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「心が叫びたがってるんだ。」の版間の差分

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m rv ノート:心が叫びたがってるんだ。#略称について ガイドラインと相違がある場合は、事例ごとに話し合って合意を形成してください。
m 実写映画: 「順は劇後半「わたしの声」を歌い終わった後、少女役に交替する」→「順は劇後半「わたしの声」を歌い終わった後、少女役に交替し、少女役を務めていた菜月は妖精役になる」に追記・修正。
 
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{{Infobox Film
{{Infobox Film
| 作品名 = 心が叫びたがってるんだ。
| 作品名 = 心が叫びたがってるんだ。
| 原題 = The Anthem of the Heart
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| ナレーター = [[内山昂輝]]
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| 出演者 = [[水瀬いのり]]<br />[[内山昂輝]]<br />[[雨宮天]]<br />[[細谷佳正]]<br />[[藤原啓治]]<br />[[吉田羊]]
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| 主題歌 = [[乃木坂46]] 「[[今、話したい誰かがいる]]」
| 音楽 = [[クラムボン (バンド)|ミト]]、[[横山克]]
| 撮影 = 森山博幸
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| 編集 = [[西山茂 (編集技師)|西山茂]]
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| 製作会社 = 「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会<ref group="注釈">[[アニプレックス]]、[[フジテレビジョン]]、[[電通]]、[[小学館]]、[[A-1 Pictures]]、[[ローソンHMVエンタテイメント]]</ref>
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| 公開 = [[2015年]][[9月19日]]
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{| class="wikitable" style="clear:right; float:right; font-size:80%;" border="1"
『'''心が叫びたがってるんだ。'''』(こころがさけびたがってるんだ。、略称:'''ここさけ''')は、[[A-1 Pictures]]制作による[[日本]]の[[アニメーション映画]]。[[2015年]][[9月19日]]公開<ref name="natali">[http://natalie.mu/eiga/news/149141 ここさけ×あの花コラボCM、順の心が叫び、めんまがなじみの曲を優しく歌う] 映画ナタリー 2015年6月2日、同19日閲覧。</ref>。
|+ その他のスタッフ<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kokosake.jp/staffcast/|title=スタッフ・キャスト|work=アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』|accessdate=2017-07-29}}</ref>
|-
! 演出
| 長井龍雪(絵コンテを兼任)<br />吉岡忍、柴山智隆<br />[[林直孝 (アニメ演出家)|林直孝]]、[[神戸洋行]]
|-
! キャラクターデザイン<br />・総作画監督
| [[田中将賀]]
|-
! 美術監督
| [[中村隆 (美術監督)|中村隆]]
|-
! プロップデザイン
| [[岡真里子]]
|-
! 色彩設計
| 中島和子
|-
! CG監督
| 森山博幸
|-
! 音響監督
| [[明田川仁]]
|-
! 企画・プロデュース
| 清水博之、岩田幹宏
|-
! プロデューサー
| 斎藤俊輔
|-
! アニメーションプロデューサー
| 賀部匠美
|-
! 製作代表
| [[夏目公一朗]]、[[植田益朗]]<br />[[清水賢治]]、中村理一郎<br />[[久保雅一]]、落越友則<br />坂本健
|}
『'''心が叫びたがってるんだ。'''』(こころがさけびたがってるんだ、英題:''The Anthem of the Heart'')は、[[A-1 Pictures]]制作の[[日本]]の[[アニメーション映画]]。副題は「''Beautiful Word Beautiful World''」<ref group="注釈">劇場版公式パンフレットの表紙や映画の宣伝用チラシの題字の下に記載されている。</ref>。略称は「'''ここさけ'''」<ref>コミック版1巻、p.170</ref>。[[2015年]][[9月19日]]に公開された<ref name="natali">[https://natalie.mu/eiga/news/149141 ここさけ×あの花コラボCM、順の心が叫び、めんまがなじみの曲を優しく歌う] 映画ナタリー 2015年6月2日、同19日閲覧。</ref>。

第19回[[文化庁メディア芸術祭アニメーション部門]]・[[文化庁メディア芸術祭アニメーション部門#審査委員会推薦作品|審査委員会推薦作品]](2015年)<ref>{{Cite web|和書|url=http://festival.j-mediaarts.jp/download/19jmaf_juryselection_jp_animation.pdf|title=第19回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品一覧 アニメーション部門|publisher=文化庁メディア芸術祭|date=|accessdate=2015-12-14}}</ref>。

2017年7月には、本作をベースとした実写版映画が公開された(詳細については、[[#実写映画|実写映画『心が叫びたがってるんだ。』]]を参照)。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[ファイル:yokoze-sta.JPG|thumb|right|150px|横瀬駅]]
[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列『[[ノイタミナ]]』で放送された『[[あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。]]』(以下『あの花』)のメインスタッフが再集結して制作される。2015年3月20日に開催された『[[AnimeJapan]]2015』ステージにて制作発表が行われた<ref name="mynavi">[http://news.mynavi.jp/news/2015/03/21/180/ 『心が叫びたがってるんだ。』主人公役に水瀬いのり、言葉を封印されたヒロイン] [[マイナビ]]ニュース 2015年3月21日、同6月19日閲覧。</ref>。
[[ファイル:Chichibu 10 Daiji-ji 01.jpg|thumb|right|150px|大慈寺]]
[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列『[[ノイタミナ]]』で放送された『[[あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。]]』(以下『あの花』)のメインスタッフ([[超平和バスターズ]])が再集結して制作された。

2014年8月31日に[[道の駅ちちぶ]]などで開催された「あの花夏祭 in ちちぶ Final」において、『あの花』メインスタッフによる[[埼玉県]]の[[秩父市]]を舞台とした劇場版オリジナル新作アニメの制作が発表された<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.oricon.co.jp/news/2041589/full/ |title=『あの花』チームで新作映画 秩父舞台に 2015年公開 |publisher=[[オリコン|ORICON STYLE]] |date=2014-09-01 |accessdate=2015-12-05}}</ref>。同年12月3日の[[秩父夜祭]]にて、タイトル、スタッフが発表された<ref>{{Cite web|和書|url=https://eiga.com/news/20141206/17/|title=「あの花」チームの新作劇場アニメ、タイトルは「心が叫びたがってるんだ。」に決定 |website=映画.com |date=2014-12-06 |accessdate=2015-12-05}}</ref>。2015年3月20日に開催された『[[AnimeJapan]]2015』ステージにて正式な制作発表が行われた<ref name="mynavi">{{Cite web|和書|url=https://news.mynavi.jp/article/20150321-a180/|title=『心が叫びたがってるんだ。』主人公役に水瀬いのり、言葉を封印されたヒロイン|work=マイナビニュース|publisher=マイナビ|date=2015-03-11 |accessdate=2015-06-19}}</ref>。


本作は『あの花』と同じく秩父市が舞台とされているが、[[横瀬駅]]や[[大慈寺 (埼玉県横瀬町)|大慈寺]]([[秩父三十四箇所]]札所十番)など、[[秩父郡]][[横瀬町]]の風景も多く登場する{{Refnest|group="注釈"|舞台となる揚羽高等学校については[[栃木県立足利南高等学校]]が校舎のモデルとして使用されており(クレジットに「ロケーション協力」と記載されている)、封切り前には同校の生徒と保護者を対象にした特別試写会が実施された<ref>[https://www.famitsu.com/news/201509/08088025.html 劇場版アニメ『心が叫びたがってるんだ。』水瀬いのりさんの高校生に贈ったコメントが到着 『ここさけ』特番&『あの花』テレビシリーズのOAが決定] - ファミ通.com 2015年9月8日、2015年11月23日閲覧。</ref>。}}<ref>{{PDFlink|[http://www.seibubus.co.jp/whatsNew/news20151009/20151009_2.pdf 映画「ここさけ」聖地巡礼は西武観光バスで!]}} - 西武観光バス</ref>。また、『あの花』の登場人物が[[カメオ出演|一瞬登場する]]が{{Refnest|group="注釈"|パンフレットにおける[[田中将賀]]のコメントより<ref>{{Cite book|和書| title = 心が叫びたがってるんだ。 劇場版パンフレット| quote = STAFF INTERVIEW 【キャラクターデザイン・総作画監督】田中将賀| publisher = [[アニプレックス]]| date = 2015-09-19}}</ref>。}}、物語には直接の関連性はなく別の物語とされている。
本作は『あの花』と同じく埼玉県[[秩父市]]が舞台とされているが、寺や駅、風景などは[[秩父郡]][[横瀬町]]のものも多い。また、『あの花』の登場人物が[[カメオ出演|一瞬登場する]]<ref>パンフレットにおける田中将賀のコメントより</ref>が、物語には直接の関連性は無く別の物語とされている。ただしプロモーション上においては積極的に『あの花』キャラを絡めたコラボレーションが実施されている。公開前の数カ月前にあたる2015年6月2日からは[[明治 (企業)|明治]]の[[チョコレート]]製品CMにおいて、<!--フジテレビ系列にて[[特別番組]]として実写ドラマ化予定の-->『あの花』とのコラボバージョンが順次放送中<ref name="natali"/>のほか、ゲスト声優として[[吉田羊]]が主人公の母親役で出演することが決まった<ref>{{cite web|url=http://www.oricon.co.jp/news/2057130/full/|title=吉田羊、『ここさけ』母親役でアニメ声優初挑戦 「アフレコに憧れていた」|publisher=[[オリコン|ORICON]]|date=2015-08-05|accessdate=2015-08-05}}</ref>。また、西武鉄道では上映記念乗車券を発売開始した。さらに上映開始の9月19日には秩父鉄道のSLパレオエクスプレスが上映記念列車として運行された。また、[[乃木坂46]]の選抜メンバーによるCMも2015年10月3日から放送開始<ref>{{cite web|url=http://www.oricon.co.jp/news/2060023/full/|title=乃木坂46号泣『ここさけ』鑑賞CM公開「メチャ泣きました」|publisher=ORICON STYLE|date=2015-09-30|accessdate=2015-09-30}}</ref>。


== 物語 ==
== 物語 ==
[[ファイル:Ashikaga-Minami High School.JPG|thumb|right|150px|アニメ版の揚羽高校のモデルとなった[[栃木県立足利南高等学校]]]]
少女・'''成瀬順'''は、幼いころに憧れていた山の上のお城(実はラブホテル)から、父と浮気相手の女性が車で出てくるところを目撃し、それを「王子様とお姫様」の話として母親に話したことにより両親の離婚を招いてしまう。家を去るときの父親に「お前がおしゃべりだから」と言われ、悲しみの底に沈む順。そこに現れた'''玉子の妖精'''により、喋ると腹痛が生じる“呪い”をかけられてしまう。
'''成瀬順'''は小学生の頃、憧れていた山の上のお城(ラブホテル)から、父親と見知らぬ女性(浮気相手)が車で出てくるところを目撃する。順は二人が「お城から出てくる王子様とお姫様」だと思い込み、それを母親・泉に話したことにより、泉が事実を理解してしまったことから両親の離婚を招いてしまう。家を去る父親から「全部お前のせいじゃないか」と言われ、ショックを受けた順は夕景の坂道(階段)でうずくまって泣く。そこに'''玉子の妖精'''が現われ、「お喋りが原因で人を傷つけないため」という理由で、順の「お喋り」を「封印」した<ref group="注釈">映画の画面では、妖精が「君のお喋りが直るように、口にチャックをつけてあげよう」と言いながら順の口を閉じる描写がなされている。</ref>。


時は流れ、高校2年生になった順は、“呪い”のせいで他者と[[携帯電話|携帯]]のメールでしか会話ができない。そのため、周囲の人からは「ヘンな子」という扱いを受けている。そんな彼女は、担任から「地域ふれあい交流会」実行委員になるよう命じられう。
時は流れ、高校2年生になった順は、「話すと腹痛が起きる」とう理由で他者とはメモか[[携帯電話|携帯]]のメールでしか意思疎通ができない。そのため、周囲の人からは(小さくない事情があるのを認めながらも)「ヘンな子」という扱いを受け、クラスメイトとも没交渉だった。そんなは、担任教師の'''城嶋一基'''からクラスメイトの'''坂上拓実'''・'''仁藤菜月'''・'''田崎大樹'''とともに「地域ふれあい交流会」実行委員に一方的に指名されてしまう。4人は普段から特に親しい間柄ではい上、指名されたこと自体に困惑・反発す。城嶋は会合をボイコットした大樹を除く3人対し、出し物として過去に例のない[[ミュージカル]]を提案し、順の心は動くが拓実と菜月には良い反応はなかった。その後、拓実かミュージカルをやりたいかと問わた順は、携帯で幼少の頃に起きた出来事を打ち明け、「玉子の妖精のかけた"呪い"のために話すと腹痛が起きる」と伝える。拓実は「歌なら呪いも関係ないかもれない」と話す。帰宅した順は、歌と腹痛が起きないことに気づく


交流会の出し物を決めるクラス会で、拓実たちは候補の一つにミュージカルを挙げるが、大樹は喋れない順が委員ではできるわけがないと罵る。これに対して使えないやつはお前のほうだと逆に罵り返した拓実と大樹の親友の'''三嶋樹'''の間で喧嘩が始まってしまう。そのとき順は「わたしはやれるよ」という言葉をメロディーに乗せて発した。その後、拓実の携帯に「歌なら痛くない」という順からのメールが届き、菜月もそれを目にする。
困惑する彼女と共に交流会を担当するよう、クラスメートの'''坂上拓実'''・'''田崎大樹'''・'''仁藤菜月'''も指名される。しかし、順を含めた4人は今まで全く交流がなく、コミュニケーションもままならない(ただし、物語の途中で、拓実と菜月は、中学時代に交際していたことが語られる)。さらに、3人は順と同じく三様の「ココロの傷」を持っており、かろうじて出し物はミュージカルに決まったものの、4人の仲はギクシャクし、交流会の準備は遅々として進まない。


