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* [[GUNSLINGER GIRL]](絵コンテ)[[2003年]]
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* [[ごくせん]](絵コンテ)[[2004年]]
* [[ごくせん]](絵コンテ)[[2004年]]
* [[MONSTER]](絵コンテ)2004年
* [[MONSTER (漫画)|MONSTER]](絵コンテ)2004年
* [[天上天下]](絵コンテ)2004年
* [[天上天下]](絵コンテ)2004年
* [[魔法少女隊アルス]](脚本・絵コンテ)2004年
* [[魔法少女隊アルス]](脚本・絵コンテ)2004年

2021年5月20日 (木) 09:21時点における版

かたぶち すなお
片渕 須直
片渕 須直
生年月日 (1960-08-10) 1960年8月10日(64歳)
出生地 日本の旗 日本 大阪府枚方市
国籍 日本の旗 日本
職業 映画監督
アニメーション演出家
脚本家
ジャンル アニメーション映画
テレビアニメ
配偶者 浦谷千恵
事務所 クロブルエ
主な作品

テレビアニメ


アニメーション映画

受賞
日本アカデミー賞
最優秀アニメーション作品賞
2016年この世界の片隅に
ブルーリボン賞
監督賞
2016年『この世界の片隅に』
その他の賞

芸術選奨
映画部門文部科学大臣賞(2017年)
キネマ旬報ベスト・テン
監督賞(2017年)
読者選出日本映画監督賞(2017年)

高崎映画祭
ホリゾント賞(2017年)
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片渕 須直(かたぶち すなお、男性、1960年8月10日 - )は、日本アニメーション監督脚本家大阪府枚方市生まれ。株式会社コントレール取締役[1]

日本大学芸術学部映画学科卒業[2]。日本大学芸術学部映画学科特任教授、東京芸術大学大学院講師[3]

代表作は『アリーテ姫』、『マイマイ新子と千年の魔法』、『この世界の片隅に』など。

経歴

1960年、大阪府枚方市で出生。母方の祖父は枚方で映画館を営んでおり、子どもの頃からアニメ映画などをよく観ていたという[4][5][6]。2歳7か月で、東映動画の『わんぱく王子の大蛇退治』を観たことを覚えており、特に名アニメーターの大塚康生月岡貞夫が作画したクライマックスシーンが印象に残っていたが、月岡貞夫には大学で学び、業界では先輩に大塚康生がいて、「自分の人生は、線路が敷かれた一本の電車道なのか」と不思議な縁を感じたという[7][8]

千葉県立船橋高等学校在学時から視聴覚委員長として日夜8ミリカメラで撮影していた。高校3年の後半からアニメーションを作り出す。卒業後、日本大学芸術学部映画学科映像コースにて、アニメーションを専攻する。この時期『未来少年コナン・愛蔵版』を手にし絵コンテと宮﨑駿の存在を知る。アニメーションの授業は4年間に2コマ、2年で「アニメーションI」、3年で「アニメーションII」があるだけだったが担当講師が池田宏月岡貞夫だった。月岡からは1年間を費やして東映動画時代の話を聞き、アニメーションの作り方は日本アニメーションまでときどき出向いては絵コンテを売ってもらいそれで勉強していた[9]

1980年10月、池田ゼミで『新ルパン三世』最終回を題材とした授業がおこなわれており、その関連で開催された特別講義で宮﨑駿と初対面する。授業の中身は、「津和野は旅行案内の写真に紹介されたとおりの風景ではない。写真とは適宜フレームで切り取ったものだ」というような話だった。その後、ゼミの2、3年生だけでゼミ室に宮崎を招いて延長戦もおこなった。今度は「スター・ウォーズの主人公側の戦闘機が尖っているのは、フロイト的な理由があって……」という話だった。学生生活は安達瑶と映画を撮ったりしていた。在学中より片山雅博はらひろし。角銅博之飯田馬之介ふくやまけいこ山村浩二らと共にアニメーション自主制作サークル「グループえびせん」に参加。

1981年9月、池田から電話で宮﨑駿の新作のシナリオライターのテストの受けないかと誘われる。シナリオを書いたことがなかったが、脚本コースの学生4、5人に便乗して高円寺テレコム・アニメーションフィルムを訪れ、『名探偵ホームズ』の話を考えるという課題を受け、後日『青いルビー』として採用。採用には丹内司の推薦もあったという[10]。他にも翼手竜型飛行機のスケッチも描き、それがそのままイメージボード、ストーリーボードのスクラップブックに貼り込まれ、あとでアニメージュ文庫の『青い紅玉』の裏表紙に使われた。さらに2本目の『海底の財宝』の脚本も書く。3年の冬休みから演出助手・脚本としてテレコムに通うようになる[11]。『青い紅玉』の撮出しもおこなう。1982年の初夏には宮﨑たちと屋久島へ旅行に行く。「ソベリン金貨の行方」では原画も担当する[12]。1982年の中頃、『名探偵ホームズ』が消滅してしまったときはまだ大学4年生だったが、『ホームズ』の仕事がなくなってもそのままテレコムのスタジオ内に居続けていた[13]。学生だった間には東京アニメーション同好会(アニドウ)のイベントの手伝いもいろいろとやった。

