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{{A-Z}}
{{A-Z}}
'''F'''は、[[ラテン文字]]([[アルファベット]])の[[6]]番目の文字。小文字は '''f'''。
'''F'''は、[[ラテン文字]]([[アルファベット]])の[[6]]番目の文字。小文字は '''f'''


== 字形 ==
== 字形 ==
[[File:F cursiva.gif|thumb|250px|筆記体]]
[[File:Sütterlin-F.png|thumb|250px|[[ジュッターリーン体]]]]
#大文字は、縦線の上端と中央から、右に垂直に線が付き出した形である。筆記体 <span style="font-family:'Arial Unicode MS',FreeSerif,OpenSymbol,Quivira,Symbola,'Komatuna P',YOzFont,'MS Pゴシック';">ℱ</span> などでは[[フラクトゥール]]の <math>\textstyle\mathfrak{F}</math> のように、上線が縦線の左にも大きくはみ出すことがある。
#大文字は、縦線の上端と中央から、右に垂直に線が付き出した形である。筆記体 <span style="font-family:'Arial Unicode MS',FreeSerif,OpenSymbol,Quivira,Symbola,'Komatuna P',YOzFont,'MS Pゴシック';">ℱ</span> などでは[[フラクトゥール]]の <math>\textstyle\mathfrak{F}</math> のように、上線が縦線の左にも大きくはみ出すことがある。
#小文字は大文字の中線より上を丸めた形であり、中線は縦線の左にはみ出す。小文字ながら大文字と同等の高さを持つ。フラクトゥールの <math>\textstyle\mathfrak{f}</math> やイタリック体では、さらに[[書体#欧文書体の種類|ベースライン]]の下にはみ出し、しばしば左に曲げられて '''''{{Unicode|ƒ}}''''' のように書かれる。
#小文字は大文字の中線より上を丸めた形であり、中線は縦線の左にはみ出す。小文字ながら大文字と同等の高さを持つ。フラクトゥールの <math>\textstyle\mathfrak{f}</math> やイタリック体では、さらに[[書体#欧文書体|ベースライン]]の下にはみ出し、しばしば左に曲げられて '''''{{Unicode|ƒ}}''''' のように書かれる。


== 呼称 ==
== 呼称 ==
* [[ラテン語|拉]]・[[ドイツ語|独]]・[[フランス語|仏]]・[[英語|英]]・[[オランダ語|蘭]]・[[インドネシア語|尼]]:エフ
* [[ラテン語|拉]]・[[ドイツ語|独]]・[[フランス語|仏]]・[[英語|英]]・[[オランダ語|蘭]]・[[ハンガリー語|洪]]・[[ポルトガル語|葡]]・[[インドネシア語|尼]]・[[日本語|日]]:エフ
* [[スペイン語|西]]:エフェ
* {{Lang-es-short|efe}}(エフェ
* [[イタリア語|伊]]:エッフェ
* {{Lang-it-short|effe}}(エッフェ
* [[ウェールズ語]]:エヴ
* [[ウェールズ語]]:エヴ
* [[エスペラント|エス]]:フォー
* [[エスペラント|エス]]:フォー


== 音素 ==
== 音素 ==
この文字が表す音素は、{{ipa|f}}ないしその類似音である。
この文字が表す音素は、
* [[国際音声記号]]で小文字の f が「[[無声唇歯摩擦音]]」を表す。また、J の棒付小型大文字{{IPA|ɟ}}は「[[有声硬口蓋破裂音]]」を表すが、これは180度回転させた小文字の f と見ることもできる。
* [[日本語]]のファ・フィ・フ・フェ・フォの子音は外来語の{{ipa|f}}の[[音写]]に使われ、[[ローマ字]]もfを使うが、実際の発音は{{IPA|f}}ではなく[[無声両唇摩擦音]]{{IPAXL|ɸ|p\}}である。
* [[日本語]]のファ・フィ・フ・フェ・フォの子音は外来語の{{ipa|f}}の[[音写]]に使われ、[[ローマ字]]もfを使うが、実際の発音は{{IPA|f}}ではなく[[無声両唇摩擦音]]{{IPAXL|ɸ|p\}}である。
* [[インドネシア語]]ではしばしば{{ipa|p}}で発音される。
* [[インドネシア語]]ではしばしば{{IPA|p}}で発音される。
* [[朝鮮語]]ではfの発音がpで発音される(ただし、h音で代替される場合も少なからず存在しており、その明確な基準はない)。
* [[朝鮮語]]では{{ipa|f}}の発音が{{IPA|p}}で発音される(ただし、{{IPA|h}}音で代替される場合も少なからず存在しており、その明確な基準はない)。
* [[フランス語]]ではごく僅かながら語末のf を[[黙字]]化する単語が存在する(例:「[[音部記号]]」を意味する clef {{IPA|kle}}。英語での発音は「'''クレフ'''」だがフランス語では「'''クレ'''」となる)。
* [[フランス語]]ではごく僅かながら語末のf を[[黙字]]化する単語が存在する(例:「[[音部記号]]」を意味する clef {{IPA|kle}}。英語での発音は「'''クレフ'''」だがフランス語では「'''クレ'''」となる)。
* ウェールズ語では{{ipa|v}}を表す。ff と二重に書くと{{ipa|f}}と発音される。
* ウェールズ語では{{IPA|v}}を表す。ff と二重に書くと{{IPA|f}}と発音される。
* [[英語]]では母音間ではしばしばffと2つ重ねる。
* [[英語]]では母音間ではしばしばffと2つ重ねる。

