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[[File:Mount Unebi Aerial photograph.1985.jpg|thumb|290px|橿原神宮と畝傍山周辺の空中写真。<br/>画像中央畝傍山の南南東麓に橿原神宮。畝傍山北北東麓に見える正方形状の区画が神武天皇陵。1985年撮影の2枚を合成作成。<br/>{{国土航空写真}}。]] |
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'''橿原神宮'''(かしはらじんぐう)は、[[奈良県]][[橿原市]]の[[畝傍山]]の東麓、久米町に所在する[[神社]]である。 |
'''橿原神宮'''(かしはらじんぐう)は、[[奈良県]][[橿原市]]の[[畝傍山]]の東麓、久米町に所在する[[神社]]である。 |
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2021年5月13日 (木) 21:28時点における版
橿原神宮 | |
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外拝殿と畝傍山 | |
所在地 | 奈良県橿原市久米町934番地 |
位置 | 北緯34度29分18秒 東経135度47分10秒 / 北緯34.48833度 東経135.78611度座標: 北緯34度29分18秒 東経135度47分10秒 / 北緯34.48833度 東経135.78611度 |
主祭神 |
神武天皇 媛蹈鞴五十鈴媛命 |
社格等 |
旧官幣大社 勅祭社 別表神社 |
創建 | 明治23年(1890年) |
札所等 | 神仏霊場巡拝の道33番(奈良20番) |
例祭 | 2月11日(紀元祭) |
橿原神宮(かしはらじんぐう)は、奈良県橿原市の畝傍山の東麓、久米町に所在する神社である。
概要
初代天皇である神武天皇と皇后の媛蹈鞴五十鈴媛命を祀るため、神武天皇の宮(畝傍橿原宮)があったとされるこの地に、橿原神宮創建の民間有志の請願に感銘を受けた明治天皇により、1890年(明治23年)4月2日に官幣大社として創建された。
1940年(昭和15年)には昭和天皇が同神社に行幸し、秋には日本各地で紀元2600年奉祝式典が挙行された。この年の参拝者は約1000万人に達したという。現在でも皇族の参拝がある。第125代天皇明仁とその皇后美智子は2016年、神武天皇2600年式年祭にあわせて親拝し、2018年には銅鏡を神宮へ贈った[1]。
近代の創建ではあるが、奈良県内では春日大社と並んで初詣の参拝者数が多い神社である。他にも、勅使参向のもと紀元祭が行われる2月11日(建国記念の日)や、神武天皇祭が行われる4月3日、および奉祝行事「春の神武祭」の開催期間にも多くの参拝者が訪れる。
畝傍山東麓は北側が神武天皇御陵、南側が橿原神宮となっている。県道を隔てた東側は奈良県立橿原公苑として整備されており、橿原公苑野球場や橿原公苑陸上競技場があり、各種スポーツ競技の奈良県予選決勝の舞台として頻繁に利用されている。公苑に隣接する施設として奈良県立橿原考古学研究所および付属博物館がある。また、付近は多数の陵墓が存在する。社務所に当たる組織は橿原神宮庁と呼ぶ。
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表神橋と大鳥居 -
神武天皇畝傍山東北御陵
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内拝殿が描かれた紀元二千六百年記念切手
歴史
- 平成28年(西暦2016年・皇紀2676年にあたる)には神武天皇二千六百年大祭が行われた[2]。その際天皇から銅鏡を贈る意向を示され、平成30年、河相周夫侍従長から、銅鏡「橿原の杜」及び鏡箱が贈られた[3]。
橿原神宮と部落問題
この地域の開発が進んだ際、元々周辺に存在していた村や被差別部落(洞部落)が「負傷醜ろうナル家屋ノ見下スコト」(奈良県行政文書『神苑会関係書類』)の不都合により、奈良県によって移転させられたという(高木博志『近代天皇制と古都』に詳しい)。
しかし、移転後の部落に生まれ育った辻本正教(後の部落解放同盟中央執行委員)の反証によれば、県による強制執行は行われておらず、洞村の人々が陵墓への畏怖心などから自主的に移転を決めたともいわれている。
橿原神宮を描く切手
前述のように1940年(昭和15年)には紀元二千六百年記念行事が大々的に行われたが、当時の逓信省(現在の日本郵政グループ)は「紀元二千六百年記念」の切手として同年の11月10日に20銭切手を発行した。この額面は当時の国際郵便書状基本料金のための高額切手であった。
主な年中行事
- 1月1日 歳旦祭
- 1月3日 元始祭
- 1月7日 昭和天皇祭遥拝
- 2月11日 紀元祭(例祭):神武天皇の橿原宮での即位を偲ぶ祭り
- 2月17日 祈年祭
- 4月3日 神武天皇祭
- 4月29日 昭和祭
- 9月9日 献燈祭
- 11月23日 新嘗祭
- 12月23日 天長祭
- 12月31日 大祓式
現在でも国民の祝日の一つである建国記念の日に設定されている、毎年の紀元祭当日(2月11日)には、民族派系の諸団体(いわゆる街宣右翼)が集団参拝で多数押し寄せるため、街宣車による喧騒問題が生じており、警察が騒音測定車を出して取締りを行っている。このため、地元橿原市民などは2月11日を敬遠する傾向にあり、神武天皇祭(4月3日)の奉祝行事「春の神武祭」を楽しんでいる。「春の神武祭」は4月3日付近の週末に開催され、周辺を車両通行止めにしてパレードなどが行われる。
