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「江ノ島電鉄線」の版間の差分

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'''江ノ島電鉄線'''(えのしまでんてつせん)は、[[神奈川県]][[藤沢市]]の[[藤沢駅]]から[[江ノ島駅]]を経て[[鎌倉市]]の[[鎌倉駅]]に至る、[[江ノ島電鉄]]の[[鉄道路線]]。[[1902年]]に藤沢 - 片瀬(現・江ノ島)間が開通し、[[1910年]]に小町(現在のJR鎌倉駅東口若宮大路道路上にあった)までの全線が開通した。「'''江ノ電'''」として広く親しまれている。[[駅ナンバリング]]で使われる路線記号は'''EN'''。
'''江ノ島電鉄線'''(えのしまでんてつせん)は、[[神奈川県]][[藤沢市]]南藤沢の[[藤沢駅]]から同市[[片瀬海岸]]一丁目の[[江ノ島駅]]を経て[[鎌倉市]][[御成町 (鎌倉市)|御成町]]の[[鎌倉駅]]に至る、[[江ノ島電鉄]]の[[鉄道路線]]。[[1902年]]に藤沢 - 片瀬(現・江ノ島)間が開通し、[[1910年]]に小町(現在のJR鎌倉駅東口若宮大路道路上にあった)までの全線が開通した。「'''江ノ電'''」として広く親しまれている。[[駅ナンバリング]]で使われる路線記号は'''EN'''。


全区間にて、[[PASMO]]・[[Suica]]などの交通系ICカード乗車券が利用可能である。ただしPASMO・Suica以外の交通系ICカードは改札機でしか利用できない。なお、履歴印字などは駅員のいる窓口でのみおこなうことができる。<!-- 2、3例で充分。キリがないので追加しない(特に使用不可のカード) -->
全区間にて、[[PASMO]]・[[Suica]]などの交通系ICカード乗車券が利用可能である。ただしPASMO・Suica以外の交通系ICカードは改札機でしか利用できない。なお、履歴印字などは駅員のいる窓口でのみおこなうことができる。<!-- 2、3例で充分。キリがないので追加しない(特に使用不可のカード) -->
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創業期より電力事業を営み、[[電力会社]](横浜電気→[[東京電燈]])に買収された。その名残として、現在も一部区間において[[東京電力パワーグリッド]]の電力柱を架線柱と共有している。「[[江ノ島電鉄#歴史]]」の項目も参照<ref>『江ノ電懐かしの車両名鑑』平成14年11月 湘南倶楽部編</ref>。
創業期より電力事業を営み、[[電力会社]](横浜電気→[[東京電燈]])に買収された。その名残として、現在も一部区間において[[東京電力パワーグリッド]]の電力柱を架線柱と共有している。「[[江ノ島電鉄#歴史]]」の項目も参照<ref>『江ノ電懐かしの車両名鑑』平成14年11月 湘南倶楽部編</ref>。


戦後、[[1964年東京オリンピック|1964年東京五輪]]の開催に伴って沿線の道路開発が進み、[[モータリゼーション]]によるバス事業の躍進などの影響で乗客数が相対的に落ち込み、一時は廃止の危機に陥った。しかし、付近の道路が渋滞して電車の定時性が見直されたことや、沿線の宅地開発や都市開発のより利用者が増加し、藤沢駅高架化を代表とする鉄道近代化へと方針転換する。その後、[[テレビドラマ]]など鎌倉・湘南ブームで江ノ電の人気となったこともあって、観光鉄道として知名度の高い鉄道となっていった<ref name="graph100">『グラフ江ノ電の100年』平成14年12月 江ノ島電鉄株式会社</ref>。
戦後、東京五輪の開催に伴って沿線の道路開発が進み、[[モータリゼーション]]によるバス事業の躍進などの影響で乗客数が相対的に落ち込み、一時は廃止の危機に陥った。しかし、付近の道路が渋滞して電車の定時性が見直されたことや、沿線の宅地開発や都市開発のより利用者が増加し、藤沢駅高架化を代表とする鉄道近代化へと方針転換する。その後、[[テレビドラマ]]など鎌倉・湘南ブームで江ノ電の人気となったこともあって、観光鉄道として知名度の高い鉄道となっていった<ref name="graph100">『グラフ江ノ電の100年』平成14年12月 江ノ島電鉄株式会社</ref>。


