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石炭酸係数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

石炭酸係数(せきたんさんけいすう、フェノール係数、phenol coefficient;PC)とは、消毒薬細菌に対する消毒作用をフェノール(石炭酸)を基準として比較した係数。石炭酸指数(phenol index)とも呼ばれる。フェノールは化学的に高純度のものが得られやすく、消毒作用の結果の再現性が高いことと、安価であることなどから、消毒薬の効果を計る基準として利用されている。

石炭酸係数は、対象の消毒薬とフェノールの希釈液にそれぞれ、被検菌であるStaphylococcus aureus黄色ブドウ球菌)、Salmonella Typhi(チフス菌)、Escherichia coli大腸菌)を接種し、5分間では死滅しないが10分間では死滅する消毒薬とフェノールの最高希釈倍率の比によって示される。ただし、実際の消毒薬の効果は作用時の温度などの種々の要因によって影響を受けるため、石炭酸係数で示される効果と一致しない。また、被検菌以外の細菌に対する効果とも一致するとは限らない。

関連項目

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参考文献

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  • 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編集 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
  • 伊藤勝昭、伊藤茂男、尾崎博、唐木英明、小森成一、下田実編集 『新獣医薬理学』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018