竹谷靱負
たけや ゆきえ (まこと) 竹谷 靱負 (誠) | |
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生誕 |
1941年11月2日(83歳) 東京都武蔵野市 |
居住 | 日本 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 富士山学、教育情報工学 |
出身校 |
早稲田大学理工学部卒業 早稲田大学大学院 理工学研究科修士課程修了 |
プロジェクト:人物伝 |
竹谷靱負(たけや ゆきえ、本名:竹谷誠(たけや まこと)[1]、1941年11月2日 - )は、日本の富士山文化の研究者、富士信仰の研究者、元教育情報工学者[1]。理学博士[2]。 拓殖大学名誉教授[2]、富士山御師の末裔[1]。富士山文化研究会会長[1]、富士学会理事[3]などを務める。東京都武蔵野市出身。
来歴・人物
[編集]1941年(昭和16年)11月2日、富士山北口の御師(山梨県富士吉田市)である竹谷家の長子として誕生。父親は出生前に出征、戦死、母親の生家である東京・武蔵野市で育つ[1]。
成蹊高等学校を卒業後、早稲田大学理工学部応用物理学科に入学、1967年(昭和42年)早稲田大学大学院理工学研究科応用物理学専攻修士課程修了、同年より日本電気株式会社(NEC)中央研究所勤務。同社在職中の1981年(昭和56年)に理学博士(早稲田大学・数学専攻)となり、1987年(昭和62年)より拓殖大学工学部情報工学科助教授、1991年(平成3年)同大教授。2009年(平成21年)同大名誉教授、専門研究分野は教育情報工学で、研究課題は教育情報の構造分析法(認知マップテストによる理解度評価法の研究他)、インターネット利用の学習環境の構築(バーチャルスクールの研究他)など。過去にイリノイ大学Children Research Center客員研究員(2004年〜2005年)。
また、富士山御師の家系であることから、富士山学(富士山文化、富士信仰、富士講、富士塚調査など)に関する研究にも取り組んでいる。富士山学に関する書籍を多数執筆。
ペンネームである竹谷靱負は、富士山北口(山梨県富士吉田市上吉田)に、戦国時代より約400年続く富士山北口御師である竹谷家(屋号は竹谷もしくは竹屋)の世襲名である[1]。富士山文化の研究、富士山学専門家の第一人者[4]である。
富士学会理事(2009年〜)[3]、NPO富士山自然文化情報センター理事長(2008年~2018年)[5]、富士山文化研究会会長(2006年〜2016年)を務める。
二男一女の父親で、長男である竹谷六未(睦)は北口本宮冨士浅間神社(国の重要文化財/世界文化遺産構成資産)の元神職(権禰宜)であり、現在はフィリピン共和国・セブにてリゾートホテル、ダイビングショップ経営[6]。
伯母竹谷よねが嫁いだ外川家は、2002年(平成14年)、従弟で当主の外川文俊が夭逝したため断絶。1768年(明和5年)に築造された主屋は保存状態がよいため、「旧外川家住宅」の名称で2011年(平成23年)6月に、国の重要文化財に指定された。また2013年(平成25年)6月には富士山が世界文化遺産に登録され、旧外川家住宅はその構成遺産に認定された[7]。また御師・竹谷家住宅(現・原家住宅)の主屋は、2018年(平成30年)7月、国の「登録有形文化財(建造物)」に登録された[8]。
経歴
[編集]- 最終学歴:早稲田大学大学院理工学研究科応用物理専攻修士課程修了(1968年)
- 学位:理学博士〈学位論文名「教育テストの特性解析法に関する研究」〉(早稲田大学、1981年)
主な職歴
[編集]- 1968年(昭和43年)4月 日本電気株式会社入社(中央研究所・C&Cシステム研究所他勤務)
- 1987年(昭和62年)4月 拓殖大学工学部勤務
- 2009年(平成21年)6月 拓殖大学名誉教授[9]
著書
[編集]単著(竹谷誠)
[編集]- 『新・テスト理論-教育情報の構造分析法』(早稲田大学出版部、1991年)ISBN 4657914162