音声記号{{ipa|f}}「[[無声唇歯摩擦音]]」を表す。また、J の棒付小型大文字は「[[有声硬口蓋破裂音]]」を表すが、これは180度回転させた小文字の f と見ることもできる。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
この字は、ギリシャ文字[[Υ]](ウプシロン)の別形で古ギリシア語で使われた、{{Unicode|Ϝ}}(ワウ/[[ディガンマ]])に由来するとされる。当初の音素は{{ipa|w}}である。そこから、[[エトルリア語]](エトルリ文字)では{{ipa|v}}へ、そして現在の{{ipa|f}}へと変化し。故の文字Υ(ウプシン)に由来する[[U]]、[[V]]、[[W]]、[[Y]]と系の文字であるといえる
この字は、古ギリシア語でかつて使われた、{{Unicode|Ϝ}}(ワウ/[[ディガンマ]])に由来し、本来は{{ipa|w}}音を表していた(ギア語の標準のもとになった[[イオニア方言|イオニア]]・[[ッティカ方言]]では早く{{ipa|w}}音が消滅していたために、こ文字も使われなくなった)。[[エトルリア語]]では当時のギリシア語になかった{{ipa|f}}の音を表す古く「FH」2文字で表しエトルリアから文字を伝えられたーマではじ音を単純に「F」1文字で表した


== 合字 ==
== 合字 ==
[[ファイル:Ligature drawing.svg|thumb|f とのリガチャの例]]
[[ファイル:Ligature drawing.svg|thumb|f とのリガチャの例]]
f は それに f, l, i 等が続くとき、しばしば[[合字]](ligature; リガチャ)を形成する。合字に独立のコードを割り当てる文字コード体系に基づく欧文フォントセットにおいては {{Unicode|'''ff''', '''fi''', '''fl''', '''ffi''', '''ffl'''}} のような合字も1つの文字として用意される。
f は それに f, l, i 等が続くとき、しばしば[[合字]](ligature; リガチャ)を形成する。合字に独立のコードを割り当てる文字コード体系に基づく欧文フォントセットにおいては {{Unicode|'''ff''', '''fi''', '''fl''', '''ffi''', '''ffl'''}} のような合字も1つの文字として用意される。
<div style="clear:both;">


== F の意味 ==
== F の意味 ==
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=== 学術的な記号・単位 ===
=== 学術的な記号・単位 ===
* [[素]](フッ素)の元素記号。
* [[フッ素]]の元素記号。
* [[十六進数]][[二十進数]]において、[[15|十五]]([[十進]]の'''15''')を1(1文字)で表すために用いられる。
* [[15|]]を意味する数字。[[二十進法]]など、[[十六進法]]以上<small>(参照: [[位取り記法#Nが十を超過]])</small>において十五([[十進]]の'''15''')を桁で表すために用いられる。
* [[温度計]]で、[[華氏]]([[ファーレンハイト]]、華倫海)。「{{°F}}」のように用いる。
* [[温度計]]で、[[華氏]]([[ファーレンハイト]]、華倫海)。「{{°F}}」のように用いる。
* [[SI組立単位]]における[[静電容量]]の単位[[ファラド]] ('''F'''arad)。
* [[静電容量]]の[[SI組立単位]][[ファラド]] (Farad)の[[単位記号]]。[[立体活字|立体]]・大文字の '''F'''
* [[SI接頭]]、[[フェムト]](10<sup>&minus;15</sup>)('''f'''emto)(小文字を用いる)
* [[SI接頭]]、[[フェムト]](10<sup>&minus;15</sup>)(femto)の記号。[[立体活字|立体]]・小文字の '''f'''

