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ディズニーはマーベル・エンターテインメントを買収したが、[[2020年]]時点で[[スパイダーマン]]関連のみ権利を[[ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント]]([[ソニー]])が所有している。その上でディズニーとソニーが提携することにより、『[[シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ]]』でスパイダーマンがMCU入りを果たすことになった。その後も『[[スパイダーマン:ホームカミング]]』などのMCU作品が製作されていたが、[[2019年]]に入り『[[スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム]]』の公開後ソニーとディズニーの権利問題が浮上した<ref>{{Cite web|title=「スパイダーマン」、ディズニー映画から姿消してもパークでは健在か|url=https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-26/PWTMK96S972801|website=Bloomberg.com|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=悪いのはソニー?ディズニー?「スパイダーマン」続編ピンチでファンの声は|url=https://asagei.biz/excerpt/6569|website=Asagei Biz-アサ芸ビズ|accessdate=2020-04-16}}</ref>。 |
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当初の契約はソニーがスパイダーマンの映画の製作費を全て負担してディズニーに5%程度の利益を支払うというものであったが、ディズニーはディズニーとソニーが共に5割の利益を得るという契約を提案した。それにより両社に亀裂が入り、一時はスパイダーマンのMCU離脱の発表がなされる事態にまで陥ったが、「'''ウォルト・ディズニー側が25%映画へと出資し、同じく25%の利益を得る'''」という条件を両者が受け入れた結果、ディズニーとソニーは和解しスパイダーマンもMCUを離脱しない事となった<ref>{{Cite web|title=『スパイダーマン』MCU残留はトムホのおかげ!ディズニー&ソニーのトップに何度も“お願い”していた|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0111514|website=シネマトゥデイ|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=マーベル・スタジオファンに超朗報!「スパイダーマン」がMCUに復帰決定|url=https://qetic.jp/film/spiderman-mcu-190928/333168/|website=Qetic|date=2019-09-27|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref>。 |
当初の契約はソニーがスパイダーマンの映画の製作費を全て負担してディズニーに5%程度の利益を支払うというものであったが、ディズニーはディズニーとソニーが共に5割の利益を得るという契約を提案した。それにより両社に亀裂が入り、一時はスパイダーマンのMCU離脱の発表がなされる事態にまで陥ったが、「'''ウォルト・ディズニー側が25%映画へと出資し、同じく25%の利益を得る'''」という条件を両者が受け入れた結果、ディズニーとソニーは和解しスパイダーマンもMCUを離脱しない事となった<ref>{{Cite web|title=『スパイダーマン』MCU残留はトムホのおかげ!ディズニー&ソニーのトップに何度も“お願い”していた|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0111514|website=シネマトゥデイ|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=マーベル・スタジオファンに超朗報!「スパイダーマン」がMCUに復帰決定|url=https://qetic.jp/film/spiderman-mcu-190928/333168/|website=Qetic|date=2019-09-27|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref>。 |
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[[2016年]]には『[[ズートピア]]』や『[[ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー]]』と言ったヒット作品が連続<ref>{{Cite web|title=『ローグ・ワン』SWシリーズ歴代2位 世界興収10億ドル突破(ORICON NEWS) - グノシー|url=https://gunosy.com/articles/aLSoL|website=グノシー 雑談力がつくニュースアプリ|accessdate=2020-04-16}}</ref>し、ディズニーは世界累計興収76億ドルを記録した<ref>{{Cite web|title=米ディズニー、年間の世界興収 過去最高6096億円に|url=https://www.afpbb.com/articles/amp/3106715|website=www.afpbb.com|accessdate=2020-04-16}}</ref><ref>{{Cite web|title=ウォルト・ディズニー 2016年の年間興収が全世界で8000億円を突破 {{!