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橿原神宮神武天皇祭パレード
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橿原神宮神武天皇祭パレード
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橿原神宮神武天皇祭。ライトアップされた大鳥居。
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橿原神宮神武天皇祭。ライトアップされた参道と奥に大鳥居。
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橿原神宮神武天皇祭。外拝殿の屋根にライトアップ映像。
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橿原神宮神武天皇祭。外拝殿の屋根にライトアップ映像。
建物・施設など
- 参道
- 境内
- 祈祷殿
- 文華殿 - 1844年(天保15年)建立の織田家旧柳本陣屋表向御殿を1967年(昭和42年)に移築したもの。重要文化財。重要文化財指定名称は「旧織田屋形大書院・玄関」。結婚式などの式典での利用以外では非公開。
- 勅使館・斎館
- 社務所
- 貴賓館
- 橿原神宮会館
- 崇敬会館
- 養正殿
- 宝物館
- 長山稲荷社
- 若桜友苑:大日本帝国海軍の航空母艦、瑞鶴(レイテ沖海戦で沈没)の慰霊碑などがある。
- 深田池 - 奈良時代に造成された境内南部にある池。面積約4万9500m2[6]。
- 神饌田
橿原神宮の設計は、東京帝国大学(現在の東京大学)名誉教授を務めた伊東忠太である。
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内拝殿と幣殿(左奥)背景は畝傍山
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外拝殿
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南神門
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崇敬会館
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若桜友苑の瑞鶴慰霊碑
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深田池
文化財
重要文化財
- 本殿
- 旧織田屋形 2棟
- 大書院
- 玄関
他に、1855年(安政2年)建立の京都御所神嘉殿を創建に際して移建した神楽殿(御饌殿)も重要文化財に指定されていたが、1993年(平成5年)2月4日の火災で焼失した。
奉納された近現代作者の絵画
- 横山大観作「正気放光」、76.3×119.5cm、1940年(昭和15年)に奉納[7]。
- 堂本印象作「橿原の図(若き武人)」、50×36cm、1940年(昭和15年)に奉納[7]。
- 中国人水墨画家謝春林作「富士雄姿」、六曲二双山水画屏風、800×200cm、1994年(平成6年)に奉納[8]。
- 小泉守邦作「黎明神光」など計9点[9]。
交通
報道
毎年2月11日の紀元祭は、MBSテレビやABCテレビといった地元メディアによって、近畿圏のローカルニュースとして報道されることが多い。また、2013年(平成25年)2月21日(木)のBSジャパン「GRACE of JAPAN」(21:00-21:54)にて特集報道された[10]。
脚注
- ^ 両陛下、橿原神宮に銅鏡贈る 京都の名工ら制作『朝日新聞』2018年3月19日
- ^ 3日に100年ぶり神武天皇2600年大祭 2日は奉納土俵入り 橿原神宮
- ^ 「両陛下、橿原神宮に銅鏡贈る」時事通信 2018/03/19
- ^ a b “大鳥居(橿原神宮)”. 橿原・高市広域行政事務組合 (2012年4月1日). 2013年8月31日閲覧。
- ^ “神橋”. 賀詞の会. 2013年8月31日閲覧。
- ^ “深田池”. 賀詞の会. 2013年8月31日閲覧。
- ^ a b 橿原神宮. “橿原神宮 - 書画”. 奈良ネット. 2013年8月31日閲覧。
- ^ 朝日新聞1994年7月13日 夕刊 奈良
- ^ http://hsmiyaza.exblog.jp/17993469/ http://milnda.com/artists/data.php?id=a5537
- ^ BSジャパン「GRACE of JAPAN」第四十六回放送「橿原神宮」[1]
関連図書
- 安津素彦・梅田義彦編・監修『神道辞典』神社新報社、1968年、19頁
- 白井永二・土岐昌訓編集『神社辞典』東京堂出版、1979年、92頁
- 菅田正昭『日本の神社を知る「事典」』日本文芸社、1989年、184-186頁
- 『日本「神社」総覧』上山春平他、新人物往来社、1992年、216-217頁
- 『神道の本』学研、1992年、221頁
出版文献
- 「橿原神宮史」全3冊、1981-82年刊
関連項目
外部リンク
- 橿原神宮(公式サイト)
- 橿原神宮(橿原市)
- 橿原神宮 - (奈良ネット)
- 養正殿
- 教育用歴史掛図「大和国畝傍山橿原神社」(奈良女子大学学術情報センター)