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狩人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
狩人
出身地 日本の旗 日本愛知県岡崎市
ジャンル
活動期間
レーベル
事務所
  • ボイス・バラード(加藤久仁彦)
  • 夢グループ(加藤高道)
公式サイト 「繊細 且つダイナミックなハーモニー」
メンバー

狩人(かりゅうど)は、兄である加藤久仁彦[注釈 1]1956年9月19日 - )と、弟の加藤高道1960年1月21日 - )による日本フォークデュオ[1]

兄弟仲が非常に悪かったことでも有名であり、「仕事の直前まで口論[2]本番前に取っ組み合って、顔に傷がついた[3]一緒に取材を受けていても机の下では蹴り合った[4]という逸話がある。ただし再結成に前後して関係は修復されていると弟の高道は述べている[4]

来歴

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「あずさ2号」でデビュー

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結成のきっかけは、デビュー前に久仁彦と高道が2人ともソロ歌手を目指して同じ音楽学校に通っていたが、経済上の事情から継続することが出来なくなり「もう辞めたい」と講師に申し入れたところ、「兄弟デュオでやるのならば1人分の授業料で構わない」と慰留したことによる[4]

その後、デモテープ作曲家である都倉俊一の耳に留まり[4]1977年にシングル「あずさ2号」でデビューした。同曲は、累計80万枚[5][注釈 2]を記録し、同年に開催の『第10回新宿音楽祭』で金賞[注釈 3]、『第19回日本レコード大賞』では新人賞を受賞した[6] 。以降も『コスモス街道』『若き旅人』『アメリカ橋』などのヒットで、『NHK紅白歌合戦』に第28回(1977年)[7]と、第29回1978年[8]に2年連続で通算2回の出場を果たす。

NHK総合テレビレッツゴーヤング』では、デビュー時の1977年4月~翌1978年3月迄サンデーズの一員として、1978年4月~翌1979年3月迄司会者として、ほぼ毎回出演していた。デビュー同期は榊原郁恵荒木由美子など。

1990年代から一度目の解散まで

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1995年に、Y.J.サウンズから「あずさ2号-ニュー・ヴァージョン-」、翌1996年には、ノエビアの『コスメティック・ルネッサンス』CMイメージソングとして、中森明菜のカバーである「ミ・アモーレ (Meu amor é・・・)」を発表し[9]5月25日にシングルとしてリリースされた。

2003年に、煙草のポイ捨て撲滅運動に参加し、キャンペーンソング「どんポイ! (Don't Poi!)」を発表。また、初のレギュラーラジオ番組として『狩人 ときめきの扉』などにも出演。同年、通販会社のユーコー社長・石田重廣が設立した「有限会社あずさ2号」(後の夢グループ)に移籍する。

2006年3月19日には、デビュー30周年コンサートと、プロ野球OBチームマスターズリーグとの野球試合を東京ドームで開催し、主催者側発表で2万人の観客を集めた。岡崎友紀伊藤咲子三善英史らと“青春コンサート”と銘打った懐メロコンサートで全国を回る。

2007年4月26日、同年12月31日をもって狩人を解散することを発表。

一度目の解散から再結成まで

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一度目の解散の後は、兄の久仁彦は(アマチュア)ボクシングとソロ歌手活動を行い、弟の高道はソロ歌手活動も含めた人材派遣業を行っていた。

2010年11月、久仁彦が森田公一の抜けたトップギャランにリードボーカルとして加入し、「加藤久仁彦&トップギャラン」としての活動を開始。同年12月25日には、狩人として愛知県のホテルトヨタキャッスルにて「クリスマスディナーショー」を開催。翌2011年1月、久仁彦が所属事務所「夢グループ」を移籍。同年5月25日には加藤久仁彦&トップギャランがシングル青春紙風船(カップリング曲として『青春時代』を収録)を発売した。

2012年7月18日、5年ぶりに再結成する事を発表[10]。きっかけは、解散前のラストシングルとして発売した「磐越西線」(2006年)が、2011年3月11日に発生した東日本大震災をきっかけに、地元の福島県では同曲の人気が再燃していた[2]。しかしながら、すでにデュオを解散していたため、加藤兄弟はこの曲を2人で歌うことができずにおり、もどかしさを感じていたといい、「被災された福島県の人々をこの曲で勇気付けられるのなら」として、狩人としての活動再開を模索し、翌2012年には正式に再結成することとなった[2]

