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「大阪府立懐風館高等学校」の版間の差分

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*髪型 ツーブロックの禁止(2018年当時)
*髪型 ツーブロックの禁止(2018年当時)
**校則には書かれていないが、ツーブロックは一部の力のある教師が好まない髪型であったため、ツーブロックに該当する髪型に変えて学校に来た生徒には、早退させて段差がなくなるまで髪を切ってくるように指導を行った。段差をなくすには坊主にせざるを得ず、数時間後には坊主頭の生徒が学校に再登校してくる。このような光景が度々あったが、こちらについても髪型を無理やり変えさせるのは人権侵害ではないかとの指摘がある。
**校則には書かれていないが、ツーブロックは一部の力のある教師が好まない髪型であったため、ツーブロックに該当する髪型に変えて学校に来た生徒には、早退させて段差がなくなるまで髪を切ってくるように指導を行った。段差をなくすには坊主にせざるを得ず、数時間後には坊主頭の生徒が学校に再登校してくる。このような光景が度々あったが、こちらについても髪型を無理やり変えさせるのは人権侵害ではないかとの指摘がある。
*黒染め強要事件後の変更
**黒染め強要事件をきっかけに「『ブラック校則をなくそう!』プロジェクト」が発足した<ref>{{Cite web|url=http://black-kousoku.org/ブラック校則とは//|title=「ブラック校則をなくそう!」プロジェクト|accessdate=2020-04-30|publisher=「ブラック校則をなくそう!」プロジェクト}}</ref>
**映画『ブラック校則』が2019年11月1日に公開される。公開日時は黒染め訴訟が行われた日と近しくなっている。<ref>{{Cite web|url=https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ブラック校則_(映画)|title=ブラック校則|accessdate=2020-04-30|publisher=ブラック校則}}</ref>


== 出身者 ==
== 出身者 ==

2020年4月29日 (水) 21:41時点における版

大阪府立懐風館高等学校
大阪府立懐風館高等学校(羽曳野高等学校時代に撮影)
国公私立の別 公立学校
設置者 大阪府の旗 大阪府
併合学校 大阪府立羽曳野高等学校
大阪府立西浦高等学校
校訓 高志貢献・倶学倶進
設立年月日 2009年1月1日
共学・別学 男女共学
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学科内専門コース スポーツユースリーダー専門コース
チャイルドケアリーダー専門コース
学期 3学期制
高校コード 27324E
所在地 583-0847
大阪府羽曳野市大黒776
地図
北緯34度32分22.2秒 東経135度37分20.2秒 / 北緯34.539500度 東経135.622278度 / 34.539500; 135.622278座標: 北緯34度32分22.2秒 東経135度37分20.2秒 / 北緯34.539500度 東経135.622278度 / 34.539500; 135.622278
外部リンク 公式サイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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大阪府立懐風館高等学校(おおさかふりつ かいふうかん こうとうがっこう、英称:Osaka Prefectural Kaifukan High School)は、大阪府羽曳野市に所在する公立高等学校

概要

全日制普通科総合選択制の高校として、従来の大阪府立西浦高等学校大阪府立羽曳野高等学校を統合し、2009年度に開校した。学校敷地は、羽曳野高等学校の校地を引き継いでいる[1][2]

校名は、学校所在地の羽曳野市が世界文化遺産古市古墳群など古代史・古代文化ゆかりの地だということから、地域の歴史や風土を踏まえ先人の教えを大切にするという意味を込めている。 校章は、羽曳野市の木であるタチバナと、羽曳野市の「羽」にヒントを得た比翼のデザインを組み合わせ、橘の花の中央に「高」の字を配置したデザインを採用している。[1]。2017年、学校ぐるみでの致命的な人権侵害が行われていたことが広く報道された。

2期生の入学式にはNHK初代うたのお兄さん「田中星児」が新校歌を歌いにきた。

沿革

本項では、前身校の大阪府立西浦高等学校および大阪府立羽曳野高等学校についてもまとめて扱う。

羽曳野高等学校は1970年に設立準備室を設置し、翌1971年に全日制普通科高等学校として開校した。また西浦高等学校は1978年に全日制普通科高等学校として羽曳野市西浦に開校している[3][4]