その夜、泉から「喋らないこと」をなじられた順は、自らの生い立ちをモチーフにした物語を携帯で拓実に送り、さらに拓実の元を訪れて自分の言葉を歌にしてほしいと伝えた。拓実は順の物語をミュージカルにすることを考え、菜月と大樹も曲折を経て賛同する。クラス会での討論で当初は拒否感を示した他の生徒たちもやる気にはなったものの、主役級のキャストは実行委員に押しつける形となり、順は最も台詞(歌)の多いヒロインの少女役を、拓実はその相手の王子役を、大樹は少女を唆す玉子役を演じることになった。やがて、クラスの他の生徒たちもミュージカルを成功させるために一丸となる。その中で拓実の両親が離婚していたことを知った順は、ヒロインが刑死するミュージカルの結末をハッピーエンドに変えたいと拓実に相談する。拓実は「元の歌(『[[ピアノソナタ第8番 (ベートーヴェン)|ピアノソナタ第8番 悲愴]]』「第2楽章」)にも順の気持ちが込められていたから両方を生かしたい」と、その上に「[[虹の彼方に|Over The Rainbow]]」を重ねるアレンジを発案し、それを聞いた順は涙をこぼして「私の王子様…」と思う。
大樹の言葉がきっかけで'''三嶋樹'''と拓実との喧嘩がはじまろうとしたとき、順は“呪い”のことを忘れ、みんなの前で声を発する(歌う)。そして、クラス一同も、4人の意気込みに応じてミュージカルの準備に取り組み、やがて誰もがミュージカルを成功させるために一丸となり、順も拓実と接する内に淡い恋心が芽生える。


しかし、交流会前日の夜、拓実と菜月の会話を立ち聞きして二人の関係を知った順は、ショックを受けて一人で学校から走り去る。その順の前に再び玉子の妖精が現れ、順に向かって「君は(言葉に出さなくても)心がお喋りすぎる」「もう、中途半端に閉じ込めるのは終わりにしよう」と告げる。翌日、順は登校せず拓実の元に「ごめんなさい」「ヒロインできません。調子に乗ってました。」「本当にすいません」という通知を送り<ref group="注釈">アニメ作中の携帯端末に表示された画面には、文末に句点が記されている。通知はLINEによるものと解釈できる映像だが、明示されてはいない。</ref>、行方をくらませてしまう。開演時間が近づく中、順の不在に他の生徒たちは不安のあまり動揺し、順への不信から怒りや焦りを募らせる。拓実は順の失踪を他の生徒に詫びた上で、「それでも舞台に立ってほしい」と自ら順を探しに行くことを申し出る。これに同意した大樹は、拓実と順の出番に代役を立てて乗り切るプランを出し、拓実を送り出した。
しかし、交流会前日の夜、拓実と菜月の関係を立ち聞きしてしまった順は、当日になり拓実の元に「もうヒロインなんて出来ない」というメールを送り、行方をくらませてしまう。必死で順を探す拓実は、廃墟になっていた山の上のお城(ラブホテル)で彼女を見つける。順は今まで口にできなかった心の声を拓実にぶつけ、拓実はすべて受け止める。そして2人はすでにはじまっているミュージカル『青春の向う脛』に出演するため学校に向かい、順は第5幕で「わたしの声」(イギリス民謡「[[グリーンスリーブス]]」のメロディに日本語の歌詞を乗せたもの)を歌いながら観客席よりステージにあがる。

ヒロインの少女を菜月が演じる形でミュージカル『青春の向う脛』が開演する。客席では主役の変更に気づいた生徒もおり、泉は「やっぱり、ダメなんじゃない…」とつぶやく。必死で順を探す拓実は、廃墟になっていた山の上のお城(ラブホテル)で順を見つける。「喋ったりするから不幸になった、言葉は人を傷つける」と自暴自棄に主張する順に、拓実は「(自分が)傷ついていいから、お前の本当の言葉、もっと聞きたいんだ」と話しかけた。順は勇気を振り絞り拓実を傷つける言葉(罵倒)を叫び、拓実はそれをすべて受け止める。拓実は順に「お前と会えてうれしい」「お前のおかげで、俺、いろいろ気づけた気がする」と話し、それを聞いて順は立ち直った。その場を去る直前、順は「もう一つ言いたいことがあった」と拓実に好意を伝え、拓実は感謝しながらもほかに好きな人(菜月)がいると返事する。そして二人は既に始まっていたミュージカルに出演するため学校に向かう。順は第5幕で少女の「心の声」役として「わたしの声」([[イングランド]]民謡「[[グリーンスリーブス]]」のメロディに日本語の歌詞を乗せたもの)を歌いながら会場(体育館)の観客席通路を歩いてステージにあがり、泉は涙をこぼした。楽屋に戻った順は他の生徒から温かく迎えられ、「みんなに迷惑かけて…なのに」と声に出して詫びながら涙ぐんだ。順は「本当に玉子なんていなかったんだ。呪いをかけていたのはわたし。玉子はわたし。一人で玉子に閉じこもっていたわたし自身。」と呪いが思い込みであったことに気づく。「心が叫びだす&あなたの名前呼ぶよ」の合唱でミュージカルが終幕すると観客席からは大きな拍手が送られた。後片付け中にゴミ出しに行った順は大樹からの告白(台詞の描写はなし)を受け、顔が真っ赤に染まる中、風が吹き、玉子の妖精の帽子が落ち葉と一緒に飛ばされていた。

拓実と順の「-玉子の中には何がある? いろんな気持ちを閉じ込めて、閉じ込めきれなくなって、爆発して、そして生まれた、この世界は、思ったより綺麗なんだ-」の台詞で物語は締めくくられる。


== 登場人物 ==
== 登場人物 ==
※作中でフルネームが紹介されない人物の名前や読み仮名は小説版および限定版[[ビデオグラム]]封入の[[小冊子|ブックレット]]による。以下では記載を省略した2年2組の他の生徒にも全員名前が設定されており<ref name="novelpro"/>、ビデオグラムの[[オーディオコメンタリー]]によるとそれらの名前はスタッフから取られている<ref group="注釈">ただし、監督の長井龍雪は使用されていない。また大半は姓のみの使用であるが、字の表記まで含めてフルネームそのまま使用された例(栃倉千穂)もある。</ref>。

=== 揚羽高校2年2組 ===
==== 「地域ふれあい交流会」実行委員 ====
; 成瀬 順(なるせ じゅん)
; 成瀬 順(なるせ じゅん)
: [[声優|声]] - [[水瀬いのり]]{{Refnest|group="注釈"|水瀬が2016年3月に第10回(2015年度)[[声優アワード]]主演女優賞を受賞した際、本作での演技に言及した報道があった<ref>{{Citenews|url=https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1615907.html|title=神谷浩史が殿堂入り/声優アワード主な受賞者|newspaper=[[日刊スポーツ]]|date=2016-03-12|accessdate=2016-03-12}}</ref>ほか、後述の通り本作で日本映画批評家大賞新人声優賞を受賞している。}}
: [[声優|声]] - [[水瀬いのり]]
: 過去のトラウマから言葉を発することが出来なくなってしまった少女。声を出そうとと腹痛に襲われる。かし、感情までもなくしているわけではなくむしろ表情や身振りによる感情表現は豊か。他人とは文書か携帯でのメールを通して対話る。そのため、メールを打つスピードがとてつもなく速い。母と二人で生活している。多忙な母に代わ家事全般を受け持つ。料理得意。拓実が即興で作った歌(映画『[[八十日間世界一周 (映画)|八十日間世界一周]]』のテーマ「アラウンド・ザ・ワールド」のメロディに日本語の歌詞を乗せたもの)を家で口ずさみ、「歌」であれば腹痛にならないことを知り、歌を通して気持ちを伝えようと、拓実にミュージカル提案する。
: 本作品の主人公、実写映画ではヒロイン。[[おかっぱ|ボブカット]]の少女。幼少時は夢見がちで<ref name="novelpro"/>お喋りな{{Refnest|group="注釈"|小学生時代の場面で、母親から「口から生まれてきた」と評されている<ref>小説版p.75</ref>。}}性格だったが、自分の言葉がきっかけとなり両親が離婚した過去の[[トラウマ]]から言葉を発することができなくなり、声を出すと腹痛に襲われしまう{{Sfn|藤津亮太|2019|p=231}}。その影響で、他人とは文書か携帯電話([[フィーチャーフォン]]{{Efn|小説版は「いまどき珍しいガラケー」と記載されている<ref>小説版p.69</ref>。}})のメールを通して対話している。メールを打つスピードは非常に速い。母の泉と二人暮らで、泉が多忙で帰宅が遅いため、夕食を自分で作っている。感情は失っておらず、表情や身振で表現する場面複数ある(拓実からは仕草で思っていることがわかると指摘されている)。拓実が即興で作った歌を家で口ずさみ、「歌」であれば腹痛にならないことを知り、歌を通して気持ちを伝えようと、拓実に「わたしの言葉歌にして下さい」と依頼る。「言葉は傷つける」として心ない言葉を浴びせる者に対して腹痛になるのも忘れて厳しく非難することもある。
; 坂上 拓実(さかがみ たくみ)
; 坂上 拓実(さかがみ たくみ)
: 声 - [[内山昂輝]]
: 声 - [[内山昂輝]]
: 男子高校生。物静かで友人はいるものの他人に本音を語ることは少ない。自身の教育方針を巡って両親が対立し既に離婚している。父親に引き取られるものの、父は多忙なため不在がちであるため、めったに顔を合わせない。そのため、父方の祖父母と生活している。音楽好きな父親の影響で音楽関係には詳しく、ピアノが弾ける。
: 本作品の準主人公、実写映画では主人公。物静かで冷めた性格の男子生徒。[[デスクトップミュージック|DTM]]研究会に所属。友人はいるものの他人に本音を語ることは少ない。中学生の頃に自身の教育方針を巡って両親が対立し離婚している{{Sfn|藤津亮太|2019|p=234}}。父親に引き取られるものの、父は多忙から不在がちで、めったに顔を合わせない。そのため、父方の祖父母と生活している。音楽好きな父親の影響で音楽関係には詳しく、[[ピアノ]]などの楽器を扱える、両親が離婚す一因になったという思いから長らく演奏していなかった。岩木曰く「押しに弱い」
; 仁藤 菜月(にとう なつき)
; 仁藤 菜月(にとう なつき)
: 声 - [[雨宮天]]
: 声 - [[雨宮天]]
: チアリーダー部の部長を務める女子高生で、クラスの女子の中心的存在。中学の頃、拓実と交際していたが、手をつなこともないまま関係はうやむやになっている。
: [[チアリーダー]]{{Sfn|藤津亮太|2019|p=235}}の部長を務め、クラスの女子の中心的存在。相沢からは「優等」と評されている<ref>小説版p.26</ref>。拓実とは中学校が同じで、その頃に交際していたが、手をつないだこともないまま関係はうやむやになっている。拓実との縒(よ)りを戻したいと思いつつも、お互いに言い出せずにいる。順に対しては、実行委員として頑張っている姿を見て応援したいと思う一方、拓実との交流を深める様子を見て嫉妬に近い感情を抱いている。口元にほくろがある。
; 田崎 大樹(たき だいき)
; 田崎 大樹(たき だいき)
: 声 - [[細谷佳正]]
: 声 - [[細谷佳正]]
: 野球部の主力メンバだったが、甲子園出場まであと一歩という所でヒジを痛めてまった男子高校生。夢を突然絶たれたことでやさぐれてしまっている。故障してからも部に顔を出し後輩部員を厳しく指導しているものの、後輩たちからは内心煙たがられている。目つきが悪く口調が荒いため乱暴見えがちだがスジを通す性格で、樹をはじめとす彼をよく知る者からの信頼は厚い
: 野球部の元エスの男子生徒{{Sfn|藤津亮太|2019|p=232}}。[[全国高等学校野球選手権大会|甲子園]]出場まであと一歩という所でチームは敗退し、自身は右肘を痛めて療養中で現在はエースの座を後輩の山路に譲っている。目つきが悪く、実際に口調と気性が荒くわがままに思われやすいが、自分に非がある場合は頭を下げて謝るなどスジを通すまっすぐな性格で、樹をはじめとする彼をよく知る者からの信頼は厚い。夢を突然絶たれたことでやさぐれており、故障してからも部に顔を出し後輩部員を厳しく指導している攻撃的で苛立ちをぶつけるかのように指導する態度ゆえに後輩たちからは陰で「使えないポンコツ」呼ばわりされ内心煙たがられている。ミュージカルの終わりの片付けの途中に、順に告白してエンディングが流れる。

