことに加え、燈の視点では彼女の人となりが第三者に伝わりにくいため、バンドメンバーではない愛音の視点から物語が始まるようにした[12]。一方、楽奈は元々本作のためというよりはむしろ、テレビシリーズ第1期で閉鎖したライブハウス「SPACE」のオーナー・詩船の関係者として生み出され[12]、第5話では祖母のギターを普段使いとして運用する様子が描かれた[14]。楽奈はキャラクター造形の段階で「ある条件で動く人」にするということが決まり、普段は気ままにふるまうが周りを気にせず突っ走る(おもしれー女)には関心を寄せるという形で表現された[14]。
「Ave Mujica」のメンバーのうち、「オブリビオニス」こと豊川祥子は才能とカリスマにあふれた存在として描かれつつも、特待生制度のある羽丘女子学園へ転校したという身を窶した自覚からプライドを引きずるようになったという背景設定が組まれた[6]。モーティスこと睦は芸能人夫妻の娘という生まれながらに周囲の関心を引き付ける存在であり、プライベートも大げさに伝わってしまう分、コミュニケーションに臆病な側面がある存在として描かれていた[6]。ドラマーのアモーリスこと祐天寺にゃむは元々『ルパン三世』の峰不二子のような色気のある大人の女性になる予定だったが途中でキャラクターの方向性が変更された[9]。また、彼女が両利きであるという設定は演者の米澤茜にちなむ[9]。
企画途中の段階で、MyGO!!!!!とAve Mujicaがスマートフォン向けアプリ『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(以下:『ガルパ』)に登場することが決まったことから、各メンバーは既存のバンドと同じ学校にふりわけられた[6]。祥子以外のメンバーはランダム性が強く、それぞれの化学反応を期待した面もあった[6]。当初初華の学園生活は控えめとなる予定だったが、花咲川女子学園に所属したら立希と海鈴の3人による化学反応の期待から、同級生という設定になった[6]。
一部のシナリオは演出プランを基に執筆しており、たとえば第3話は燈の一人称視点で進めるという演出目標を達成するため、『マルコヴィッチの穴』を参考にした[15]。同回の脚本のセリフの部分にはほぼOFF[注釈 1]と記されているとはいえ、すべてOFFにするわけにはいかないという綾奈の考えにより、鏡で自分の顔を見る場面が用意された[15]。
第10話における、燈のソロ活動挑戦は脚本打ち合わせで誕生したアイデアである。もともとこの回は彼女の奮闘を主題としていたが、第9話までの時点で綾奈自身もバンドの存続を不安視していた[15]。その際、彼女がひとりでステージに立つという案が出され、楽器を担当していないことから詩の朗読にしようということになった[15]。詩の朗読の後、MyGO!!!!!の5人による「詩超絆」へとつながる[6]。この流れによってバンドが抱えていた問題がいっぺんに解決されたことから、残り3話について柿本が考えていたところ、脚本チームから『BanG Dream!』をやろうという提案が寄せられ、本作の最終章となる第11話ではライブ前のドタバタ劇を通じてバンドの今後の方針が描かれ、エピローグに相当する第12話ではMyGO!!!!!が複数のバンドとともにライブに臨むいつもの『BanG Dream!』らしい内容となった[6]。
当初、第13話は祥子の境遇のみを描く予定だったが、ライブを通じてAve Mujicaの世界観を描いた方が物語の先を導く内容になると考え、前述のとおりAve Mujicaとしての前日譚となった[6]。
本作の舞台となるライブハウスがCiRCLEからRiNGという新しい場所となったこともあり、『ガルパ』との接点も本作のテーマの一つだった[14]。『ガルパ』側のスタッフとの話し合いにより、Poppin'Partyの香澄と紗綾をアルバイトスタッフとして登場させるに至った[14]。
演技・キャスティング
MyGo!!!!!のメンバーはオーディションで選ばれ、課題曲として「キズナミュージック♪」が用いられた[16]。
