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神坂次郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こうさか じろう
神坂 次郎
誕生 なかにし ひさお
中西 久夫
(1927-03-02) 1927年3月2日
日本の旗 日本和歌山県和歌山市
死没 (2022-09-06) 2022年9月6日(95歳没)
日本の旗 日本和歌山県和歌山市
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
代表作 『黒潮の岸辺』
『縛られた巨人 南方熊楠の生涯』
『熊野御幸』
主な受賞歴 第2回日本文芸大賞
第1回大衆文学研究賞(評伝部門)
ウィキポータル 文学
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神坂 次郎(こうさか じろう、1927年3月2日 - 2022年9月6日[1])は、日本小説家。本名、中西久夫三田文学会員。社団法人日本ペンクラブ理事。

経歴

[編集]

1927年3月2日和歌山県和歌山市出身[2]1943年4月、陸軍航空学校に入校し[3]鹿児島県知覧飛行場を経て、航空通信隊員として愛知県小牧飛行場で任務時に終戦を迎える。終戦に際し、日本陸軍の暗号書等の重要書類を処分する役目を荷った[要出典]。書類を燃やしながら涙が止めどなく流れたと後に回想している[要出典]

戦後、故郷に帰り、株式会社淺川組の土木技師として24年間従事。 後に演劇関係の仕事に就き、長谷川伸と知り合い、時代小説を書き始める。1982年、『黒潮の岸辺』にて第2回日本文芸大賞受賞[2]。1984年『元禄御畳奉行の日記』がベストセラーとなった[3]1987年、『縛られた巨人 南方熊楠の生涯』で第1回大衆文学研究賞(評伝部門)受賞[2]。2002年南方熊楠賞[2]、2003年長谷川伸賞[2]を受賞した。