; 城嶋 一基 (じょうしま かずき)
==== 実行委員の友人等 ====
: 声 - [[藤原啓治]]
; 三嶋 樹(みしま いつき)
: 順たちの担任で、音楽教師。音楽準備室には、彼の私物であふれている。「地域ふれあい交流会」で実行委員を志願する生徒がいないため、独断で順たちを指名した。交流会の出し物にミュージカルをやることを最初に提案した人物。
; 成瀬 泉(なるせ いずみ)
: 声 - [[吉田羊]]
: 順の母親。生命保険会社勤務。離婚後、順がほとんど言葉を発しなくなったことを世間体の面からも気にしており、仕事の忙しさもあって、順に苛立ちをぶつけてしまう。
; 玉子の妖精
: 声 - 内山昂輝
: 幼い順の前に現れ、二度と誰かを傷付けないように、順の言葉を封印した。
; 三嶋 樹
: 声 - [[村田太志]]
: 声 - [[村田太志]]
: 野球部のキャプテンの男子生徒。大樹の親友でもあり、怪我をした大樹の無念を察して代わりに野球部を引っ張っていこうと努力している。交際している陽子からは「いっくん」と呼ばれている。拓実や菜月と同じ中学校の出身{{Efn|このことを大樹に話す場面があり(描写は会話の途中で途切れている)、その後に大樹は菜月に対して拓実との交際期間を尋ねた。小説版では三嶋との会話の後に「嘘みたいな三嶋の話に、大樹は目を丸くした」とある<ref>小説版、p.112</ref>。}}。順を「使えないやつ」と馬鹿にした大樹に対して拓実が「後輩たちから使えないポンコツと呼ばれている」と揶揄した時には、怒りで我を忘れ拓実に食って掛かってしまう(順の歌声で正気に戻った)。
: 野球部のキャプテン。大樹の親友でもあり、彼の無念を察して、代わりに野球部を引っ張っていこうと努力している。
; 宇野 陽子(うの ようこ)
; 岩木 寿則
: 声 - [[古川慎]]
: DTM研究会に所属。いわゆる「二次元至上主義者」で、ボーカロイド「ミント」のファン。
; 相沢 基紀
: 声 - [[大山鎬則]]
: DTM研究会に所属。曲の編集が好きで機器にも詳しい。
; 江田 明日香
: 声 - [[石上静香]]
: チアリーダー部の部員。菜月に続くクラスのまとめ役で、彼女の良き理解者。
; 宇野 陽子
: 声 - [[高橋李依]]
: 声 - [[高橋李依]]
: チアリーダー部の部員。みんなに内緒で樹と付き合っている。
: チアリーダー部の部員。背が高く少しウェーブのかかったロングヘアの女子生徒。樹と付き合っている。陽気でマイペースな性格。クラス会でのミュージカルの提案に最初に賛成した
; 江田 明日香(えだ あすか<ref name="novelpro"/>)
; 坂上 八十八
: 声 - [[石上静香]]
: チアリーダー部の部員。ショートヘアの女子生徒。さばさばとした性格。菜月に次ぐクラスのまとめ役で、菜月の良き理解者。菜月の拓実に対する気持ちに気づいており、彼女の思いを後押ししようと拓実と二人だけになる機会を作った。菜月とは中学時代から交友があり、小説版およびコミック版では菜月が拓実と交際する際に仲介した過去が描かれている<ref>小説版p.221</ref><ref>コミック版1巻、pp.59 - 64</ref>。
; 相沢 基紀(あいざわ もとき<ref name="novelpro"/>)
: 声 - [[大山鎬則]]
: DTM研究会に所属。曲の編集が好きで機器にも詳しい。小太りで眼鏡をかけている男子生徒。「ミント」に[[青江三奈]]の「[[伊勢佐木町ブルース]]」を歌わせて、岩木に渋い顔をされる場面がある。また、順がクラス会で発した「歌」を「ミント」に歌わせることもしている。ふれあい交流会本番の舞台で「燃えあがれ」を歌った際に「ボッ!」という歌詞にない台詞を振りをつけて入れ、舞台袖で見ていたクラスメイト(岡田愛美)から「なにあの『ボッ!』ってアドリブ?」とコメントされている<ref group="注釈">サントラCDに収録された「燃えあがれ」にも、この台詞が含まれている。</ref>。
; 岩木 寿則(いわき としのり<ref name="novelpro">『小説版 心が叫びたがってるんだ。』口絵</ref>)
: 声 - [[古川慎]]
: DTM研究会に所属。言葉遣いが丁寧な男子生徒で、親しい拓実や相沢にも丁寧語で話す。いわゆる「二次元至上主義者」で、[[ボーカロイド]]「ミント」{{Refnest|group="注釈"|音源は、[[CeVIO]]の音声ライブラリ・キャラクターの[[CeVIO#さとうささら|さとうささら]]が使用されている<ref name="eiga">{{cite news|url=https://eiga.com/news/20150928/14/|title=「ここさけ」主演声優・水瀬いのり、制服コスプレ披露! 声を提供した音声創作ソフト「CeVIO」コラボCM|newspaper=映画.com|date=2015-09-28|accessdate=2015-12-06}}</ref>。さとうささらの音声は、成瀬順役の水瀬いのりが提供しており、その縁で水瀬はCeVIOと本作のコラボCMに順のコスプレ姿で出演した<ref name="eiga"/>。}}のファン。劇中歌に[[ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン|ベートーヴェン]]作曲の『[[ピアノソナタ第8番 (ベートーヴェン)|悲愴]]』の使用を提案した。

==== 教員 ====
; 城嶋 一基 (じょうしま かずき<ref name="novelpro"/>)
: 声 - [[藤原啓治]]
: 順たちのクラス(2年2組)の担任で、音楽教師。かなりフランクな性格で細身面長の男性。生徒から「しまっちょ」と呼ばれている。「地域ふれあい交流会」で実行委員を志願する生徒がいないため、強行で順たちを指名する。交流会の出し物にミュージカルをやることを最初に提案した。音楽準備室は、彼の私物であふれている。

=== 周辺の人物 ===
; 成瀬 泉(なるせ いずみ<ref name="novelpro"/>)
: 声 - [[吉田羊]]{{Refnest|group="注釈"|吉田はアニメの声優は初挑戦であった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.oricon.co.jp/news/2057130/full/|title=吉田羊、『ここさけ』母親役でアニメ声優初挑戦 「アフレコに憧れていた」|publisher=[[オリコン|ORICON]]|date=2015-08-05|accessdate=2015-08-05}}</ref>。}}
: 順の母親。順が高校2年の時点では[[生命保険]]会社に勤務している。順の言葉がきっかけで夫の不倫を知り離婚、順を引き取り女手ひとつで育てている。順がほとんど言葉を発しなくなったことを恥ずかしく感じ世間体の面からも気にしており、仕事の忙しさの疲労もあって、順に苛立ちをぶつけてしまう。拓実とその祖父母とは、保険の勧誘に自宅を訪問したことで面識がある。
; 坂上 八十八(さかがみ やそはち<ref name="novelpro"/>)
: 声 - [[津田英三]]
: 声 - [[津田英三]]
: 拓実の祖父。
: 拓実の父方の祖父。
; 坂上 シン
; 坂上 シン(さかがみ シン)
: 声 - [[宮沢きよこ]]
: 声 - [[宮沢きよこ]]
: 拓実の祖母。
: 拓実の父方の祖母。
; 順の父<ref group="注釈">実写映画では名前は「泰史(やすし)」とされている。</ref>
; 順の父
: 声 - [[野島裕史]]
: 声 - [[野島裕史]]
: 本名不明。作中では冒頭部分にしか登場しない。お腹の出た小太りで眼鏡をかけている男性。順が小学生の頃{{Refnest|group="注釈"|小説版では順が4年生の時とされている<ref>小説版p.72</ref>。映画本編では具体的な学年や年齢を示す描写はない。}}に不倫を知られたことで泉と離婚した。離婚前の自宅玄関には「Watarai」(わたらい。漢字不明。)と書かれた表札が付けられていた。
: 離婚しており、作中では冒頭部分にしか登場しない。
; 山路一春
; 山路 一春(やまじ かずはる<ref name="novelpro"/>)
: 声 - [[河西健吾]]
: 声 - [[河西健吾]]
: 野球部の現エース。肘を負傷したことに対する当てつけのように部員を指導する大樹に苛立ちを感じている。
: 揚羽高校の1年生で野球部の現エース。肘を負傷したことに対する当てつけのように部員を指導する大樹に今まで溜め込んでいた自分の不満と苛立ちをぶつけまでに至ってしまう


== スタッフ ==
=== その他 ===
; 玉子の妖精<ref group="注釈">実写映画には登場しない。</ref>
* 原作 - [[超平和バスターズ]]
: 声 - 内山昂輝
* 監督 - [[長井龍雪]]
: 両親が離婚後の順の前に現れ、お喋りが原因で人を傷つけないためという理由で、順の言葉を封印した。「玉」という漢字の「点」が体の近くに浮遊しており、それを手で隠すと「王子様」の姿になる描写がある。
* 脚本 - [[岡田麿里]]
* キャラクターデザイン・総作画監督 - [[田中将賀]]
* 音楽 - [[クラムボン (バンド)|ミト]]、[[横山克]]
* 演出 - 吉岡忍
* 美術監督 - [[中村隆 (美術監督)|中村隆]]
* プロップデザイン - [[岡真里子]]
* 色彩設計 - 中島和子
* 撮影・CG監督 - 森山博幸
* 編集 - [[西山茂 (編集技師)|西山茂]]
* 音響監督 - [[明田川仁]]
* 企画・プロデュース - 清水博之、岩田幹宏
* プロデューサー - 斎藤俊輔
* アニメーションプロデューサー - 賀部匠美
* 主題歌 - [[乃木坂46]]「[[今、話したい誰かがいる]]」([[ソニー・ミュージックレコーズ|N46Div.]])<ref>{{Cite news|title=「心が叫びたがってるんだ。」乃木坂46の主題歌流れる予告編公開|newspaper=ナタリー|date=2015-09-01|url=http://natalie.mu/eiga/news/158695|accessdate=2015-09-01|publisher=ナターシャ}}</ref>
* 製作代表 - 夏目公一朗、[[植田益朗]]、[[清水賢治]]、中村理一郎、[[久保雅一]]、落越友則、坂本健
* 製作 - 「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会([[アニプレックス]]、[[フジテレビジョン]]、[[電通]]、[[小学館]]、[[A-1 Pictures]]、[[ローソン]]、[[ローソンHMVエンタテイメント]])
* 制作 - A-1 Pictures
* 配給 - アニプレックス


== 関連作品 ==
== 音楽 ==
=== 主題歌===
; 漫画
; 「[[今、話したい誰かがいる]]」
: 2015年7月8日から、[[小学館]]の無料漫画アプリ「[[MangaONE]]」と漫画サイト「[[裏サンデー]]」で連載を開始<ref name=oricon150708>{{cite web|url=http://www.oricon.co.jp/news/2055597/full/|title=劇場アニメ『心が叫びたがってるんだ。』が漫画化|publisher=[[オリコン|ORICON]]|date=2015-07-08|accessdate=2015-07-08}}</ref>。
: 歌 - [[乃木坂46]]<ref>{{Cite news|title=「心が叫びたがってるんだ。」乃木坂46の主題歌流れる予告編公開|newspaper=ナタリー|date=2015-09-01|url=https://natalie.mu/eiga/news/158695|accessdate=2015-09-01|publisher=ナターシャ}}</ref>
: 2015年9月11日、コミックス第1巻発売<ref name=oricon150708/>。
: 作詞:[[秋元康]] / 作曲:[[Akira Sunset]]、[[APAZZI]] / 編曲:Akira Sunset、APAZZI
; 小説
: [[ソニー・ミュージックレコーズ]] ([[ソニー・ミュージックレコーズ#レーベル|N46Div.]])
: 2015年9月13日、[[小学館文庫]]より発売。

===挿入歌===
; 「Harmonia」
: 歌 - [[コトリンゴ]]
: 作詞 - コトリンゴ
: 作曲 - [[ミト (クラムボンのメンバー)|ミト]]([[クラムボン (バンド)|クラムボン]])
: 編曲 - ミト(クラムボン)

=== 劇中歌 ===
※「歌」の記載がない曲はメロディーのみの使用。
; 「[[虹の彼方に|Over The Rainbow]]」
: 歌 - [[清浦夏実]]
: 作詞 - [[エドガー・イップ・ハーバーグ]]
: 作曲 - [[ハロルド・アーレン]]
: 編曲 - ミト(クラムボン)
; 「[[伊勢佐木町ブルース]]」
: 歌 - [[CeVIO#.E3.81.95.E3.81.A8.E3.81.86.E3.81.95.E3.81.95.E3.82.89|さとうささら]]
: 作詞 - [[川内康範]]
: 作曲 - [[鈴木庸一 (作曲家)|鈴木庸一]]
; 「[[栄冠は君に輝く]]」
: 作詞 - [[加賀大介]]
: 作曲 - [[古関裕而]]
; 「[[青い栞]]」
: 作曲 - [[尾崎雄貴]]