}} アニメーションビジネス・ジャーナル|url=http://animationbusiness.info/archives/1830|website=animationbusiness.info|accessdate=2020-04-16}}</ref>。[[2018年]]には、その年の世界興収トップである『[[アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー]]』と『[[ブラックパンサー (映画)|ブラックパンサー]]』<ref>{{Cite web|title=映画の興収とオモチャ売上は比例しない? ─ マーベル『ブラックパンサー』米グッズ展開はMCU単作最大ラインナップに|url=https://theriver.jp/bp-toy-sales/|website=THE RIVER|date=2018-02-24|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref>、そして『[[インクレディブル・ファミリー]]』 の3作品が興行収入10億ドルを突破した。 反面『[[ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー]]』は高収益を得られなかった<ref>{{Cite web|title=ハン・ソロにフォースの加護なし? 北米興行収入激減|url=https://www.cnn.co.jp/showbiz/35120208.html|website=CNN.co.jp|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』が5000万ドルの大赤字か スター・ウォーズ特集|url=https://jp.ign.com/star-wars-stand-alone-han-solo/25519/news/5000?amp=1|website=jp.ign.com|accessdate=2020-04-16}}</ref>。 |
[[2016年]]には『[[ズートピア]]』や『[[ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー]]』と言ったヒット作品が連続<ref>{{Cite web|title=『ローグ・ワン』SWシリーズ歴代2位 世界興収10億ドル突破(ORICON NEWS) - グノシー|url=https://gunosy.com/articles/aLSoL|website=グノシー 雑談力がつくニュースアプリ|accessdate=2020-04-16}}</ref>し、ディズニーは世界累計興収76億ドルを記録した<ref>{{Cite web|title=米ディズニー、年間の世界興収 過去最高6096億円に|url=https://www.afpbb.com/articles/amp/3106715|website=www.afpbb.com|accessdate=2020-04-16}}</ref><ref>{{Cite web|title=ウォルト・ディズニー 2016年の年間興収が全世界で8000億円を突破 {{!}} アニメーションビジネス・ジャーナル|url=http://animationbusiness.info/archives/1830|website=animationbusiness.info|accessdate=2020-04-16}}</ref>。[[2018年]]には、その年の世界興収トップである『[[アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー]]』と『[[ブラックパンサー (映画)|ブラックパンサー]]』<ref>{{Cite web|title=映画の興収とオモチャ売上は比例しない? ─ マーベル『ブラックパンサー』米グッズ展開はMCU単作最大ラインナップに|url=https://theriver.jp/bp-toy-sales/|website=THE RIVER|date=2018-02-24|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref>、そして『[[インクレディブル・ファミリー]]』 の3作品が興行収入10億ドルを突破した。 反面『[[ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー]]』は高収益を得られなかった<ref>{{Cite web|title=ハン・ソロにフォースの加護なし? 北米興行収入激減|url=https://www.cnn.co.jp/showbiz/35120208.html|website=CNN.co.jp|accessdate=2020-04-16|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』が5000万ドルの大赤字か スター・ウォーズ特集|url=https://jp.ign.com/star-wars-stand-alone-han-solo/25519/news/5000?amp=1|website=jp.ign.com|accessdate=2020-04-16}}</ref>。 |