* [[数学]]において、[[関数 (数学)|関数]]や[[写像]] ('''f'''unction) をあらわすのに使われる。通常は ''f''(''x'') のように小文字が主に使われる。また関連の深い事物に同じ文字の大文字と小文字を充てる慣習から、 ''F''(''x'') と ''f''(''x'') とはなんらかの強い関係、例えば原始関数と導関数との関係のようなもの、を持つものである場合も多い。[[完全加法族]] {{lang|en|(''σ''-'''f'''ield)}} や[[層 (数学)|層]] {{lang|fr|('''f'''aisceau)}} などは、しばしばスクリプト体で ℱ と書かれる。慣例として ''E'' を用いる場合(例えばフランス語の[[集合]] {{lang|fr|('''e'''nsemble)}} や[[ベクトル空間]]における[[基底]] など)は第二候補として ''F'' が用いられることも多い。
* [[数学]]において、[[関数 (数学)|関数]]や[[写像]] ('''f'''unction) をあらわすのに使われる。通常は ''f''(''x'') のように小文字が主に使われる。また関連の深い事物に同じ文字の大文字と小文字を充てる慣習から、 ''F''(''x'') と ''f''(''x'') とはなんらかの強い関係、例えば原始関数と導関数との関係のようなもの、を持つものである場合も多い。[[完全加法族]] {{lang|en|(''σ''-'''f'''ield)}} や[[層 (数学)|層]] {{lang|fr|('''f'''aisceau)}} などは、しばしばスクリプト体で ℱ と書かれる。慣例として ''E'' を用いる場合(例えばフランス語の[[集合]] {{lang|fr|('''e'''nsemble)}} や[[ベクトル空間]]における[[基底 (線型代数学)|基底]] など)は第二候補として ''F'' が用いられることも多い。
* 数学において、例えば[[有限体]] '''F'''<sub>''p''</sub> などのように、[[体 (数学)|体]] {{lang|en|('''f'''ield)}} に用いることがある。
* 数学において、例えば[[有限体]] '''F'''<sub>''p''</sub> などのように、[[可換体|体]] {{lang|en|('''f'''ield)}} に用いることがある。
* [[フーリエ変換]] {{lang|en|('''F'''ourier transform)}} を表すのに[[スクリプト体]]の ℱ が用いられる。
* [[フーリエ変換]] {{lang|en|('''F'''ourier transform)}} を表すのに[[スクリプト体]]の ℱ が用いられる。
* [[自然科学]]では[[力]] ('''f'''orce)、[[振動数]]・[[周波数]] ('''f'''requency)、[[自由エネルギー|ヘルムホルツ(自由)エネルギー]]('''F'''ree energy、大文字)を示す文字として用いられる。
* [[自然科学]]では[[力 (物理学)|力]] ('''f'''orce)、[[振動数]]・[[周波数]] ('''f'''requency)、[[自由エネルギー|ヘルムホルツ(自由)エネルギー]]('''F'''ree energy、大文字)を示す文字として用いられる。
* [[レンズ]]の明るさを示す値([[F値]])。レンズの[[焦点距離]] / レンズの口径で求められ、F1.4、F2.8などのように表記される。数字が小さいほど明るいレンズになる。
* [[レンズ]]の明るさを示す値([[F値]])。レンズの[[焦点距離]] / レンズの口径で求められ、F1.4、F2.8などのように表記される。数字が小さいほど明るいレンズになる。
** 小文字の f はレンズの焦点距離を表す場合がある(この場合、F値は大文字の F を使う)。
** 小文字の f はレンズの焦点距離を表す場合がある(この場合、F値は大文字の F を使う)。
* [[竜巻]]の強さを表す記号。[[藤田スケール|フジタスケール]]の頭文字。
* [[竜巻]]の強さを表す記号。[[藤田スケール|フジタスケール]]の頭文字。
* 音楽記号の[[演奏記号#一定の強弱を表すもの|フォルテ]](小文字)。
* 音楽記号の[[強弱法#一定の強弱を表すもの|フォルテ]](小文字)。
*[[音楽|洋楽]]で用いられる[[音名]]の一つ(英米式、独式)。イタリア式では「'''fa'''」、日本式では「'''へ'''」に相当。→[[ヘ (音名)]]
*[[音楽|洋楽]]で用いられる[[音名]]の一つ(英米式、独式)。イタリア式では「'''fa'''」、日本式では「'''へ'''」に相当。→[[ヘ (音名)]]
** 音階の4番目の音であることから、音楽関係者の間で4を表す隠語として使われる。例:F万=4万(円)
** 音階の4番目の音であることから、音楽関係者の間で4を表す隠語として使われる。例:F万=4万(円)
* [[Fパラメータ]](F行列)。[[二端子対回路]]([[電気回路]])における表現手法。
* [[Fパラメータ]](F行列。[[二端子対回路]]([[電気回路]])における表現手法。
* [[遺伝学]]において、[[雑種]]を表すための記号 ('''F'''ilial)。
* [[遺伝学]]において、[[雑種]]を表すための記号 ('''F'''ilial)。