=== 劇中ミュージカル使用(流用)楽曲 ===
順たちのクラスが上演するミュージカル(『青春の向う脛』)では、以下の既存曲が独自の歌詞を付けて使用されている(実際の作詞はすべて岡田麿里による)。同じ楽曲に複数の歌詞が付されているものもある。記載は原曲(作曲者名・タイトル)とミュージカル内のタイトルの順。原曲の選択については、音楽担当の[[ミト (クラムボンのメンバー)|ミト]]のアドバイスを得ている<ref>{{Cite news|url=https://realsound.jp/movie/2015/09/post-182.html|title=クラムボン・ミトが解説する、『心が叫びたがってるんだ。』の音と風景「何気ない毎日をエンターテイメントに」|newspaper=リアルサウンド|date=2015-09-17|accessdate=2021-11-08}}</ref><ref name="barks">{{Cite news|url=https://www.barks.jp/news/?id=1000119800|title=【インタビュー】クラムボン ミトが語る『心が叫びたがってるんだ。』のストーリーと音楽との関わり|newspaper=BARKS|date=2015-09-16|accessdate=2021-11-08}}</ref>。ミトによると、原曲は当時「『Over The Rainbow』以外、基本、版権が切れてる楽曲」が選ばれた<ref name="barks"/>{{Refnest|group="注釈"|本作公開後の2021年になって「サマータイム」についてはガーシュウィンの兄(1983年没)との共作と判明し、著作権が「復活」した<ref>{{Cite news|title=「サマータイム」などガーシュウィンの337曲 著作権管理再開へ|url=https://web.archive.org/web/20210909212837/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210910/k10013252191000.html|newspaper=[[NEWS WEB]]|publisher=[[日本放送協会]]|date=2021-09-10|accessdate=2021-11-08}}</ref>。}}。

*[[ジョージ・ガーシュウィン]]「[[スワニー (ガーシュウィン)|スワニー]]」- 「あこがれの舞踏会」
*ジョージ・ガーシュウィン「[[サマータイム (曲)|サマータイム]]」 - 「光のない部屋」
*{{仮リンク|ボリス・フォミーン|en|Boris Fomin}}「[[悲しき天使|ダローガイ・ドリーンナィユ]]」 - 「燃えあがれ」
*[[ヨハン・ブルグミュラー]] 「[[ヨハン・ブルグミュラー#ピアノ曲|アラベスク]]」 - 「word word word」<ref group="注釈">作中では歌唱部分は使用されない(伴奏の最後のみ流れる)。</ref>
*[[イングランド]]民謡「[[グリーンスリーブス]]」 - 「わたしの声」
*[[ヴィクター・ヤング]]「[[アラウンド・ザ・ワールド (1956年の楽曲)|アラウンド・ザ・ワールド]]」 - 「玉子の中にはなにがある」<ref group="注釈">作中では、拓実が音楽準備室で即興で歌う場面があり、城嶋がミュージカルを提案する直接のきっかけとなった。また、順が歌ならおなかが痛くならないことに気づく場面でも歌われている。さらにクラス会で、順が即興で「わたしはやれるよ」と別の歌詞で歌う場面があり、このことにより歌なら声が出せることをみんなに分かってもらうようになった。</ref>
*[[ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン]]『[[ピアノソナタ第8番 (ベートーヴェン)|ピアノソナタ第8番 悲愴]]』「第2楽章」 - 「心は叫ばない」<ref group="注釈">作中で歌われる場面はない。</ref>「心が叫びだす」{{Refnest|group="注釈"|映画公開前に流された予告CMでは、[[清浦夏実]]がこの歌を独唱している<ref>{{Citenews|url=https://natalie.mu/music/news/153137|title=清浦夏実が映画「心が叫びたがってるんだ。」CMで歌唱、劇中音楽はミト|newspaper=音楽ナタリー|date=2015-07-07|accessdate=2016-05-09}}</ref>。}}
*[[ハロルド・アーレン]]「[[虹の彼方に|Over the Rainbow]]」 - 「心は叫んでる」<ref group="注釈">作中で歌われる場面はない。</ref>「あなたの名前呼ぶよ」

== 公開前後のプロモーション ==
2015年6月2日から[[明治 (企業)|明治]]の[[チョコレート]]製品CMにおいて、『あの花』とのコラボバージョンが順次放送された<ref name="natali"/>。8月には[[ソニー]]のポータブルオーディオ「[[ウォークマン]]」のNW-A16に、本作と『あの花』をコラボレーションした『ウォークマンAシリーズ「ここさけ」×「あの花」コラボレーションモデル』が[[ソニーマーケティング|ソニーストア]]で限定発売された<ref>{{Cite web|和書|url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/715316.html |title=めんまのハイレゾ音声収録、ウォークマンAに「あの花」×「ここさけ」コラボモデル |publisher=AV Watch |date=2015-08-06 |accessdate=2016-08-18}}</ref>。[[西武鉄道]]では8月29日から、『あの花』とコラボした上映記念乗車券を発売した<ref>{{PDFlink|[http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2015/__icsFiles/afieldfile/2015/08/18/20150818kokosake.pdf 「ここさけ×あの花」記念乗車券を限定発売します!]}} - 西武鉄道ニュースリリース(2015年8月18日)</ref>。同じ8月29日に[[秩父ミューズパーク]]で完成披露試写会が開かれた。この際、本編の上映が途中で中断するトラブルが起き<ref>{{Cite news |url=https://realsound.jp/movie/2015/08/post-115.html |title=『心が叫びたがってるんだ。』試写会開催 長井監督「今このような形でステージに立てて光栄です」 |newspaper=リアルサウンドニュース |date=2015-08-30 |accessdate=2018-09-02}}</ref>、脚本の[[岡田麿里]]の著書『[[学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで]]』でも触れられている<ref>岡田麿里『学校へ行けなかった私が『あの花』『ここさけ』を書くまで』[[文藝春秋]]、2017年、pp.8 - 16、246 - 249</ref>。

上映開始の9月19日には[[秩父鉄道]]の「[[SLパレオエクスプレス]]」が上映記念列車として運行された<ref>{{Cite web|和書|url=http://rail.hobidas.com/rmn/sp/archives/2015/09/sl_34.html|title=【秩父鉄道】〈SL「映画心が叫びたがってるんだ。」公開記念号〉運転|publisher=Rail Magazine|date=2015-09-24|accessdate=2015-12-06}}</ref>。また、公開初日より劇中ミュージカル『青春の向う脛』のプログラム<ref>[https://www.kokosake.jp/theater/privilege.html 「心が叫びたがってるんだ。」来場者特典].公式サイト.2015年11月29日閲覧。</ref>が映画の来場者特典として先着77万名に配付された。さらに、2015年9月24日に[[フジテレビ]]系特番『映画「心が叫びたがってるんだ。」公開記念 [[乃木坂46]]の「ここさけ」聖地めぐり旅』が放送されるとともに、乃木坂46の選抜メンバーによるCMも2015年10月3日から放送された<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.oricon.co.jp/news/2060023/full/|title=乃木坂46号泣『ここさけ』鑑賞CM公開「メチャ泣きました」|publisher=ORICON STYLE|date=2015-09-30|accessdate=2015-09-30}}</ref>。

そのほか興行に際し、シネコン興行チェーン[[ティ・ジョイ]]系列の4館では訪日外国人向け上映企画「YOKOSO! EIGAKAN!」の対象となり<ref>{{PDFlink|[http://t-joy.net/images/up/news/144195186620150911_fri_release_yokoso!eigakan!_kokosake.pdf ティ・ジョイ 官民連携のインバウド事業スタート! 訪日外国人向け上映企画「YOKOSO! EIGAKAN!」第2弾]}} ― 株式会社ティ・ジョイ ニュースリリース(2015年9月11日)</ref>、期間限定で英語 /中国語([[簡体字]])の2言語字幕併記の特別版が上映された。

また、作中における「地域ふれあい交流会」開催日の設定と重なる2015年12月5日には、[[シネ・リーブル]]池袋において上映イベントが開催された<ref>{{Cite tweet|author=アニメ映画心が叫びたがってるんだ |user=kokosakeproject |number=672279629915250688 |title=明後日12月5日(土)シネ・リーブル池袋にて、劇中ミュージカル演目「青春の向う脛」の開催日時にあわせた上映イベントの開催が決定! |date= 2015-12-03|accessdate=2022-06-08}}</ref>。

== 公開後の反響 ==
公開直後から舞台のモデルとなった地を「[[巡礼 (通俗)|巡礼]]」する観光客の存在が報じられ<ref>{{Cite news|url=http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/09/25/06.html|title=アニメ「ここさけ」公開、連休中ファンが秩父殺到 聖地巡礼にぎわう|newspaper=[[埼玉新聞]]|date=2015-09-25|archiveurl=https://archive.fo/20160106200921/http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/09/25/06.html|archivedate=2016年1月6日|deadlinkdate=2017年10月}}</ref>、2015年12月には[[横瀬町]]と同町の観光・産業振興協会の手で、作中に登場する架空のバス停を再現した標識が(設定のモデルとされた場所に)設置された<ref>{{Cite news|url=http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/12/31/10.html|title=アニメ「ここさけ」のバス停、横瀬に登場 映画の場面を再現|newspaper=[[埼玉新聞]]|date=2015-12-31|archiveurl=https://archive.fo/20160106200921/http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/12/31/10.html|archivedate=2016年1月6日|deadlinkdate=2017年10月}}</ref>。

2016年[[8月7日]]に、[[秩父市役所]]前の特設会場にて主要声優らが出演したイベント「秩父ふれあい交流会」が開催され、昼夜2回の公演で約6000人が参加したと報じられた<ref>{{Cite news |url=http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/08/08/05.html |title=ここさけイベントに6000人 水瀬いのりさんら出演、秩父で交流会 |newspaper=埼玉新聞 |date=2016-08-08 |archiveurl=https://archive.fo/20160811225146/http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/08/08/05.html |archivedate=2016年8月11日 |deadlinkdate=2017年10月 }}</ref>。本公演は、限定版[[ビデオグラム]]に優先販売申込券が同梱されていた。

== 興行成績 ==
2015年9月19日の封切り以来、口コミ等による支持で長期の公開となり約40日が経過した11月1日に[[興行収入]]が10億1529万3050円、累計動員数は74万4901人に達したと発表された<ref name="aa">{{Cite news|url=https://animeanime.jp/article/2015/11/02/25528.html |title=「心が叫びたがってるんだ。」が興収10億円突破 劇場オリジナルで快挙 |newspaper=アニメ! アニメ! |date=2015-11-02 |accessdate=2015-12-05}}</ref><ref name="wn">{{Cite news|url=https://webnewtype.com/news/article/67421/ |title=「心が叫びたがってるんだ。」興行収入10億突破! |newspaper=Walkerplus |date=2015-11-02 |accessdate=2021-10-15}}</ref>。興行収入10億円超えまでの期間は『あの花』の劇場版より12日早い<ref name="aa"/><ref name="wn"/>。また、原作やテレビシリーズを持たない完全オリジナルの日本の劇場アニメが興行収入10億円を突破したのは、[[スタジオジブリ]]作品や[[細田守]]・[[大友克洋]]監督作品など限られた前例しかないとも報じられた<ref name="aa"/><ref name="wn"/>。

== 賞歴 ==
* [[第39回日本アカデミー賞]][[日本アカデミー賞アニメーション作品賞|優秀アニメーション作品賞]]<ref name="jaa">{{Cite web|和書|url=https://www.japan-academy-prize.jp/prizes/39.html|title=第39回日本アカデミー賞優秀賞決定!|publisher=日本アカデミー賞協会|accessdate=2016-01-18}}</ref>
* 第25回[[日本映画批評家大賞]]新人声優賞(水瀬いのり)<ref>{{Cite web|和書|url=https://jmcao.org/ |title=第25回日本映画批評家大賞|publisher=日本映画批評家大賞|accessdate=2016-04-25}}</ref>
*[[ブリュッセル・アニメーション映画祭]] (Anima) BeTV最優秀長編アニメーション賞<ref>{{Cite news|url=http://animationbusiness.info/archives/2426|title=「君の名は。」ベルギーのアニメーション映画祭で観客賞 「バケモノの子」に続き2年連続日本から|newspaper=アニメーションビジネス・ジャーナル|date=2017-03-06|accessdate=2017-03-07}}</ref><ref>{{Cite web|url=http://www.animatv.be/index.php?pageID=63&ln=3&lnc=3|title=Awards 2017|publisher=Anima 2017|accessdate=2017-03-07|language=英語}}</ref>

== テレビ放送 ==
[[2017年]][[7月29日]]21時 - 23時10分に、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列([[フジネットワーク]])の『[[土曜プレミアム]]』枠にてテレビ初放映された<ref name="at170628">{{Cite web|和書|publisher=アニメイト|website=アニメイトタイムズ|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1498547693|title=実写映画『心が叫びたがってるんだ。』に水瀬いのりさんが出演していることが明らかに! WEB予告編解禁&アニメ版の地上波初放送も決定!|date=2017-06-28|accessdate=2017-06-28}}</ref>。

[[NHK BSプレミアム]]でも[[2019年]][[3月13日]]の23時45分 - 25時45分で放映され<ref>[https://www6.nhk.or.jp/anime/topics/detail.html?i=5315 映画「心が叫びたがってるんだ。」BSプレミアムで放送!] - 日本放送協会(NHKアニメワールド、2019年3月13日)</ref>、約2か月後の[[5月19日]]の12時 - 14時で再放映された<ref>{{Cite web|和書|url=https://mantan-web.jp/article/20190515dog00m200009000c.html|title=心が叫びたがってるんだ。:NHK・BSプレミアムで19日放送|website=まんたんウェブ|date=2019-05-15|accessdate=2019-05-19}}</ref>。

2019年[[10月12日]]にはフジテレビ土曜夕方の『[[土曜スペシャル (フジテレビ)|土曜スペシャル]]』([[関東ローカル]])で放送の予定<ref>{{cite journal|和書|journal=[[TVステーション]] 関東版|issue=2019年21号|page=58}}</ref>であったが、当時関東地方に接近していた[[令和元年東日本台風]](台風19号)関連の[[報道特別番組]]に差し替えられ、とりやめとなった。10月25日の25時40分 - 27時40分の枠で改めて放映された<ref>[https://www.fujitv.co.jp/b_hp/kokosake/index.html 映画「心が叫びたがってるんだ。」前回 2019年10月25日(金) 25:40〜27:40 放送] - フジテレビホームページ番組表</ref>。