高松燈役の羊宮妃那は、「リスアニ!」のインタビューの中で、今までにない声質で臨んだといい、台本にある場面を読み、ぜひ受かりたいと思っていたところ、合格をもらえてうれしかったと振り返っている[7]。もともと羊宮は歌うことが好きで、趣味で楽曲制作をしていたものの、燈として歌う際はどうしても足りない音域があって苦労したと話している[7]。演技および歌唱にあたり、羊宮はキャラクターのバックボーンを突き詰めて向き合うという方針を立てており、歌い方から込める気持ちまですべてが燈の歌になるよう心掛けていると「リスアニ!」によるインタビューの中で説明している[17]。
千早愛音役の立石凛は軽音部に所属していた姉の影響でアコースティックギターを触ったことはあったものの、エレキギターは初めてであり、本作でMyGo!!!!!がリアルバンドとして活動するにあたり指導を受けた[7]。立石は、自分とは対照的な性格の愛音を演じられるのか不安で悩むこともあったが、演じる中で根本的なところが似ているのではないかということに気づいたと「リスアニ!」のインタビューの中で明かしている[7]。
長崎そよ役の小日向美香は元々『BanG Dream!』プロジェクトのファンで、同プロジェクトの影響でベースを始めた経緯があり、採用された際はうれしさと不安があったと「リスアニ!」のインタビューの中で明かしている[7]。オファーを受けた当初、小日向は大人っぽい性質のキャラクターは自分に合っていないと思い、そのような声を作ってオーディションに臨み、採用後初めての収録を行ったところ、大人っぽすぎるという指摘を受け、監督と話し合いの末、オーディションのときよりも高めの声質にして、ややはしゃいだ感じの雰囲気を取り入れた[7]。
要 楽奈役の青木陽菜は、幼少期からピアノを学び、高校から大学でもクラシック音楽を学んでいた[7]。また、『キラッとプリ☆チャン』で桃山みらいを演じていた林鼓子が椎名立希役として共演すると知った際は、初めて会った本人にその嬉しさを伝えたという[18]。
その林は落ち込んでいたところに、マネージャーに呼び出されて立希役に選ばれた時は驚いたと同時に道が開けたと感じたとリスアニとのインタビューの中で話している[7]。もともと林は元気な役や、高い声のキャラクターを得意としており、立希のような低い声のキャラクターは今回が初めてだった[7]。林は、立希のキャラクター性が自分とかけ離れていることに悩んだものの、アフレコを重ねる中で彼女を理解し、成長を見守る中で本質的な部分が近いことに気づいて以降は演じやすくなったと立石との対談の中で振り返っている[19]
第6話の立希が愛音に追い回される場面のテスト収録はうまくいったものの、本番では双方の声が重なってしまうため、最終的には別撮りに変更された[20]。
一方、Ave Mujicaのメンバーのうち、祥子を演じた高尾奏音は「リスアニ!」とのインタビューの中で、自分の境遇を隠していたからこそほかのキャラクターにきつく当たる場面が多くて心が痛むこともあったが、最終回の最後のシーンで事情が垣間見えたと話している[9]。
高尾はアニメイトタイムズとのインタビューの中でも、物語の中で大きく豹変するキャラクターを演じるのは本作が初めてであり、最初は光のような存在だったのに、ある出来事がきっかけで周囲にきつく当たり散らすようになって衝撃を受けたと語っている[21]。オーディションに際しては、その出来事を経た後の祥子の情報が高尾に知らされており、番組の収録が始まってから優しいころの祥子に触れたと高尾は明らかにしている。演技にあたり、優しいころの祥子は思ったことを素直に表に出していた一方、周囲に当たり散らすようになったころの祥子は弱さを隠すように強がったり、怒っているようで悲しんだりと、心に仮面をしているような外見と内面の落差を細やかなニュアンスで演じるよう心掛けた[21]。「Ave Mujica」の「ドロリス」こと三角初華は、人当たりが良くて心優しいというバンドの雰囲気とはかけ離れた人物として描かれており、演者の佐々木李子は共感できるところも多かったと話している[9]。物語の中で初華が燈を励ます場面があるものの、佐々木は「人間になるために歌う燈」と「歌うことでドロリスという怪物になる初華」という違いを挙げている。[9]睦役の渡瀬結月は、睦ほど口数が少ないキャラクターを演じたことがなく、無口ながらも気持ちを表現しなければならないことが挑戦だったと「リスアニ!」とのインタビューの中で振り返っている[9]。