=== その他の記号 ===
=== その他の記号 ===
* デパートなどで 1F、2F などと書くのは、'''F'''loor の略字である。なお 1F はイギリスでは2階、米では1階である。
* [[デパート]]などで 1F、2F などと書くのは、'''F'''loor の略字である。なお 1F は[[イギリス]]では2階、[[アメリカ合衆国|]]では1階である。
* 西洋[[言語]]の[[性 (文法)|文法]]やパスポートなどで、[[女性]] (femina, female)。
* 西洋[[言語]]の[[性 (文法)|文法]]や[[パスポート]]などで、[[女性]] ('''f'''emina, '''f'''emale)。対義語で、男性は [[M]] 、中性は [[N]] である
* [[鉛筆]]の芯の[[硬さ]]を表す記号。'''F'''irm(しっかりした)の頭文字。HB より硬く、H より軟らかい。
* [[鉛筆]]の芯の[[硬さ]]を表す記号。'''F'''irm(しっかりした)の頭文字。HB より硬く、H より軟らかい。
* [[衣服]]などのサイズ表示の一種。'''F'''ree size(フリーサイズ)の略。伸縮性素材などの衣服に用いられ、S、M、Lなどとともにサイズ分類に用いられる。
* 電気業界、通信業界、コンピューター業界で[[富士電機]]、[[富士通]]を表す[[符丁]]。'''F'''uji Electric、'''F'''ujitsuの頭文字より。
*[[鉄道]]の[[サインシステム]]において、[[JR北海道|JR]][[富良野線]] ('''F'''urano)、[[東京メトロ副都心線]] ('''F'''ukutoshin)、[[福井鉄道]][[福武線]] ('''F'''ukui)、[[JR西日本|JR]][[おおさか東線]]、[[京都丹後鉄道]][[宮福線]] (miya'''F'''uku)、[[近畿日本鉄道|近鉄]][[南大阪線]]・[[吉野線]]の[[路線記号]]として用いられる。
* 電気業界、通信業界、[[コンピューター]]業界で[[富士電機]]、[[富士通]]を表す[[符丁]]。'''F'''uji Electric、'''F'''ujitsuの頭文字より。
* 電設業界では[[電線#ケーブル|VV-Fケーブル]]を表す符丁として使われている。
* 電設業界では[[電線#ケーブル|VV-Fケーブル]]を表す符丁として使われている。
* [[ニコン]]製[[一眼レフ]][[カメラ]]用[[レンズ]]のマウント「ニコンFマウント」のこと。
* [[ニコン]]製[[一眼レフ]][[カメラ]]用[[レンズ]]の[[レンズマウント|マウント]]「ニコンFマウント」のこと。
* 試験の評価で「落第」を表す。'''F'''ailの略。
* [[試験]]の評価で「落第」を表す。'''F'''ailの略。
* [[Fラン]] - レベルが低い[[大学]]のこと。→[[ボーダーフリー]]
* [[ダミーF]] - Fのキーは[[QWERTY配列]]の[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]で最も押しやすいキーのうちの1つ(左手のホームポジション)であるために、何でもよいが文字を入れたい時に好んで使われる。
* [[ダミーF]] - Fのキーは[[QWERTY配列]]の[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]で最も押しやすいキーのうちの1つ(左手のホームポジション)であるために、何でもよいが文字を入れたい時に好んで使われる。