同年8月18日放送のNHK思い出のメロディー」に出演して『あずさ2号』を歌唱し[11]、同年11月6日の「NHK歌謡コンサート」では『コスモス街道』を歌唱。現在兄弟二人は個別の歌手活動をこなしながら、狩人としても並行して活動している。

2022年1月に、久仁彦が所属事務所をトップカラーからボイス・バラードに移籍。

2023年7月20日に父が亡くなったことを告白[12]

ディスコグラフィ

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シングル

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# 発売日 A/B面 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
ワーナー・パイオニア
1 1977年
3月25日
A面 あずさ2号 竜真知子 都倉俊一 L-77W
B面 季節が変わる前に
2 1977年
8月25日
A面 コスモス街道 L-177W
B面 秋風にからまわり
3 1977年
12月10日
A面 若き旅人 L-188W
B面 回想
4 1978年
3月10日
A面 青春物語 山上路夫 L-210W
B面 卒業メッセージ
5 1978年
7月10日
A面 みちのく夏愁 竜真知子 L-222W
B面 八月のアニバーサル 山上路夫
6 1978年
10月25日
A面 国道ささめ雪 ちあき哲也 杉本真人 船山基紀 L-246W
B面 日本海フェリー 麻生香太郎 西島三重子
7 1979年
2月25日
A面 アメリカ橋 奥山侊伸 信楽順三 田辺信一 L-270W
B面 ロンググッバイ 野原理香 穂口雄右 萩田光雄
8 1979年
6月25日
A面 悲しみ・クライマックス 中里綴 上原徹 船山基紀 L-290W
B面 別れの前兆 野原理香 穂口雄右
9 1979年
8月10日
A面 女にかえる秋 浅野裕子 平尾昌晃 船山基紀 L-300W
B面 愛ひとつ道しるべ 杉山政美 坂田晃一
10 1980年
1月25日
A面 白馬山麓 喜多條忠 平尾昌晃 船山基紀 L-330W
B面 春を告げる手紙 竜真知子 福留順一
11 1980年
4月10日
A面 ブラックサンシャイン 伊達歩 都倉俊一 L-345W
B面 君ひとりで旅するならば 葛原直樹 加藤高志 松井忠重
12 1980年
8月25日
A面 クィーン・オブ・シックスティーン さがらよしあき 馬飼野康二 L-363W
B面 ミッドナイト・ドライバー 井上鑑
13 1980年
10月25日
A面 風が吹けば 阿久悠 小林亜星 松任谷正隆 L-375W
B面 君がために 白石ありす 馬飼野康二
14 1981年
4月25日
A面 そして20才 竜真知子 杉本真人 松井忠重 L-1517W
B面 戻らぬ夜 かとう高道 かとう邦彦 若草恵
15 1981年
8月25日
A面 いつも夕暮れ 白石ありす 福留順一 信田かずお L-1540W
B面 まつり挽歌 中里綴 田山雅充
16 1983年
7月23日
A面 日本海 阿久悠 大野克夫 L-1629
B面 メローな夜 かとう邦彦 松井忠重
17 1983年
12月21日
A面 南十字星が見える町から 阿久悠 大野克夫 信田かずお
ホーン・アレンジ:新田一郎
L-1644
B面 セピア色の風 かとう邦彦 松井忠重
クロスレーベル
18 1986年
12月1日
A面 カルチェラタンの空 内藤綾子 都倉俊一 7DY-0008
B面 Tokyo Candle Lady 松本一起
Y.J.サウンズ
19 1995年
1月25日
01 あずさ2号
-ニュー・ヴァージョン-
竜真知子 都倉俊一 若草恵 PSDR-5202
02 白馬山麓
-ニュー・ヴァージョン-
喜多條忠 平尾昌晃
20 1995年
9月25日
01 今の君なら誰だって愛したい 三浦徳子 都志見隆 船山基紀 PSDF-5010
02 愛する悲劇に恋してる
21 1996年
5月25日
01 ミ・アモーレ (Meu amor é・・・) 康珍化 松岡直也 奥居史生 PSDF-5024
02 戻らぬ夜
-ニュー・ヴァージョン-
かとう高道 かとう邦彦 芳野藤丸
ガウスエンタテインメント
22 2003年
6月25日
01 どんポイ! (Don't Poi!) 加藤高道 加藤久仁彦 藤太薫哉 GRCE-14
02 ASHTRAY&CIGARETTE 椎名豪
有限会社あずさ2号
23 2004年
3月25日
01 夢をのせて 加藤高道 加藤邦彦 藤井弘文 AZ-01
02 あなたの愛
24 01 ブラボー!ムッシュ・ルモンド(地球讃歌) 加藤修滋 M.Fugain AZ-02
02 情熱 加藤高道 加藤邦彦
ガウスエンタテインメント
25 2004年
11月25日
01 霧につつまれた恋 荒木とよひさ 鈴木邦彦 若草恵 GRCA-40
02 ふりむけば江ノ島
徳間ジャパン
26 2006年
6月7日
01 磐越西線 木下龍太郎 市川昭介 若草恵 TKCA-90118
02 夢をのせて 加藤高道 加藤邦彦