[[2021年]][[5月30日]]19時 - 21時15分に、[[ワールド・ハイビジョン・チャンネル|BS12]]の『[[日曜アニメ劇場]]』枠にて放送された<ref group="注釈">同年9月19日に同枠で再放送を実施。</ref><ref>[https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-033/ 心が叫びたがってるんだ。] - 日曜アニメ劇場公式サイト(BS12)2021年6月1日閲覧。</ref>。

== メディア展開 ==
=== 漫画 ===
[[阿久井真]]の作画で、2015年7月8日から[[小学館]]の無料漫画アプリ「[[マンガワン]]」と漫画サイト「[[裏サンデー]]」で連載を開始<ref name="oricon150708">{{Cite web|和書|url=https://www.oricon.co.jp/news/2055597/full/|title=劇場アニメ『心が叫びたがってるんだ。』が漫画化|publisher=[[オリコン|ORICON]]|date=2015-07-08|accessdate=2015-07-08}}</ref>。2016年7月13日掲載分<ref>[https://twitter.com/akui_m?lang=ja 阿久井真ツイッター] - 2016年7月12日を参照。</ref>にて完結。
* 超平和バスターズ(原作)、阿久井真(作画) 『心が叫びたがってるんだ。』 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉、全4巻
** 2015年9月11日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091264381|title=心が叫びたがってるんだ。 1|阿久井真、超平和バスターズ|裏少年サンデーコミックス||accessdate=2016-03-05}}</ref>、{{ISBN2|978-4-09-126438-1}}
** 2016年2月12日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091270269|title=心が叫びたがってるんだ。 2|阿久井真、超平和バスターズ|裏少年サンデーコミックス||accessdate=2016-03-05}}</ref>、{{ISBN2|978-4-09-127026-9}}
** 2016年4月12日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091271990|title=心が叫びたがってるんだ。 3|阿久井真、超平和バスターズ|裏少年サンデーコミックス||accessdate=2016-04-12}}</ref>、{{ISBN2|978-4-09-127199-0}}
** 2016年8月12日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091273703|title=心が叫びたがってるんだ。 4|阿久井真、超平和バスターズ|裏少年サンデーコミックス||accessdate=2016-08-12}}</ref>、{{ISBN2|978-4-09-127370-3}}

=== 小説 ===
2015年9月13日、[[小学館文庫]]より発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.shogakukan.co.jp/books/09406212|title=小説 心が叫びたがってるんだ。|accessdate=2016-03-05}}</ref> ({{ISBN2|978-4-09-406212-0}})。豊田美加の執筆によるもので「脚本をもとに書き下ろした」と注記がある。

== 関連商品 ==
=== CD ===
2015年9月16日、[[アニプレックス]]よりオリジナルサウンドトラック (SVWC 70100-70101) が発売。
=== 映像ソフト ===
2016年3月30日に完全生産限定版(BD:ANZX-11701〜11703、DVD:ANZB-11701〜11703)と通常版(BD:ANSX-11701、DVD:ANSB-11701)がリリースされた<ref>[https://www.kokosake.jp/package/ Blu-ray&DVD2016年3月30日(水)発売決定] - 公式ウェブサイト</ref>。[[オリコン]]によるとリリース後最初の週に限定版ブルーレイが2.3万枚のセールスを記録し、4月11日付の「週間総合BDランキング」で1位となった<ref>{{Citenews|url=https://www.oricon.co.jp/news/2069677/full/|title=【オリコン】「ここさけ」劇場版アニメ映像作品がBD総合首位|newspaper=オリコンスタイル|date=2016-04-06|accessdate=2016-04-06}}</ref>。リリースに前後して、ソニーのハイレゾ対応ヘッドホン・ウォークマンとのコラボCMが公開された<ref>[http://www.oricon.co.jp/pressrelease/10416/ 映画『心が叫びたがってるんだ。』とソニー製ハイレゾ対応「ウォークマン(R)」&ヘッドホンとのコラボCMが完成!] - アニプレックスプレスリリース(2016年3月28日)</ref>。

== 二次使用 ==
2017年12月25日に公開された、アニメ100周年アニバーサリーソング「[[翼を持つ者 〜Not an angel Just a dreamer〜]]」のスペシャルムービーに、本編映像の一部が登場した<ref>{{Cite web|和書|date=2017-12-25||url=http://anime100.jp/info/20171225.html|title=日本のアニメ100周年アニバーサリーソング 「翼を持つ者 〜Not an angel Just a dreamer〜」と122作品のアニメーション映像が歴史的コラボを実現。「『アニメNEXT_100』スペシャルムービー」 12月25日(月)18:00より公開!!|publisher=「アニメNEXT_100」プロジェクト公式サイト|accessdate=2017-12-26}}</ref>。

岡田の同名著書を原作としたNHKドラマ『[[学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで#テレビドラマ|学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで]]』(2018年9月1日放送)でも、本編映像の一部が使用された。前記の「完成披露試写会での上映中断」も再現されている。

== 実写映画 ==
{{Infobox Film
| 作品名 = 心が叫びたがってるんだ。
| 原題 = The Anthem of the Heart
| 画像 =
| 画像サイズ =
| 画像解説 =
| 監督 = [[熊澤尚人]]
| 脚本 = [[まなべゆきこ]]
| 原案 =
| 原作 = [[超平和バスターズ]]<br />『心が叫びたがってるんだ。』
| 製作 =日高峻<br />清水博之<br />斎藤俊輔<br />和田倉和利
| 製作総指揮 =
| ナレーター =
| 出演者 = [[中島健人]]<br />[[芳根京子]]<br />[[石井杏奈 (E-girls)|石井杏奈]]<br />[[寛一郎]]<br />[[荒川良々]]<br />[[大塚寧々]]
| 音楽 =[[横山克]]
| 主題歌 =
| 撮影 =[[鍋島淳裕]]
| 編集 =穂垣順之助
| 制作会社 =シネバザール
| 製作会社 = 映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会
| 配給 = [[アニプレックス]]
| 公開 = {{flagicon|Japan}}[[2017年]][[7月22日]]
| 上映時間 = 119分
| 製作国 = {{JPN}}
| 言語 = [[日本語]]
| 製作費 =
| 興行収入 =
}}
2017年7月22日、[[Sexy Zone]]の[[中島健人]]の主演、[[芳根京子]]のヒロイン・成瀬順役で公開された<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/eiga/news/241752|title=中島健人「けんてぃーです」と叫ぶ、「ここさけ」初日に芳根京子らが最高のパス|newspaper=映画ナタリー|date=2017-07-22|accessdate=2017-07-22}}</ref>。

キャッチコピーは「'''《最高の失恋》は、あなたをきっと強くする'''」。

配給はアニメ版を制作・配給した[[アニプレックス]]で、アニメ版のプロデューサーである斎藤俊輔が本作にも参加している<ref name="at170315">{{Cite news|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1489456146|title=『心が叫びたがってるんだ。』中島健人さん(Sexy Zone)主演で実写映画化決定! ヒロイン・成瀬順役は芳根京子さんと判明|newspaper=animate Times|date=2017-03-15|accessdate=2017-03-15}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://www.oricon.co.jp/confidence/special/50174/ |title=「ここさけ」プロデューサーが語る、実写化の裏側 |newspaper=ORICON NEWS|date=2017-07-29|accessdate=2017-07-29}}</ref>。音楽もアニメ版に参加した[[横山克]]が担当<ref>[https://kokosake-movie.jp/cast_staff/ スタッフ] - 実写映画公式ウェブサイト</ref>。

製作発表は同年3月15日<ref name="ct170315">{{Cite news|url= https://www.cinematoday.jp/page/N0090288 |title= 『心が叫びたがってるんだ。』が実写映画に!中島健人×芳根京子×石井杏奈×寛一郎 |newspaper= シネマトゥデイ |publisher= 株式会社シネマトゥデイ |date= 2017-03-15 |accessdate= 2017-03-15 }}</ref>。撮影は3月14日に作品の舞台である[[秩父市]]でクランクインし、4月23日にクランクアップした<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/856063906007011328 2017年4月23日] - 実写公式twitter</ref>。

実写映画化は、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]プロデューサーの日高峻からアニプレックスに対して提案がなされた<ref name="ct170510">{{Cite news|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0091366|title=実写版「ここさけ」キャスティングの理由、アニメ版との変更点|newspaper=シネマトゥデイ|date=2017-05-10|accessdate=2017-05-11}}</ref>。アニメ版のファンという日高は、ロケを秩父で実施することは「絶対条件」だったと述べている<ref name="ct170510"/>。

原作(アニメ版)からは以下のような設定の変更がある。
*主人公が順ではなく拓実になっている(ただし、クレジット表記や宣伝上のみであり、作中の二人の出番・活躍は原作とさほど変更はない)。
*順の父親に名前の設定(成瀬泰史)がある<ref name="mvtw0414">[https://twitter.com/kokosake_movie/status/852804872974065664 2017年4月14日] - 実写公式twitter</ref>。
*「玉子の妖精」は登場せず、順の「呪い」のきっかけは、大慈寺の玉子の供物に関する伝承(独自の設定が付け加えられている)とされている。
*作品の舞台となるクラスは「3年2組」である<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/852105471297167360 2017年4月12日] - 実写公式twitter</ref>。
*「地域ふれあい交流会」は揚羽高校以外の団体も参加するイベントで、開催年月日は「2017年5月20日」、会場は実在する秩父宮記念市民会館である<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/853491523903660033 2017年4月16日] - 実写公式twitter</ref>。
*拓実が菜月に「好きだ」と告白するのを聞いた順は、普通に喋れるようになった代わりに歌うと腹痛がするようになったため、行方をくらます。
*順は劇後半「わたしの声」を歌い終わった後、少女役に交替し、少女役を務めていた菜月は妖精役になる。

=== キャスト ===
* 坂上拓実 - [[中島健人]] ([[Sexy Zone]])<ref name="ct170315"/>(中学生 - [[狩野見恭兵]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/872820512052858881 2017年6月8日] - 実写公式Twitter</ref>)
* 成瀬順 - [[芳根京子]]<ref name="ct170315"/>(5歳 - [[平尾菜々花]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/873374163204849664 2017年6月10日] - 実写公式Twitter</ref>)
* 仁藤菜月 - [[石井杏奈 (E-girls)|石井杏奈]] ([[E-girls]])<ref name="ct170315"/>(中学生 - [[森七菜]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/854222191977680896 2017年4月17日] - 実写公式Twitter</ref>)
* 田崎大樹 - [[寛一郎]]<ref name="ct170315"/>
* 三嶋樹 - [[西山潤]]<ref name="mvcast"/>
* 山路一春 - [[福山康平]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/855254766288601088 2017年4月21日] - 実写公式Twitter</ref>
* 相沢基紀 - [[上川周作]]<ref name="mvcast"/>
* 岩木寿則 - [[川村亮介]]<ref name="mvcast"/>
* 江田明日香 - [[金澤美穂]]<ref name="mvcast"/>
* 宇野陽子 - [[萩原みのり]]<ref name="mvcast"/>
* 揚羽高校の女子生徒 - [[水瀬いのり]]<ref name="at170628"/>
* 渋谷昭久 - [[井上拓哉]]<ref name="mvcast"/>
* 清水亮 - [[岩井拳士朗]]<ref name="mvcast"/>
* 岡田愛美 - [[尾屋葵]]<ref name="mvcast"/>
* 田中陸 - [[影山樹生弥]]<ref name="mvcast"/>
* 錦織拓哉 - [[亀田侑樹]]<ref name="mvcast"/>
* 岩田晋一 - [[河野宏紀]]<ref name="mvcast"/>
* 斎藤五郎 - [[小平大智]]<ref name="mvcast"/>
* 賀部成美 - [[小林万里子]]<ref name="mvcast"/>
* 北村よし子 - [[近藤里沙]]<ref name="mvcast"/>
* 渡辺美沙 - [[堺小春]]<ref name="mvcast"/>
* 高村佳織 - [[村中暖奈|桜井美南]]<ref name="mvcast"/>
* 石川朱美 - [[真田真帆]]<ref name="mvcast"/>
* 小田桐芭那 - 長田侑子<ref name="mvcast"/>
* 鈴木章子 - 塗木莉緒<ref name="mvcast"/>
* 福島竜二 - [[福島綱紀]]<ref name="mvcast"/>
* 明田川慎二郎 - [[宮坂健太]]<ref name="mvcast"/>
* 三上聖名子 - [[森田想]]<ref name="mvcast"/>
* 栃倉千穂 - [[吉田志織]]<ref name="mvcast"/>
* 後輩野球部員 - [[吉田翔 (俳優)|吉田翔]]<ref name="mvtw0612"/>、[[渋谷龍生]]<ref name="mvtw0612"/>、川合諒<ref name="mvtw0612">[https://twitter.com/kokosake_movie/status/874209602539110400 2017年6月12日] - 実写公式Twitter</ref>
* クラスの男子 - 林吾<ref name="mvtw0502">[https://twitter.com/kokosake_movie/status/859241034685054976 2017年5月2日] - 実写公式Twitter</ref>、中澤準<ref name="mvtw0502"/>
* マジシャン - ANXRA<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/866126403883868161 2017年5月21日] - 実写公式Twitter</ref>
* [[ジュディ・ガーランド]]風の少女 - セレステ・イシイ<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/873113692052828160 2017年6月9日] - 実写公式Twitter</ref>
* 成瀬泰史 - [[平原テツ]]<ref name="mvtw0414"/>
* 拓実の母 - [[赤間麻里子]]<ref>{{Cite web|和書|url= http://jfct.co.jp/b_akama.html|title= 赤間麻里子|publisher= JFCT Official Web Site|accessdate= 2021-07-23 }}</ref>
* 泰史の浮気相手 - [[松山愛里]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/856354645924392961 2017年4月24日] - 実写公式Twitter</ref>
* 大慈寺住職 - 荒谷清水<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/869504304557588480 2017年5月30日] - 実写公式Twitter</ref>
* 成瀬家の近所のおばさん - [[稲川実代子]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/863589696965935104 2017年5月14日] - 実写公式Twitter</ref>
* 司会者 - [[俵木藤汰]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/867700524040286212 2017年5月25日] - 実写公式Twitter</ref>
* 坂上八十八 - [[三田村周三]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/857549901386928128 2017年4月27日] - 実写公式Twitter</ref>
* 坂上シン - 髙橋かすみ<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/867326811130155009 2017年5月23日] - 実写公式Twitter</ref>
* 城嶋一基 - [[荒川良々]]<ref name="mvcast">[https://kokosake-movie.jp/cast_staff/ キャスト] - 実写映画公式ウェブサイト</ref>
* 成瀬泉 - [[大塚寧々]]<ref name="mvcast"/>