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2019年、ウォルト・ディズニー・スタジオは年内に公開した映画の総合興行収入が100億ドルに達した世界初の映画製作スタジオとなった<ref>{{Cite web|title=2019年は興行収入トップ10のうち8つをディズニー関連作品が支配 - GIGAZINE|url=https://gigazine.net/amp/20191224-disney-dominance-box-office-2019|website=gigazine.net|accessdate=2020-04-03}}</ref><ref name=":3">{{Cite web|title=「アナと雪の女王2」世界累計興収10億ドルを突破!ディズニー作品では今年6本目 : 映画ニュース|url=https://eiga.com/news/20191220/9/|website=映画.com|accessdate=2020-04-03|language=ja}}</ref>。また、単体の映画作品では、『[[ライオン・キング (2019年の映画)|ライオン・キング]]』、『[[キャプテン・マーベル (映画)|キャプテン・マーベル]]』、『[[トイ・ストーリー4]]』、『[[アラジン (2019年の映画)|アラジン]]』、『[[アナと雪の女王2]]』、『[[スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け]]』<ref>{{Cite web|title=『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が世界興行収入10億ドルを突破|url=https://hypebeast.com/jp/2020/1/star-wars-the-rise-of-skywalker-passes-1-billion-usd-mark?amp=1|website=hypebeast.com|accessdate=2020-04-16}}</ref>、及び[[ソニー・ピクチャーズ |
2019年、ウォルト・ディズニー・スタジオは年内に公開した映画の総合興行収入が100億ドルに達した世界初の映画製作スタジオとなった<ref>{{Cite web|title=2019年は興行収入トップ10のうち8つをディズニー関連作品が支配 - GIGAZINE|url=https://gigazine.net/amp/20191224-disney-dominance-box-office-2019|website=gigazine.net|accessdate=2020-04-03}}</ref><ref name=":3">{{Cite web|title=「アナと雪の女王2」世界累計興収10億ドルを突破!ディズニー作品では今年6本目 : 映画ニュース|url=https://eiga.com/news/20191220/9/|website=映画.com|accessdate=2020-04-03|language=ja}}</ref>。また、単体の映画作品では、『[[ライオン・キング (2019年の映画)|ライオン・キング]]』、『[[キャプテン・マーベル (映画)|キャプテン・マーベル]]』、『[[トイ・ストーリー4]]』、『[[アラジン (2019年の映画)|アラジン]]』、『[[アナと雪の女王2]]』、『[[スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け]]』<ref>{{Cite web|title=『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が世界興行収入10億ドルを突破|url=https://hypebeast.com/jp/2020/1/star-wars-the-rise-of-skywalker-passes-1-billion-usd-mark?amp=1|website=hypebeast.com|accessdate=2020-04-16}}</ref>、及び[[ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント|ソニー・ピクチャーズ]]([[ソニー]])の連携で製作された『[[スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム]]』の収益が10億ドルを超えた<ref name=":3" />。また、同年4月に公開された『[[アベンジャーズ/エンドゲーム]]』は、[[世界歴代興行収入上位の映画一覧|世界歴代興行収入]]で[[1997年]]の『[[タイタニック (1997年の映画)|タイタニック]]』と2009年の『[[アバター (映画)|アバター]]』を抜いて世界1位(日本国内での収益は60億円を超えた<ref>{{Cite web|title=『アベンジャーズ/エンドゲーム』驚異の興行収入60億円&動員411万人突破!|url=https://qetic.jp/music/avengers-endgame-190620/320366/|website=Qetic|date=2019-06-20|accessdate=2020-04-03|language=ja}}</ref>)となり、[[ギネス世界記録]]を更新した<ref>{{Cite web|title=アベンジャーズの最新作、世界興収1位に アバター抜く:朝日新聞デジタル|url=https://www.asahi.com/amp/articles/ASM7R6DLLM7RUCVL026.html|website=www.asahi.com|accessdate=2020-04-03}}</ref><ref>{{Cite web|title=『アベンジャーズ/エンドゲーム』が、全世界歴代興収1位!歴史的快挙を達成!|アベンジャーズ/エンドゲーム|マーベル公式|url=https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame/news/20190723_01.html|website=マーベル公式|accessdate=2020-04-03}}</ref><ref>{{Cite web|title=『アベンジャーズ/エンドゲーム』、世界興収1位に 『アバター』抜く|url=https://www.afpbb.com/articles/-/3236224|website=www.afpbb.com|accessdate=2020-04-03|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=『アベンジャーズ/エンドゲーム』が『アバター』を抜き、世界興行収入のギネス世界記録を更新|url=https://www.guinnessworldrecords.jp/amp/news/2019/7/avengers-endgame-overtakes-avatar-as-the-most-successful-movie-at-the-global-box-584354/|website=ギネス世界記録|date=2019-07-23|accessdate=2020-04-03|language=ja-JP}}</ref>。 |
