コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「日本のカトリック教会の教区」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
教区から分割、他
タグ: カテゴリを含まない記事の作成
(相違点なし)

2013年12月20日 (金) 09:12時点における版

この記事では日本のカトリック教会の教区(にほんのカトリックきょうかいのきょうく)の概要と変遷について述べる。

概要

日本は16の教区(司教区)に分かれており、このうち東京大阪長崎の3ヶ所は大司教区となっており、同時に教会管区となっている。またカトリック教会では、宗教法人法上の法人格を持つのは各司教区となっており、個々の教会は法人格を持たない。

各教区長を務める大司教司教ならびに教区長を補佐する補佐司教協働司教は、カトリック新教会法に基づいて組織された日本カトリック司教協議会[1]に所属[2]し、日本国内での横の連携を図っている。

各教区の司教座聖堂大聖堂カテドラル)と、2013年12月現在の教区長、補佐司教および名誉司教は次のとおりである。(なお宗教法人登記上では「○○教区」と「○○司教区」という名称が混在している。)

  • 教区名 - 司教座聖堂・教区長名(・補佐司教名・名誉司教名)

東京教会管区

大阪教会管区

長崎教会管区

各教区の変遷

別途注釈ないものはカトリック中央協議会の記載にもとづく。

明治以前

  • 1846年弘化3年) - 5月1日、日本使徒座代理区の設立、パリ外国宣教会に委託される。
  • 1876年明治9年) - 5月22日[5]、日本代理区を南緯代理区、北緯代理区の2つに分割。
  • 1888年(明治21年) - 南緯代理区より近畿、中国、四国の3地方を分離し、中部代理区を新設。
  • 1891年(明治24年) - 4月17日、北緯代理区から東北地方および北海道の函館地区を分離し、函館代理区を新設。6月15日、教階制ヒエラルキー)実施。北緯代理区は東京大司教区に、函館代理区は函館教区に、中部代理区は大阪教区に、南緯代理区は長崎教区にそれぞれ昇格。
  • 1904年(明治37年) - 1月27日、大阪教区より四国4県を分離し、四国使徒座知牧区を新設、知牧館は徳島に設置。

大正・昭和(戦前)

  • 1912年大正元年) - 8月13日、函館教区より新潟、山形、秋田の3県を、また東京教区より富山、石川、福井の3県を分離し、新潟知牧区を新設。
  • 1915年(大正4年) - 2月12日、函館教区より函館地区を除く北海道全土および樺太(サハリン)南部を分離し、札幌知牧区を新設、ドイツのフランシスコ会に委託。
  • 1922年(大正11年) - 2月18日、東京教区より愛知、岐阜の2県が、また新潟知牧区より富山、石川、福井の3県が分離し、名古屋知牧区を新設。
  • 1923年(大正12年) - 5月4日、大阪教区より中国5県を分離し、広島代理区を新設、ドイツのイエズス会に委託される。代理区長館は岡山に置かれた。
  • 1927年昭和2年) - 3月18日、長崎教区より鹿児島、沖縄の両県を分離し、鹿児島知牧区を新設、カナダのフランシスコ会に委託。
  • 1927年(昭和2年) - 7月16日、長崎教区より福岡、佐賀、熊本、宮崎、大分の5県を分離し、福岡教区を新設、パリ外国宣教会に委託。
  • 1928年(昭和3年) - 3月29日、福岡教区は宮崎、大分両県をサレジオ修道会に委託。
  • 1929年(昭和4年) - 3月30日、札幌知牧区は札幌代理区に昇格。
  • 1932年(昭和7年) - 7月14日、札幌代理区から樺太南部を分離し、樺太知牧区を新設。
  • 1935年(昭和10年) - 1月28日、福岡教区より宮崎、大分両県を分離し、宮崎知牧区を新設。
  • 1936年(昭和11年) - 3月9日、函館教区は司教座を仙台に移転し、仙台教区と改称。
  • 1937年(昭和12年) - 11月9日、東京教区のパリ外国宣教会への委託が終了、また同教区より東京、千葉を除く8県を分離し、横浜教区を新設。
  • 1937年(昭和12年) - 6月17日、大阪教区より奈良、三重、滋賀の1府3県を分離し、京都知牧区を新設、米国のメリノール宣教会に委託。
  • 1939年(昭和14年) - 1月4日、横浜教区より埼玉、茨城、栃木、群馬の4県を分離し、浦和知牧区を新設。
  • 1939年(昭和14年) - 広島代理区長館が広島に移転。
  • 1940年(昭和15年) - 広島代理区は岡山、鳥取両県での宣教司牧をイエズス会から淳心会に移管(~1997年)。