=== スタッフ ===
* 原作 - 超平和バスターズ『心が叫びたがってるんだ。』(監督:[[長井龍雪]]、脚本:[[岡田麿里]]、キャラクターデザイン・総作画監督:[[田中将賀]])
* 監督 - [[熊澤尚人]]
* 脚本 - [[まなべゆきこ]]
* 音楽 - [[横山克]]
* 劇中楽曲
:「[[虹の彼方に|Over The Rainbow]]」
:「[[アラウンド・ザ・ワールド (1956年の楽曲)|Around The World]]」
:「[[伊勢佐木町ブルース]]」
:「秩父音頭」
:「[[ピアノソナタ第8番 (ベートーヴェン)|Sonate Fur Klavier Nr 8 Pathetique Op 13:悲愴]]」
* ミュージカル『青春の向う脛』楽曲
:「[[美しく青きドナウ]]」
:「あこがれの舞踏会」原曲「[[スワニー (ガーシュウィン)|Swanee]]」
:「光のない部屋」原曲「[[サマータイム (曲)|Summertime]]」
:「word word word」原曲「Arabesque」
:「わたしの声」原曲「[[グリーンスリーブス|Greensleeves]]」
:「玉子の中にはなにがある」原曲「Around The World」
:「心が叫びだす 〜あなたの名前呼ぶよ」原曲「[[ピアノソナタ第8番 (ベートーヴェン)|Sonate Fur Klavier Nr 8 Pathetique Op 13]]」「Over The Rainbow」
* オリジナルサウンドトラック 実写映画『心が叫びたがってるんだ。』
* 製作 - [[小川晋一]]、[[岩上敦宏]]、吉崎圭一、[[藤島ジュリー景子|藤島ジュリーK.]]
* プロデューサー - 日高峻、清水博之、斎藤俊輔、和田倉和利
* 共同プロデューサー - 小原一隆、小田桐成美
* ラインプロデューサー - 森賢正
* 撮影 - [[鍋島淳裕]] (J.S.C)
* 照明 - かげつよし
* 録音 - 滝澤修
* 美術 - 高橋泰代
* 装飾 - 高橋光
* 衣装デザイン - [[宮本まさ江]]
* ヘアメイク - 持丸あかね
* 編集 - 穂垣順之助 (J.S.E.)
* 音響効果 - [[柴崎憲治]]
* 音楽ディレクター - 大里和生
* 劇中アニメーション - [[丹治匠]]
* DIプロデューサー / カラーグレーダー - 齋藤精二
* VFXスーパーバイザー - 髙橋直太郎
* スクリプター - 押田智子
* キャスティング - 杉野剛
* 野球指導 - [[角盈男]]<ref>[https://twitter.com/kokosake_movie/status/856754648396345345 2017年4月25日] - 実写公式Twitter</ref>
* 助監督 - 木ノ本豪
* 制作担当 - 鍋島章浩
* 配給 - [[アニプレックス]]
* 制作プロダクション - シネバザール
* 製作 - 映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会([[フジテレビジョン]]、アニプレックス、[[電通]]、[[ジェイ・ストーム]])

== 注釈 ==
{{notelist}}


== 出典 ==
== 出典 ==
{{Reflist}}
{{Reflist|2}}

<!--
=== 注釈 ===
== 参考文献 ==
*{{Cite book|和書|title=ぼくらがアニメを見る理由 2010年代アニメ時評|author=藤津亮太|authorlink=藤津亮太|publisher=フィルムアート社|date=2019-08-24|ref=harv}}
{{Reflist|group=注}}

-->
== 関連項目 ==
*[[空の青さを知る人よ]] - 本作に続く「[[超平和バスターズ]]」によるオリジナル作品が原作のアニメーション映画。


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
;アニメ版
* [http://www.kokosake.jp/index.html 公式サイト]
* {{official|https://www.kokosake.jp/index.html|アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』公式サイト}}
* {{Twitter|kokosakeproject}}
* {{Facebook|kokosakeproject}}
* {{Twitter|kokosakeproject|アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』公式Twitter}}
* {{Facebook|kokosakeproject|アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』公式Facebook}}
* {{Allcinema title|351464}}
* {{Kinejun title|83117}}
* {{Movie Walker|mv57614}}
* {{映画.com title|81471}}
* {{IMDb title|4489416}}
* {{Rotten Tomatoes|id=the_anthem_of_the_heart_2015}}
;実写版
* {{official|https://kokosake-movie.jp/|実写映画『心が叫びたがってるんだ。』公式サイト}}
* {{Twitter|kokosake_movie|実写映画『心が叫びたがってるんだ。』公式Twitter}}
* {{Facebook|kokosake.movie|実写映画『心が叫びたがってるんだ。』公式Facebook}}
* {{Instagram|kokosake_movie|実写映画『心が叫びたがってるんだ。』オフィシャルアカウント}}(2017年3月15日 - 2017年8月9日)
* {{Allcinema title|360073}}
* {{Kinejun title|88372}}
* {{Movie Walker|mv62745}}
* {{映画.com title|86707}}
* {{IMDb title|6738046}}

;漫画版
* [https://www.shogakukan.co.jp/books/09126438 心が叫びたがってるんだ。 1 - 裏少年サンデーコミックス]

;小説版
* [https://www.shogakukan.co.jp/books/09406212 小説 心が叫びたがってるんだ。 - 小学館文庫]


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[[Category:ノイタミナムービー]]
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[[Category:A-1 Pictures]]
[[Category:A-1 Pictures]]
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[[Category:ローソンメディミックス活動]]
[[Category:小学館のアニメ作品]]
[[Category:障害を扱った映画作品]]
[[Category:ローソンのアニメ作品]]
[[Category:ローソンの映画作品]]
[[Category:横山克の作曲映画]]
[[Category:演劇アニメ]]
[[Category:演劇を題材とした映画]]
[[Category:ミュージカルを題材とした映画]]
[[Category:学校演劇を題材とした作品]]
[[Category:障害を扱ったアニメ作品]]
[[Category:音楽を題材としたアニメ映画]]
[[Category:音楽を題材としたアニメ映画]]
[[Category:演劇を題材とした作品]]
[[Category:恋愛アニメ]]
[[Category:埼玉県を舞台とした映画作品]]
[[Category:埼玉県を舞台とした映画作品]]
[[Category:埼玉県で製作された映画作品]]
[[Category:足利市で製作された映画作品]]
[[Category:高等学校を舞台としたアニメ作品]]
[[Category:高等学校を舞台とした映画作品]]
[[Category:高等学校を舞台とした映画作品]]
[[Category:漫画作品 こ|ころかさけひたかつてるんた]]
[[Category:秩父市]]
[[Category:2015年の漫画]]
[[Category:裏サンデー]]
[[Category:高等学校を舞台とした漫画作品]]
[[Category:秩父市の文化]]
[[Category:横瀬町]]
[[Category:2017年の映画]]
[[Category:フジテレビ製作の映画]]
[[Category:フジテレビ製作のアニメ映画]]
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[[Category:アニメを原作とする実写映画]]
[[Category:熊澤尚人の監督映画]]

2024年11月30日 (土) 23:48時点における最新版

心が叫びたがってるんだ。
The Anthem of the Heart
監督 長井龍雪
脚本 岡田麿里
原作 超平和バスターズ
ナレーター 内山昂輝
出演者 水瀬いのり
内山昂輝
雨宮天
細谷佳正
藤原啓治
吉田羊
音楽 ミト
横山克
主題歌 乃木坂46今、話したい誰かがいる
撮影 森山博幸
編集 西山茂
制作会社 A-1 Pictures
製作会社 「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会[注釈 1]
配給 アニプレックス
公開 日本の旗 2015年9月19日
香港の旗 2015年11月19日
大韓民国の旗 2016年3月30日
中華民国の旗 2017年8月18日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 11.2億円[1]
テンプレートを表示
その他のスタッフ[2]
演出 長井龍雪(絵コンテを兼任)
吉岡忍、柴山智隆
林直孝神戸洋行
キャラクターデザイン
・総作画監督
田中将賀
美術監督 中村隆
プロップデザイン 岡真里子
色彩設計 中島和子
CG監督 森山博幸
音響監督 明田川仁
企画・プロデュース 清水博之、岩田幹宏
プロデューサー 斎藤俊輔
アニメーションプロデューサー 賀部匠美
製作代表 夏目公一朗植田益朗
清水賢治、中村理一郎
久保雅一、落越友則
坂本健

心が叫びたがってるんだ。』(こころがさけびたがってるんだ、英題:The Anthem of the Heart)は、A-1 Pictures制作の日本アニメーション映画。副題は「Beautiful Word Beautiful World[注釈 2]。略称は「ここさけ[3]2015年9月19日に公開された[4]

第19回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品(2015年)[5]

2017年7月には、本作をベースとした実写版映画が公開された(詳細については、実写映画『心が叫びたがってるんだ。』を参照)。

概要

[編集]
横瀬駅
大慈寺

フジテレビ系列『ノイタミナ』で放送された『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下『あの花』)のメインスタッフ(超平和バスターズ)が再集結して制作された。

2014年8月31日に道の駅ちちぶなどで開催された「あの花夏祭 in ちちぶ Final」において、『あの花』メインスタッフによる埼玉県秩父市を舞台とした劇場版オリジナル新作アニメの制作が発表された[6]。同年12月3日の秩父夜祭にて、タイトル、スタッフが発表された[7]。2015年3月20日に開催された『AnimeJapan2015』ステージにて正式な制作発表が行われた[8]

本作は『あの花』と同じく秩父市が舞台とされているが、横瀬駅大慈寺秩父三十四箇所札所十番)など、秩父郡横瀬町の風景も多く登場する[注釈 3][10]。また、『あの花』の登場人物が一瞬登場する[注釈 4]、物語には直接の関連性はなく別の物語とされている。

物語

[編集]
アニメ版の揚羽高校のモデルとなった栃木県立足利南高等学校

成瀬順は小学生の頃、憧れていた山の上のお城(ラブホテル)から、父親と見知らぬ女性(浮気相手)が車で出てくるところを目撃する。順は二人が「お城から出てくる王子様とお姫様」だと思い込み、それを母親・泉に話したことにより、泉が事実を理解してしまったことから両親の離婚を招いてしまう。家を去る父親から「全部お前のせいじゃないか」と言われ、ショックを受けた順は夕景の坂道(階段)でうずくまって泣く。そこに玉子の妖精が現われ、「お喋りが原因で人を傷つけないため」という理由で、順の「お喋り」を「封印」した[注釈 5]

時は流れ、高校2年生になった順は、「話すと腹痛が起きる」という理由で他者とはメモか携帯のメールでしか意思疎通ができない。そのため、周囲の人々からは(小さくない事情があるのを認めながらも)「ヘンな子」という扱いを受け、クラスメイトとも没交渉だった。そんな順は、担任教師の城嶋一基からクラスメイトの坂上拓実仁藤菜月田崎大樹とともに「地域ふれあい交流会」実行委員に一方的に指名されてしまう。4人は普段から特に親しい間柄ではない上、指名されたこと自体に困惑・反発する。城嶋は会合をボイコットした大樹を除く3人に対し、出し物として過去に例のないミュージカルを提案し、順の心は動くが拓実と菜月には良い反応はなかった。その後、拓実からミュージカルをやりたいかと問われた順は、携帯で幼少の頃に起きた出来事を打ち明け、「玉子の妖精のかけた"呪い"のために話すと腹痛が起きる」と伝える。拓実は「歌なら呪いも関係ないかもしれない」と話す。帰宅した順は、歌うと腹痛が起きないことに気づく。

交流会の出し物を決めるクラス会で、拓実たちは候補の一つにミュージカルを挙げるが、大樹は喋れない順が委員ではできるわけがないと罵る。これに対して使えないやつはお前のほうだと逆に罵り返した拓実と大樹の親友の三嶋樹の間で喧嘩が始まってしまう。そのとき順は「わたしはやれるよ」という言葉をメロディーに乗せて発した。その後、拓実の携帯に「歌なら痛くない」という順からのメールが届き、菜月もそれを目にする。