1992年皇太子徳仁親王熊野行啓に際し、自著『熊野御幸』を2時間半に渡って進講。自らの特攻隊員としての体験や、地元和歌山の偉人を取り上げた作品を著した。

2022年9月6日、老衰のため和歌山市内で死去[4]。95歳没。

著書

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  • 『かれいの砦』春陽堂書店 1966
  • 『空を駆ける盗賊』春陽文庫 1966
  • 『おれは豪傑』春陽文庫 1968
  • 『黒潮のろまん』有馬書店、1971 「黒潮の岸辺」中公文庫
  • 『草書本猿飛佐助』春陽堂書店 1972 のち中公文庫、ケイブンシャ文庫   
  • 徳川家康 物語と史蹟をたずねて』成美堂出版 1976 のち文庫  
  • 金谷上人行状記』成美堂出版 1976 「天馬空をゆく」新潮文庫小学館文庫    
  • 『男いっぴき物語 南海色豪伝』光風社書店 1976 のち新潮文庫、徳間文庫    
  • 『紀州史散策』第1-5集 有馬書店 1976-82  のち一部朝日文庫
  • 『くろしおのくにの19のものがたり 和歌山県の民話』太平出版社(母と子の図書室) 1978
  • 『熊野路』保育社カラーブックス 1978
  • 『おかしな侍たち』(東京文芸社 1978年12月)のち河出文庫、徳間文庫、「奇妙な侍たち」中公文庫    
  • 『鬼打ち猿丸』多屋孫書店 1981 のち中公文庫 
  • 『花咲ける武士道』東京文芸社 1983 のち河出文庫 
  • 元禄御畳奉行の日記 尾張藩士の見た浮世中公新書、1984 のち文庫(改版)
  • 『紀州流・恋のボディランゲージ』吉田弥左衛門 (田奈部豆本) 1985
  • 『今日われ生きてあり』(新潮社 1985年7月)のち文庫(副題「知覧特別攻撃隊員たちの軌跡」) 
  • 『幕末を駆ける』(中央公論社 1985年11月)のち文庫  
  • 『紀州歴史散歩 古熊野の道を往く』創元社 1985
  • 『秘伝洩らすべし』河出文庫 1986 のちケイブンシャ文庫  
  • 『江戸を駆ける』中央公論社 1986 のち文庫  
  • 『縛られた巨人 南方熊楠の生涯』(新潮社、1987 のち文庫)
  • 『元禄武士学 武道初心集を読む』中央公論社 1987 のち文庫  
  • 『だまってすわれば 観相師・水野南北一代』新潮社 1988 のち文庫、小学館文庫   
  • 『戦国を駆ける』中央公論社 1988 のち文庫  
  • 『熊野路をゆく』編集工房ミトラ 1988
  • 『黒鯨記』新人物往来社 1989
  • 『討ちてしやまん物語』PHP文庫 1989
  • 『天鼓鳴りやまず 北畠道竜の生涯』中央公論社 1989 のち文庫  
  • 『走れ乗合馬車(オムンボス) 由良守応の生涯』朝日新聞社 1989 のち文庫
  • 『おかしな大名たち』中央公論社 1990 のち文庫  
  • 『今昔おかね物語』(新潮社 1990年8月)のち文庫  
  • 『狼』徳間文庫 1990
  • 『掌のなかの顔 掌説集』新人物往来社 1991
  • 『修羅を生きる』中央公論社 1991
  • 『熊野風濤歌』徳間文庫 1991
  • 『熊野御幸』(新潮社 1992年2月)「藤原定家の熊野御幸」角川文庫
  • 『戯曲 元禄御畳奉行の日記』中央公論社 1992
  • 『男この言葉 アウレア・ディクタの系譜』日本経済新聞社 1992 のち新潮文庫  
  • 『修羅に賭ける』プレジデント社 1993
  • 『海の伽耶琴 雑賀鉄砲衆がゆく』徳間書店 1993 のち講談社文庫  
  • 『兵庫頭の叛乱』毎日新聞社 1993 のち新潮文庫  
  • 『男戦いの日々 海の彼方の八つの話』PHP研究所 1994
  • 『熊野まんだら街道』新潮社 1994 のち文庫 
  • 『サムライたちの自由時間』毎日新聞社 1994 のち中公文庫 
  • 『地球上自由人』中央公論社 1994 のち文庫  
  • 『天馬の歌 ウォラートゥス松下幸之助』日本経済新聞社 1994 のち新潮文庫、PHP文庫    
  • 『およどん盛衰記 南方家の女たち』中央公論社 1994 のち文庫  
  • 『勝者こそわが主君』新潮社 1995 のち文庫  
  • 『『紀州政事草』を読む 吉宗が語る「享保の改革」の原点 リーダー学』プレジデント社 1995
  • 『復讐党始末 天明群盗伝』角川書店 1995 のち徳間文庫 
  • 『特攻隊員の命の声が聞こえる 戦争、人生、そしてわが祖国』PHP研究所 1995 のち文庫  
  • 『サムライたちの小遣帳』新潮社 1996 のち文庫
  • 『千人斬り』新潮文庫 1996
  • 『剣談女談 対談集』PHP研究所 1996
  • 『竜馬と伊呂波丸』毎日新聞社 1996
  • 『波瀾万丈』新潮社 1997 「おれは伊平次」講談社文庫 (村岡伊平治を描く)
  • 『海の稲妻 根来・種子島衆がゆく』日本経済新聞社 1998 のち講談社文庫 
  • 『神坂次郎集』リブリオ出版 (もだん時代小説第14巻) 1999
  • 『猫男爵 バロン・キャット』小学館 (サライ・ブックス)2002 『猫大名』(改題)(中公文庫 2009年1月)
  • 『特攻-還らざる若者たちへの鎮魂歌』PHP研究所 2003 のち文庫
  • 『時空浴 熊野高野から』日本放送出版協会 2003
  • 『南方熊楠の宇宙 末吉安恭との交流』四季社 2005
  • 『特攻隊員たちへの鎮魂歌』PHP研究所 2005 のち文庫  
  • 『漂民ダンケッチの生涯』文藝春秋 2006 (小林伝吉を描く)

編著・共著

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  • 『紀州の方言』(編著)有馬書店 1970
  • 『紀州いろは』梅田恵以子共著 ゆのき書房(ゆのき叢書) 1979
  • 『紀州の伝説』中村浩松原右樹共著 角川書店(日本の伝説39) 1979
  • 『和歌山県人』(編)新人物往来社(日本人国記) 1982
  • 『<熊野>太平記』梅原猛対談 創樹社 1992
  • 『画家たちの「戦争」』福富太郎河田明久丹尾安典共著. 新潮社 (とんぼの本) , 2010.7

関連項目

[編集]

脚注

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  1. ^ 悼 神坂次郎先生(南方熊楠特別賞受賞者)が逝去されました”. 南方熊楠顕彰館(南方熊楠邸). 2024年2月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e 神坂次郎 | 著者プロフィール”. www.shinchosha.co.jp. 新潮社. 2024年2月21日閲覧。
  3. ^ a b 神坂次郎さん死去 作家:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年2月21日閲覧。
  4. ^ 作家の神坂次郎さんが死去”. wbs和歌山放送ニュース (2022年9月13日). 2022年9月13日閲覧。