海鈴役の岡田夢以は、収録当初抑揚をつけて演技をしていたが、より淡々とした感じにしてほしいというディレクションを受け、何を考えているのかわかりにくいしゃべり方となった[9]。にゃむ役には、本作が声優デビュー作であるドラマーの米澤茜が起用された[9]。米澤はにゃむが色気のあるキャラクターだと聞いて、そのように練習してきたが、途中でキャラクターの方向性の変更を聞かされ焦ったと「リスアニ!」とのインタビューの中で明らかにしている[9]。また、インタビューに同席していた高尾は米澤のストイックな姿勢について言及しており、アフレコの際はにゃむのセリフをすべて暗記したとも話している[9]。これについて米澤は、自分は演技の経験がないことに加え、普段しゃべり慣れない言葉が多く、台本見ながら演じるのが不可能という判断から、丸暗記したことを明かしている[9]。
美術
2バンドの在り方の違いはそれぞれの舞台演出にも表れていた[6]。MyGO!!!!!のステージや演奏が質素なのに対し、Ave Mujicaは完全にコントロールされた舞台という方針が立てられた。また、Ave Mujicaのコネクションを暗喩するため、第13話のライブ会場として、Roseliaが「フューチャーワールドフェス」で演奏した会場と同じところが用いられた[6]。
音楽
本作の楽曲はElements Garden藤間仁と藤田淳平が共同で制作した[22]。
従来の『BanG Dream!』のアニメ作品では、上松範康(Elements Garden)の意向から強いメロディの作品を多くしていたが、本作では心情に対する場面が多くなることからハリウッド映画のような重厚な音楽が使えず、メロディは落ち着いたものを用いて、音の数を減らす方針が取られた[22]。ただし、コミカルな場面では従来の『BanG Dream!』らしい楽しさも表現したいという藤田の考えから、テレビシリーズ第1期のようなポップな音楽が用いられた[22]。
本作においてはキャラクター単位のテーマ曲を作るという新たな試みも行われた[22]。藤田はこれらのテーマ曲を作る前にMyGO!!!!!のライブ鑑賞を通じてキャラクターの特徴をつかんだものの、制作したテーマ曲がどの場面で流れるのかわからず、キャラクターのどの面を描くべきか判断が難しかったと話しており、作り直しが生じたテーマ曲もあった[22]。
楽曲は事前に提供されたメニュー表の指示を基に作られており、藤田たちが想定したものとは違う場面で使われたこともあり、ミスリードになりうるものもあった[22]。たとえば、そよが指を触る場面は柿本からの指示で思わせぶりなものが作られた[22]。また、藤田が最初に作った「真っ直ぐな想い」は第5話の終盤で燈と愛音が手をつなぐ場面で用いられた[22]。一方、映像を基に作った曲もあり、たとえば愛音の留学の場面は音声の入ったビデオコンテを基に彼女の心情をエレクトリックピアノとバイオリンで表現した[22]。また、藤田は海外旅行で苦労した経験があったことから、この楽曲を作る際は感情移入したと話している[22]。
作中に登場する2バンドは真逆のコンセプトが立てられており、MyGO!!!!!が心の叫びを曲にするのに対し、独自の世界観を有するAve Mujicaは、ライブ環境や内容を考慮したうえで曲を作る手法が取られていた[6]。
物語のキーとなる歌「春日影」はブシロードミュージックの中村多絵によってタイトルが決められた[13]。同楽曲は制作の初期に作られた作品で、綾奈は脚本執筆中ずっと聞いていたと振り返っている[13]。また、同楽曲はCRYCHICのものであり、のちにMyGO!!!!!も歌うということは早い段階で決まっており、織田あすかが事前に作詞した歌詞をもとに藤田は楽曲を作り上げていった[10]。サビの「きらりきらり」のリズム感から全体に3拍子が採用され、そこからBメロ、Aメロとさかのぼる形で作られた[10]。