全線[[単線]]で、腰越 - 江ノ島間に県道上を、[[七里ヶ浜駅|七里ヶ浜]]付近や[[稲村ヶ崎駅|稲村ヶ崎]]付近に市道の端を走る併用軌道区間がある<ref name="heiyou" />。[[車両基地|検修工場]]は[[極楽寺駅]]近くに極楽寺[[検車区]]がある。この他、[[夜間滞泊|夜間停泊]]などで使われる[[留置線|電留線]]が江ノ島駅構内に3線ある。
全線[[単線]]で、腰越 - 江ノ島間に県道上を、[[七里ヶ浜駅|七里ヶ浜]]付近や[[稲村ヶ崎駅|稲村ヶ崎]]付近に市道の端を走る併用軌道区間がある<ref name="heiyou" />。[[車両基地|検修工場]]は[[極楽寺駅]]近くに極楽寺[[検車区]]がある。この他、[[夜間滞泊|夜間停泊]]などで使われる[[留置線|電留線]]が江ノ島駅構内に3線ある。

2023年4月14日 (金) 14:55時点における版

江ノ島電鉄線
シンボルマーク
江ノ島電鉄2000形電車 (七里ヶ浜 - 稲村ヶ崎間 2020年12月31日)
江ノ島電鉄2000形電車
(七里ヶ浜 - 稲村ヶ崎間 2020年12月31日)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 神奈川県藤沢市鎌倉市
起点 藤沢駅
終点 鎌倉駅
駅数 15駅
路線記号 EN
開業 1902年9月1日
所有者 江ノ島電鉄
運営者 江ノ島電鉄
使用車両 江ノ島電鉄#車両を参照
路線諸元
路線距離 10.0 km[1]
軌間 1,067 mm[1]
線路数 単線[1]
電化方式 直流600 V[1]
架空電車線方式
最小曲線半径 28 m[2]
閉塞方式 自動閉そく式(特殊) ARC[1](代用閉そく方式は指導通信式、閉そく準用法は採用せず)
保安装置 江ノ電形点制御車上速度比較照査式eATS[1]
最高速度 45 km/h[1]
路線図
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
KRZo BHFq STRq
JR東東海道本線
ABZl+l KBHFeq
藤沢駅 ↑↓小田急江ノ島線
STR hKBHFa
0.0 EN01 藤沢駅
LSTR hSTRe
HST
0.6 EN02 石上駅
eHST
? 川袋駅
HST
1.2 EN03 柳小路駅
eHST
? 藤ヶ谷駅
BHF
1.9 EN04 鵠沼駅
eHST
? 新屋敷駅
hKRZWae
境川
LSTR HST
2.7 EN05 湘南海岸公園駅
KBHFe STR
↑小田急:江ノ島線 片瀬江ノ島駅
STR KBHFaq
湘南江の島駅 湘南モノレール
eHST
? 浜須賀駅
eHST
? 山本橋駅
BHF
3.3 EN06 江ノ島駅
KDSTaq ABZgr
留置線
uSTR
併用軌道区間
hKRZWae
神戸川
eHST
? 龍ノ口駅
eHST
? 中原駅
eHST
? 土橋駅
eHST
? 神戸橋駅
HST
3.9 EN07 腰越駅
eHST
? 満福寺前駅
eHST
? 腰越浜上駅
eHST
? 袂ヶ浦駅
HST
4.7 EN08 鎌倉高校前駅
eHST
? 谷沢駅
DST
5.1 峰ヶ原信号場
HST
5.6 EN09 七里ヶ浜駅
eHST
? 行合橋駅
eHST
? キャンプカー前臨時停留所
eHST
? 追揚駅
eHST
? 姥ヶ谷駅
eHST
? 音無橋駅
BHF
6.8 EN10 稲村ヶ崎駅
ABZgl KDSTeq
極楽寺検車区
eHST
7.5 砂子坂駅
HST
7.6 EN11 極楽寺駅
TUNNEL1
極楽寺トンネル
eHST
? 権五郎社前駅
BHF
8.3 EN12 長谷駅
HST
8.9 EN13 由比ヶ浜駅
eHST
? 原の台駅
HST
9.2 EN14 和田塚駅
eHST
? 学校裏駅
eHST
? 琵琶小路駅
eHST
? 大町駅
eHST
? 蔵屋敷駅
xABZgl KBHFeq
10.0 EN15 鎌倉駅
uxmKRZu BHFq
JR東横須賀線
uexKBHFe
10.9 (旧)鎌倉駅 -1949年 旧・小町駅