テレコムによるアニメーション映画『リトル・ニモ』(NEMO)の制作過程では、高畑勲監督版の演出助手、近藤喜文友永和秀共同監督版の演出補佐、大塚康生監督版の共同監督(ストーリーとレイアウトを担当予定だった)を務める。

1983年4月に正社員になる。宮﨑に『風の谷のナウシカ』の脚本に誘われるもこれを断る[14]

1989年、『魔女の宅急便』では当初監督として準備班を指揮した後、宮崎の現場復帰に伴い演出補に退いた。虫プロダクションで劇場用アニメ映画『うしろの正面だあれ』の画面構成を務めた後、『魔女の宅急便』の参加スタッフで結成されたSTUDIO 4℃の設立に参画。『アリーテ姫』は「構想8年、製作3年」といわれており、『魔女の宅急便』直後から構想され始めていたことになる[11]

STUDIO 4℃で代表作『アリーテ姫』などを監督した後はマッドハウスに、さらにMAPPAに活動の拠点を移している[14]。両社の社長を務めた丸山正雄は、『うしろの正面だあれ』で片渕の才能を見出し、以後自社作品で起用していた[15]

1998年、『この星の上に』はザグレブ国際アニメーション映画祭に入選、1999年のアヌシー国際アニメーション映画祭で特別上映。2002年、『アリーテ姫』は東京国際アニメフェア長編部門優秀作品賞を受ける。

2007年11月、フランス・リール市で回顧展上映が行われ、『名探偵ホームズ』、『アリーテ姫』、『この星の上に』、『BLACK LAGOON』(双子編)、『エースコンバット04』(ゲーム中からサイドストーリー部分だけを抜粋して短編映画としたもの)、『魔女の宅急便』、および当時製作公表前の『マイマイ新子と千年の魔法』のメイキング映像が上映された[16]

2009年11月21日、映画『マイマイ新子と千年の魔法』を公開。オタワ国際アニメーション映画祭で長編部門入選、モントリオールのファンタジア映画祭で最優秀長編アニメーション賞、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞。

2016年11月12日、映画『この世界の片隅に』を公開。翌日13日の第1回ヒロシマ平和映画賞受賞を皮切りに、第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベストワン、第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞・大藤信郎賞第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞、第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞などを受賞した。片渕自身は、アニメーション映画の監督としては史上初となる第59回ブルーリボン賞監督賞および第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画監督賞や、第67回芸術選奨映画部門文部科学大臣賞などを受賞した[17]

2017年6月、日本アニメーション学会における貢献、研究会で得た知見の『この世界の片隅に』における実践、日本大学藝術学部や東京藝術大学大学院映像研究科などにおける後進の育成などの功績により、日本アニメーション学会賞2017特別賞を受賞する[18][19]

2017年7月、文化庁長官表彰(国際芸術部門)を受ける[20]

航空史の研究家として執筆も行っている。特に第二次世界大戦前の日本の航空機メーカー史、航空機用塗料について造詣が深い。航空ジャーナリスト協会会員。

ノルシュテイン大賞審査員、飛騨メルヘン・アニメ映像祭審査員、文化庁アニメーションブートキャンプ講師、あにめたまご(文化庁若手アニメーター育成プロジェクト)講師、毎日映画コンクール審査員を歴任[21]

2005年から日本大学芸術学部非常勤講師(2018年からは特任教授)、2013年からは東京藝術大学大学院でも非常勤講師を務める。2018年、母校である日本大学芸術学部の名声を高め、社会に貢献し、芸術を志す学生に夢を与える人物に贈賞する『日藝賞』を受賞する[3]

2019年9月、現在は正式に発表されていない「次回作」の製作母体となることを主目的として設立されたアニメーション制作会社・コントレールの取締役に就く[1][22](代表取締役はMAPPA代表取締役を兼任する大塚学)。

主な作品リスト

テレビアニメ

アニメ映画

OVA

ゲーム

実写映画

  • Our Next Work(監督)2007年
  • <片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事(出演)2019年
  • Starting Position(監督)2020年
  • 由宇子の天秤(プロデューサー)2021年公開予定
  • 映画「Ribbon」応援スペシャル映像「映画と生きる 映画に生きる」風篇/炎篇 /雨篇(出演)2021年

その他

  • モチモチの木監督)2001年
  • ソルト航海記(THE ACCOUNT OF A SORUTO VOYAGE(絵コンテ)2001年
  • ロックマンゼロ CM(監督)2002年
  • Panasonic 3CCD愛情サイズ CM「桜の入学編」(アニメーション)2004年
  • Panasonic 3CCD愛情サイズ CM「あれから半年編」(アニメーション)2004年
  • トヨタ自動車 ITS Ha:mo(ハーモ) コンセプト映像 『約束への道』 (監督)2012年
  • 花は咲くNHKの復興支援テーマソングPV、こうの史代キャラクターデザイン(監督)2013年
  • これから先、何度あなたと。(監督・絵コンテ)2015年[26][27]
  • わたしの名はオオタフクコ~小さな幸せを、地球の幸せに。~(監督・脚本)2018年 オタフクソースのウェブアニメが公開