「春日影」のうち、先に作られたのはCRYCHIC版であり、上品な感じを出すためにオルガンやグロッケンシュピールのパートが盛り込まれた[10]。そこからMyGO!!!!!の楽器に割り当てる形でMyGO!!!!!版を作り上げた[10]。CRYCHIC版「春日影」の収録はアフレコ前に行われたこともあって詳細な背景はバンドメンバーに伝えられていなかったものの、羊宮・小日向・林の3人は温かさを感じたと「リスアニ!」とのインタビューの中で振り返っている[17]。また、羊宮は明るい言葉が多く、他者とのかかわりを通じて感じることの増えた世界が描かれているとし、すり合わせの中で、CRYCHIC時代の燈が歌い慣れていないながらも感動を与える歌にしたいと考えたと話している[17]。また、羊宮はこの当時の燈がうつむきながら歌っていたということを想定してしゃべるような歌い方をしていた[10]。一方MyGo!!!!!版の収録に際して、羊宮はCRYCHICの時とは違う決意や、燈の歌いこみを考慮し、自身が歌ってきたMyGO!!!!!のオリジナル楽曲でのクセを極端にならない程度に当て、歌い方もCRYCHIC版とは異なるものにした[17]。
同じく第3話でCRYCHICが演奏した「人間になりたいうた」は燈がノートに書き留めた言葉をもとに祥子が作曲したという設定であり、自分自身に対する悩みや自分だけの世界の言葉が多いと羊宮は説明している[17]。こちらは、綾奈によることばをもとに、「春日影」で得た知見を活かして藤田が作曲した[22]。
オープニングテーマである「壱雫空」は、本放送に先駆けて4th Liveにて披露された[22]。歌唱に当たり、羊宮は「春日影」と同程度の強さで歌うと楽器隊に埋もれてしまう上、オープニングテーマとしても弱いが、第1話の燈に通ずる歌い方にしたいと思い、レコーディングと調整を重ねながら収録をつづけたと「リスアニ!」とのインタビューの中で語っている[22]。また、オープニング映像は現実のバンドのミュージックビデオに近い構成が取られており、林は天候を気にせず撮影している場面も含めて等身大の彼女たちを感じられると同時に、彼女たちのカラーでもあると「リスアニ!」とのインタビューの中で語っている[22]。
番組の性質上様々なテンションで終わることから、エンディングテーマである「栞」は、監督の柿本から寄せられた「ほっとするようで寂しげでもある曲」というオーダーをもとに、アコースティックギターを中心とした編成が組まれた[10]。ライブ演奏に際してはほかのパートも必要となるため、1コーラス分を作った後、フルコーラス化に際してどこまで楽器を増やすべきか話し合いが行われた。その中でカホンやフレットレスベースといった柔らかな音にするという提案が藤田に寄せられ、最終的に今の形になった[10][注釈 2]。以上のことから、テレビでは放送されない2番以降にベースとドラムが加わる構成となっている[22]。羊宮は「壱雫空」同様、どの時期の燈でも歌えるように意識したと「リスアニ!」とのインタビューの中で語っている[22]。
スタッフ
- 原作 - ブシロード[2][23]
- 監督・音響監督 - 柿本広大[2][23]
- シリーズ構成 - 綾奈ゆにこ[2][23]
- キャラクター原案 - ひと和、植田和幸[2][23]
- キャラクターデザイン - Craft Egg[2][23]
- CGスーパーバイザー - 奥川尚弥[2][23]
- モデリングディレクター - 武内泰久、寺林寛[2][23]
- リギングディレクター - 矢代奈津子、柏木亨[2][23]
- 美術監督 - 山根左帆、対馬里紗[2][23]
- 美術設定 - 成田偉保[2][23]
- 撮影監督 - 奥村大輔[2][23]
- 編集 - 日髙初美[2][23]
- 音楽 - 藤田淳平、藤間仁[2][23]
- 音楽プロデューサー - 吉村秀至[2][23]
- 音楽制作 - ブシロードミュージック、エースクルー・エンタテインメント[2][23]
- 企画 - 根本雄貴、金子広孝、宇佐義大、矢田部行庸、松浦裕暁[2][23]
- プロデューサー - 中野勇人、北澤史隆、呉桐、金成雄文、瓶子修一[2][23]
- アニメーションプロデューサー - 保住昇汰[2][23]
- アニメーション制作 - サンジゲン[2][23]
主題歌・劇中歌
主題歌
- エンディングテーマ
-
- 「栞」
- 作詞 - 織田あすか(Elements Garden) / 作曲・編曲 - 藤田淳平(Elements Garden) / 歌 - MyGO!!!!!
