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沖浦監督の[[ルーツ]]は[[広島県|広島]]の[[鞆の浦]]にあり、本作製作の経緯は、自身のルーツである[[瀬戸内海]]を描きたいという思いがあるという<ref>[http://www.oricon.co.jp/entertainment/special/2012/momo0314/03.html ももへの手紙『キャスト&スタッフ8人に徹底取材 ... - ORICON STYLE]、[http://style.fm/as/13_special/mini_interview/momoe_1.shtml WEBアニメスタイル | 『ももへの手紙』沖浦啓之監督インタビュー第1回]、[https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1332407404 『ももへの手紙』の沖浦監督へインタビュー! - ニュース - アニメイトTV]</ref>。 |
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『汐島』は、[[大崎下島]](広島県[[呉市]]、2005年まで[[豊田郡]][[豊町]]・[[豊浜町 (広島県)|豊浜町]])をモデルにし、特に[[御手洗 (呉市)|御手洗]]地区が多く取り上げられている<ref>[http://tabetainjya.com/archives/location/post_2023/ 映画 ももへの手紙 聖地巡礼マップ!大崎下島など、モデルになった町を歩く] 広島ニュース 食べタインジャー</ref>。 |
『汐島』は、[[大崎下島]](広島県[[呉市]]、2005年まで[[豊田郡]][[豊町]]・[[豊浜町 (広島県)|豊浜町]])をモデルにし、特に[[御手洗 (呉市)|御手洗]]地区が多く取り上げられている<ref>[http://tabetainjya.com/archives/location/post_2023/ 映画 ももへの手紙 聖地巡礼マップ!大崎下島など、モデルになった町を歩く] 広島ニュース 食べタインジャー</ref>。 |
2021年8月27日 (金) 11:42時点における版
ももへの手紙 | |
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監督 | 沖浦啓之 |
脚本 | 沖浦啓之 |
原案 | 沖浦啓之 |
出演者 |
美山加恋 優香 西田敏行 |
音楽 | 窪田ミナ |
主題歌 | 原由子「ウルワシマホロバ〜美しき場所〜」 |
撮影 | 田中宏侍 |
編集 | 植松淳一 |
制作会社 | Production I.G |
製作会社 | 「ももへの手紙」製作委員会 |
配給 | 角川映画 |
公開 |
2012年4月7日(先行公開)[1] 2012年4月21日 |
上映時間 | 120分 [2] |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 4億7000万円[3] |
『ももへの手紙』(ももへのてがみ)は、沖浦啓之監督によるアニメーション映画である。2012年4月7日から、広島県・愛媛県の映画館で先行公開[1]され、4月21日より全国で公開された[4]。
概要
瀬戸内の小さな島の港町『汐島』を舞台に妖怪達との奇妙な交流を通して成長するハートフルファンタジーアニメ。監督は『人狼 JIN-ROH』の沖浦啓之。主演は『僕と彼女と彼女の生きる道』の美山加恋。
キャッチコピーは「気がつけば、私、ひとりじゃなかった。」。
沖浦監督のルーツは広島の鞆の浦にあり、本作製作の経緯は、自身のルーツである瀬戸内海を描きたいという思いがあるという[5]。
『汐島』は、大崎下島(広島県呉市、2005年まで豊田郡豊町・豊浜町)をモデルにし、特に御手洗地区が多く取り上げられている[6]。
2011年12月15日に文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の優秀賞を受賞[7]。2012年3月に開催された第16回ニューヨーク国際児童映画祭の長編大賞を受賞[8]。2013年3月、芸術選奨新人賞メディア芸術部門を受賞。