著書・評論

脚注

  1. ^ a b ABOUT - 株式会社コントレール公式Webサイト
  2. ^ “(各駅停話)江古田駅 アニメ支える人材育てる”. 朝日新聞. (2016年6月16日). http://www.asahi.com/articles/ASJ5R3WJVJ5RUTIL01P.html 2016年11月29日閲覧。 
  3. ^ a b 日藝賞”. 日本大学芸術学部. 2018年4月29日閲覧。
  4. ^ 悲しみの中でつかまえていく人生の実り 『この世界の片隅に』片渕須直監督の情熱”. エンタメステーション (2016年11月16日). 2016年11月29日閲覧。
  5. ^ 戦争の怖さの中で、ごく普通の日常が輝きだす『この世界の片隅に』片渕監督インタビュー”. ウルトラ18 (2016年11月12日). 2016年11月29日閲覧。
  6. ^ “枚方 映画づくり原点 「この世界の片隅に」片渕監督語る”. 読売新聞. (2018年2月10日). オリジナルの2018年2月9日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20180210180332/http://www.yomiuri.co.jp/local/osaka/news/20180209-OYTNT50331.html 
  7. ^ アニメは今、何を描き得るのか? 片渕・神山・瀬下監督がシンポジウムで語ったこと”. KAI-YOU (2016年11月8日). 2016年11月29日閲覧。
  8. ^ 「劇場アニメ最前線」片渕須直、神山健治、瀬下寛之が今後の挑戦を明かす”. アニメ!アニメ! (2016年11月4日). 2016年11月29日閲覧。
  9. ^ 第6回 『漫画映画』の作り方・自習編 - β運動の岸辺で(WEBアニメスタイル)
  10. ^ 第8回 ポリィのたからもの - β運動の岸辺で(WEBアニメスタイル)
  11. ^ a b 第9回 四つの署名 - β運動の岸辺で(WEBアニメスタイル)
  12. ^ 第14回 ホームズ遺聞 - β運動の岸辺で(WEBアニメスタイル)
  13. ^ 第15回 宿命の仕事 - β運動の岸辺で(WEBアニメスタイル)
  14. ^ a b 第30回 ようやく人前に出せるところに - β運動の岸辺で(WEBアニメスタイル)
  15. ^ 吉田豪インタビュー 巨匠ハンター 9回戦 丸山正雄」『キャラクターランドSPECIAL ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』徳間書店〈HYPER MOOK〉、2017年2月5日、pp.93-97頁。ISBN 978-4-19-730144-7 
  16. ^ Sunao Katabuchi à Lille”. MANGA SANCTUARY (2007年11月6日). 2016年11月29日閲覧。
  17. ^ この世界の片隅に#受賞歴[出典無効]
  18. ^ 日本アニメーション学会主催 日本アニメーション学会賞 2017 選考結果・贈賞式 のお知らせ” (PDF). 日本アニメーション学会 (2017年6月23日). 2017年7月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年6月23日閲覧。
  19. ^ 「この世界の片隅に」片渕須直が特別賞に、日本アニメーション学会賞発表”. ナタリー (2017年6月23日). 2017年6月23日閲覧。
  20. ^ 文化庁長官表彰(国際芸術部門)名簿” (PDF). 文化庁. 2019年5月22日閲覧。
  21. ^ 2016年は審査員として毎日映画コンクールに携わったという片渕は…”. natalie.mu. natalie.mu (2017年2月15日). 2020年8月11日閲覧。
  22. ^ 片渕須直の長編に向けたアニメ制作会社が設立”. 映画ナタリー(株式会社ナターシャ). 2019年12月23日閲覧。
  23. ^ The Blinkins: The Bear and the Blizzard (1986)”. IMDb.com, Inc.. November 22, 2016閲覧。
  24. ^ 作品紹介 のたり松太郎”. 虫プロダクション. 2016年11月29日閲覧。
  25. ^ 『エースコンバット7』開発陣インタビュー完全版!「3つの軸を追求します」”. ファミ通.com (2015年12月17日). 2016年11月29日閲覧。
  26. ^ mishmash*第3弾ミュージックビデオは、クラウドファンディングで3,600万円集め話題の片渕須直監督によるアニメーション!”. UtaTen (2015年6月12日). 2016年11月29日閲覧。
  27. ^ mishmash*Aimee Isobe、片渕須直監督によるアニメMV公開”. M-ON!Press (2015年7月15日). 2016年11月29日閲覧。
  28. ^ 「この世界の片隅に」監督・片渕須直、480ページの自伝的エッセイ発売”. 映画ナタリー (2019年7月29日). 2019年9月12日閲覧。

外部リンク

プロフィール関連
作品関連