劇中歌
- 「人間になりたいうた」(第3話)
- 作詞 - 綾奈ゆにこ / 作曲・編曲 - 藤田淳平 / 歌 - CRYCHIC(オリジナル)、豊川祥子(高尾奏音)〈Piano Ver.〉
- 「春日影」(第3話)
- 作詞 - 織田あすか / 作曲・編曲 - 藤田淳平 / 歌 - CRYCHIC
- 「碧天伴走」(第7、12話)
- 作詞 - 藤原優樹 / 作曲・編曲 - 木下龍平 / 歌 - MyGO!!!!!
- 「春日影 MyGO!!!!! ver.」(第7話)
- 作詞 - 織田あすか / 作曲・編曲 - 藤田淳平 / 歌 - MyGO!!!!!
- 「詩超絆」(第10話)
- 作詞 - 藤原優樹 / 作曲・編曲 - 横地健太 / 歌 - MyGO!!!!!
- 「迷星叫」(第12話)
- 作詞 - 藤原優樹 / 作曲・編曲 - 長谷川大介 / 歌 - MyGO!!!!!
- 「迷路日々」(第12話)
- 作詞 - 藤原優樹 / 作曲・編曲 - 松坂康司 / 歌 - MyGO!!!!!
- 「Ave Mujica」(第13話)
- 作詞 - 上松範康・織田あすか / 作曲 - 上松範康 / 編曲 - 藤間仁 / 歌 - Ave Mujica
各話リスト
話数 | サブタイトル | シナリオ | 絵コンテ | 演出 | CGディレクター | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
#1 | 羽丘の不思議ちゃん | 綾奈ゆにこ | 柿本広大 | 遠藤求 | 前田亜紀、茶之原拓也 | |
#2 | もう誘わない | 後藤みどり | 梅津朋美 | 茶之原拓也 | ||
#3 | CRYCHIC | 綾奈ゆにこ | 柿本広大 | 大森大地、山之口創 | 依田祐輔、茶之原拓也 | |
#4 | 一生だよ!? | 小川ひとみ | 林翔子 | 古賀公一郎 | 茶之原拓也、八森優香 | |
#5 | 逃げてない! | 和場明子 | 森田紘吏 | 大森大地 | 茶之原拓也、大峰誠也 | |
#6 | なんで今更 | 後藤みどり | 岡こずえ | 古賀公一郎 | 前田亜紀、茶之原拓也、八森優香 | |
#7 | 今日のライブが終わっても | 綾奈ゆにこ | 梅津朋美 | 遠藤求、宮田拓実 | 茶之原拓也、依田祐輔 | |
#8 | どうして | 小川ひとみ | 森田紘吏 | 古賀公一郎 | 茶之原拓也、大峰誠也、八森優香 | |
#9 | 解散 | 和場明子 | 奥川尚弥 | 遠藤求 | 茶之原拓也、前田亜紀、八森優香 | |
#10 | ずっと迷子 | 後藤みどり | 梅津朋美 | 大森大地、遠藤求 | 茶之原拓也、依田祐輔 | |
#11 | それでも | 小川ひとみ | 森田紘吏 | 古賀公一郎 | 茶之原拓也、大峰誠也、八森優香、Shin Joseph | |
#12 | It’s my go!!!!! | 和場明子 | 林翔子 | 大森大地 | 茶之原拓也、前田亜紀、八森優香、大峰誠也 | |
#13 | 信じられるのは我が身ひとつ | 綾奈ゆにこ | 奥川尚弥 | 山之口創 | 茶之原拓也、依田祐輔 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [24] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2023年6月29日 | 木曜 22:00 - 23:30 | TOKYO MX | 東京都 | 製作参加 / 字幕放送[25] |
2023年6月30日 | 金曜 0:00 - 1:00(木曜深夜) 金曜 1:30 - 2:00(木曜深夜) |
サンテレビ | 兵庫県 | |
2023年6月30日 2023年7月2日 |
金曜 0:30 - 1:00(木曜深夜) 日曜 0:00 - 1:00(土曜深夜) |
BS日テレ | 日本全域 | BS放送 / 『アニメにむちゅ〜』枠 |
2023年6月30日 | 金曜 1:00 - 2:30(木曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | |
金曜 1:55 - 3:25(木曜深夜) | 静岡放送 | 静岡県 | 『スーパーアニメ6区』枠 | |
金曜 22:30 - 土曜 0:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / 字幕放送[26] / リピート放送あり | |
