町田そのこ
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町田 そのこ (まちだ そのこ) | |
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誕生 |
1980年3月9日(44歳) 福岡県 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
ジャンル | 小説 |
主な受賞歴 |
女による女のためのR-18文学賞大賞(2016年) 本屋大賞(2021年) |
ウィキポータル 文学 |
町田 そのこ(まちだ そのこ、1980年3月9日[1] - )は日本の小説家。
経歴・人物
[編集]福岡県出身[2]。同県在住[3]。10歳のときに、母から薦められた氷室冴子の『クララ白書』『なんて素敵にジャパネスク』などに夢中になり「絶対に作家になろう」と思ったという[2][4]。高校時代は小説を書いたり、友人に頼まれて演劇部の台本を書いていたが[4]、母から手に職をつけることを薦められ県内の理容師専門学校に進学[5]。卒業後、理容師の職に就いたが1年で退職、いくつかの職を経て20代半ばで結婚[5]。専業主婦として子育てをしていた28歳で再び小説家を志した[6]。その背景に尊敬する氷室冴子の訃報があったと語っている[5]。
2016年、「カメルーンの青い魚」[7]で新潮社が主催する第15回女による女のためのR-18文学賞の大賞を受賞する(選考委員は、三浦しをん、辻村深月。読者賞は、一木けい「西国疾走少女」)[2][8][9]。二度目の応募で大賞受賞となった[5]。
2021年、「52ヘルツのクジラたち」で本屋大賞を受賞した[10]。
好きな作家として、氷室冴子、高田郁、小川洋子、西加奈子[2]、桜木紫乃[5]、好きなものとして、ビール、コーヒー、ビターチョコレートを挙げている[1]。
作品リスト
[編集]単行本
[編集]- 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(2017年8月 新潮社) ISBN 978-4-10-351081-9
- 収録作品:カメルーンの青い魚 / 夜空に泳ぐチョコレートグラミー / 波間に浮かぶイエロー / 溺れるスイミー / 海になる
- ぎょらん(2018年11月 新潮社) ISBN 978-4-10-351082-6
- 収録作品:ぎょらん / 夜明けのはて / 冬越しのさくら / 糸を渡す / あおい落葉 / 珠の向こう側
- うつくしが丘の不幸の家 (2019年11月 東京創元社) ISBN 978-4-48-802804-6
- 収録作品:おわりの家 / ままごとの家 / さなぎの家(「春待ちの家」より改題) / 夢喰いの家 / しあわせの家
- 52ヘルツのクジラたち(2020年4月 中央公論社) ISBN 978-4-12-005298-9
- コンビニ兄弟—テンダネス門司港こがね村店—(2020年7月 新潮社)ISBN 978-4-10-180196-4
- 星を掬う(2021年10月 中央公論新社/2024年9月、中公文庫)ISBN 978-4-12-207563-4
- コンビニ兄弟2―テンダネス門司港こがね村店―(2022年1月 新潮社)ISBN 978-4-10-180228-2
- あなたはここにいなくとも(2022年2月 新潮社)ISBN 978-4-10-351083-3
- 収録作品:おつやのよる / ばばあのマーチ / 入道雲が生まれるころ / くろい穴 / 先を生くひと
- 宙ごはん(2022年5月 小学館)ISBN 978-4-09-386645-3
- あなたはここにいなくとも(2023年2月 新潮社) ISBN 978-4103510833
- コンビニ兄弟3―テンダネス門司港こがね村店―(2023年9月 新潮社)ISBN 978-4-10-180269-5
- 夜明けのはざま(2023年11月ポプラ社) ISBN 978-4591179802
- わたしの知る花(2024年7月 中央公論社)ISBN 978-4120058066
雑誌掲載作品
[編集]- 小説
- カメルーンの青い魚 - 『yom yom』2016年4月号 掲載
- 夜空に泳ぐチョコレートグラミー - 『小説新潮』2016年11月号 掲載 全国書誌番号:00011418
- ぎょらん - 『小説新潮』2017年5月号 掲載
- あなたがいない夜 - 『yom yom』2017年12月号 掲載
- はじまりの赤 - 『yom yom』2018年2月号 掲載
- 糸を渡す - 『yom yom』2018年4月号 掲載
- リセット - 『小説新潮』2018年5月号 掲載
- あおい落葉 - 『yom yom』2018年6月号 掲載
- おわりの家 - 『ミステリーズ!』Vol.89 2018年6月15日発行 掲載 ISBN 978-4-488-03089-6
- 珠が映すもの - 『yom yom』2018年8月号 掲載
- 追放のイブ - 『小説すばる』2018年9月号 掲載 全国書誌番号:00065413
- 蛍火が消える晩 - 『ミステリマガジン』2018年9月号 掲載 全国書誌番号:01017417
- ままごとの家 - 『ミステリーズ!』Vol.93 2019年2月15日発行 ISBN 978-4-488-03093-3
- 忌子のなみだ - 『ミステリマガジン』2019年5月号 掲載
- ばばあのマーチ - 『小説新潮』2019年5月号 掲載
- 春待ちの家 - 『ミステリーズ!』Vol.95 2019年6月14日発行 ISBN 978-4-488-03095-7
- しまちゃんとわたし - 『小説すばる』2019年10月号 掲載
- おつやのよる - 『小説新潮』2020年6月号 掲載
- 春告草が芽吹くとき - 『小説すばる』2022年5月号 掲載
- エッセイ等
- 思い出ステーション - 『小説すばる』2017年11月号 掲載
- 愛しのこぶた狛犬 - 『別冊文藝春秋』2018年1月号 掲載
- 永遠に巨大迷路 - 『小説NON』2019年5月号 掲載
- Column - 『小説 野性時代』2020年11月号 掲載
- 忘れられぬ未熟旅 - 『小説トリッパー』2021年夏号 掲載
メディア出演
[編集]- タイプライターズ〜物書きの世界〜(2021年9月25日、フジテレビ) - 凪良ゆうと共にゲスト出演
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b 第15回 受賞の言葉 女による女のためのR-18文学賞
- ^ a b c d 2016年7月 公募/コンテスト情報なら公募ガイドONLINE
- ^ MAGAZINE, P+D (2022年6月21日). “【著者インタビュー】町田そのこ『宙ごはん』/食べることは前に進むこと――母娘が食を通じて成長する家族小説 | P+D MAGAZINE”. pdmagazine.jp. 2022年7月11日閲覧。
- ^ a b 第15回 受賞者インタビュー 女による女のためのR-18文学賞
- ^ a b c d e “本屋大賞受賞!町田そのこ、初告白「氷室冴子さんへの憧れ、自分を取り戻すための離婚…すべてが今につながった」 2021年「本屋大賞」受賞記念インタビュー|話題|婦人公論.jp”. 婦人公論.jp. 2022年7月11日閲覧。
- ^ 横山耕太郎 (2021年5月18日). “本屋大賞・町田そのこさんインタビュー。「28歳まで自分には何もなかった」”. LIFE INSIDER. 2022年7月11日閲覧。
- ^ 「金魚鉢、メダカが二匹」から改題。
- ^ R-18文学賞大賞に町田そのこさんの「カメルーンの青い魚」 - 産経ニュース
- ^ 第15回女による女のためのR-18文学賞:朝日新聞デジタル
- ^ 【速報】本屋大賞に福岡在住・町田そのこさん 「52ヘルツのクジラたち」 - 西日本新聞