* [[スポーツ]]に関するもの
* [[スポーツ]]に関するもの
** [[競艇]]で、[[スタート事故|フライング]] ('''F'''lying) の略として「Fを切る(=フライングする)」のように用いられる。
** [[競艇]]で、[[スタート事故|フライング]] ('''F'''lying) の略として「Fを切る(=フライングする)」のように用いられる。
** [[ラグビー]]や[[バレーボール]]などでは、前衛(フォワード('''F'''orward)やフロント('''F'''ront))を表す記号。
** [[ラグビーフットボール|ラグビー]]や[[バレーボール]]などでは、前衛(フォワード('''F'''orward)やフロント('''F'''ront))を表す記号。
** [[日本]]の[[日本プロ野球|プロ野球]]球団[[北海道日本ハムファイターズ]] ('''F'''ighters) の略号。前身の旧日ハム球団時代以前から使われている。
** [[日本]]の[[日本プロ野球|プロ野球]]球団[[北海道日本ハムファイターズ]] ('''F'''ighters) の略号。前身の旧日ハム球団時代以前から使われている。
* [[電話帳]]でファクシミリ専用電話。なお、ファクシミリ兼用電話は(F兼)などと表記される。
* [[電話帳]]で[[ファクシミリ]]専用電話。なお、ファクシミリ兼用電話は(F兼)などと表記される。
* 一般用[[照明器具]]の取付のうち床付。構内電気設備配線用図記号 ([[JIS]] C 0303:2000) で用いられる。
* 一般用[[照明器具]]の取付のうち床付。構内電気設備配線用図記号 ([[JIS]] C 0303:2000) で用いられる。
* [[テレビ]]と[[アンテナ]]を接続するためのコネクタ、[[F型コネクタ|F型接線]]。
* と次のもの(ページ等)。数字にスペースを入れずに f を書きピリオドを打つ。例えば“258f.”で258から259ページ。ラテン語 ''folium'' の奪格 ''folio'' から。
* [[ヴァイオリン]]や一部の[[エレキギター]]などに見られる、[[f字孔]]。
* と次のもの(ページ等)。数字にスペースを入れずに f を書きピリオドを打つ。例えば“258f.”で258から259ページ。[[ラテン語]] ''folium'' の奪格 ''folio'' から。
*[[F号券]] - [[2024年]]([[令和]]6年)[[7月3日]]に発行が開始された<ref>[https://www.npb.go.jp/ja/n_banknote/index.html 新しい日本銀行券特設サイト]</ref>、[[日本銀行券]]([[紙幣]]、お札)の種類の一つ<ref>{{Cite web|和書| url=https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/money/c16.htm/| title=お札が「F一万円券」、「E千円券」などとアルファベットを付けて呼ばれることがあると聞きましたが、なぜですか?| work=[[日本銀行]]| accessdate=2024-07-04}}</ref>。
* 2010年代後半の[[インターネット・ミーム]]で哀悼の意を示す記号。詳細は[[Fを押して敬意を払え]]を参照。