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== 出典 == |
== 出典 == |
2021年8月17日 (火) 22:50時点における版
スタジオのメイン・ゲート | |
種類 | 事業部門 |
---|---|
略称 | WDS |
本社所在地 |
アメリカ合衆国 カリフォルニア州バーバンク市サウス・ブエナ・ビスタ・ストリート500 |
設立 | 1923年10月16日 |
事業内容 | 映画・音楽・演劇 |
代表者 |
アラン・バーグマン(会長) アラン・F・ホルン(チーフ・クリエイティブ・オフィサー) |
所有者 | ウォルト・ディズニー・カンパニー |
主要株主 | ウォルト・ディズニー・カンパニー |
主要部門 | ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ |
主要子会社 |
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ ディズニー・シアトリカル・グループ ピクサー・アニメーション・スタジオ マーベル・スタジオ ルーカスフィルム 20世紀スタジオ サーチライト・ピクチャーズ |
外部リンク |
www |
ウォルト・ディズニー・スタジオ (The Walt Disney Studios) は、映画の製作を取り扱う、ウォルト・ディズニー・カンパニーのスタジオ・コンテンツ部門である。カリフォルニア州バーバンクに本拠地を置く。1923年に設立され、「ビッグ5」と呼ばれるアメリカの主要映画スタジオの中でも4番目に古い。アメリカ映画協会の一員でもある[1]。ディズニー・メディア&エンターテイメント・ディストリビューションは、この部門が製作したコンテンツを劇場上映とストリーミングサービスの両方に向けて配給・販売している。
2000年代以降、ピクサー、マーベル・スタジオ、ルーカスフィルムといった著名な映画製作会社や、競合他社の21世紀フォックスを立て続けに買収し、「ディズニー」の領域が巨大化。2019年には、ディズニーのブランドで配給された映画の世界興行収入が、年間132億ドルにまで達した。
また、マーベル・スタジオ製作の「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」とルーカスフィルム製作の「スター・ウォーズ」シリーズは、それぞれ映画フランチャイズの歴代興行収入1位・2位を記録している(インフレーション調整後では、スター・ウォーズがMCUを上回る[2])。
歴史
ウォルト・ディズニーとロイ・O・ディズニーは創業以来、多くの傑作アニメーション映画を生み出してきた。世界初の長編アニメ、カラーアニメなど歴史に残る業績を残したが、ウォルトの死後(1966年)低迷[3]し、1990年代に再び黄金期を迎えた[3]。
復活の立役者は当時映画部門の責任者だったジェフリー・カッツェンバーグである。彼は伝統的なディズニー・アニメを再建する一方で、CGアニメ時代の到来を受けて、ピクサー社との提携を実現した。しかし1994年にカッツェンバーグはディズニーを辞職しドリームワークスの設立[4][5][6]に関わることになり、ピクサー[7]とも製作方針の食い違いなどから不仲になっていった(関係の悪化は当時のディズニーCEOであったマイケル・アイズナーが原因であるとの見方が強い)。
1996年に日本のスタジオジブリと戦略的提携を結び、『もののけ姫』以降の長編アニメーション映画作品への出資と、アジアを除く全世界での映画配給権、日本を含む全世界でのビデオソフト販売権をWDCとウォルト・ディズニー・ジャパン(WDJ)が有している[8]。海外配給はディズニーが行っているが、作品が再構成されるような編集は行われていない。日本においてはほとんどのジブリ作品をビデオソフト化した「ジブリがいっぱいCOLLECTION」シリーズを、1998年よりWDJが発売[8]しているが、1980年代以降のディズニースタジオ作品のビデオソフトで使われるDisney・シンデレラ城・ミッキーマウスのシンボルマークを用いたタイトル映像は挿入されず、ジブリが製作した短編タイトル映像が使われている。
ピクサーは、ディズニーとは『カーズ』を最後に契約を終了する予定[9][10]だったが、2005年にアイズナーがCEOを退任したことにより、関係を再び修復。そして2006年5月5日、ディズニーはピクサーをM&Aにより買収[11]し完全子会社とした。なお、Apple ComputerとピクサーのCEOだったスティーブ・ジョブズは、株式交換によってディズニーの個人筆頭株主(保有率約7%)になると共に役員に就任した。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006年)から新しいウォルト・ディズニー・ピクチャーズのロゴムービー(3DCG)を見ることができる。
2006年7月、ディズニー社は、実写映画製作本数を年間20本ペースから12 - 13本まで落とすと発表した。2009年にドリームワークスとの提携を発表し、2011年から同社制作の実写作品をタッチストーンが配給することになった。
2009年8月、40億ドル(当時3700億円)でマーベル・エンターテインメントを買収。マーベル・スタジオやマーベル・テレビジョン、マーベル・アニメーションが傘下[12][13][14]となった。2012年には、ルーカスフィルムを40億5000万ドル(約3200億円)で買収した[15]。