- 『Structure Analysis Methods for Instruction』(青山社、1999年)ISBN 4883590305
単著(竹谷靱負)
[編集]- 『富士山の精神史-なぜ富士山を三峰に描くのか』(青山社、1998年)ISBN 4883590135
- 『富士山の祭神論』(岩田書院、2006年)ISBN 4872944461
- 『富士塚考-江戸高田富士築造の謎を解く』(岩田書院、2009年)ISBN 978-4872945737
- 『富士塚考 続-富士祭の「麦藁蛇」発祥の謎を解く』(岩田書院、2010年)ISBN 978-4872946383
- 『富士山と女人禁制』(岩田書院、2011年)ISBN 978-4872946901
- 『日本人は、なぜ富士山が好きか』(祥伝社新書、2012年)[2]ISBN 978-4396112912
- 『富士山文化 その信仰遺跡を歩く』(祥伝社新書、2013年)[4]ISBN 978-4396113254
分担執筆(竹谷誠)
[編集]- 『CMIシステム』電子通信学会編〈「教師が対話するCIS」執筆〉(コロナ社、1976年)
- 『教育とデータ分析』(『教育情報科学』第3巻)宇都宮敏男・坂元昴監修・教育情報科学研究会編〈「教育情報の構造分析」執筆〉(第一法規出版、1988年)ISBN 4474147839
- 『図解エレクトロニクス用語辞典』伊藤健一編(日刊工業新聞社、1988年)ISBN 4526023019
- 『CAIハンドブック』渡辺茂・坂元昴編〈「教材構造グラフの分析法」執筆〉(フジテクノシステム、1989年)ISBN 493855514X
- 『数学教育とコンピュータ』寺田文行・吉村啓編〈「教育工学から見た数学へのコンピュータ利用」執筆〉(日本評論社、1989年)ISBN 4535704112
- 『新教育学大事典』細谷俊夫他編〈「ネットワーク分析」執筆〉(第一法規出版、1990年)ISBN 4474147405
- 『情報通信時代の教育』清水康敬編、電子情報通信学会〈「教育データ処理と評価」執筆〉(コロナ社、1992年)ISBN 4885521041
- 『アルゴリズム辞典』島内剛一他編〈「S-P表分析」・「項目関連構造分析」執筆〉(共立出版、1994年)ISBN 4320027094
- 『ファジィ教育情報科学』山下元編〈「ファジィ評定の教育への応用」執筆〉(早稲田大学出版部、1995年)ISBN 4657956310
- 『エンサイクロペディア電子情報通信ハンドブック』電子情報通信学会編〈「S-P表分析」・「項目関連構造分析」・「課題系列化法」執筆〉(オーム社、1998年)ISBN 427403514X
- 『改訂・電子情報通信用語辞典』電子情報通信学会編(共立出版、1999年)ISBN 4339007064
- 『教育工学事典』日本教育工学会編(実教出版、1999年)ISBN 4407051108
分担執筆(竹谷靱負)
[編集]- 『世界の中の日本』〈「富士山のイコノロジー―三峰図像の三国伝来」執筆〉(拓殖大学、2000年)
- 『富士山と日本人』〈「「富士山」のイコノロジーと日本人の心性」執筆〉(青弓社、2002年)ISBN 4787232002
- 『開運!日本のパワースポット案内』一個人編集部〈「霊峰富士のパワーに触れる―富士の歴史と信仰の歴史」監修・執筆〉(KKベストセラーズ、2010年)ISBN 978-4584166161
- 『日本の世界遺産&暫定リスト―富士山』2012年4月22日号〈「遺産の神髄2 ―〝畏れ〟の山から〝庶民〟の山へ」執筆〉(朝日新聞出版、2012年)
- 『富士山を知る事典』〈日本人のアイデンティティ―富士山〉(日外アソシエーツ、2012年)ISBN 978-4816921667
- 『特別展 富士山 ―江戸・東京と練馬の富士―』〈「富士塚に登って富士山に親しもう!」執筆〉(練馬区立石神井公園ふるさと文化館編発行、2015年)