=== 乗り物に関するもの ===
=== 乗り物に関するもの ===
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** 四輪[[自動車]]競走の規格のこと。'''F'''ormulaの略。[[フォーミュラ1|F1]]、[[フォーミュラ3|F3]]など。
** 四輪[[自動車]]競走の規格のこと。'''F'''ormulaの略。[[フォーミュラ1|F1]]、[[フォーミュラ3|F3]]など。
** [[イタリア]]の自動車メーカーの[[フェラーリ]] ('''F'''errari) の頭文字。[[フェラーリ・F40|F40]]、[[フェラーリ・F50|F50]]、[[フェラーリ・F355|F355]]、[[フェラーリ・F430|F430]]など。
** [[イタリア]]の自動車メーカーの[[フェラーリ]] ('''F'''errari) の頭文字。[[フェラーリ・F40|F40]]、[[フェラーリ・F50|F50]]、[[フェラーリ・F355|F355]]、[[フェラーリ・F430|F430]]など。
** [[ニューヨーク証券取引所]]における[[フォード・モーター]]の[[ティッカーシンボル]]。
** フォードのフルサイズ[[ピックアップトラック]]、[[フォード・Fシリーズ]](F-150、F-250、F-350など)の略。
** [[ヒュンダイ・トラジェ]]の形式名。
** [[ヒュンダイ・トラジェ]]の形式名。
** [[スズキ・F型エンジン]]。
** [[スズキ・F型エンジン]]。
** [[三菱ふそう・Fシリーズ]]、及び後継車種の[[三菱ふそう・ザ・グレート|ザ・グレート]]、[[三菱ふそう・スーパーグレート|スーパーグレート]]。
** [[フォード・モーター]]に関して
*** [[ニューヨーク証券取引所]]における同社の[[ティッカーシンボル]]。
*** フルサイズ[[ピックアップトラック]]、[[フォード・Fシリーズ]](F-150、F-250、F-350など)の略。
** [[トヨタ自動車|トヨタ]]車においては、以下の意味がある。
** [[トヨタ自動車|トヨタ]]車においては、以下の意味がある。
*** エンジン形式のハイフンの直後の"F"は経済型[[DOHC]]エンジンを意味する。(例: 1NZ-FE、2GR-FSE)
*** エンジン形式のハイフンの直後の"F"は経済型[[DOHC]]エンジンを意味する。(例: 1NZ-FE、2GR-FSE)
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*** グレード名としてもよく使われる。だが、下記のように両極端な意味を持つ。
*** グレード名としてもよく使われる。だが、下記のように両極端な意味を持つ。
**** トヨタブランド車で使われる場合、最廉価グレードを意味する傾向がある。(例: [[トヨタ・カリーナED|カリーナED]]、[[トヨタ・プレミオ|プレミオ]]、[[トヨタ・ヴィッツ|ヴィッツ]]/[[トヨタ・プラッツ|プラッツ]])
**** トヨタブランド車で使われる場合、最廉価グレードを意味する傾向がある。(例: [[トヨタ・カリーナED|カリーナED]]、[[トヨタ・プレミオ|プレミオ]]、[[トヨタ・ヴィッツ|ヴィッツ]]/[[トヨタ・プラッツ|プラッツ]])
**** 一方で、[[レクサス]]ブランド車ではハイパフォーマンスモデル(例:[[レクサス・IS F|IS F]])を意味する。[[富士スピードウェイ]]から取ったとされる。
**** 一方で、[[レクサス]]ブランド車ではハイパフォーマンスモデル(例:[[レクサス・IS F|IS F]])を意味する。[[富士スピードウェイ]]から取ったとされる。{{See|レクサス・F}}
* 飛行機
* 飛行機
** 軍用[[航空機]]の形式で[[戦闘機]]を表す記号。'''F'''ighter の略。[[F-14 (戦闘機)|F-14]]、[[F-15 (戦闘機)|F-15]]、[[F-16 (戦闘機)|F-16]]など。
** 軍用[[航空機]]の形式で[[戦闘機]]を表す記号。'''F'''ighter の略。[[F-14 (戦闘機)|F-14]]、[[F-15 (戦闘機)|F-15]]、[[F-16 (戦闘機)|F-16]]など。
** [[旅客機]]の座席クラスで[[ファーストクラス]] ('''F'''irst) を表す記号。
** [[旅客機]]の座席クラスで[[ファーストクラス]] ('''F'''irst) を表す記号。
** 旅客機をベースに製造される[[貨物機]] ('''F'''reighter) を表す記号で型式の末尾に付けて表す。
** 旅客機をベースに製造される[[貨物機]] ('''F'''reighter) を表す記号で型式の末尾に付けて表す。
** [[航空券]]に表示されるFはfemaleの頭文字で「女性」を表す。
** [[航空券]]に表示されるFは'''f'''emaleの頭文字で「女性」を表す。
* 列車
* 列車
** [[日本国有鉄道|旧国鉄]]・[[JR]] で、動軸を6軸有する[[機関車]]の形式に付される記号。EF65、DF200 など。
** [[日本国有鉄道|旧国鉄]]・[[JR]] で、動軸を6軸有する[[機関車]]の形式に付される記号。EF65、DF200 など。
** 電車などの[[編成 (鉄道)|編成]]を表す。1001Fとあれば1001号車両を含む編成。由来は'''F'''ormationの頭文字からとされる。
** 電車などの[[編成 (鉄道)|編成]]を表す。1001Fとあれば1001号車両を含む編成。由来は'''F'''ormationの頭文字からとされる。
** [[東京メトロ副都心線]] ('''F''' ukutoshin) を経由する速達列車「[[Fライナー]] 」を指すことがある(列車種別案内など、スペースの都合上。例、「F特急」(Fライナー特急、[[東急東横線]]・[[横浜高速鉄道みなとみらい線|みなとみらい線]]内))。
** 東京の地下鉄における[[駅ナンバリング]]制度では、[[東京メトロ副都心線]] ('''F'''ukutoshin) を表す。
** [[三江線]]の[[路線記号]]、'''F'''。


