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「大村競艇場」の版間の差分

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2021年5月13日 (木) 22:16時点における版

大村ボートレース場
競争水面及び大型スクリーン
地図
施設
所在地 長崎県大村市玖島一丁目15-1[1][2]
座標 北緯32度53分49.5秒 東経129度57分5.4秒 / 北緯32.897083度 東経129.951500度 / 32.897083; 129.951500座標: 北緯32度53分49.5秒 東経129度57分5.4秒 / 北緯32.897083度 東経129.951500度 / 32.897083; 129.951500
開場 1952年4月6日
所有者 大村市
施行者 大村市
コース
水面[1]大村湾
水質 海水[1][2]
モーター 減音(ヤマト331型)
外向発売所
外向発売所
  • ブルードラゴン
場外発売場
場外発売場
  • ボートピア金峰
  • ミニボートピア天文館
  • 前売場外おおむら
  • ミニボートピア長崎五島
  • ミニボートピア長崎時津
  • オラレ島原
  • オラレ志布志
  • ミニボートピア長洲
  • ミニボートピアさつま川内
  • ボートレースチケットショップ長崎佐々
  • ボートレースチケットショップ松浦
  • ボートレースチケットショップ鹿島
  • 実況
    担当 大場ナツキ
    所属 マインド・クリエイティブ
    テンプレートを表示
    大村競艇
    大村競艇場の位置(日本内)
    大村競艇場
    大村競艇場

    大村ボートレース場(おおむらボートレースじょう)は、長崎県大村市[1][2]に在る日本最西端のボートレース場である。

    概要

    1952年(昭和27年)4月に施行を開始。正式な名称は「大村市モーターボート競走場」[3]である。2015年度より大村ボートレース場に改められた。日本最南端かつ最西端の競艇場であり、国内で初めて競艇競走が正式に始まったことから、競艇発祥の地として知られる。当時の運輸省による認可順では津競艇場が1号、大村が2号となっており、実際初めての競艇開催を巡っては両者で綱引きがあったが、テストケースとしての意味合いも強かったため「大村なら国の一番端だから、何かあっても致命傷にはならない」との考えから大村での開催が先になった[4]

    電話投票における場コードは24#。

    施設名の通称は、BOAT RACE大村(ボートレースおおむら)。施行者は大村市と長崎県広域競艇組合であったが、2006年平成18年)度からは大村市のみの管轄となっている。

    マスコットキャラクターは原田治デザインによる「ターンマーク坊や」。

    締切前BGMは「森のくまさん」。途中で場内映像BGMと締切5分前・3分前などのコールがある。

    トータリゼータシステムは競艇場としては江戸川と唐津との3場のみとなる富士通フロンテックを採用している。

    2018年(平成30年)9月23日より、「発祥ナイター」を開催。

    以前は年間売上が200億円台を推移していたが、2015年頃から売上が急伸。2020年度は売上が1591億円に達し、従来競艇場別売上でトップだった住之江競艇場を抜き初のトップに立った[5]

    主な競走

    2020年4月から第7競走(2011年11月までは第2競走)(2020年3月までは第5競走)は進入固定競走を行っている。(ただしSG、GI、GIIレース開催時は進入固定競走は行わない)

    周年記念競走GIは「海の王者決定戦」である。また、GII競走として競艇発祥の地とされる大村で「モーターボート誕生祭」が開催される。企業杯(GIII)としてはアサヒビール杯が行われる。新鋭リーグ戦はスポニチ杯。 女子リーグ戦は蛭子能収杯。 正月には新春特選レース、GWレースはGW特選レース、お盆はお盆特選レースが行われる。

    変遷

    2007年(平成19年)8月より電話投票(インターネット投票、携帯Web投票を含む)会員向けに「マイルクラブ大村24」というポイントサービスを開始している。舟券購入100円毎に1ポイントがたまり、ポイント数に応じて現金や競艇グッズ、長崎の特産品等と交換が可能。また年間の獲得ポイント数が一定の数を超えると「特別指定会員」となり、往復交通費のキャッシュバックサービスやロイヤル席・特別室のフリーパスサービス(いずれも要予約)などが受けられる。特別指定会員の一人に競馬評論家須田鷹雄がいる[6]