アルバム

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オリジナルアルバム

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発売日 タイトル 規格 規格品番
ワーナー・パイオニア
1st 1977年10月25日 狩人FIRST 出逢った人に LP L-10100W
2nd 1978年5月25日 狩人SECOND メモリアル LP L-10123W
3rd 1979年3月25日 狩人THIRD アメリカ橋 LP L-10142W
4th 1979年8月25日 インカ・風の音 LP L-10155W
5th 1980年7月25日 Beautiful Express―美しき瞬間 LP L-12005W
6th 1981年9月25日 宛名のない手紙 LP L-12505W
7th 1983年11月16日 日本海・狩人 あずさ2号から、そして…今。 LP L-12549

ライヴアルバム

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発売日 タイトル 規格 規格品番
ワーナー・パイオニア
1st 1978年11月25日 KARYUDO First LIVE LP L-5552/3W

ベストアルバム

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発売日 タイトル 規格 規格品番
ワーナー・パイオニア
1st 1980年11月25日 狩人ベスト'80 LP L-12016W
クロスレーベル
2nd 1987年2月1日 ウェル ビーイング CD K30Y-2002
Y.J.サウンズ
3rd 1995年11月25日 ベスト・セレクション 〜今の君なら誰だって愛したい〜 CD PSCF-5011
4th 1996年11月25日 ニュー・ベスト CD PSCF-5026
ダブリューイーエー・ジャパン
5th 1998年4月25日 狩人 ベスト・セレクション CD WPC6-8412
ワーナーミュージック・ジャパン
6th 2005年6月22日 究極のベスト! 狩人 CD WPCL-70509
徳間ジャパンコミュニケーションズ
7th 2006年12月6日 狩人 ベストセレクション CD TKCA-73129
ワーナーミュージック・ジャパン
8th 2009年7月22日 プレミアム・ベスト 狩人 CD WPCL-10724
ウルトラ・ヴァイヴ
9th 2015年4月8日 あずさ2号 ワーナー・イヤーズ・コンプリート・シングルス CD CDSOL-1643/4

CD-BOX

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発売日 タイトル 規格 規格品番
ワーナーミュージック・ジャパン
1st 2015年9月25日 狩人 ロイヤル・ボックス CD WQCQ-621/9