昭和(戦後)以降

  • 1947年(昭和22年) - 1月13日、鹿児島知牧区よりトカラ列島、奄美列島および沖縄県を分離し、教皇庁直轄の琉球列島使徒座管理区として一時的にグアム代理区(現在のアガナ教区)に委託され、米国、カプチン・フランシスコ修道会より宣教師を派遣。
  • 1949年(昭和24年) - 1月21日、琉球管理区はグアム代理区を離脱し、カプチン会に委託。
  • 1949年(昭和24年) - 四国知牧館が高松に移転。
  • 1951年(昭和26年) - 7月12日、京都知牧区は京都教区に昇格。
  • 1952年(昭和27年) - 12月11日、仙台教区に属していた函館地区を移管し、札幌代理区は併せて札幌教区に昇格。
  • 1952年(昭和27年) - 2月28日、琉球管理区より、奄美群島を除く南西諸島の北部8島を鹿児島知牧区へ移管。
  • 1955年(昭和30年) - 2月25日、鹿児島知牧区は鹿児島教区に昇格。
  • 1955年(昭和30年) - 5月8日、琉球管理区より奄美群島を鹿児島教区に移管。
  • 1957年(昭和32年) - 12月16日、浦和知牧区は浦和教区に昇格。
  • 1959年(昭和34年) - 5月14日、長崎教区が長崎大司教区に昇格。6月30日、広島代理区は広島教区に昇格。
  • 1961年(昭和35年) - 12月22日、宮崎知牧区は大分教区に昇格。
  • 1962年(昭和37年) - 4月16日、新潟知牧区は新潟教区に、名古屋知牧区は名古屋教区に昇格。
  • 1963年(昭和38年) - 9月13日、四国知牧区は高松教区に昇格。
  • 1969年(昭和44年) - 6月24日、大阪教区は大阪大司教区に昇格。
  • 1972年(昭和47年) - 12月18日、琉球管理区は那覇教区に昇格。
  • 2003年(平成15年) - 3月31日、浦和教区よりさいたま教区へ改称。

関連項目

参考文献

脚注

  1. ^ 「カトリック新教会法」第447条~第459条に定められたカトリック教会の常設組織として、日本におけるカトリック教会の全国的な共通の関心事について協議し、時代に適合した活動を促進することを目的として設置された組織。日本のすべての教区司教、協働司教、補佐司教、およびローマ使徒座または司教協議会より委託された特別の任務をもつ名義司教で構成される。カトリック中央協議会はこの運営・活動のためのよりよい奉仕をはかることを目的とした、いわば「実働部隊」。日本カトリック司教協議会
  2. ^ 但し、引退した司教は所属を辞退できる。2013年現在、辞退が慣例化しているため、所属司教はすべて現役の司教である。[要出典]
  3. ^ カトリック教会では古代より司教座聖堂のある都市名を教区名とする習慣があり、以前の浦和教区は浦和市の近隣都市との合併による政令指定都市昇格、さいたま市への名称変更にともなって、2003年3月31日付でさいたま教区に名称が変更された。
  4. ^ 旧カテドラルは夙川教会聖テレジア大聖堂。
  5. ^ 一説に6月3日