2019年3月20日、ディズニー社は、総額661億ドル(約8兆円)で21世紀フォックスの映画・テレビ部門の買収を完了したと正式に発表[16][17][18][19]。20世紀スタジオ、サーチライト・ピクチャーズ、フォックス2000ピクチャーズ、20世紀フォックス・アニメーションなどがウォルト・ディズニー・スタジオの子会社へと再編された[20][21]。元々ディズニー社と並んでビッグ6と呼ばれていたFOXグループの製作・配給事業が傘下に加わり、資本的に全く無関係な映画作品まで「ディズニー」の領域は及んでいくことになる。
2020年1月17日、ウォルト・ディズニー・スタジオは、買収し子会社とした20世紀フォックスとフォックス・サーチライト・ピクチャーズの社名から「フォックス」ブランドを改名すると発表した。2つの映画製作スタジオは、それぞれ20世紀スタジオとサーチライト・ピクチャーズに名前が変更された。しかし、それに伴い配給ブランドが無くなった訳ではなく両社の作品は引き続き自社での配給を行っている(日本ではどちらもウォルト・ディズニー・ジャパンによる配給に変更)[22][23][24][25]。
騒動
- スパイダーマンの権利関係
ディズニーはマーベル・エンターテインメントを買収したが、2020年時点でスパイダーマン関連のみ権利をソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(ソニー)が所有している。その上でディズニーとソニーが提携することにより、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でスパイダーマンがMCU入りを果たすことになった。その後も『スパイダーマン:ホームカミング』などのMCU作品が製作されていたが、2019年に入り『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の公開後ソニーとディズニーの権利問題が浮上した[26][27]。
当初の契約はソニーがスパイダーマンの映画の製作費を全て負担してディズニーに5%程度の利益を支払うというものであったが、ディズニーはディズニーとソニーが共に5割の利益を得るという契約を提案した。それにより両社に亀裂が入り、一時はスパイダーマンのMCU離脱の発表がなされる事態にまで陥ったが、「ウォルト・ディズニー側が25%映画へと出資し、同じく25%の利益を得る」という条件を両者が受け入れた結果、ディズニーとソニーは和解しスパイダーマンもMCUを離脱しない事となった[28][29]。
部門・子会社
主にアニメーション映画から実写映画まで幅広く制作している。
ウォルト・ディズニー・モーション・ピクチャーズ・グループ
- ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ (Walt Disney Pictures)
- ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ (Walt Disney Animation Studios)
- ディズニーネイチャー (Disneynature)
- ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャー・プロダクション (Walt Disney Studios Motion Production)
- ピクサー・アニメーション・スタジオ (Pixar Animation Studios) - 著作権表記は「Disney・PIXAR」。
- マーベル・スタジオ (Marvel Studios) - マーベル・コミックを原作とした映画・テレビ会社。
- マーベル・TV・スタジオ (Marvel TV Studios) - 2020年1月22日にマーベル・エンターテインメントが、自社のテレビ部門として再始動[30][31]した。
- マーベル・アニメーション (Marvel Animation)
- ルーカスフィルム (Lucasfilm) - ジョージ・ルーカスが設立した映画会社。
- ルーカスフィルム・アニメーション (Lucasfilm Animation)
- スカイウォーカー・サウンド (Skywalker Sound)
- インダストリアル・ライト&マジック (Industrial Light & Magic)
- 20世紀スタジオ (20th Century Studios)[32][33][34]
- 20デジタル・スタジオ (20th Digital Studio)
- 20世紀ファミリー (20th Century Family)
- フォックススタジオ・オーストラリア (Fox Studios Australia)[35]
- 20世紀アニメーション (20th Century Animation)
- サーチライト・ピクチャーズ (Searchlight Pictures)
- リージェンシー・エンタープライズ (Regency Enterprises)
- ニュー・リージェンシー・プロダクション (New Regency Productions)
- ミラビスタ映画 (Miravista Films)
- パタゴニック・フィルム・グループ (Patagonik Film Group)
ウォルト・ディズニー・スタジオ・オペレーションズ
- ウォルト・ディズニー・コア・スタジオ (Walt Disney Core Studios)
- ディズニー・プロスペクト・スタジオ (Disney's Prospect Studios)
- ディズニー・ゴールデン・オークランチ (Disney's Golden Oak Ranch)
ディズニー・シアトリカル・グループ
- ディズニー・シアトリカル・プロダクションズ (Disney Theatrical Productions)
- ウォルト・ディズニー・クリエイティブ・エンターテインメント (Walt Disney Creative Entertainment) - 親会社のウォルト・ディズニー・イマジニアリングと連携。
- ディズニー・ライブ・ファミリー・エンターテインメント (Disney Live Family Entertainment)
- ディズニー・オン・アイス (Disney on Ice)
- ディズニー・ライブ! (Disney Live!)