2023年7月3日 - 7月17日 | 月曜 1:45 - 2:15(日曜深夜) | 北海道テレビ | 北海道 | |
2023年7月7日 | 金曜 2:15 - 3:45(木曜深夜) | 新潟テレビ21 | 新潟県 | |
2023年7月9日 - 7月23日 | 日曜 2:30 - 3:00(土曜深夜) | 北陸朝日放送 | 石川県 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [27] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2023年7月6日 - | 木曜 23:00 - 23:30 | TOKYO MX | 東京都 | 製作参加 / 字幕放送 |
2023年7月7日 - | 金曜 0:00 - 0:30(木曜深夜) | BS日テレ | 日本全域 | BS放送 / 『アニメにむちゅ〜』枠 |
金曜 0:30 - 1:00(木曜深夜) | サンテレビ | 兵庫県 | ||
金曜 1:25 - 1:55(木曜深夜) | 静岡放送 | 静岡県 | 『スーパーアニメ6区』枠 | |
金曜 1:30 - 2:00(木曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | ||
金曜 22:30 - 23:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / 字幕放送 / リピート放送あり | |
2023年7月14日 - | 金曜 2:15 - 2:45(木曜深夜) | 新潟テレビ21 | 新潟県 | |
2023年7月24日 - | 月曜 1:45 - 2:15(日曜深夜) | 北海道テレビ | 北海道 | |
2023年7月30日 - | 日曜 2:30 - 3:00(土曜深夜) | 北陸朝日放送 | 石川県 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト | 備考 |
---|---|---|---|
2023年6月29日 | 木曜 22:30 - 23:00 | ABEMA | 初回は22:00 - 23:30に配信 |
2023年6月30日 | 金曜 23:30 更新 | ||
2023年8月11日 | TVer | 2023年9月21日まで見逃し配信。第1話~第9話は8月11日23:30、第10話以降は金曜23:30より配信。 |
BD
2024年4月17日にBlu-ray上巻・下巻を発売。
上巻にはオリジナル・サウンドトラックとCRYCHICによる「人間になりたいうた」、下巻にはオリジナル・サウンドトラックとCRYCHICによる「春日影」が収録されている[29][30]。
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 |
---|---|---|---|
上巻 | 2024年4月17日 | 第1話 - 第7話 | BRMM-10774 |
下巻 | 2024年4月17日 | 第8話 - 第13話 | BRMM-10775 |
MyGO!!!!!メンバーの日常
本作の関連コンテンツとしてYoutubeで配信されているショートアニメ『MyGO!!!!!メンバーの日常』は、その名の通りバンドメンバーの日常生活を描いており、テレビシリーズとは対照的な雰囲気で描かれている[5]。
同作は森井ケンシロウ率いるスタジオモリケンが制作しており、『ガルパ☆ピコ』制作チームから外れた森井がスタジオモリケンとしての活動を考えていた際にブシロードからオファーを受け、まったく新しいMyGO!!!!!のメンバーを動かせるということに惹かれ、引き受けた経緯がある[5]。
アニメやゲームといった情報のあった『ガルパ☆ピコ』とは違い、MyGO!!!!!は事前情報がなかったため、ショートアニメでの印象が強すぎると、視聴者がそのイメージを保ったまま本編を見てしまうおそれがあり、バンドへの興味を持ちつつ、核心となる部分は本編の楽しみに取っておくというコントロールに苦労したと森井はニュースサイト「Anime Recorder」とのインタビューの中で話している[5]。本編が重苦しい内容であり、視聴者に先入観を持たせないようにする観点から、『 MyGO!!!!!メンバーの日常』ではキャラクター同士の関係性については表に出さないという方針が取られた[5]。なお、森井自身はほかのバンドもMyGO!!!!!と同様に困難を乗り越えてきた過去があるため、重い内容の本編から日常アニメを作ることの難しさはあまり変わらないとしている[5]。
