ザ・ニュースペーパー
ザ・ニュースペーパー | |
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メンバー |
竹内康明 松下アキラ 福本ヒデ 山本天心 浜田太一 石坂タケシ 土谷ひろし 田中学 田中カツノリ |
結成年 | 1988年 |
事務所 | TNPカンパニー |
ザ・ニュースペーパー(THE NEWSPAPER)は、時事ネタを得意とする日本のコントグループ。株式会社TNPカンパニー所属。「社会風刺コント集団」として舞台を中心に活動している[1]。2022年9月7日にリーダーの渡部又兵衛が死去したため[2]、現在のメンバーは9人で構成されており、フルメンバーのほか少人数でも活動を行っている。
概要
[編集]結成は1988年。昭和天皇重病による「歌舞音曲自粛」の中で、当時『お笑いスター誕生!!』に出演していた「笑パーティー」「キャラバン」と、「ジョージボーイズ」という3つのグループが合併する形で誕生した。
現在、年に2回東京本公演(銀座博品館劇場)を行うほか、全国公演も行っている。彼らのいわば本領である政治家のパロディはもちろんのこと、自衛隊ネタや「将軍さま」の北朝鮮ネタなど、ニュースをネタにしたコント、替え歌、ダンス、パントマイムなどを駆使したエンターテイメントなステージを展開している。 また、イベントや寄席、学校公演のほか、労働組合や市民団体等の企画による集会でもコントを上演している。 福本ヒデは首相公邸(安倍首相当時)に招待されたことがある[3]。
テレビには、ニュース番組や情報番組への出演が多い。『ブロードキャスター』、『FNNスーパーニュース』、『サンデースクランブル』、『ザ・サンデー』、『スッキリ!!』、『ミヤネ屋』、『ニューズ・オプエド』などの番組で政治コントを披露している。またバラエティでは、日本テレビ『ものまねバトル』、『笑点』に出演経験がある。 テレビ朝日『徹子の部屋』にも数回、出演した。
2013年、落語芸術協会準会員となる(2022年現在は同協会正会員)[4]。
上演スタイル
[編集]- 本編は、ニュースをネタにした5〜15分程度のコントと歌の組み合わせで行われる。
- ネタによりメンバー全員でやる演目もあれば、1人や少人数で行うものもある。
- 役に応じて役者が固定されており、後日新しいネタが導入された際も基本的に同じ役者が担当する。
- 過去ネタの蔵出しはしない。
- モノマネ技術の指導は、先輩後輩間で行わない。
- 下ネタはやらない。
メンバー
[編集]★印は、ザ・ニュースペーパー結成時のメンバーである。
- 福岡県北九州市出身。北九州デザイナー学院卒業。
- 飼い犬の写真で綴る2コマ漫画風の「犬のコント」を出版。
- 主な役は小泉純一郎、東国原英夫、バラク・オバマ、甘利明、ウラジーミル・プーチン、舛添要一、ドナルド・トランプなど。
- 広島県神石郡神石高原町出身。九州国際大学卒業。
- 2010年〜「神石高原町ふるさと大使」に就任。
- 2019年、風刺画集「永田町絵画館」ワニブックスより出版。
- 主な役は、安倍晋三、鳩山由紀夫、麻生太郎、橋下徹、石破茂、野田佳彦、河村たかしなど。
元メンバー
[編集]- 渡部又兵衛(わたべ またべえ、1950年4月10日 - 2022年9月7日)
- 結成メンバー(元キャラバン所属)。
- 新潟県で生まれ、小学校の時に北海道小樽市に転居し、18歳で上京。桐朋学園大学短期大学演劇専攻科卒業。元劇団民藝所属。
- 重度の糖尿病を患っており、2004年に左足を膝下から切断し、義足を付けて活動していた。2006年、闘病記『お笑い芸人糖尿病と二人連れ』を出版。2017年には心臓にペースメーカーを入れる[5]。2022年9月7日、敗血症のため死去[6]。72歳没。
- 主な役は福田康夫、渡部恒三、鈴木宗男、立松和平、福島瑞穂など
- 松崎菊也(まつざき きくや)
- 結成メンバー(元キャラバン所属)。現在は戯作者(げさくしゃ)に転身。
- ばんきんや
- (元笑パーティーリーダー)。
- 石倉直樹(いしくら なおき、別名:石倉チョッキ)
- (元笑パーティー所属)。
- おおくぼあきら(おおくぼ あきら)
- (元ジョージボーイズ所属)。
- 諏訪園親治(すわぞの ちかはる、現:すわ親治、旧名:すわしんじ)
- 1990年頃参加。元ザ・ドリフターズの付き人・準メンバー。脱退後にも客演として参加していた時期がある。主な役は金丸信など。
- 福島雄茂(ふくしま かつしげ、現:福島カツシゲ)
- 1992年頃参加。
- 若林幸樹(わかばやし こうき)
- 1992年頃参加。
受賞歴
[編集]- 第5回スポニチ文化芸術大賞 優秀賞(1997年6月)
作品
[編集]DVD
[編集]- 「ザ・ニュースペーパーの笑国日本 I Laugh Japan」(LOFT CINEMA、2004年)
- 「ザ・ニュースペーパー ワールド・ワイド・ワイド・ニュース」(キングレコード、2008年)
- 「ザ・ニュースペーパー 20周年記念LIVE」(キングレコード、2009年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2009 CHANGE」(Happinet、2009年)
