「アンジェラ・ヒューイット」の版間の差分
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2020年3月17日 (火) 09:46時点における版
アンジェラ・ヒューイットOC, OBE(Angela Hewitt, OC, OBE 1958年7月26日 - )は、カナダのピアニスト。オンタリオ州オタワで教会オルガニストを務める父ゴドフリーがイギリス人のため、イギリスとカナダの二重国籍である。
経歴
3歳でピアノの学習を始め[1]、4歳で公開演奏を行い、5歳で最初の奨学金を受ける。ピアノのほかにヴァイオリンやリコーダー、バレエも学ぶほどの早熟ぶりであった。最初のリサイタルは9歳のときトロント王立音楽院で行う。1964年から1973年までトロント音楽院に学んだ後、オタワ大学にてフランス人ピアニストのジャン=ポール・セヴィラに師事した。
活動
著名なオーケストラと共演して国際的な活動を続けるかたわら、数々の録音を残す。1994年よりハイペリオン・レーベルと契約して、バッハのクラヴィーア作品の全曲録音に挑んでいる。他方でフランス音楽を好み、フランソワ・クープランやショパン、シャブリエ、ラヴェル、メシアンらのピアノ曲を録音している。
1985年よりロンドンに暮らすが、イタリアのウンブリア州にも住まいがある。2005年よりマジョーネにて定期的にトラジメーノ音楽祭を開催し、その芸術監督を担当している。
功績
- 1978年:ヴィオッティ国際音楽コンクールにおいて優勝。
- 1985年:トロント国際バッハ・ピアノ・コンクールにおいて優勝。
- 2000年:カナダ政府より受勲。
- 2006年:6月17日に英国政府より受勲。
スタイル
多岐にわたる作曲家の作品群を精力的に展開しているが、トロント国際バッハ・ピアノ・コンクールにおいて優勝したことからも、特にバッハの演奏においては、「当代一のバッハ弾き」との称号が広く謳われている。平均律クラヴィーア曲集全曲演奏ツアーでは大きな評価を世界から博した。水入りのコップを6個、ピアノ脇に置いて演奏し、途中にその水を飲みながら進める独特の演奏スタイルを見せる。
近年は、イタリア製のFAZIOLIピアノを愛用しており、自宅の他、ツアーに運んで使用しており、日本のリサイタルでも毎回ホールへ持ち込んでいる。2010年も4月に日本ツアーが各地で開催された。
脚注
- ^ 著者吉澤ヴィルヘルム、発行者矢野恵二『ピアニストガイド』株式会社青弓社、印刷所・製本所厚徳所、2006年2月10日、230ページ、ISBN 4-7872-7208-X