タイアップ

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曲名 タイアップ 収録作品
国道ささめ雪 不二家『エクレール』CMソング シングル「国道ささめ雪
女にかえる秋 ポーラ化粧品'79秋のキャンペーンソング シングル「女にかえる秋」
君ひとりで旅するならば MBS制作TBS系ドラマ『花かぶら』[13]主題歌 シングル「ブラックサンシャイン」
風が吹けば TBS系テレビドラマ『一人来い二人来いみんな来い』主題歌[14] シングル「風が吹けば」
カルチェラタンの空 NHKみんなのうた』1986年10月~11月[15] シングル「カルチェラタンの空」
あずさ2号 -ニュー・ヴァージョン- テレビ東京系『徳光のTVコロンブス』エンディングテーマ[16] シングル「あずさ2号 -ニュー・ヴァージョン-
今の君なら誰だって愛したい テレビ東京系『徳光和夫の情報スピリッツ』エンディングテーマ[17] シングル「今の君なら誰だって愛したい」
ミ・アモーレ (Meu amor é・・・) ノエビア『コスメティック・ルネッサンス』CMイメージソング[9][18] シングル「ミ・アモーレ (Meu amor é・・・)
どんポイ! (Don't Poi!) ラジオ日本狩人 ときめきの扉』主題歌 シングル「どんポイ! (Don't Poi!)
ブラボー!ムッシュ・ルモンド(地球讃歌) EXPO 2005 日本国際博覧会(愛・地球博)イメージソング シングル「ブラボー!ムッシュ・ルモンド(地球讃歌)

著書

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  • 白い風は友だち(1978.8.1 レオ企画)

NHK紅白歌合戦出場歴

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年度/放送回 曲目 出演順 対戦相手
1977年(昭和52年)/第28回 あずさ2号 02/24 ピンク・レディー
1978年(昭和53年)/第29回 2 国道ささめ雪 03/24 石川さゆり
注意点
  • 出演順は「出演順/出場者数」で表す。

主な出演コマーシャル

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脚注

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注釈

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  1. ^ a b デビュー時を含む一時期、本名の加藤邦彦名義で活動。
  2. ^ オリコンの集計では約50万枚。
  3. ^ 金賞受賞特典として『第28回サンレモ音楽祭英語版』に招待された。

出典

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  1. ^ a b “元狩人・高道、異例の“後払いライブ”を敢行 兄と「ハモりたい」とラブコール”. ORICON STYLE (株式会社oricon ME). (2010年7月31日). https://www.oricon.co.jp/news/78631/full/ 2023年9月17日閲覧。 
  2. ^ a b c “兄弟げんか…解散から5年 狩人再結成”. 日刊スポーツ. (2012年7月19日). https://www.nikkansports.com/m/entertainment/news/p-et-tp0-20120719-985818_m.html 2020年12月1日閲覧。 
  3. ^ 狩人・高道が兄との“不仲説”に言及! 名曲「あずさ2号」もスタジオで熱唱”. WEBザテレビジョン. KADOKAWA (2020年8月14日). 2021年9月4日閲覧。
  4. ^ a b c d 人気デュオ「狩人」弟・高道が赤裸々告白 兄弟“不仲説”の真相、「夢グループ」との意外な関係”. AERA dot.. 朝日新聞出版 (2021年11月27日). 2021年9月4日閲覧。
  5. ^ 産経新聞』1995年5月25日付東京夕刊
  6. ^ 第19回 日本レコード大賞”. 日本作曲家協会. 2023年9月17日閲覧。
  7. ^ 第28回NHK紅白歌合戦”. NHK紅白歌合戦ヒストリー. NHK. 2023年9月17日閲覧。
  8. ^ 第29回NHK紅白歌合戦”. NHK紅白歌合戦ヒストリー. NHK. 2023年9月17日閲覧。
  9. ^ a b CM情報”. ノエビア. 2021年9月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月17日閲覧。
  10. ^ 兄弟げんか…解散から5年 狩人再結成”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2012年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月17日閲覧。
  11. ^ 「あずさ2号」狩人5年ぶり再結成 - 日刊スポーツ 2012/7/18 17:20
  12. ^ 「あずさ2号」の「狩人」弟・高道、岡元あつこと結婚「これからもみなさんの心に届く唄を」”. 日刊スポーツ (2023年9月7日). 2023年9月7日閲覧。
  13. ^ 花かぶら”. テレビドラマデータベース. 2020年10月5日閲覧。
  14. ^ 一人来い二人来いみんな来い”. テレビドラマデータベース. 2020年10月5日閲覧。
  15. ^ 日本放送協会. “カルチェラタンの空”. NHK みんなのうた. 2024年4月5日閲覧。
  16. ^ あずさ2号”. オリコン. 2020年10月5日閲覧。
  17. ^ 今の君なら誰だって愛したい”. オリコン. 2020年10月5日閲覧。
  18. ^ ミ・アモーレ”. オリコン. 2020年10月5日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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