大阪府教育委員会は2007年、羽曳野・西浦の両校を統合し、普通科総合選択制の新高校を設置する構想を発表した。新高校は大阪府立懐風館高等学校として2009年に開校した[1]。これに伴い羽曳野・西浦の両校は2009年度より生徒募集停止となり、最終学年が卒業する2011年3月をもって閉校することになった。

羽曳野・西浦両校の統廃合を含むこの計画を含む大阪府立高校統廃合計画に対しては「大阪府の公立高校受験者の増加・公立志向の高まり」「大阪府内で5000人以上の公立高校不合格者が出ていること」「西浦・羽曳野両校の統合についても、統合後の校舎選定の理由について明確な説明がない」「交通の便についても両校とも悪くない」など、計画に反対ないしは疑問視する意見も出されていた。

年表

  • 1971年4月 - 大阪府立羽曳野高等学校が開校[3]
  • 1978年4月 - 大阪府立西浦高等学校が開校[4]
  • 2009年1月1日 - 大阪府条例に基づき、大阪府立懐風館高等学校を設置。
  • 2009年4月1日 - 二校を統合し、普通科総合選択制の大阪府立懐風館高等学校が羽曳野高等学校の校地に開校[1]、羽曳野・西浦両校は生徒募集停止
  • 2011年3月 - 羽曳野・西浦[5]の両校が閉校
  • 2016年4月 -普通科総合選択制を廃止し普通科専門コース設置校に改編。

訴訟

2015年入学の茶色い頭髪を持つ女子生徒個人について、生徒の母親は事前に学校に地毛であることを伝えていたが、学校側は女子生徒に「その髪色では登校させられない」などとを黒く染めることを強要した[6][7][8][9]

入学時は1,2週間ごとに黒染めを指導し、2年の2学期からは4日ごとに指導。度重なる染色で生徒の頭皮はかぶれ、髪はぼろぼろになった。また教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」と中傷されたり、指導の際に過呼吸で倒れ、救急車で運ばれたりしたこともあった。文化祭修学旅行には、茶髪を理由に参加させてもらえなかった。

生徒は3年2学期に教諭から「黒染めしないなら学校に来る必要はない」と言われ、それ以降は不登校となった。高校は生徒の名前を名簿から削除。他の生徒や保護者には、「退学した」と虚偽の説明をしたという。

学校側は、生徒の代理人弁護士に「たとえ金髪外国人留学生でも、規則で黒染めさせることになる」と説明した[10]

2017年、生徒側は「指導の名の下に行われたいじめだ」として約220万円の損害賠償を大阪府に求める訴えを大阪地方裁判所に起こした。裁判の中で府側は請求棄却を求め、大阪府教育庁は「原告の主張は一部、事実と違うところもあるので訴訟のなかで説明していく」とコメントした[10][11][9][8]。学校の教頭は、染髪や脱色は校則により禁止されているとしながらも、教師が「茶髪から黒髪への染髪」を命じるなどの校則違反の強要、「頭皮のかぶれが起こる障害行為」の強要、「校則違反を行わなければ出席させない」など、学校ぐるみでの反社会的行為の継続的強要については、明言を拒否した[8][9][12]

本件について、同志社大学教授の大島佳代子憲法教育法)は「生まれもった身体的特徴は憲法上保障されている。集団生活には一定のルールが必要だとしても、学校側は生徒の髪をどうしても黒染めにさせなくてはならない理由を、具体的に説明する必要がある」と話している[13]

ブラック校則等[14]

  • マスクの禁止
    • 集会や体育など一部の授業においてマスクの着用が禁止されている。
  • 黒髪への染色強要
    • 校則に「染色は禁止」との記載があるにもかかわらず、黒髪への染色を強要する事実や、校則に記載はないが、「髪を染めてきたら体育祭や卒業式に出させない」と言った教師の発言が卒業生によって指摘されている。学校当局には校則を公開するなどの透明性を高めるような対応が求められる。
  • 遅刻の漢字プリント
    • 数分の遅刻であっても、電車の遅延など正当な理由がない場合は、プリント裏表にわたる数百字の漢字の書き写しを強要される。このプリントを仕上げるには2,3時間要し、また、各クラスの遅刻数を毎月廊下に張り出されることから、プリントを仕上げる身体的苦痛、クラスの遅刻数の増加を避けるために、遅刻する可能性のあるときは登校せず休むことを選択する生徒もいる。以上の内容について、遅刻の漢字プリントは教育上の名目を持って行われた体罰であるとの指摘がある。
  • SNSへの書き込み制限
    • 集会において、黒染め強要が行われている事実をSNS等に書き込まないよう当時の校長が生徒に指示した音声の録音が生徒により公開されている。[15]
  • 髪型 ツーブロックの禁止(2018年当時)
    • 校則には書かれていないが、ツーブロックは一部の力のある教師が好まない髪型であったため、ツーブロックに該当する髪型に変えて学校に来た生徒には、早退させて段差がなくなるまで髪を切ってくるように指導を行った。段差をなくすには坊主にせざるを得ず、数時間後には坊主頭の生徒が学校に再登校してくる。このような光景が度々あったが、こちらについても髪型を無理やり変えさせるのは人権侵害ではないかとの指摘がある。
  • 黒染め強要事件後の変更
    • 黒染め強要事件をきっかけに「『ブラック校則をなくそう!』プロジェクト」が発足した[16]
    • 映画『ブラック校則』が2019年11月1日に公開される。公開日時は黒染め訴訟が行われた日と近しくなっている。[17]