先行公開では2012年4月7、8日初日2日間で映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)初登場第22位、全国276スクリーンで全国公開された4月21、22日の初日2日間で興収7,751万600円、動員6万1,908人となり映画観客動員ランキングで第9位となった[9]。
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モデルになった大長の湾
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モデルになった御手洗の病院
ストーリー
父を事故で亡くしたももは母親のいく子と共に、いく子が嘗て住んでいた瀬戸内の港町『汐島』に移り住む。ももは生前の父と喧嘩して仲直りができないまま死に別れた。彼女に父が残したものは、「ももへ」とだけ書かれた、書きかけの手紙だった。最後に心ない言葉をぶつけてしまった事を悔やむももは、父が急死した現実を受け入れられず、島の生活にも慣れず、周りの人ともなかなか打ち解けられずにいた。そんなももの元に、イワ・カワ・マメという3匹の妖怪が現れ、半ば強引に家に居着いてしまう。食欲旺盛でなぜか家から出て行かない彼らに困惑するももだが、彼らには「見守り組」という大切な使命があった……
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登場人物
表記順・人物名・声優は公式サイトの「作品情報 - キャラクター&キャスト[10]」より。
- 宮浦もも(みやうら もも)
- 声 - 美山加恋
- 本作の主人公。小学6年生の女の子。父親の死により、母親と共に東京から瀬戸内の港町『汐島』へ越してくる。生前の父とは些細な喧嘩が元で「もう帰ってこなくていいよ」と吐き捨て、そのまま父が出張先で事故死。その後悔から父が急死したという現実を受け入れられず、周りの人ともなかなか打ち解けられずにいた。さまざまな要因が重なり、母親とも心のすれ違いから喧嘩してしまうが、イワたちとの出逢いによって少しずつ成長していく。空から降ってきた水滴(妖怪の移動体)に触れたことにより、妖怪の姿が見えるようになってしまう。11歳。
- 宮浦いく子(みやうら いくこ)
- 声 - 優香
- ももの母親。かつて幼少のころに住んでいた瀬戸内の港町『汐島』に娘のももと一緒に越してくる。喘息の持病を持っている。汐島には子供の頃、小児喘息の療養を目的に一年ほど在住していた。手に職を得ようと、高速船で今治のホームヘルパー2級講座へ通っている。夫の死後は寂しさ、重圧等、さまざまな要因が重なり、ももと心のすれ違いによって喧嘩をしてしまう。39歳。
- 宮浦カズオ(みやうら かずお)
- 声 - 荒川大三郎
- ももの父親で、海が大好きな海洋学者。優しい性格で家族思いだが、それ故に人の気持ちを考えすぎて巧く自分の想いを伝えられない不器用な性格。妻と初めてデートした先がウィーン少年合唱団コンサートの観賞だった。ももの発案によって親子3人で同じ楽団のコンサートを観賞しに行くことになっていたが、本人には内緒であった。しかし、当日に急遽仕事が入って行けなくなり、そのことをももに責められ、「もう帰ってこなくていいよ」というセリフを吐き捨てられる。その後、ももへとだけ書いた手紙を残して、仕事で乗った海洋調査船の事故により死亡してしまう。42歳没。
- 大おじ
- 声 - 坂口芳貞
- いく子の叔父。煙草はわかばを吸っている。78歳。
- 大おば
- 声 - 谷育子
- いく子の叔母。75歳。
- イワ
- 声 - 西田敏行
- 3匹の中で一番大きな妖怪。3匹の中ではリーダー格。強面だが根は優しい。能力は俊足。
- カワ
- 声 - 山寺宏一
- 3匹の中で一番頭の回転が速いが、努力と面倒なことが嫌い。チンピラ言葉を使う。能力は殺傷能力があるほど臭い放屁。
- マメ
- 声 - チョー