    2010年(平成22年)をめどにナイター競走を実施する予定であったが、電話投票及び場外発売場の開設で収益状況が良くなり建替資金確保の目途が立ったことや、ナイター競走を実施した場合に本場入場者及び本場売上の減少が予測されること、並びに設備資金調達と返済の関係から、施設の全面建て替えが4年程度遅くなることといった理由により、ナイター競走の計画は一旦は中止になった[7]。この代替として薄暮競走が行わるようになった(2009年度-2011年度において薄暮競走は一時中止されていたが、2012年度より再開)。しかし一旦計画が中止されたナイター競走の計画が復活し、検討の結果、地元の同意を得たことを理由に、2018年9月の開催よりナイター競走の開催が決定した[8]。公募の結果ナイターレースの名称は「発祥地ナイター」に決定し、同年9月23日よりナイター競走を開始した[9]

    全面改装が行われた2015年3月28日より、観戦スタンドが新スタンドに、ロイヤルスタンドも内装工事が行われリニューアルデビューした。

    2010年4月より2012年3月まで、スカパー!・245chで無料中継を行っていた。若松競艇場との共同運営で、名称は「ライブ245(大村&若松)」。2012年4月からは大村が262ch、若松が275chに変更になっている。

    2008年度薄暮開催の概要

    期間 7月18日から8月24日

    • 7月中の日程
      • 開門 12:10
      • 1レース スタート展示12:50→発売12:55
      • 12レース(最終)締め切り19:00
    • 8月中の日程
      • 開門11:50(8月15日のみ11:35)
      • 1レース スタート展示12:30→発売12:35(8月15日のみスタート展示12:05→発売12:10)
      • 12レース(最終)締め切り18:40(8月15日のみ18:15)
    8月15日はお盆の精霊流しを行う関係で時間が早まる。
    ミニボートピア長崎時津は17時以後の発売は認められていないため、17時以後に行われる10-12レース(7月は9レースも)は前売り発売となっている。

    2012年度薄暮開催の概要

    期間 4月21日から9月末まで

    • 4・5月中の日程
      • 1レース スタート展示11:45
      • 12レース(最終)締め切り18:20
    • 6月からの日程
      • 1レース スタート展示12:30
      • 12レース(最終)締め切り18:55

    2013年1月以降の開催概要

    2013年は、1月9日から10月29日までの日程で薄暮レースを実施。うち5月1日から8月18日にかけては「夕焼けレース(サマータイム競走)」と銘打って、最終12競走を18時台後半に施行した。

    以下に、当該期間中の最終12競走本場締切予定時刻一覧を示す。

    期間 最終12競走本場締切予定時刻
    1月9 - 14日 17時00分
    1月18 - 21日 17時10分
    2月3日 - 4月29日 17時15分
    5月1 - 6日 18時35分
    5月8日 - 8月12日 18時40分
    8月15 - 18日 18時35分
    8月21 - 26日 16時50分
    10月9 - 29日 17時10分

    2018年9月以降の開催概要

    水面特性

    大村湾に面しており、競走水面は海水[1]で、水質は海水[1][2]である。干満差があり、干潮時は乗りやすいが、満潮時は水面にうねりが生じる事がある(ただしほとんど差は無い)。風は春夏秋は比較的穏やかな時が多いが、冬は追い風が吹くと荒れ水面になる。

    1952年に初開催された時のコースはとても広かったため、フライングや出遅れ、失格が多く、2日目からはレースコースを狭くして行われた。なお、現在でも初開催時の告知看板が場内に展示されている。