=== 商品名・作品名 ===
=== 商品名・作品名 ===
107行目: 120行目:
* [[機動戦士ガンダムF91]]を中心とした[[ガンダムシリーズ一覧|ガンダムシリーズ]]作品の総称および、それらの作品に登場する架空の兵器([[モビルスーツ]])、『F(フォーミュラ)』シリーズ。
* [[機動戦士ガンダムF91]]を中心とした[[ガンダムシリーズ一覧|ガンダムシリーズ]]作品の総称および、それらの作品に登場する架空の兵器([[モビルスーツ]])、『F(フォーミュラ)』シリーズ。
* [[beatmaniaIIDX]]19 Lincleに収録された楽曲。作曲者は[[石川貴之|D.J.Amuro]]。
* [[beatmaniaIIDX]]19 Lincleに収録された楽曲。作曲者は[[石川貴之|D.J.Amuro]]。
* [[川田まみ]]のベストアルバム、MAMI KAWADA BEST "F"。
* [[F (Flowerのアルバム)]]
* [[F (フジファブリックのアルバム)]]
* [[F (ファンキー加藤のアルバム)]]


== 符号位置 ==
== 符号位置 ==
141行目: 158行目:
{{CharCode|127349|1F175|‐|NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER F|font=ARIB外字フォント}}
{{CharCode|127349|1F175|‐|NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER F|font=ARIB外字フォント}}
|}
|}

==他の表現法==
{{Letter other reps
|NATO=Foxtrot
|Morse=・・-・
|Character=F6
|Braille=⠋
}}


== 脚注 ==
== 脚注 ==
*{{脚注ヘルプ}}[[未来]]('''F'''uture){{Reflist}}
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}


{{ラテン文字}}
{{ラテン文字}}

2024年12月1日 (日) 20:52時点における最新版

Ff Ff
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 各行左側のAEIOUは母音である。

Fは、ラテン文字アルファベット)の6番目の文字。小文字は f

字形

[編集]
筆記体
ジュッターリーン体
  1. 大文字は、縦線の上端と中央から、右に垂直に線が付き出した形である。筆記体 などではフラクトゥール のように、上線が縦線の左にも大きくはみ出すことがある。
  2. 小文字は大文字の中線より上を丸めた形であり、中線は縦線の左にはみ出す。小文字ながら大文字と同等の高さを持つ。フラクトゥールの やイタリック体では、さらにベースラインの下にはみ出し、しばしば左に曲げられて ƒ のように書かれる。

呼称

[編集]

音素

[編集]

この文字が表す音素は、

  • 国際音声記号では小文字の f が「無声唇歯摩擦音」を表す。また、J の棒付小型大文字[ɟ]は「有声硬口蓋破裂音」を表すが、これは180度回転させた小文字の f と見ることもできる。
  • 日本語のファ・フィ・フ・フェ・フォの子音は外来語の/f/音写に使われ、ローマ字もfを使うが、実際の発音は[f]ではなく無声両唇摩擦音[ɸ](IPA) = [p\](X-SAMPA)である。
  • インドネシア語ではしばしば[p]で発音される。
  • 朝鮮語では/f/の発音が[p]で発音される(ただし、[h]音で代替される場合も少なからず存在しており、その明確な基準はない)。
  • フランス語ではごく僅かながら語末のf を黙字化する単語が存在する(例:「音部記号」を意味する clef [kle]。英語での発音は「クレフ」だがフランス語では「クレ」となる)。
  • ウェールズ語では[v]を表す。ff と二重に書くと[f]と発音される。
  • 英語では母音間ではしばしばffと2つ重ねる。

歴史

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この字は、古代ギリシア語でかつて使われた、Ϝ(ワウ/ディガンマ)に由来し、本来は/w/音を表していた(ギリシア語の標準のもとになったイオニアアッティカ方言では早く/w/音が消滅していたために、この文字も使われなくなった)。エトルリア語では当時のギリシア語になかった/f/の音を表すために古く「FH」の2文字で表し、エトルリアから文字を伝えられたローマでは同じ音を単純に「F」1文字で表した。

合字

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f とのリガチャの例

f は それに f, l, i 等が続くとき、しばしば合字(ligature; リガチャ)を形成する。合字に独立のコードを割り当てる文字コード体系に基づく欧文フォントセットにおいては , , , , のような合字も1つの文字として用意される。