江ノ島電鉄線(えのしまでんてつせん)は、神奈川県藤沢市南藤沢の藤沢駅から同市片瀬海岸一丁目の江ノ島駅を経て鎌倉市御成町鎌倉駅に至る、江ノ島電鉄鉄道路線1902年に藤沢 - 片瀬(現・江ノ島)間が開通し、1910年に小町(現在のJR鎌倉駅東口若宮大路道路上にあった)までの全線が開通した。「江ノ電」として広く親しまれている。駅ナンバリングで使われる路線記号はEN

全区間にて、PASMOSuicaなどの交通系ICカード乗車券が利用可能である。ただしPASMO・Suica以外の交通系ICカードは改札機でしか利用できない。なお、履歴印字などは駅員のいる窓口でのみおこなうことができる。

概要

全長25メートルほどの2両1組の連接車を用い、これを単行(ソロ)または2組連結させた重連で運転されている。途中の腰越 - 江ノ島間は併用軌道となっており道路上を走行しているが、当路線は全区間が鉄道事業法に基づく鉄道路線である[3][4]。しかし建設の経緯や車両の大きさなどから広義での路面電車LRTに分類されることもある。「日本の路面電車一覧」の項目も参照。

創業期より電力事業を営み、電力会社(横浜電気→東京電燈)に買収された。その名残として、現在も一部区間において東京電力パワーグリッドの電力柱を架線柱と共有している。「江ノ島電鉄#歴史」の項目も参照[5]

戦後、東京五輪の開催に伴って沿線の道路開発が進み、モータリゼーションによるバス事業の躍進などの影響で乗客数が相対的に落ち込み、一時は廃止の危機に陥った。しかし、付近の道路が渋滞して電車の定時性が見直されたことや、沿線の宅地開発や都市開発のより利用者が増加し、藤沢駅高架化を代表とする鉄道近代化へと方針転換する。その後、テレビドラマなど鎌倉・湘南ブームで江ノ電の人気となったこともあって、観光鉄道として知名度の高い鉄道となっていった[6]

全線単線で、腰越 - 江ノ島間に県道上を、七里ヶ浜付近や稲村ヶ崎付近に市道の端を走る併用軌道区間がある[4]検修工場極楽寺駅近くに極楽寺検車区がある。この他、夜間停泊などで使われる電留線が江ノ島駅構内に3線ある。

交換可能駅や信号場に設置されているポイントは、ほとんどが発条転てつ器となっている。正式な踏切は警報機と遮断機が付いている第一種踏切道(50箇所)しか存在しないが、踏切以外の箇所を事実上の通路として横断に利用しているケースがあり(非公認ながら踏み板を設置している箇所もある)、しばしば安全上の問題として取り上げられる[7]

和田塚由比ヶ浜極楽寺鎌倉高校前湘南海岸公園鵠沼柳小路石上の8駅が終日無人駅となっており、切符は乗務員が回収するか、備え付けの集札箱に入れるようになっている。繁忙期には旅客が集中する無人駅にも駅員や警備員が配置される。自動改札機鎌倉長谷、江ノ島、鵠沼(一部)、藤沢の5駅に設置されており、その他の駅のすべての出入口には交通系ICカード簡易改札機が完備されている。

高架駅の藤沢駅、半地下構造の鵠沼駅を除き、各駅のホームと駅舎間には跨線橋の類は一切無く、構内踏切(渡線路)しかない。トイレは柳小路・石上を除く全駅に設置されている(身障者用は鎌倉・長谷・江ノ島・藤沢に設置)。4両編成の場合、腰越駅では、ホームが短いため鎌倉寄り1両のドアが締切(ドアカット)となる。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):10.0 km [1]
  • 軌間:1,067 mm [1]
  • 駅数:15駅(起終点駅含む。その他信号場1)[1]
  • 複線区間:なし(全線単線[1]
  • 電化区間:全線(直流600 V)[1]
  • 閉そく方式:自動閉そく式(特殊) ARC[1](代用閉そく方式は指導通信式、閉そく準用法は無し)
  • 交換可能駅・信号場:5(長谷・稲村ヶ崎・峰ヶ原(信)・江ノ島・鵠沼)
  • 保安設備:江ノ電形点制御車上速度比較照査式eATS(イーツ) [1]
  • 最高速度:45 km/h [1]
  • 2019年度輸送人員実績:18,714千人[1](他のデータは利用状況参照)