- 3匹の中で一番小柄な妖怪。天然ボケでマイペース。物覚えが悪く、字も書けない。特技は特にないが、仲間を集めることには長けている。
- 幸市(こういち)
- 声 - 小川剛生
- 島の郵便局員。調子は良いがおっちょこちょいで小心者。いく子の昔馴染みで、ほのかな恋心を抱いている。38歳。
- 陽太(ようた)
- 声 - 藤井皓太[2]
- 島の子供達のリーダー格の少年で海美の兄。小学6年生の12歳。
- 海美(うみ)
- 声 - 橋本佳月[2]
- 陽太の妹。周囲には本気にされないが、もも以外で唯一妖怪を見ることができる少女。5歳。
スタッフ
- 原案・監督・脚本・絵コンテ - 沖浦啓之
- 脚本協力 - 藤咲淳一、長谷川菜穂子
- キャラクターデザイン - 安藤雅司、沖浦啓之
- 演出 - 楠美直子
- 作画監督 - 安藤雅司
- 副作画監督 - 井上俊之
- 作画監督補佐 - 井上鋭、本間晃、本田雄
- 車両船舶設定 - 河口俊夫
- 美術設定 - 渡部隆、大野広司
- 美術監督 - 大野広司
- 色彩設計 - 水田信子
- CG監督 - 西川和宏
- 編集 - 植松淳一
- 音楽 - 窪田ミナ
- 音楽プロデューサー - 佐々木史朗
- 音響監督 - 若林和弘
- プロデューサー - 松下慶子、向井地基起、野口真梨子、岡田有正
- アニメーション制作 - プロダクション・アイジー
- 配給 - 角川映画
- 製作 - 「ももへの手紙」製作委員会(バンダイビジュアル、角川書店、プロダクション・アイジー、TBSテレビ、オー・エル・エム、ホリプロ、毎日放送、中部日本放送、Yahoo! JAPAN、ジェイアール東日本企画、東急レクリエーション、中国放送、毎日新聞社)
主題歌
- 原由子「ウルワシマホロバ〜美しき場所〜」
- 作詞・作曲:原由子 / 編曲:曽我淳一&原由子(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)[11]
手紙キャンペーン
当作は製作スタッフにスタジオジブリ映画などへの参加で活躍する実力派アニメーターが多く起用されたこともあってメディアからも注目作品の1つとして早くから取り上げられていた。テレビを中心に大々的な宣伝が行われ、制作サイドによる様々なキャンペーンも企画された。そのうちの1つに「手紙キャンペーン」が企画され、全国から“大切な人への手紙”が応募された。応募された手紙の授賞式は4月21日の全国公開時にメイン劇場となった「丸ノ内ルーブル」にて舞台挨拶の中で行われ、広島県在住の佐渡泰の作品が選ばれた。「手紙キャンペーン」はその後も続き、広島県在住の応募者を中心に優秀賞者が数人選ばれた。
ソフト化
2012年10月26日発売。Blu-rayとDVDでリリース。発売・販売元はバンダイビジュアル。
- ももへの手紙 Blu-ray初回限定版(2枚組)
- ディスク1:本編Blu-ray
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 音声特典
- オーディオコメンタリー(原案・脚本・キャラクターデザイン・絵コンテ・監督:沖浦啓之×キャラクターデザイン・作画監督:安藤雅司×作画:井上俊之×アニメ評論家:藤津亮太)
- 映像特典
- ディスク2:特典Blu-ray
- メイキング映像
- ももへの手紙スペシャル対談
- TVスポット集
- 広島県TV-CM
- グリコ カフェオーレTV-CM
- Blu-ray&DVD TV-CM
- Blu-ray&DVD プロモーションビデオ
- ノンテロップエンディング
- テストフィルム映像
- デジタルギャラリー(イメージボード / 三人娘巴制作一大記<完全版>)
- 封入特典
- ももへの手紙特製ブックレット(100P)
- 沖浦啓之描き下ろしアウターケース&インナージャケット仕様
- ディスク1:本編Blu-ray
- ももへの手紙 Blu-ray通常版(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編・広島県TV-CM
- 映像特典
- ももへの手紙 DVD(1枚組)
- 映像特典:Blu-ray通常版と同様
