「デュースブルク船団の戦い」の版間の差分
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2020年8月16日 (日) 15:33時点における版
デュースブルク船団の戦い | |
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戦争:第二次世界大戦 | |
年月日:1941年11月9日 | |
場所:カラブリア南西沖 | |
結果:イギリス軍の勝利 | |
交戦勢力 | |
イギリス | イタリア王国 |
指導者・指揮官 | |
W・G・アグニュー大佐 | ビシァーニ大佐 |
戦力 | |
軽巡洋艦2、駆逐艦2 | 重巡洋艦2、駆逐艦10、商船7 |
損害 | |
駆逐艦1損傷 | 駆逐艦1、商船7沈没、駆逐艦3損傷 |
デュースブルク船団の戦い(英語:Battle of the Duisburg Convoy)とは、1941年11月8日から9日にかけての夜に行われた戦闘のこと。
北アフリカで、イタリア海軍率いるイタリアの船団がナチス専属のドイツアフリカ軍団への補給物資をリビアへ輸送中に、イギリス海軍部隊が攻撃した。
船団の名前は船団最大の船、ドイツ船デュースブルクに由来する。イギリス海軍K部隊は商船すべてと護衛の駆逐艦フルミーネを沈めた。K部隊に喪失艦はなかった。
背景
イタリア軍は北アフリカのドイツアフリカ軍団への補給のため船団を送る必要が生じていた。一方、サブスタンス作戦やハルバード作戦によってマルタへの補給に成功していたイギリス軍はマルタを拠点としてイタリアの補給船団を攻撃するための部隊を再編した。これが軽巡洋艦オーロラ、ペネロピ、駆逐艦ランス、ライヴリーからなるK部隊である。
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戦闘前
7隻の船からなるイタリアの船団は11月8日にトリポリへ向けて出港した。護衛には駆逐艦6隻が付き、さらに重巡洋艦2隻、駆逐艦4隻も支援のために出撃した。イギリス軍はULTRAによって枢軸国側がリビアへ船団を送ろうとしていることを知った。その船団は8日に偵察機によって発見された。K部隊はマルタを出撃して船団の攻撃へと向かった。
イタリア軍
- 船団
- ドイツの貨物船デュースブルク (Duisburg)、サン・マルコ (San Marco)、イタリアの貨物船Maria、Sagitta、Rina Corrado(車両389輌、弾薬34,473トン、兵員223名を載せていた)
- タンカーConte di Misurata、Minatitlan(17,281トンの燃料を積載)
イギリス軍
戦闘
9日0時ごろオーロラが船団を発見した。この時K部隊はオーロラ、ランス、ペネロピ、ライヴリーの順で並び、南西から船団に接近していた。イタリア側は船団が先行し、その後方に遠距離護衛部隊が位置していた。K部隊は遠距離護衛部隊も発見していたが、それも船団だと判断していた。
イギリス軍はイタリア軍が持っていないレーダーを装備していた。船団は夜間不意打ちを受けた。0時57分、K部隊は砲撃を開始した。イタリア側は最初K部隊の攻撃を空襲だと誤認した。K部隊は正確な砲撃で駆逐艦や商船を次々撃破していった。1時過ぎには右に変針し、船団の反対側に回りこんで攻撃を続けた。K部隊はすべての商船と駆逐艦フルミーネを沈め、駆逐艦マエストラーレ、エウロ、グレカーレを損傷させた。1時40分頃K部隊は攻撃をやめた。K部隊は船団の後方を通過し、新たな目標も無かったことからマルタへ帰還した。
イタリアの遠距離護衛部隊は、最初にK部隊が発見されたほうへ向かったためほとんど戦闘には参加できずに終わった。
K部隊の損害はライヴリーが至近弾で損傷したのみであった。
戦闘後
戦闘後イタリア側にはさらに損害が生じた。生存者救助中の駆逐艦リベッチオが潜水艦アプホルダーに雷撃され沈没した。この時期この船団以外にも北アフリカへ向かうイタリアの商船は大きな損害を出しており、北アフリカでの戦況に大きな影響を及ぼした。
参考文献
- J Green and A Massignani, The Naval War in the Medditerrenean 1940-1943', Chatham Publishing, 1998, ISBN 1861760574
- Eric Grove, Sea Batteles in Close-up World War 2 Vol.2', Naval Institute Press, 1993, ISBN 1-55750-758-9
- Regia Marina.net