路線名について

本路線は「江ノ島電鉄線」である[1][8]1998年江ノ電バスの移管前)に発行された地図帳では電鉄線の路線名称が記載されている[9]が、少なくとも2023年時点においてこの呼称は旅客案内上用いられていない。

歴史

  • 1902年(明治35年)9月1日 江之島電氣鐵道により、藤沢 - 片瀬(現・江ノ島)間開業(開業時は軌道条例に基づく軌道)。停留所は藤沢・石上・川袋・藤ヶ谷・鵠沼・新屋敷・西方・浜須賀・山本橋・片瀬。使用車両4両。開業当日鵠沼で脱線事故を起こす。
  • 1903年(明治36年)
    • 6月20日 片瀬 - 行合橋(現・七里ヶ浜)間開業。追加停留所は龍ノ口・中原・土橋・神戸橋・谷戸・満福寺前・腰越・袂ヶ浦・日坂・谷沢・七里ヶ浜・峰ヶ原・田辺・行合橋。
    • 7月17日 行合橋 - 追揚(現在廃止)間開業。追加停留所は追揚。
  • 1904年(明治37年)4月1日 追揚 - 極楽寺間開業。追加停留所は姥ヶ谷・音無橋・稲村ヶ崎・砂子坂・極楽寺。
  • 1907年(明治40年)
    • 2月 極楽寺トンネル竣工
    • 8月16日 極楽寺 - 大町(現在廃止)間開業。追加停留所は権五郎社前・長谷・由井ヶ浜・海岸院通・原の台・学校裏・大町。
  • 1910年(明治43年)11月4日 大町 - 小町(現在廃止)間開業。全線開通。追加停留所は和田塚(原の台 - 学校裏間)・蔵屋敷・小町。
  • 1911年(明治44年)10月3日 横浜電気に買収され、同社の江之島電気鉄道部の運営となる。
  • 1912年(明治45年)6月 極楽寺車庫を新設
  • 1915年(大正4年)10月18日 谷沢停留所廃止。琵琶小路(学校裏 - 大町間)停留所新設。田辺を行合に、行合橋を大境に、海岸院通を海岸通りに、小町を鎌倉に改称。
  • 1918年(大正7年)6月24日 中原・神戸橋・満福寺前停留所廃止。腰越を腰越浜上に、袂ヶ浦を恵風園前に改称。
  • 1920年(大正9年)4月 高砂(現・石上。石上 - 川袋間)・柳小路(川袋 - 藤ヶ谷間)停留所新設
  • 1921年(大正10年)5月1日 横浜電気が東京電燈に買収され、当線の運営も引き継ぐ。
  • 1928年(昭和3年)7月1日 江ノ島電気鉄道(現・法人)が東京電燈の路線を譲り受け、同社の路線となる。
  • 1929年(昭和4年) 片瀬を江ノ島に、土橋を腰越に、腰越浜上を小動に改称。
  • 1931年(昭和6年)8月 納涼電車運転開始
  • 1935年(昭和10年) 大境 - 追揚間にキャンプカー前臨時停留所を開設。
  • 1944年(昭和19年)
    • 2月29日 新屋敷・浜須賀停留所を廃止。
    • 6月30日 石上・高砂・柳小路の各停留所およびキャンプカー前臨時停留所を廃止。
    • 11月18日 藤ヶ谷・山本橋・龍ノ口・腰越・小動・恵風園前・行合・大境・追揚・姥ヶ谷・砂子坂・権五郎社前・海岸通り・原の台・学校裏・大町・蔵屋敷の各停留所を廃止。七里ヶ浜を現在地に移設。停留所数が34から17と半減する。
  • 1945年(昭和20年)
    • 4月28日 峰ヶ原・音無橋・由井ヶ浜・琵琶小路の各停留所を廃止。停留所数が13と最少となる。
    • 11月27日 地方鉄道法に基づく鉄道に変更。
  • 1948年(昭和23年)7月15日 谷戸駅を腰越駅に改称。
  • 1949年(昭和24年)
    • 3月1日 鎌倉(旧・小町)駅を国鉄(当時)鎌倉駅構内に移転し、鎌倉駅への乗り入れを開始。
    • 8月1日 江ノ島鎌倉観光に社名変更。
  • 1950年(昭和25年)
    • 7月1日 運行時刻変更(13分間隔運行)[6]
    • 7月15日 川袋駅を廃止し、旧・高砂を石上駅と改称して復活、旧・柳小路を柳小路駅として復活、旧・海岸通りを由比ヶ浜駅と改称して復活。
  • 1952年(昭和27年)4月15日 運行時刻変更(12分間隔運行)[6]
  • 1953年(昭和28年)8月20日 日坂駅を鎌倉高校前駅と改称、旧・峰ヶ原を信号場とする。
  • 1955年(昭和30年)7月30日 ホーム嵩上完了。ステップ廃止。
  • 1958年(昭和33年)12月1日 西方駅を湘南海岸公園駅と改称。
  • 1969年(昭和44年)11月25日 柳小路駅 - 鵠沼駅間で上り電車と下り電車が正面衝突。数人が負傷[10]
  • 1971年(昭和46年)6月21日 従来行っていた続行運転を廃止し、4両編成での運転を開始。
  • 1974年(昭和49年)6月7日 藤沢 - 石上間高架線化。藤沢駅が江ノ電百貨店(現小田急百貨店藤沢店)2階に移転。
  • 1979年(昭和54年)6月6日 藤沢駅で、電車が停止できず車止めを破る事故が発生。乗客24人が負傷[11]
  • 1981年(昭和56年)9月1日 江ノ島電鉄に社名変更。
  • 1982年(昭和57年)4月23日 境川橋梁掛け替え工事に伴い、鵠沼駅を旧・藤ヶ谷の位置に臨時移設。
  • 1984年(昭和59年)5月23日 境川橋梁掛け替え工事完了。
  • 1985年(昭和60年)5月25日 鵠沼駅改良工事完了。同駅を元の位置に戻す。
  • 1997年(平成9年)10月14日 鎌倉高校前駅が「関東の駅百選」に選定される。
  • 1999年(平成11年)10月14日 極楽寺駅が「関東の駅百選」に選定される。
  • 2007年(平成19年)3月18日 PASMO導入。同時にSuicaも利用可能に。
  • 2011年(平成23年)6月9日 全駅に駅ナンバリング導入[12]
  • 2013年(平成25年)3月23日 交通系ICカード全国相互利用サービス開始により、KitacamanacaTOICAICOCAPiTaPanimocaはやかけんSUGOCAが利用可能になる。
  • 2014年(平成26年) 「江ノ島電鉄」は「明治期の日本における鉄道黎明期の雰囲気を今に伝え、地元密着型の軌道として湘南の風景の一部となっている貴重な土木遺産」として、土木学会選奨土木遺産に選ばれる[13]