出身者

前身の羽曳野高等学校の出身者

交通

脚注

  1. ^ a b c d 大阪府立懐風館高等学校(学校紹介)”. 大阪府教育センター. 2017年10月27日閲覧。
  2. ^ 高校改革に関すること”. 大阪府. 2017年10月27日閲覧。
  3. ^ a b 大阪府立羽曳野高等学校”. 大阪府教育センター. 2017年10月27日閲覧。
  4. ^ a b 大阪府立西浦高等学校 - 本校の概要 -”. 大阪府教育センター. 2017年10月27日閲覧。
  5. ^ 大阪府立西浦高等学校”. 大阪府教育センター. 2017年10月27日閲覧。
  6. ^ “地毛茶色なのに「黒髪強要」で不登校…修学旅行も「参加認めない」大阪府立高の女子生徒が提訴”. Outbrain. (2017年10月27日). http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171027/evt17102714120031-n1.html 
  7. ^ “「黒髪強要」と生徒が提訴、大阪”. ロイター. (2017年10月27日). https://jp.reuters.com/article/idJP2017102701001260 
  8. ^ a b c Justin McCurry (2017年10月27日). “Japanese student sues over school's order to dye hair black”. The Guardian. https://www.theguardian.com/world/2017/oct/27/japanese-student-sues-over-schools-order-to-dye-hair-black 
  9. ^ a b c “Japanese Girl Says School Forced Her to Dye Hair Black, Sues Government: Media”. The New York Times. (2017年10月27日). https://www.nytimes.com/reuters/2017/10/27/world/asia/27reuters-japan-education-hair.html 
  10. ^ a b “「髪染め強要で不登校」高3、大阪府を提訴”. 毎日新聞. (2017年10月27日). https://mainichi.jp/articles/20171027/k00/00e/040/327000c 
  11. ^ “地毛茶髪の女子生徒に「黒髪強要」 賠償求め提訴”. テレビ朝日. (2017年10月27日). http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000113196.html 
  12. ^ “「黒髪強要」女子高生が提訴”. FNN. (2017年10月27日). http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00374731.html 
  13. ^ “女子高生「黒髪強要」訴訟”. 産経新聞. (2017年10月27日). http://www.sankei.com/west/news/171027/wst1710270055-n1.html 
  14. ^ 懐風館高校の偏差値と掲示板”. 高校受験ナビ. 2020年4月30日閲覧。
  15. ^ 生徒に隠蔽強要!黒染め強要の懐風館校長の生徒への隠蔽指示(YouTube)2020年4月30日閲覧
  16. ^ 「ブラック校則をなくそう!」プロジェクト”. 「ブラック校則をなくそう!」プロジェクト. 2020年4月30日閲覧。
  17. ^ ブラック校則”. ブラック校則. 2020年4月30日閲覧。
  18. ^ <人>バスケットボールBリーグで1部昇格を決めた西宮ストークスのコーチ 天日謙作さん”. 神戸新聞. 2017年10月27日閲覧。
  19. ^ 湯川、史上初のグラチャン連覇”. デイリースポーツ. 2017年10月27日閲覧。
  20. ^ 市長のプロフィール”. 松原市. 2017年10月27日閲覧。
  21. ^ 大阪府立懐風館高等学校(アクセス)”. 大阪府教育センター. 2017年10月27日閲覧。

関連項目

外部リンク