F の意味

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学術的な記号・単位

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  • 数学において、関数写像 (function) をあらわすのに使われる。通常は f(x) のように小文字が主に使われる。また関連の深い事物に同じ文字の大文字と小文字を充てる慣習から、 F(x) と f(x) とはなんらかの強い関係、例えば原始関数と導関数との関係のようなもの、を持つものである場合も多い。完全加法族 (σ-field) (faisceau) などは、しばしばスクリプト体で ℱ と書かれる。慣例として E を用いる場合(例えばフランス語の集合 (ensemble)ベクトル空間における基底 など)は第二候補として F が用いられることも多い。
  • 数学において、例えば有限体 Fp などのように、 (field) に用いることがある。
  • フーリエ変換 (Fourier transform) を表すのにスクリプト体の ℱ が用いられる。
  • 自然科学では (force)、振動数周波数 (frequency)、ヘルムホルツ(自由)エネルギーFree energy、大文字)を示す文字として用いられる。
  • レンズの明るさを示す値(F値)。レンズの焦点距離 / レンズの口径で求められ、F1.4、F2.8などのように表記される。数字が小さいほど明るいレンズになる。
    • 小文字の f はレンズの焦点距離を表す場合がある(この場合、F値は大文字の F を使う)。
  • 竜巻の強さを表す記号。フジタスケールの頭文字。
  • 音楽記号のフォルテ(小文字)。
  • 洋楽で用いられる音名の一つ(英米式、独式)。イタリア式では「fa」、日本式では「」に相当。→ヘ (音名)
    • 音階の4番目の音であることから、音楽関係者の間で4を表す隠語として使われる。例:F万=4万(円)
  • Fパラメータ(F行列)。二端子対回路電気回路)における表現手法。
  • 遺伝学において、雑種を表すための記号 (Filial)。

その他の記号

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乗り物に関するもの

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商品名・作品名

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符号位置

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大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
F U+0046 1-3-38 &#x46;
&#70;
f U+0066 1-3-70 &#x66;
&#102;
半角
U+FF26 1-3-38 &#xFF26;
&#65318;
U+FF46 1-3-70 &#xFF46;
&#65350;
全角
Ƒ U+0191 - &#x191;
&#401;
ƒ U+0192 - &fnof;
&#x192;
&#402;
鉤付きf
U+1E1E - &#x1E1E;
&#7710;
U+1E1F - &#x1E1F;
&#7711;
上ドット付きf
U+2132 - &#x2132;
&#8498;
U+214E - &#x214E;
&#8526;
倒立F
U+24BB &#x24BB;
&#9403;
U+24D5 1-12-38 &#x24D5;
&#9429;
丸囲み
🄕 U+1F115 &#x1F115;
&#127253;
U+24A1 &#x24A1;
&#9377;
括弧付き
𝐅 U+1D405 &#x1D405;
&#119813;
𝐟 U+1D41F &#x1D41F;
&#119839;
太字
𝐹 U+1D439 &#x1D439;
&#119865;
𝑓 U+1D453 &#x1D453;
&#119891;
イタリック体
𝑭 U+1D46D &#x1D46D;
&#119917;
𝒇 U+1D487 &#x1D487;
&#119943;
イタリック体太字
U+2131 &#x2131;
&#8497;
𝒻 U+1D4BB &#x1D4BB;
&#119995;
筆記体
𝓕 U+1D4D5 &#x1D4D5;
&#120021;
𝓯 U+1D4EF &#x1D4EF;
&#120047;
筆記体太字
𝔉 U+1D509 &#x1D509;
&#120073;
𝔣 U+1D523 &#x1D523;
&#120099;
フラクトゥール
𝔽 U+1D53D &#x1D53D;
&#120125;
𝕗 U+1D557 &#x1D557;
&#120151;
黒板太字
𝕱 U+1D571 &#x1D571;
&#120177;
𝖋 U+1D58B &#x1D58B;
&#120203;
フラクトゥール太字
𝖥 U+1D5A5 &#x1D5A5;
&#120229;
𝖿 U+1D5BF &#x1D5BF;
&#120255;
サンセリフ
𝗙 U+1D5D9 &#x1D5D9;
&#120281;
𝗳 U+1D5F3 &#x1D5F3;
&#120307;
サンセリフ太字
𝘍 U+1D60D &#x1D60D;
&#120333;
𝘧 U+1D627 &#x1D627;
&#120359;
サンセリフイタリック
𝙁 U+1D641 &#x1D641;
&#120385;
𝙛 U+1D65B &#x1D65B;
&#120411;
サンセリフイタリック太字
𝙵 U+1D675 &#x1D675;
&#120437;
𝚏 U+1D68F &#x1D68F;
&#120463;
等幅フォント
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+A730 &#xA730;
&#42800;
LATIN LETTER SMALL CAPITAL F
U+1DA0 &#x1DA0;
&#7584;
MODIFIER LETTER SMALL F
U+20A3 &#x20A3;
&#8355;
FRENCH FRANC
🄵 U+1F135 &#x1F135;
&#127285;
SQUARED LATIN CAPITAL LETTER F
🅕 U+1F155 &#x1F155;
&#127317;
NEGATIVE CIRCLED LATIN CAPITAL LETTER F
🅵 U+1F175 &#x1F175;
&#127349;
NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER F

他の表現法

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脚注

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