運行形態

藤沢駅の0kmポスト(2009年4月2日撮影)

起点は藤沢駅である。したがって藤沢方面行きが上り列車(列車番号が偶数)、鎌倉方面行きが下り列車(列車番号が奇数)となる。

日中は、全線6編成で運行され、平日は7時頃から18時頃までのすべての列車が4両編成、それ以外の時間帯は一部の列車が2両編成で運転される。土休日は9時頃から19時頃まですべて4両編成が組まれる。ゴールデンウィークなどは7編成で運行され、鎌倉駅副本線を使用した「段落し」と称される交互発着で運用される。

全区間通しの列車のほか、朝と夜の一部は検車区のある極楽寺駅終着や稲村ヶ崎駅始発、電留線のある江ノ島駅を始発・終着とする区間列車がある。

2023年3月以前

ダイヤは全日共通で、早朝・深夜を除き12分間隔で運行され、すべての交換可能駅・信号場で列車交換が行われる「ネットダイヤ」を形成し、これ以上の増発が困難な状況だった。所要時間は藤沢 - 江ノ島間10分、江ノ島 - 鎌倉間23分、藤沢 - 鎌倉間34分。停車時間を含まない全線の運転時間は27分30秒。両端駅では乗務員交換後、直ちに出発していた[要出典]