過去
- タッチストーン・ピクチャーズ (Touchstone Pictures)
- ウォルト・ディズニー・テレビジョン (Walt Disney Television) - ディズニー・メディア・ネットワークに移動。
- ハリウッド・ピクチャーズ (Hollywood Pictures)
- ミラマックス・フィルムズ (Miramax Films)
- ディメンション・フィルムズ (Dimension Films)
- ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメント (Walt Disney Studios Home Entertainment) - ホームビデオ。現在はディズニー・プラットフォーム・ディストリビューション傘下である。
- ディズニートゥーン・スタジオ (DisneyToon Studios)
- ブルースカイ・スタジオ (Blue Sky Studios)
- ザ・マペッツ・スタジオ (The Muppets Studio) - ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツへ移動。
- マンモス・レコード (Mammoth Record)
- リリック・ストリート・レコード (Lyric Street Records)
- サークル7・アニメーション (Circle 7 Animation)
- イメージムーバーズ (ImageMovers)
- イメージムーバーズ・デジタル (ImageMovers Digital)
- ディズニー・ミュージック・グループ (Disney Music Group) - ディズニー・プラットフォーム・ディストリビューションに移動。
- ウォルト・ディズニー・レコード (Walt Disney Records)
- ハリウッド・レコード (Hollywood Records)
- マーベル・ミュージック (Marvel Music)
- ディズニー・ミュージック・パブリッシング (Disney Music Publishing) - ディスニー社所有の音楽の権利所持。
- ハイペリオンブックス (Hyperion Books) - アシェットに売却。現・アシェットブックス
- フォックス2000ピクチャーズ (Fox 2000 Pictures)[36]
収益
1940年代から1960年代前半にかけて、『白雪姫』や『シンデレラ』、『ファンタジア』、『メリー・ポピンズ』などのヒットによりディズニーは繁栄を迎えていたが、1966年のウォルトの死後は長期低迷期に入り、長らくヒット作品が出なかった。低迷期は1990年代まで続いたが、『美女と野獣』の世界的ヒットによってそれを脱し(ディズニー・ルネサンス)、その後はピクサーの『トイ・ストーリー』や『カーズ』などのヒット作品が続出する事になった。2010年代に入り、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)が凄まじい成長を遂げている。
2014年には『アナと雪の女王』と『ベイマックス』がヒット[37]、続く2015年には『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、及び史上最速の最高収益となった『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が全世界で大ヒットした[38][39]。
2016年には『ズートピア』や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』と言ったヒット作品が連続[40]し、ディズニーは世界累計興収76億ドルを記録した[41][42]。2018年には、その年の世界興収トップである『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と『ブラックパンサー』[43]、そして『インクレディブル・ファミリー』 の3作品が興行収入10億ドルを突破した。 反面『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は高収益を得られなかった[44][45]。
2019年、ウォルト・ディズニー・スタジオは年内に公開した映画の総合興行収入が100億ドルに達した世界初の映画製作スタジオとなった[46][47]。また、単体の映画作品では、『ライオン・キング』、『キャプテン・マーベル』、『トイ・ストーリー4』、『アラジン』、『アナと雪の女王2』、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』[48]、及びソニー・ピクチャーズ(ソニー)の連携で製作された『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の収益が10億ドルを超えた[47]。また、同年4月に公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、世界歴代興行収入で1997年の『タイタニック』と2009年の『アバター』を抜いて世界1位(日本国内での収益は60億円を超えた[49])となり、ギネス世界記録を更新した[50][51][52][53]。
出典
- ^ Taniguchi, Munenori. “Netflixがアメリカ映画協会に加盟。6大メジャースタジオと比肩する映画制作スタジオに - Engadget Japanese”. Engadget JP. 2020年4月14日閲覧。
- ^ “Movie Franchises - Box Office History”. The Numbers. Nash Information Services, LLC. 2016年12月22日閲覧。
- ^ a b “かつての栄光から低迷、そして復活!ディズニー・アニメーションの伝統”. シネマトゥデイ. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “ディズニー泥沼退社から誕生!切れ味抜群ドリームワークスアニメ特集:今週のクローズアップ”. シネマトゥデイ. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “米ドリームワークス、ディズニーとの配給契約終了へ 情報筋”. www.afpbb.com. 2019年12月29日閲覧。
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- ^ “ドリームワークス、またもディズニーに嫌がらせ : 映画ニュース”. 映画.com. 2019年12月29日閲覧。
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- ^ “ディズニー、「トイ・ストーリー」続編をピクサー抜きで製作へ : 映画ニュース”. 映画.com. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “ディズニー、ピクサーを買収 : 映画ニュース”. 映画.com. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “ディズニー 米国最大のコミックス会社マーベル買収発表”. アニメ!アニメ!. 2019年11月16日閲覧。
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外部リンク
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