物語を一から作ろうとすると、どうしても音楽の話ばかりになってしまうため、本編とは異なるキャラクターの一面を表現するには「女子高生らしさ」が重要であると森井は考えており、MyGO!!!!!のメンバーの中で最も普通の女子高生らしい愛音は彼にとって便利なキャラクターだった一方、時には彼女が登場しない話も作るよう言われたことがあったという[5]。一方、立希は燈に対して好意的に接する様子がテレビシリーズよりも強調されているほか、事前資料にパンダグッズ収集家と記されていたことから発展して動物園のネタを入れたり、楽奈との相性の良さに着目して一緒に搭乗させたりと、様々な動かし方ができたと森井は話している[5]。その楽奈は猫を思わせるような雰囲気があり、視聴者にもキャラクターを覚えてもらうため、猫っぽさをコミカルに表現する方針が取られた[5]。また、森井は楽奈はコミカルな行動をとっても違和感がなく、新たな一面を見せるのは楽しかったと振り返っている[5]。そよはテレビシリーズの前半と後半でキャラクター性が大幅に変わることから、本編が始まるまでは前半の優しい雰囲気をまとった人物として描かれた[5]。
『MyGO!!!!!メンバーの日常』の1話当たりの再生時間は30秒という、テレビやYoutubeのミニアニメとしては短いことも特徴としている[5]。これについて森井は需要に合わせた作品をめざしたと答えている[5]。
反響
第7話で感情が爆発したそよが発した「なんで『春日影』やったの!?」は様々な話題を呼び[3]、公式がそのシーンを切り抜いた動画をアップロードしている。脚本を担当した綾奈ゆにこは、ここまで視聴者がキャラクターの境遇を自分事としてとらえたのは予想外だったとニュースサイト「Febri」とのインタビューの中で話している[13]。
また、森井は、テレビシリーズ放送開始後から『MyGO!!!!!メンバーの日常』に寄せられるコメントの傾向が変わり、ギスギスした結末を迎えた回の後に見に来る人が増えたと「Anime Recorder」とのインタビューの中で話しており、少しクスッと笑える映像を提供する役割を果たしていると気づいたのはうれしかったと話している[5]。とりわけ、楽奈がひたすら抹茶プリンと抹茶パフェをモグモグ食べる「楽奈のグルメ」という回は評判が良かったという[5]。
評価
オリコンの遠藤政樹は、キラキラドキドキしていないことへの苦しみや、繊細な感受性を通じて鬱屈した青春を描いているという点から、バンドものやプロジェクトとしても異彩を放っていると述べている[3]。遠藤はメンバー間の衝突はこれまでのシリーズでも描かれたが、あちらはバンドに対する考えや目標が共通していたのに対し、本作は目標や本音がばらばらであり、現実世界のようなギスギスした関係性を主軸としていたことも新鮮だとしている[3]。遠藤はこのような作風の背景の一つとして、『古見さんは、コミュ症です。』や『ぼっち・ざ・ろっく!』など、コミュニケーションが苦手な者を主題とした作品が視聴者に受け入れられるようになったことも背景にあるのではないかと分析している[3]。遠藤は同じバンドものの『ぼっち・ざ・ろっく!』の場合はライブハウスを主軸にしているのに対し、本作はメンバー同士の不和にもスポットを当てている点から、方向性が異なるとしている[3]。
脚注
注釈
出典
- ^ “劇場版「MyGO!!!!!」前編は9月27日、後編は11月8日に公開 前編の予告映像も到着”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年7月28日). 2024年7月28日閲覧。
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- ^ “TVアニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」Blu-ray 上巻”. 2024年7月21日閲覧。
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