その夜、泉から「喋らないこと」をなじられた順は、自らの生い立ちをモチーフにした物語を携帯で拓実に送り、さらに拓実の元を訪れて自分の言葉を歌にしてほしいと伝えた。拓実は順の物語をミュージカルにすることを考え、菜月と大樹も曲折を経て賛同する。クラス会での討論で当初は拒否感を示した他の生徒たちもやる気にはなったものの、主役級のキャストは実行委員に押しつける形となり、順は最も台詞(歌)の多いヒロインの少女役を、拓実はその相手の王子役を、大樹は少女を唆す玉子役を演じることになった。やがて、クラスの他の生徒たちもミュージカルを成功させるために一丸となる。その中で拓実の両親が離婚していたことを知った順は、ヒロインが刑死するミュージカルの結末をハッピーエンドに変えたいと拓実に相談する。拓実は「元の歌(『ピアノソナタ第8番 悲愴』「第2楽章」)にも順の気持ちが込められていたから両方を生かしたい」と、その上に「Over The Rainbow」を重ねるアレンジを発案し、それを聞いた順は涙をこぼして「私の王子様…」と思う。

しかし、交流会前日の夜、拓実と菜月の会話を立ち聞きして二人の関係を知った順は、ショックを受けて一人で学校から走り去る。その順の前に再び玉子の妖精が現れ、順に向かって「君は(言葉に出さなくても)心がお喋りすぎる」「もう、中途半端に閉じ込めるのは終わりにしよう」と告げる。翌日、順は登校せず拓実の元に「ごめんなさい」「ヒロインできません。調子に乗ってました。」「本当にすいません」という通知を送り[注釈 6]、行方をくらませてしまう。開演時間が近づく中、順の不在に他の生徒たちは不安のあまり動揺し、順への不信から怒りや焦りを募らせる。拓実は順の失踪を他の生徒に詫びた上で、「それでも舞台に立ってほしい」と自ら順を探しに行くことを申し出る。これに同意した大樹は、拓実と順の出番に代役を立てて乗り切るプランを出し、拓実を送り出した。

ヒロインの少女を菜月が演じる形でミュージカル『青春の向う脛』が開演する。客席では主役の変更に気づいた生徒もおり、泉は「やっぱり、ダメなんじゃない…」とつぶやく。必死で順を探す拓実は、廃墟になっていた山の上のお城(ラブホテル)で順を見つける。「喋ったりするから不幸になった、言葉は人を傷つける」と自暴自棄に主張する順に、拓実は「(自分が)傷ついていいから、お前の本当の言葉、もっと聞きたいんだ」と話しかけた。順は勇気を振り絞り拓実を傷つける言葉(罵倒)を叫び、拓実はそれをすべて受け止める。拓実は順に「お前と会えてうれしい」「お前のおかげで、俺、いろいろ気づけた気がする」と話し、それを聞いて順は立ち直った。その場を去る直前、順は「もう一つ言いたいことがあった」と拓実に好意を伝え、拓実は感謝しながらもほかに好きな人(菜月)がいると返事する。そして二人は既に始まっていたミュージカルに出演するため学校に向かう。順は第5幕で少女の「心の声」役として「わたしの声」(イングランド民謡「グリーンスリーブス」のメロディに日本語の歌詞を乗せたもの)を歌いながら会場(体育館)の観客席通路を歩いてステージにあがり、泉は涙をこぼした。楽屋に戻った順は他の生徒から温かく迎えられ、「みんなに迷惑かけて…なのに」と声に出して詫びながら涙ぐんだ。順は「本当に玉子なんていなかったんだ。呪いをかけていたのはわたし。玉子はわたし。一人で玉子に閉じこもっていたわたし自身。」と呪いが思い込みであったことに気づく。「心が叫びだす&あなたの名前呼ぶよ」の合唱でミュージカルが終幕すると観客席からは大きな拍手が送られた。後片付け中にゴミ出しに行った順は大樹からの告白(台詞の描写はなし)を受け、顔が真っ赤に染まる中、風が吹き、玉子の妖精の帽子が落ち葉と一緒に飛ばされていた。

拓実と順の「-玉子の中には何がある? いろんな気持ちを閉じ込めて、閉じ込めきれなくなって、爆発して、そして生まれた、この世界は、思ったより綺麗なんだ-」の台詞で物語は締めくくられる。

登場人物

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※作中でフルネームが紹介されない人物の名前や読み仮名は小説版および限定版ビデオグラム封入のブックレットによる。以下では記載を省略した2年2組の他の生徒にも全員名前が設定されており[12]、ビデオグラムのオーディオコメンタリーによるとそれらの名前はスタッフから取られている[注釈 7]

揚羽高校2年2組

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「地域ふれあい交流会」実行委員

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成瀬 順(なるせ じゅん)
- 水瀬いのり[注釈 8]
本作品の主人公、実写映画ではヒロイン。ボブカットの少女。幼少時は夢見がちで[12]お喋りな[注釈 9]性格だったが、自分の言葉がきっかけとなり両親が離婚した過去のトラウマから言葉を発することができなくなり、声を出すと腹痛に襲われてしまう[15]。その影響で、他人とは文書か携帯電話(フィーチャーフォン[注釈 10])のメールを通して対話している。メールを打つスピードは非常に速い。母の泉と二人暮らしで、泉が多忙で帰宅が遅いため、夕食を自分で作っている。感情は失っておらず、表情や身振りで表現する場面が複数ある(拓実からは仕草で思っていることがわかると指摘されている)。拓実が即興で作った歌を家で口ずさみ、「歌」であれば腹痛にならないことを知り、歌を通して気持ちを伝えようと、拓実に「わたしの言葉を歌にして下さい」と依頼する。「言葉は傷つける」として心ない言葉を浴びせる者に対して腹痛になるのも忘れて厳しく非難することもある。
坂上 拓実(さかがみ たくみ)
声 - 内山昂輝
本作品の準主人公、実写映画では主人公。物静かで冷めた性格の男子生徒。DTM研究会に所属。友人はいるものの他人に本音を語ることは少ない。中学生の頃に自身の教育方針を巡って両親が対立し離婚している[17]。父親に引き取られるものの、父は多忙から不在がちで、めったに顔を合わせない。そのため、父方の祖父母と生活している。音楽好きな父親の影響で音楽関係には詳しく、ピアノなどの楽器を扱えるが、両親が離婚する一因になったという思いから長らく演奏していなかった。岩木曰く「押しに弱い」。
仁藤 菜月(にとう なつき)
声 - 雨宮天
チアリーダー[18]の部長を務め、クラスの女子の中心的存在。相沢からは「優等生」と評されている[19]。拓実とは中学校が同じで、その頃に交際していたが、手をつないだこともないまま関係はうやむやになっている。拓実との縒(よ)りを戻したいと思いつつも、お互いに言い出せずにいる。順に対しては、実行委員として頑張っている姿を見て応援したいと思う一方、拓実との交流を深める様子を見て嫉妬に近い感情を抱いている。口元にほくろがある。
田崎 大樹(たさき だいき)
声 - 細谷佳正
野球部の元エースの男子生徒[20]甲子園出場まであと一歩という所でチームは敗退し、自身は右肘を痛めて療養中で現在はエースの座を後輩の山路に譲っている。目つきが悪く、実際に口調と気性が荒くわがままに思われやすいが、自分に非がある場合は頭を下げて謝るなどスジを通すまっすぐな性格で、樹をはじめとする彼をよく知る者からの信頼は厚い。夢を突然絶たれたことでやさぐれており、故障してからも部に顔を出して後輩部員を厳しく指導しているが、攻撃的で苛立ちをぶつけるかのように指導する態度ゆえに後輩たちからは陰で「使えないポンコツ」呼ばわりされ内心煙たがられている。ミュージカルの終わりの片付けの途中に、順に告白してエンディングが流れる。

実行委員の友人等

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三嶋 樹(みしま いつき)
声 - 村田太志
野球部のキャプテンの男子生徒。大樹の親友でもあり、怪我をした大樹の無念を察して代わりに野球部を引っ張っていこうと努力している。交際している陽子からは「いっくん」と呼ばれている。拓実や菜月と同じ中学校の出身[注釈 11]。順を「使えないやつ」と馬鹿にした大樹に対して拓実が「後輩たちから使えないポンコツと呼ばれている」と揶揄した時には、怒りで我を忘れ拓実に食って掛かってしまう(順の歌声で正気に戻った)。
宇野 陽子(うの ようこ)
声 - 高橋李依
チアリーダー部の部員。背が高く少しウェーブのかかったロングヘアの女子生徒。樹と付き合っている。陽気でマイペースな性格。クラス会でのミュージカルの提案に最初に賛成した。
江田 明日香(えだ あすか[12]
声 - 石上静香
チアリーダー部の部員。ショートヘアの女子生徒。さばさばとした性格。菜月に次ぐクラスのまとめ役で、菜月の良き理解者。菜月の拓実に対する気持ちに気づいており、彼女の思いを後押ししようと拓実と二人だけになる機会を作った。菜月とは中学時代から交友があり、小説版およびコミック版では菜月が拓実と交際する際に仲介した過去が描かれている[22][23]
相沢 基紀(あいざわ もとき[12]
声 - 大山鎬則
DTM研究会に所属。曲の編集が好きで機器にも詳しい。小太りで眼鏡をかけている男子生徒。「ミント」に青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」を歌わせて、岩木に渋い顔をされる場面がある。また、順がクラス会で発した「歌」を「ミント」に歌わせることもしている。ふれあい交流会本番の舞台で「燃えあがれ」を歌った際に「ボッ!」という歌詞にない台詞を振りをつけて入れ、舞台袖で見ていたクラスメイト(岡田愛美)から「なにあの『ボッ!』ってアドリブ?」とコメントされている[注釈 12]
岩木 寿則(いわき としのり[12]
声 - 古川慎
DTM研究会に所属。言葉遣いが丁寧な男子生徒で、親しい拓実や相沢にも丁寧語で話す。いわゆる「二次元至上主義者」で、ボーカロイド「ミント」[注釈 13]のファン。劇中歌にベートーヴェン作曲の『悲愴』の使用を提案した。

教員

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城嶋 一基 (じょうしま かずき[12]
声 - 藤原啓治
順たちのクラス(2年2組)の担任で、音楽教師。かなりフランクな性格で細身面長の男性。生徒から「しまっちょ」と呼ばれている。「地域ふれあい交流会」で実行委員を志願する生徒がいないため、強行で順たちを指名する。交流会の出し物にミュージカルをやることを最初に提案した。音楽準備室は、彼の私物であふれている。

周辺の人物

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成瀬 泉(なるせ いずみ[12]
声 - 吉田羊[注釈 14]
順の母親。順が高校2年の時点では生命保険会社に勤務している。順の言葉がきっかけで夫の不倫を知り離婚、順を引き取り女手ひとつで育てている。順がほとんど言葉を発しなくなったことを恥ずかしく感じ世間体の面からも気にしており、仕事の忙しさの疲労もあって、順に苛立ちをぶつけてしまう。拓実とその祖父母とは、保険の勧誘に自宅を訪問したことで面識がある。
坂上 八十八(さかがみ やそはち[12]
声 - 津田英三
拓実の父方の祖父。
坂上 シン(さかがみ シン)
声 - 宮沢きよこ
拓実の父方の祖母。
順の父[注釈 15]
声 - 野島裕史
本名不明。作中では冒頭部分にしか登場しない。お腹の出た小太りで眼鏡をかけている男性。順が小学生の頃[注釈 16]に不倫を知られたことで泉と離婚した。離婚前の自宅玄関には「Watarai」(わたらい。漢字不明。)と書かれた表札が付けられていた。
山路 一春(やまじ かずはる[12]
声 - 河西健吾
揚羽高校の1年生で野球部の現エース。肘を負傷したことに対する当てつけのように部員を指導する大樹に今まで溜め込んでいた自分の不満と苛立ちをぶつけるまでに至ってしまう。

その他

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玉子の妖精[注釈 17]
声 - 内山昂輝
両親が離婚後の順の前に現れ、お喋りが原因で人を傷つけないためという理由で、順の言葉を封印した。「玉」という漢字の「点」が体の近くに浮遊しており、それを手で隠すと「王子様」の姿になる描写がある。

音楽

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主題歌

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今、話したい誰かがいる
歌 - 乃木坂46[27]
作詞:秋元康 / 作曲:Akira SunsetAPAZZI / 編曲:Akira Sunset、APAZZI
ソニー・ミュージックレコーズ (N46Div.)