    昔からインコースが全国一と言われるほど強い。2008年3月より標準モーターから大型吸気サイレイサー仕様の減音モーターに変わり、減音導入当初のシリーズはあまりイン逃げが決まらず、同シリーズの最終日のイン逃げはわずか2本だった。しかし直ぐに対策が講じられ、ニップル径を4mmから8mmへ変更された。これによりモーターの回転の上がりが良くなり、出足性能が向上し、インの強さは標準モーター採用時と大差なかった。これらは2012年2月12日の週刊実話杯より、新モーターになった際、ニップル径は再び8mmから4mmに変更された。

    2012年からの持ちペラ制度廃止、さらに出力低減モーター導入後は、ダッシュが効きづらくなったこともあり、さらに「イン天国」が進んでいる。競艇場施行者側も「大村のインで勝負」と宣伝するなど、インコースに有力選手を配する本命番組を組む傾向が強い。そのため一年を通してインの勝率が60%を超えている[10]

    SG競走の変遷

    1954年昭和29年)4月に開催された全国モーターボート競走施行者協議会(全施協)の総会において、競艇発祥を記念し競艇記念日を定めその記念行事を行うことが提案された。これを受け翌年の1955年(昭和30年)5月の全施協臨時総会において、4月6日を競艇記念日として定め、その記念行事として同年8月20日 - 23日全日本選手権競走に続く特別競走「モーターボート記念競走」が初開催された[11]

    現行の競艇競走格付けが確立されて以降、大村でSG競走が開催された実績はなかったが、2010年(平成22年)6月22日~27日にかけて、第20回グランドチャンピオン決定戦競走[12]、翌2011年(平成23年)11月22日~27日にも第14回チャレンジカップ競走が開催され、平成に入って2年連続でSG競走が開催された。

    2015年5月に開催されたオールスター競走(笹川賞)では、SG競走では初となる薄暮競走[13]が行われた。基本発走時間は「第1競走スタート展示12:15→本場締切・発走12:40~第12競走スタート展示18:12(準決勝日18:10、決勝日18:03)→本場締切・発走18:40」(会場間場外・電話投票締切は全競走とも本場2分前)[14]に設定している。

    令和元年となる2019年8月、「ボートレースメモリアル」の名称で1955年(昭和30年)の初開催から数えて64年ぶりとなる第65回モーターボート記念競走が開催。初日は荒天の中、最終レースまで行われた。

    令和2年(2020年10月にはボートレースダービー(全日本選手権競走)、令和4年(2022年3月にはボートレースクラシック(鳳凰賞競走)と歴史の古いSG競走の初開催も決定している。

    SG開催実績

    年度 競走名 優勝者 登番 出身
    1955 第1回モーターボート記念競走 H 真島勝義
    R 豊島 勝
    38
    315
    長崎
    香川
    2010 第20回グランドチャンピオン決定戦競走 湯川浩司 4044 大阪
    2011 第14回チャレンジカップ競走 田村隆信 4028 徳島
    2015 第42回ボートレースオールスター(笹川賞競走) 山崎智也 3622 群馬支部
    2016 第19回チャレンジカップ 石野貴之 4168 大阪支部
    2019 第65回ボートレースメモリアル(モーターボート記念競走) 毒島誠 4238 群馬支部
    2020 第67回ボートレースダービー(全日本選手権) 深谷知博 4524 静岡支部

    プレミアムGI開催実績

    年度 競走名 優勝者 登番 出身
    2004 第18回JAL女子王座決定戦競走 日高逸子 3188 福岡
    2007 第21回新鋭王座決定戦競走 石野貴之 4168 大阪
    2007 第8回競艇名人戦競走 大嶋一也 3010 愛知
    2012 第1回賞金女王決定戦競走 三浦永理 4208 静岡
    2017 第6回クイーンズクライマックス(賞金女王決定戦競走) 遠藤エミ 4502 滋賀

    SG・プレミアムGI開催予定

    競艇とオートレースのコラボレーション

    飯塚オートレース場とのコラボレーションとして「レース市場」が2011年10月1日にオープンし、各マイルサービス会員向けの新特典として、ゲームによってゴールドもしくは市場マイルを貯め、それをアマゾンのギフト券や各レース場のマイルサービス、クーポン券(ロイヤル席無料等)と交換できるサービスを行なっていたが、2013年3月31日をもって終了した。