- 「ザ・ニュースペーパー ワールド・ワイド・ワイド・ニュース2〜THE政権交代」(キングレコード、2010年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2010」(キングレコード、2010年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2011」(テイチクエンタテインメント、2012年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2012」(テイチクエンタテインメント、2013年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2013」(テイチクエンタテインメント、2014年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2014」(テイチクエンタテインメント、2015年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2015」(テイチクエンタテインメント、2016年)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2016」(テイチクエンタテインメント)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2017」(テイチクエンタテインメント)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2018」(テイチクエンタテインメント)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2019」(テイチクエンタテインメント)
- 「ザ・ニュースペーパー LIVE2020」(テイチクエンタテインメント)
CD
[編集]- ザ・ニュースペーパー/谷本賢一郎「ニュースペーパー!一発逆転/青空」(テイチクエンタテインメント、2008年11月26日発売)
- ザ・ニュースペーパー「ドキドキ!」(テイチクエンタテインメント、2013年4月17日発売)
書籍
[編集]- 渡部又兵衛『お笑い芸人糖尿病と二人連れ』(グラフ社、2006年10月発売)
- ザ・ニュースペーパー『ザ・ニュースペーパー 時代を笑え』(グラフ社、2008年12月16日発売)
- 福本ヒデ『永田町絵画館』(ワニブックス、2019年6月発売)
出演
[編集]現在
[編集]ラジオ
[編集]舞台
[編集]- 「地球星人」(2024年2月16日〜18日、東京芸術劇場 シアターウエスト)[7]
- (福本)
過去
[編集]映画
[編集]- 役名なし(渡部)
- 「ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発」(河崎実監督、松竹、2008年7月26日公開)
- 伊部三蔵総理(福本)、大泉純三郎元総理(松下)、脇谷老人(渡部)[8]
- 「地球防衛未亡人」(河崎実監督、トラヴィス、2014年2月8日公開)
- 宇部総理(福本)
- 「ロバマン」(河崎実監督、2020年1月10日公開)
- (福本)、(山本)
- 「三大怪獣グルメ」(河崎実監督、2020年6月6日公開)
- (福本)、(山本)
- 「劇場版 ほんとうにあった怖い話 事故物件芸人3」(2021年9月10日、NSW)
- (松下)
テレビ
[編集]- 上岡龍太郎にはダマされないぞ!(1990年‐1996年、フジテレビ)風刺コントコーナー[9]
ドラマ
[編集]- 「女子大生会計士の事件簿」第4話(BS-i、2008年10月29日放送)
CM
[編集]- 川商ハウス(2007年)
- 小泉(松下)、安倍(福本)
- SEGA「資格検定DS」(2007年)
- 小泉(松下)
- 蒲郡競艇(2009年)
- 小泉・オバマ・東国原(松下)、安倍・麻生(福本)
- 中京テレビ放送「CHENGEより、そのまんま。」(2009年)
- オバマ・東国原(松下)
ラジオ
[編集]- ザ・ニュースペーパー on Radio
- 文化放送 「吉田照美 飛べ!サルバドール 」内コーナー (各週2人、毎週金曜日、ただし月に1回別コーナー放送のため休止)
PV
[編集]- SHORT LEG SUMMER「うやむやにしちまえ!」(avex、2009年)
- アソウ(福本)、オザワ(竹内)、コイズミ(松下)としてCDジャケットにも載っている。
連載
[編集]- 渡部が福田康夫(ヤッくん)、松下が小泉純一郎(純ちゃん)、福本が麻生太郎(太郎ちゃん)に扮して最近の世相を独自の目線で語り合う。毎週木曜日(九スポは金曜日)掲載。連載当初は、福本が安倍晋三(晋ちゃん)だった。
脚注
[編集]注釈
出典
- ^ “ザ・ニュースペーパー 似てないキシダ首相の聞く力”. 産経ニュース (2022年1月14日). 2022年1月14日閲覧。
- ^ 「ザ・ニュースペーパー」リーダーの渡部又兵衛さん死去、72歳…時事的出来事をコントに 讀賣新聞オンライン、2022年9月11日閲覧。
- ^ 福本ヒデオフィシャルブログ
- ^ 平成25年新真打昇進、及び新準会員のお知らせ
- ^ “「ザ・ニュースペーパー」渡部又兵衛さんお別れの会 安倍シンゾウ元首相ら“国葬級”面々が弔辞”. 日刊スポーツ (2022年10月24日). 2022年10月25日閲覧。
- ^ 「ザ・ニュースペーパー」渡部又兵衛さんが死去、72歳「病気療養中のところ9月7日、永眠いたしました」 - Sponichi Annex 2022年9月11日
- ^ “ペーター・ゲスナー主宰のうずめ劇場、村田沙耶香の小説を舞台化「地球星人」”. ステージナタリー. ナターシャ (2023年11月14日). 2023年11月15日閲覧。
- ^ “怪獣好きは涙なしに笑えない!? ツボを押さえた怪獣バカ映画『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』”. マイナビニュース (2008年7月25日). 2016年9月7日閲覧。
- ^ “政治風刺の笑いはなぜ日本で根付かない? | アクアジャーナル”. aqua-journal.com (2017年9月18日). 2020年2月29日閲覧。