挿入歌

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「Harmonia」
歌 - コトリンゴ
作詞 - コトリンゴ
作曲 - ミトクラムボン
編曲 - ミト(クラムボン)

劇中歌

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※「歌」の記載がない曲はメロディーのみの使用。

Over The Rainbow
歌 - 清浦夏実
作詞 - エドガー・イップ・ハーバーグ
作曲 - ハロルド・アーレン
編曲 - ミト(クラムボン)
伊勢佐木町ブルース
歌 - さとうささら
作詞 - 川内康範
作曲 - 鈴木庸一
栄冠は君に輝く
作詞 - 加賀大介
作曲 - 古関裕而
青い栞
作曲 - 尾崎雄貴

劇中ミュージカル使用(流用)楽曲

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順たちのクラスが上演するミュージカル(『青春の向う脛』)では、以下の既存曲が独自の歌詞を付けて使用されている(実際の作詞はすべて岡田麿里による)。同じ楽曲に複数の歌詞が付されているものもある。記載は原曲(作曲者名・タイトル)とミュージカル内のタイトルの順。原曲の選択については、音楽担当のミトのアドバイスを得ている[28][29]。ミトによると、原曲は当時「『Over The Rainbow』以外、基本、版権が切れてる楽曲」が選ばれた[29][注釈 18]

公開前後のプロモーション

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2015年6月2日から明治チョコレート製品CMにおいて、『あの花』とのコラボバージョンが順次放送された[4]。8月にはソニーのポータブルオーディオ「ウォークマン」のNW-A16に、本作と『あの花』をコラボレーションした『ウォークマンAシリーズ「ここさけ」×「あの花」コラボレーションモデル』がソニーストアで限定発売された[32]西武鉄道では8月29日から、『あの花』とコラボした上映記念乗車券を発売した[33]。同じ8月29日に秩父ミューズパークで完成披露試写会が開かれた。この際、本編の上映が途中で中断するトラブルが起き[34]、脚本の岡田麿里の著書『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』でも触れられている[35]

上映開始の9月19日には秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」が上映記念列車として運行された[36]。また、公開初日より劇中ミュージカル『青春の向う脛』のプログラム[37]が映画の来場者特典として先着77万名に配付された。さらに、2015年9月24日にフジテレビ系特番『映画「心が叫びたがってるんだ。」公開記念 乃木坂46の「ここさけ」聖地めぐり旅』が放送されるとともに、乃木坂46の選抜メンバーによるCMも2015年10月3日から放送された[38]

そのほか興行に際し、シネコン興行チェーンティ・ジョイ系列の4館では訪日外国人向け上映企画「YOKOSO! EIGAKAN!」の対象となり[39]、期間限定で英語 /中国語(簡体字)の2言語字幕併記の特別版が上映された。

また、作中における「地域ふれあい交流会」開催日の設定と重なる2015年12月5日には、シネ・リーブル池袋において上映イベントが開催された[40]

公開後の反響

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公開直後から舞台のモデルとなった地を「巡礼」する観光客の存在が報じられ[41]、2015年12月には横瀬町と同町の観光・産業振興協会の手で、作中に登場する架空のバス停を再現した標識が(設定のモデルとされた場所に)設置された[42]

2016年8月7日に、秩父市役所前の特設会場にて主要声優らが出演したイベント「秩父ふれあい交流会」が開催され、昼夜2回の公演で約6000人が参加したと報じられた[43]。本公演は、限定版ビデオグラムに優先販売申込券が同梱されていた。

興行成績

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2015年9月19日の封切り以来、口コミ等による支持で長期の公開となり約40日が経過した11月1日に興行収入が10億1529万3050円、累計動員数は74万4901人に達したと発表された[44][45]。興行収入10億円超えまでの期間は『あの花』の劇場版より12日早い[44][45]。また、原作やテレビシリーズを持たない完全オリジナルの日本の劇場アニメが興行収入10億円を突破したのは、スタジオジブリ作品や細田守大友克洋監督作品など限られた前例しかないとも報じられた[44][45]

賞歴

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テレビ放送

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2017年7月29日21時 - 23時10分に、フジテレビ系列(フジネットワーク)の『土曜プレミアム』枠にてテレビ初放映された[50]

NHK BSプレミアムでも2019年3月13日の23時45分 - 25時45分で放映され[51]、約2か月後の5月19日の12時 - 14時で再放映された[52]

2019年10月12日にはフジテレビ土曜夕方の『土曜スペシャル』(関東ローカル)で放送の予定[53]であったが、当時関東地方に接近していた令和元年東日本台風(台風19号)関連の報道特別番組に差し替えられ、とりやめとなった。10月25日の25時40分 - 27時40分の枠で改めて放映された[54]

2021年5月30日19時 - 21時15分に、BS12の『日曜アニメ劇場』枠にて放送された[注釈 24][55]

メディア展開

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漫画

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阿久井真の作画で、2015年7月8日から小学館の無料漫画アプリ「マンガワン」と漫画サイト「裏サンデー」で連載を開始[56]。2016年7月13日掲載分[57]にて完結。

  • 超平和バスターズ(原作)、阿久井真(作画) 『心が叫びたがってるんだ。』 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉、全4巻
    • 2015年9月11日発売[58]ISBN 978-4-09-126438-1
    • 2016年2月12日発売[59]ISBN 978-4-09-127026-9
    • 2016年4月12日発売[60]ISBN 978-4-09-127199-0
    • 2016年8月12日発売[61]ISBN 978-4-09-127370-3

小説

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2015年9月13日、小学館文庫より発売[62] (ISBN 978-4-09-406212-0)。豊田美加の執筆によるもので「脚本をもとに書き下ろした」と注記がある。

関連商品

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CD

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2015年9月16日、アニプレックスよりオリジナルサウンドトラック (SVWC 70100-70101) が発売。

映像ソフト

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2016年3月30日に完全生産限定版(BD:ANZX-11701〜11703、DVD:ANZB-11701〜11703)と通常版(BD:ANSX-11701、DVD:ANSB-11701)がリリースされた[63]オリコンによるとリリース後最初の週に限定版ブルーレイが2.3万枚のセールスを記録し、4月11日付の「週間総合BDランキング」で1位となった[64]。リリースに前後して、ソニーのハイレゾ対応ヘッドホン・ウォークマンとのコラボCMが公開された[65]

二次使用

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2017年12月25日に公開された、アニメ100周年アニバーサリーソング「翼を持つ者 〜Not an angel Just a dreamer〜」のスペシャルムービーに、本編映像の一部が登場した[66]

岡田の同名著書を原作としたNHKドラマ『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』(2018年9月1日放送)でも、本編映像の一部が使用された。前記の「完成披露試写会での上映中断」も再現されている。

実写映画

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心が叫びたがってるんだ。
The Anthem of the Heart
監督 熊澤尚人
脚本 まなべゆきこ
原作 超平和バスターズ
『心が叫びたがってるんだ。』
製作 日高峻
清水博之
斎藤俊輔
和田倉和利
出演者 中島健人
芳根京子
石井杏奈
寛一郎
荒川良々
大塚寧々
音楽 横山克
撮影 鍋島淳裕
編集 穂垣順之助
制作会社 シネバザール
製作会社 映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会
配給 アニプレックス
公開 日本の旗2017年7月22日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2017年7月22日、Sexy Zone中島健人の主演、芳根京子のヒロイン・成瀬順役で公開された[67]

キャッチコピーは「《最高の失恋》は、あなたをきっと強くする」。

配給はアニメ版を制作・配給したアニプレックスで、アニメ版のプロデューサーである斎藤俊輔が本作にも参加している[68][69]。音楽もアニメ版に参加した横山克が担当[70]

製作発表は同年3月15日[71]。撮影は3月14日に作品の舞台である秩父市でクランクインし、4月23日にクランクアップした[72]

実写映画化は、フジテレビプロデューサーの日高峻からアニプレックスに対して提案がなされた[73]。アニメ版のファンという日高は、ロケを秩父で実施することは「絶対条件」だったと述べている[73]

原作(アニメ版)からは以下のような設定の変更がある。

  • 主人公が順ではなく拓実になっている(ただし、クレジット表記や宣伝上のみであり、作中の二人の出番・活躍は原作とさほど変更はない)。
  • 順の父親に名前の設定(成瀬泰史)がある[74]
  • 「玉子の妖精」は登場せず、順の「呪い」のきっかけは、大慈寺の玉子の供物に関する伝承(独自の設定が付け加えられている)とされている。
  • 作品の舞台となるクラスは「3年2組」である[75]
  • 「地域ふれあい交流会」は揚羽高校以外の団体も参加するイベントで、開催年月日は「2017年5月20日」、会場は実在する秩父宮記念市民会館である[76]
  • 拓実が菜月に「好きだ」と告白するのを聞いた順は、普通に喋れるようになった代わりに歌うと腹痛がするようになったため、行方をくらます。
  • 順は劇後半「わたしの声」を歌い終わった後、少女役に交替し、少女役を務めていた菜月は妖精役になる。

キャスト

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スタッフ

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Over The Rainbow
Around The World
伊勢佐木町ブルース
「秩父音頭」
Sonate Fur Klavier Nr 8 Pathetique Op 13:悲愴
  • ミュージカル『青春の向う脛』楽曲
美しく青きドナウ
「あこがれの舞踏会」原曲「Swanee
「光のない部屋」原曲「Summertime
「word word word」原曲「Arabesque」
「わたしの声」原曲「Greensleeves
「玉子の中にはなにがある」原曲「Around The World」
「心が叫びだす 〜あなたの名前呼ぶよ」原曲「Sonate Fur Klavier Nr 8 Pathetique Op 13」「Over The Rainbow」
  • オリジナルサウンドトラック 実写映画『心が叫びたがってるんだ。』
  • 製作 - 小川晋一岩上敦宏、吉崎圭一、藤島ジュリーK.
  • プロデューサー - 日高峻、清水博之、斎藤俊輔、和田倉和利
  • 共同プロデューサー - 小原一隆、小田桐成美
  • ラインプロデューサー - 森賢正
  • 撮影 - 鍋島淳裕 (J.S.C)
  • 照明 - かげつよし
  • 録音 - 滝澤修
  • 美術 - 高橋泰代
  • 装飾 - 高橋光
  • 衣装デザイン - 宮本まさ江
  • ヘアメイク - 持丸あかね
  • 編集 - 穂垣順之助 (J.S.E.)
  • 音響効果 - 柴崎憲治
  • 音楽ディレクター - 大里和生
  • 劇中アニメーション - 丹治匠
  • DIプロデューサー / カラーグレーダー - 齋藤精二
  • VFXスーパーバイザー - 髙橋直太郎
  • スクリプター - 押田智子
  • キャスティング - 杉野剛
  • 野球指導 - 角盈男[93]
  • 助監督 - 木ノ本豪
  • 制作担当 - 鍋島章浩
  • 配給 - アニプレックス
  • 制作プロダクション - シネバザール
  • 製作 - 映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会(フジテレビジョン、アニプレックス、電通ジェイ・ストーム

注釈

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  1. ^ アニプレックスフジテレビジョン電通小学館A-1 PicturesローソンHMVエンタテイメント
  2. ^ 劇場版公式パンフレットの表紙や映画の宣伝用チラシの題字の下に記載されている。
  3. ^ 舞台となる揚羽高等学校については栃木県立足利南高等学校が校舎のモデルとして使用されており(クレジットに「ロケーション協力」と記載されている)、封切り前には同校の生徒と保護者を対象にした特別試写会が実施された[9]
  4. ^ パンフレットにおける田中将賀のコメントより[11]
  5. ^ 映画の画面では、妖精が「君のお喋りが直るように、口にチャックをつけてあげよう」と言いながら順の口を閉じる描写がなされている。
  6. ^ アニメ作中の携帯端末に表示された画面には、文末に句点が記されている。通知はLINEによるものと解釈できる映像だが、明示されてはいない。
  7. ^ ただし、監督の長井龍雪は使用されていない。また大半は姓のみの使用であるが、字の表記まで含めてフルネームそのまま使用された例(栃倉千穂)もある。
  8. ^ 水瀬が2016年3月に第10回(2015年度)声優アワード主演女優賞を受賞した際、本作での演技に言及した報道があった[13]ほか、後述の通り本作で日本映画批評家大賞新人声優賞を受賞している。
  9. ^ 小学生時代の場面で、母親から「口から生まれてきた」と評されている[14]
  10. ^ 小説版では「いまどき珍しいガラケー」と記載されている[16]
  11. ^ このことを大樹に話す場面があり(描写は会話の途中で途切れている)、その後に大樹は菜月に対して拓実との交際期間を尋ねた。小説版では三嶋との会話の後に「嘘みたいな三嶋の話に、大樹は目を丸くした」とある[21]
  12. ^ サントラCDに収録された「燃えあがれ」にも、この台詞が含まれている。
  13. ^ 音源は、CeVIOの音声ライブラリ・キャラクターのさとうささらが使用されている[24]。さとうささらの音声は、成瀬順役の水瀬いのりが提供しており、その縁で水瀬はCeVIOと本作のコラボCMに順のコスプレ姿で出演した[24]
  14. ^ 吉田はアニメの声優は初挑戦であった[25]
  15. ^ 実写映画では名前は「泰史(やすし)」とされている。
  16. ^ 小説版では順が4年生の時とされている[26]。映画本編では具体的な学年や年齢を示す描写はない。
  17. ^ 実写映画には登場しない。
  18. ^ 本作公開後の2021年になって「サマータイム」についてはガーシュウィンの兄(1983年没)との共作と判明し、著作権が「復活」した[30]
  19. ^ 作中では歌唱部分は使用されない(伴奏の最後のみ流れる)。
  20. ^ 作中では、拓実が音楽準備室で即興で歌う場面があり、城嶋がミュージカルを提案する直接のきっかけとなった。また、順が歌ならおなかが痛くならないことに気づく場面でも歌われている。さらにクラス会で、順が即興で「わたしはやれるよ」と別の歌詞で歌う場面があり、このことにより歌なら声が出せることをみんなに分かってもらうようになった。
  21. ^ 作中で歌われる場面はない。
  22. ^ 映画公開前に流された予告CMでは、清浦夏実がこの歌を独唱している[31]
  23. ^ 作中で歌われる場面はない。
  24. ^ 同年9月19日に同枠で再放送を実施。

出典

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参考文献

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関連項目

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外部リンク

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アニメ版
実写版
漫画版
小説版