    長崎支部の主な選手

    交通アクセス

    場外発売

    本場すぐ横に外向前売発売所「ブルードラゴン」が設置されている。

    長崎県内では、本場から北へ2.6kmほどの国道34号沿いに前売り場外発売場として「前売り場外おおむら」がある。その他にボートレースチケットショップ(BTS)として、時津町五島市島原市松浦市佐々町波佐見町で場外発売を行っている。

    また鹿児島県内にはBTS金峰(南さつま市)、BTS天文館(鹿児島市)、BTSさつま川内(薩摩川内市)、BTSオラレ志布志(志布志市)、BTS加治木(姶良市)の計五か所がある。熊本県にはBTS長洲(長洲町)が、佐賀県にはBTS鹿島(鹿島市)、大分県にはBTS由布(由布市)にあり、計15か所の幅広い地域で発売されている。

    出来事

    • 令和2年7月豪雨災害に見舞われた2020年7月6日、大村市を含めた長崎県内に大雨特別警報が発表されたが、大村競艇場では観客を入れたままレースを続行し物議を醸した。競艇場の判断はレース中止をきっかけに観客が外に出て一斉に帰ることは危険であり、施設内にとどまってもらった方が安全と考えたものであった。観客約150人は午後8時45分まで行われたレースの間、連絡船や臨時バスを手配し随時送り出す対応を取り、被害を出すことなく開催を終えた。なお、翌日7月7日はレースを中止、7月8日は無観客の状態で開催した[16]

    脚注

    注釈

    出典

    1. ^ a b c d e f 蛭子1992、203頁。
    2. ^ a b c d 藤野2006、233頁。
    3. ^ 大村市モーターボート競走事業の設置等に関する条例
    4. ^ 津競艇の初開催 準備不足でゴタゴタ - 競艇沿革史(日本財団図書館)
    5. ^ 大村ボート売り上げ日本一 過去最高1591億円 「巣ごもり需要」影響 - 長崎新聞・2021年4月15日
    6. ^ 行ってきました - 須田鷹雄の日常・非日常 2009年10月6日
    7. ^ ナイター計画の中止及びスタンド棟の全面建て替え計画について、お知らせいたします。
    8. ^ ナイターボートに地元同意 長崎新聞 2016年12月6日
    9. ^ ボートレース大村 ナイターレースネーミングは、「発祥地ナイター」に決定しました。 - ボートレース大村公式ホームページ。2018年1月20日発信、同年2月13日閲覧。
    10. ^ ボートレースオフィシャルサイト大村ボートレース場データ
    11. ^ 第1回モーターボート記念競走(昭和30年8月)
    12. ^ 大村競艇でSG開催決定!2010年度全国発売競走日程発表 - 江戸川競艇ラリーズクラブ・2009年6月19日
    13. ^ 発表項目および会見内容(大村市2015年5月4日 5月20日閲覧)
    14. ^ SG笹川賞・オールスター進行表夕焼けレース「サマータイム競走」について
    15. ^ a b c d e f 交通アクセス”. ボートレース場情報. 大村競艇場. 2012年3月25日閲覧。
    16. ^ 特別警報後もレース続行 長崎・大村ボート 観客入れた状態で”. 長崎新聞 (2020年7月9日). 2020年7月20日閲覧。

    参考文献

    • 蛭子能収『競艇入門』ポケットブック社〈Pocket book 38〉、1992年。ISBN 978-4-341-14038-0 
    • 藤野悌一郎『よくわかる競艇のすべて 改訂新版』三恵書房、2006年。ISBN 4-7829-0353-7 
    • 交通アクセス”. ボートレース場情報. 大村競艇場. 2012年3月25日閲覧。

    関連人物

    現在はテレビ長崎アナウンサー。アナウンサーになる以前は地元のローカルタレントモデルをしており、2006年2007年度に「大村競艇クィーン」というキャンペーンガールを担当していた。

    外部リンク