生松敬三
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人物情報 | |
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生誕 |
1928年2月12日 日本東京都 |
死没 | 1984年5月24日 (56歳没) |
出身校 | 東京大学 |
学問 | |
研究分野 | 哲学 |
研究機関 | 東京大学東洋文化研究所・中央大学文学部 |
生松 敬三(いきまつ けいぞう、1928年2月12日 - 1984年5月24日)は、日本の哲学者・思想史家。元中央大学教授。
経歴
[編集]1928年、東京生まれ。旧制東京高等学校を経て、東京大学文学部哲学科卒業。同大学院修了。卒業後は東京大学東洋文化研究所に入り、後に中央大学へ移った。非常勤講師として東京大学大学院でも教えていたが、癌により1984年に死去[1]。
研究内容・業績
[編集]- 1920~30年代を中心に、近代日本思想から20世紀西欧思想まで幅広く研究をおこなった。人文系専門書の翻訳も多数手がけた。
- 荒川幾男・小野二郎や、特に中央大学の同僚だった木田元と親しく共著・共訳も多い。
著書
[編集]- 『森鷗外 近代日本の思想家』東京大学出版会、1958年、新版1976年(UP選書)
- 『思想史の道標 近代日本文化の究明と展望』勁草書房、1965年
- 『社会思想の歴史 ヘーゲル・マルクス・ウェーバー』日本放送出版協会:市民大学叢書、1969年、新版1980年/岩波現代文庫、2002年
- 『近代日本への思想史的反省』中央大学出版部、1971年
- 『現代ヨーロッパの精神史的境位』福村出版、1971年
- 『現代日本思想史4 大正期の思想と文化』青木書店、1971年
- 『日本文化への一視角 思想史的考察』未来社、1975年
- 『人間への問いと現代 ナチズム前夜の思想史』日本放送出版協会〈NHKブックス〉、1975年
- 『現代思想の源流 1920年代への照射』河出書房新社、1977年
- 『現代を読む座標 1920-30年代思想の意味』西田書店、1979年
- 『ハイデルベルク ある大学都市の精神史』TBSブリタニカ、1980年/講談社学術文庫、1992年
- 『二十世紀思想渉猟』青土社、1981年、新版1990年/岩波現代文庫、2000年
- 『両大戦間のヨーロッパ 人間の世界歴史13』三省堂、1981年
- 『転形期としての現代』人文書院、1983年
- 『書物渉歴 1・2』(木田元編・解説)、みすず書房、1984年
編著
[編集]- 『近代日本社会思想史大系 1・2』(古田光・作田啓一と共編)、有斐閣、1968年、オンデマンド版2004年
- 『近代日本思想史』全5巻、青木書店、1971年
- 『近代日本思想史』(荒川幾男と共編)有斐閣双書、1973年
- 『西洋哲学史の基礎知識-西洋哲学の形成と展開』(伊東俊太郎・岩田靖夫・木田元共編)、有斐閣ブックス、1977年
- 『概念と歴史がわかる 西洋哲学小事典』 ちくま学芸文庫、2011年
- 『思想史』(中村雄二郎・田島節夫・古田光と共編)東京大学出版会、1965年、第二版1977年
- 三宅雪嶺・芳賀矢一『日本人論』 冨山房百科文庫、1977年。編・解説
- 木田元との対話『現代哲学の岐路-理性の運命』 中公新書、1976年/講談社学術文庫、1996年
訳書
[編集]- マイネッケ『近代史における国家理性の理念』(菊盛英夫と共訳)みすず書房、1960年、新版1976年、1989年
- モールス『性の世界史』(高橋義孝・中野孝次と共訳)新潮社、1960年
- ヒューム『人間本性論及び序論 第3巻』(山崎正一と共訳)河出書房、1955年
- ラッセル『哲学入門』角川文庫、1965年、新版1984年
- ルカーチ『若きヘーゲル』(元浜清海・木田元と共訳)、白水社「著作集 10・11」、1968-1970年、単行版、1998年
- レヴィ=ストロース『構造人類学』(荒川幾男・川田順造・佐々木明・田島節夫と共訳)みすず書房、1972年
- アルフレッド・シュミット『フランクフルト学派 「社会研究誌」その歴史と現代的意味』青土社、1975年
- スチュアート・ヒューズ『意識と社会 ヨーロッパ社会思想』みすず書房、1965年、改訂1970年
- 『ふさがれた道 失意の時代のフランス社会思想』みすず書房、1970年
- 『大変貌 社会思想の大移動』みすず書房、1978年。各・荒川幾男と共訳、新版1999年
- アイザイア・バーリン『歴史の必然性』(旧版・みすず書房、1966年)、『二つの自由概念』、『政治理論はまだ存在するか』
- 『自由論』に収録。みすず書房、新版1979年、2000年、2018年ほか
- カトリーヌ・バケス編『ヘーゲル哲学の諸問題』(共訳・現代思想叢書)青土社、1976年
- オルテガ『哲学とは何か』白水社「著作集 6」、1970年、新版1998年ほか
- バウムガルテン『マックス・ヴェーバー 人と業績』福村出版、1971年
- カール・シュミット『陸と海と-世界史的一考察』(前野光弘と共訳)慈学社出版、新版2006年
- ショーペンハウアー『根拠律の四つの根について』(金森誠也と共訳)、白水社「全集1」、1972年、復刊1996年ほか
- クルティウス『読書日記』みすず書房、1973年、新版1992年
- トーピッチュ『イデオロギーと科学の間 社会哲学』未来社、新版1985年
- マックス・ウェーバー『宗教社会学論選』(大塚久雄と共訳)みすず書房、新版1980年
- ガンサー・S・ステント『進歩の終焉-来るべき黄金時代』(渡辺格・柳澤桂子と共訳)みすず書房、1972年、新版2011年
- マルクーゼ『一次元的人間』(三沢謙一と共訳)河出書房新社、1974年、新版1980年
- 『美的次元 他』河出書房新社、1981年
- 『反革命と叛乱』河出書房新社、1975年
- カッシーラー『ジャン=ジャック・ルソー問題』みすず書房、1974年、新版2015年
- 『シンボル形式の哲学1』(木田元と共訳)、岩波文庫(全4冊)、1989年
- ゲオルク・ジンメル『風景の哲学』 筑摩書房「世界批評大系3」
- H・G・シェンク『ロマン主義の精神』(塚本明子と共訳)、みすず書房、1975年
- フロイト『機知-その無意識との関係』、人文書院「著作集」
- 『書簡集』(井村恒郎と共訳)、同上
- 『自叙・精神分析』 みすず書房 1978年、新版・みすずライブラリー、1999年
- ハンス・ブルーメンベルク『光の形而上学-真理のメタファーとしての光』(熊田陽一郎と共訳)朝日出版社、1979年
- H・G・ウェルズ『影のなかのロシア』(浜野輝と共訳)みすず書房、1978年
- ジョージ・スタイナー『マルティン・ハイデガー』岩波書店・岩波現代選書、1980年/岩波同時代ライブラリー、1992年/岩波現代文庫、2000年
- 土肥美夫ほか『ブルーノ・タウトと現代 「アルプス建築」から「桂離宮」へ』、岩波書店、1981年
脚注
[編集]- ^ 丹野義彦 ハイデルベルク大学を歩いてみよう、東京大学、2017年3月11日