早朝に極楽寺(6時9分発)→稲村ヶ崎(6時11分着)の定期回送列車(第51B列車)が設定されていた。本線上を走る唯一の定期回送列車である。なお、この第51B列車は稲村ヶ崎到着後すぐに、折り返し第51列車鎌倉行きとして営業運転された。[要出典]

2023年3月ダイヤ改正後

2023年3月18日のダイヤ改正では、定時運行の確保や利用状況の変化を見据え、1952年以来継続していた12分間隔での運行が14分間隔に見直された[14]。これに伴い、全線の所要時間も見直され、それまでの全線34分運転が37分運転となった[15]。具体的には江ノ島駅で時間調整を行い、また両終端駅の折り返し時間を5分設けた[要出典]

利用状況

輸送実績

江ノ島電鉄線の輸送実績を下表に記す。

表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を薄赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を薄青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を薄緑色で表記している。

年度別輸送実績
年度 輸送実績(乗車人員) 万人/年度 輸送密度
人/1日
特記事項
通勤定期 通学定期 定期外 合計
1975年(昭和50年) 379.6 320.2 650.5 1350.3 13,064  
1976年(昭和51年) 374.5 302.8 708.0 1385.3 13,487  
1977年(昭和52年) 380.7 300.1 791.0 1471.9 14,473  
1978年(昭和53年) 365.7 323.1 798.1 1487.0 14,987  
1979年(昭和54年) 356.5 330.5 800.9 1487.9 15,185 1000形電車新造・運行開始
1980年(昭和55年) 352.5 346.8 826.4 1525.8 15,739  
1981年(昭和56年) 350.3 364.7 805.6 1520.8 16,000  
1982年(昭和57年) 332.3 359.0 817.3 1508.5 16,487  
1983年(昭和58年) 320.4 343.9 774.3 1438.6 15,874  
1984年(昭和59年) 321.6 341.3 790.7 1453.7 16,229  
1985年(昭和60年) 322.7 351.0 802.2 1475.9 16,379  
1986年(昭和61年) 333.6 349.4 827.5 1510.5 16,624  
1987年(昭和62年) 338.8 346.9 837.3 1523.0 16,678  
1988年(昭和63年) 346.7 347.3 851.7 1545.7 16,932  
1989年(平成元年) 348.5 344.5 845.6 1538.6 16,354  
1990年(平成2年) 362.0 343.2 902.3 1607.5 17,066  
1991年(平成3年) 373.3 335.2 926.6 1635.1 17,023  
1992年(平成4年) 368.3 312.5 906.0 1586.8 16,348  
1993年(平成5年) 359.7 277.7 888.4 1525.8 16,065  
1994年(平成6年) 365.0 294.7 908.5 1568.2 15,549  
1995年(平成7年) 358.3 274.0 884.6 1516.9 15,367  
1996年(平成8年) 352.3 248.1 862.7 1463.1 14,775  
1997年(平成9年) 349.0 226.7 864.2 1439.9 14,344  
1998年(平成10年) 325.9 220.3 849.6 1395.8 13,913  
1999年(平成11年) 317.6 218.4 845.5 1381.5 13,693  
2000年(平成12年) 313.3 207.9 855.0 1376.2 13,584  
2001年(平成13年) 305.7 199.7 883.5 1388.9 13,676  
2002年(平成14年) 301.9 185.1 888.4 1375.4 13,415  
2003年(平成15年) 297.0 181.5 911.6 1390.1 13,459  
2004年(平成16年) 298.9 178.8 938.8 1416.5 13,610  
2005年(平成17年) 300.8 177.2 960.9 1438.9 13,791  
2006年(平成18年) 308.0 179.1 969.0 1456.1 14,589  
2007年(平成19年)     1018.9 1516.9    
2008年(平成20年) 314.3 197.2 1059.4 1570.9 15,747  
2009年(平成21年)     1043.7 1564.4    
2010年(平成22年)     1024.6 1553.1    
2011年(平成23年)     1005.2 1528.7    
2012年(平成24年)     1115.5 1650.0    
2013年(平成25年)     1144.7 1696.1    
2014年(平成26年)     1210.4 1771.0    
2015年(平成27年)     1247.6 1838.5    
2016年(平成28年)     1283.5 1886.8 19,364  

鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋

営業成績

江ノ島電鉄線の営業成績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別営業成績
年度 旅客運賃収入 千円/年度 運輸雑収
千円/年度
営業収益
千円/年度
営業経費
千円/年度
営業損益
千円/年度
営業
係数
通勤定期 通学定期 定期外 手小荷物 合計
1975年(昭和50年) 238,605 ←←←← 420,156 0 658,761 69,092 727,853      
1976年(昭和51年) 244,343 ←←←← 477,443 0 721,786 75,911 797,697      
1977年(昭和52年)   ←←←←                
1978年(昭和53年)   ←←←←                
1979年(昭和54年)   ←←←←                
1980年(昭和55年) 360,089 ←←←← 771,859 0 1,131,948 93,866 1,225,814      
1981年(昭和56年) 419,644 ←←←← 893,702 0 1,313,346 85,815 1,399,161      
1982年(昭和57年)   ←←←←                
1983年(昭和58年)   ←←←←                
1984年(昭和59年)   ←←←←                
1985年(昭和60年) 502,962 ←←←← 1,158,171 0 1,661,133 106,079 1,767,212      
1986年(昭和61年) 540,996 ←←←← 1,246,668 0 1,787,664 123,313 1,910,977      
1987年(昭和62年) 317,584 225,883 1,263,465 0 1,806,932 138,789 1,945,721      
1988年(昭和63年) 337,102 235,971 1,344,221 0 1,917,294 129,175 2,046,469      
1989年(平成元年) 352,310 247,971 1,400,329 0 2,000,610 140,113 2,140,723      
1990年(平成2年) 366,450 247,175 1,488,269 0 2,101,894 141,983 2,243,877      
1991年(平成3年) 388,534 247,663 1,577,225 0 2,213,422 155,647 2,369,069      
1992年(平成4年) 419,077 253,996 1,664,644 0 2,337,717 172,206 2,509,923      
1993年(平成5年) 415,482 239,944 1,666,192 0 2,321,618 172,729 2,494,347      
1994年(平成6年) 409,611 225,473 1,626,586 0 2,261,670 161,978 2,423,648      
1995年(平成7年) 428,970 231,477 1,706,711 0 2,367,158 164,708 2,531,868      
1996年(平成8年) 443,982 220,167 1,740,246 0 2,404,395 158,183 2,562,578      
1997年(平成9年) 440,371 201,681 1,733,555 0 2,375,607 152,490 2,528,097      
1998年(平成10年) 412,510 196,020 1,701,343 0 2,309,873 103,120 2,412,993      
1999年(平成11年) 400,703 194,387 1,690,878 0 2,285,968 107,433 2,393,401      
2000年(平成12年) 397,042 184,850 1,704,435 0 2,286,327 98,355 2,384,682      
2001年(平成13年) 388,090 177,510 1,765,620 0 2,331,220 91,571 2,422,791      
2002年(平成14年) 382,967 163,845 1,762,419 0 2,309,231 86,222 2,395,453      
2003年(平成15年) 377,593 159,360 1,806,627 0 2,343,580 96,504 2,440,084      
2004年(平成16年) 380,304 155,827 1,853,560 0 2,389,691 104,310 2,494,001      
2005年(平成17年) 382,191 153,916 1,900,535 0 2,436,642 96,281 2,532,923      
2006年(平成18年) 393,153 155,657 1,937,900 0 2,486,710 92,675 2,579,385 2,226,566 352,819 86.3
2007年(平成19年)     2,067,796 0   104,592 2,727,311      
2008年(平成20年) 396,043 171,085 2,161,710 0 2,728,840 105,203 2,834,043      
2009年(平成21年)                    
2010年(平成22年)                    
2011年(平成23年)                    
2012年(平成24年) 405,406 190,724 2,281,444 0 2,877,574 97,376 2,974,950 2,732,405 242,545 91.8
2013年(平成25年) 417,505 202,150 2,345,358 0 2,965,013 88,558 3,053,571 2,793,661 259,910 91.5
2014年(平成26年) 420,521 193,752 2,480,529 0 3,094,803 92,453 3,187,257 2,810,443 376,814 88.2
2015年(平成27年) 438,484 208,163 2,554,639 0 3,201,286 92,949 3,294,235 2,832,053 462,181 86.0
2016年(平成28年) 446,270 214,116 2,629,308 0 3,289,695 92,065 3,381,761 2,968,128 413,633 87.8

鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋

駅一覧

駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線 列車交換 所在地
EN01 藤沢駅 - 0.0 東日本旅客鉄道JT 東海道線上野東京ライン湘南新宿ライン) (JT 08)
小田急電鉄OE 江ノ島線 (OE13)
藤沢市
EN02 石上駅 0.6 0.6  
EN03 柳小路駅
鵠沼高等学校
0.6 1.2  
EN04 鵠沼駅 0.7 1.9  
EN05 湘南海岸公園駅 0.8 2.7  
EN06 江ノ島駅 0.6 3.3 湘南モノレール江の島線湘南江の島駅(SMR8・徒歩連絡)
小田急電鉄:OE 江ノ島線 ⇒片瀬江ノ島駅(OE16・徒歩連絡)
EN07 腰越駅 0.6 3.9   鎌倉市
EN08 鎌倉高校前駅 0.8 4.7  
- 峰ヶ原信号場 - -  
EN09 七里ヶ浜駅 0.9 5.6  
EN10 稲村ヶ崎駅 1.2 6.8  
EN11 極楽寺駅 0.8 7.6  
EN12 長谷駅 0.7 8.3  
EN13 由比ヶ浜駅 0.6 8.9  
EN14 和田塚駅 0.3 9.2  
EN15 鎌倉駅 0.8 10.0 東日本旅客鉄道:JO 横須賀線 (JO 07)・JS 湘南新宿ライン (JS 07)
  • 藤沢駅・江ノ島駅・腰越駅・七里ヶ浜駅・稲村ヶ崎駅・長谷駅・鎌倉駅は、駅掛員が配置された有人駅でそれ以外の駅は全て無人駅である。
  • 江ノ島駅において連絡運輸は行われていない。

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 江ノ電グループ会社要覧2020 (PDF) - 江ノ島電鉄
  2. ^ 鉄道施設情報|江ノ電博物館|電車”. 江ノ島電鉄株式会社. 2020年1月14日閲覧。
  3. ^ 鉄道事業法に基づき、毎年安全報告書を公表している。 江ノ島電鉄 鉄道安全報告書 2017 (PDF)
  4. ^ a b 鉄道事業法では原則専用軌道敷とされているが、当該区間は期限付で許可を得て事業を行っている。「江ノ島電鉄#軌道(路面電車)か鉄道かについての議論」も参照。
  5. ^ 『江ノ電懐かしの車両名鑑』平成14年11月 湘南倶楽部編
  6. ^ a b c 『グラフ江ノ電の100年』平成14年12月 江ノ島電鉄株式会社
  7. ^ 放置される「勝手踏切」、危険なのに閉鎖できず正式踏切にも昇格できない理由…あの「江ノ電」は全区間10kmに100カ所超も (3/5ページ) - 産経WEST、2016年8月7日
  8. ^ 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成28年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.117
  9. ^ 『旅に出たくなる地図 日本編』帝国書院、1998年6月15日、124頁。 
  10. ^ 単線江ノ電ハチ合わせ 確認ミス? 数人がケガ『朝日新聞』1969年(昭和44年)11月26日朝刊 12版 15面
  11. ^ 江ノ電藤沢駅 「あっブレーキ利かぬ」車止め破り24人が負傷『朝日新聞』1979年(昭和54年)6月7日朝刊 13版 23面
  12. ^ 江ノ電全駅に駅ナンバーリングを導入します。 - 江ノ島電鉄公式サイト、2011年6月17日(同日閲覧)。
  13. ^ 土木学会 平成26年度度選奨土木遺産 江ノ島電鉄”. www.jsce.or.jp. 土木学会. 2022年6月9日閲覧。
  14. ^ ダイヤ改正の実施について”. 江ノ島電鉄 (2023年1月18日). 2023年1月18日閲覧。
  15. ^ “江ノ電ダイヤが71年ぶり改正「“8えの”ルール使えなくなる」と住民困惑 運行間隔12分から14分に…停車時間も見直し”. FNNプライムオンライン. (2023年1月25日). https://www.fnn.jp/articles/-/475878 2025年3月21日閲覧。 

参考文献

関連項目

江ノ島電鉄線が登場する作品については「江ノ島電鉄」を参照。

外部リンク