関連書籍
- ノベライズ
- ももへの手紙(沖浦啓之・原案、百瀬しのぶ・著、角川つばさ文庫刊)
- 2012年3月15日発売、ISBN 978-4-04-631226-6
- コミカライズ
- 2012年3月26日発売、ISBN 978-4-04-120190-9
- 2012年5月26日発売、ISBN 978-4-04-120259-3
- 絵本
- アニメ絵本 ももへの手紙(汐文社刊)
- 2012年4月1日発売、ISBN 978-4-81-138878-6
- ムック
- ももへの手紙 Art&Animation(ニュータイプ・編、「ももへの手紙」製作委員会・監修、角川書店刊)
- 2012年5月17日発売、ISBN 978-4-04-110170-4
受賞および映画祭等への出品
- イタリア第14回フューチャーフィルム映画祭・最高賞プラテナグランプリ[12]
- 第16回ニューヨーク国際児童映画祭・長編大賞[13]
- 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門・優秀賞
- 第16回ファンタジア国際映画祭・ベストアニメーション映画観客賞
- 第20回キンダー・フィルム・フェスティバル・最優秀作品賞(長編部門)、国際審査員特別賞
- 第36回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞
- 2012年度芸術選奨新人賞メディア芸術部門
- 第12回東京アニメアワード個人部門美術賞
- 第6回アジア太平洋映画賞最優秀アニメーション映画賞
- 正式出品
- 第36回トロント国際映画祭
- 第8回ドバイ国際映画祭
- 第27回ワルシャワ国際映画祭
- 第44回シッチェス・カタロニア国際映画祭
- 第16回釜山国際映画祭
- 第31回ハワイ国際映画祭
- 第86回アカデミー長編アニメ映画賞[14](最終選考エントリー、ノミネーションで落選)
脚注
- ^ a b “ももへの手紙 -上映劇場-”. 角川映画. 2012年4月12日閲覧。
- ^ a b c 藤津亮太; 志田英邦 (2012-04-07). 『ももへの手紙』パンフレット. 東急レクリエーション
- ^ 「キネマ旬報」2013年2月下旬決算特別号 210頁
- ^ “作品紹介 / ももへの手紙”. Production I.G. 2012年4月12日閲覧。
- ^ ももへの手紙『キャスト&スタッフ8人に徹底取材 ... - ORICON STYLE、WEBアニメスタイル | 『ももへの手紙』沖浦啓之監督インタビュー第1回、『ももへの手紙』の沖浦監督へインタビュー! - ニュース - アニメイトTV
- ^ 映画 ももへの手紙 聖地巡礼マップ!大崎下島など、モデルになった町を歩く 広島ニュース 食べタインジャー
- ^ 「ももへの手紙」文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞 - 映画ニュース2011年12月26日閲覧。
- ^ “アニメ:「ももへの手紙」NY国際児童映画祭で長編大賞”. 毎日jp. (2012年3月29日) 2012年4月12日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 仮面ライダー×スーパー戦隊奇跡の共演で初登場トップ!『コナン』は早くも動員100万人!シネマトゥデイ 2012年4月24日
- ^ “作品情報 - キャラクター&キャスト”. ももへの手紙公式サイト. 2011年12月26日閲覧。
- ^ 映画『ももへの手紙』完成披露試写会で語られた家族愛と手紙のエピソード週刊アスキー 2012年4月11日配信 2021年1月26日閲覧
- ^ イタリア第14回フューチャーフィルム映画祭 最高賞プラチナグランプリ受賞!公式サイト 2012年4月12日
- ^ 第16回ニューヨーク国際児童映画祭で長編大賞受賞!公式サイト 2012年3月27日
- ^ 米国アカデミー長編アニメ部門 エントリーに日本から「風立ちぬ」「ももへの手紙」「まどかマギカ」 - アニメ!アニメ!(2013年11月6日)