- 『忍野村富士山信仰調査報告書 忍野八海を中心とした富士山信仰と巡礼路』〈「総説」「第一章 修験道と忍野八海」他執筆〉(忍野村教育委員会発行、2015年)
監修
[編集]論文
[編集]論文(竹谷誠)
[編集]- 国立情報学研究所収録論文(竹谷誠) 200件 国立情報学研究所
- 文部省・文科省科学研究費(竹谷誠) 13件 国立情報学研究所
論文(竹谷靱負)
[編集]- 国立情報学研究所収録論文(竹谷靱負) 18件 国立情報学研究所
番組出演
[編集]テレビ出演
[編集]- テレビ朝日「やじうまテレビ!」(2013年5月2日)[13]
- NHK総合「歴史秘話ヒストリア」- 富士山に魅せられて〜日本一の名峰を巡る人々の物語〜 (2013年9月4日)(再放送:同年9月11日)[13]
- NHK総合「歴史秘話ヒストリア」- 春はすぐそこ!世界遺産SP〜秘められた日本人のドラマ(2014年3月12日)(再放送:同年3月19日)[13]
- BSフジ 「プライムニュース」(2014年7月2日)「世界遺産・富士山の今 環境保全と観光の両立」[14]
- HNK World “Spiritual Explorers Mount Fuji”(2018年10月14日・15日)[15]
- On Demand HNK World “Spiritual Explorers Mount Fuji”(2018年10月14日~2019年10月14日[16]
- NHKBS1 スピリチュアルジャパン「外国人が体感する富士山」【日本語版】(2018年11月21日(再放送:2018年12月4日&2019年1月2日&2019年4月20日)[17]
ラジオ出演
[編集]- 文化放送「くにまるジャパン ラジオ白熱教室―『富士山文化』」(2013年7月29日)[18]
- TOKYO FM「サンデースペシャル 富嶽三十六景プロジェクト ~ 富嶽三十六曲セレクション」(2014年2月23日)
受賞
[編集]受賞(竹谷誠)
[編集]- 「米沢記念学術奨励賞」電子通信学会(1974年)[19]
- 「優秀賞」日本行動計量学会(1989年)[20]
- 「論文賞」日本教育工学会(1996年)[21]
- 「日本工学教育賞」日本工学教育協会(1999年)[22]
受賞(竹谷靱負)
[編集]- 「富士学会学会賞(学術賞)」富士学会(2013年)
脚注
[編集]- ^ a b c d e f 名峰世界へ:御師「竹谷」の末裔、富士は「登拝」心の山 富士山文化研究会会長・竹谷靱負さん/山梨 毎日新聞山梨版 2013年6月27日
- ^ a b c 拓殖大学(拓殖大学関連の刊行物紹介『日本人は、なぜ富士山が好きか』 竹谷靱負(拓殖大学名誉教授)著)(2013年6月20日閲覧)
- ^ a b 富士学会(役員)(2013年6月20日閲覧)
- ^ a b 【書評】『富士山文化 その信仰遺跡を歩く』竹谷靱負(ゆきえ)著 産経新聞 2013年7月7日
- ^ “NPO法人 富士山自然文化情報センター(世田谷区)- NPO法人データベース”. 2021/11-30閲覧。
- ^ エメラルドグリーン・ダイビングセンター(フィリピン・セブにある日本人経営のダイビングショップ)(2013年7月10日閲覧)
- ^ 富士吉田市歴史民俗博物館(御師 旧外川家住宅(重要文化財/世界文化遺産構成資産))(2013年7月10日閲覧)
- ^ “登録有形文化財(建造物)の登録について”. 2019年7月2日閲覧。
- ^ 拓殖大学(ニュース『7人の元教授に名誉教授の称号が授与されました』(2013年7月10日閲覧)
- ^ 拓殖大学(拓殖大学関連の刊行物紹介『富士山周辺の災害と対応 ― 地域の古文書等を通して』 竹谷靱負(拓殖大学名誉教授)監修(2013年7月10日閲覧)
- ^ 富士山周辺の災害と対応 : 地域の古文書等を通して(すその路 5号). すその路郷土研究会. (2009年7月)
- ^ 拓殖大学(拓殖大学関連の刊行物紹介『江戸時代へタイムスリップ!―地域の古文書が証す真実』 竹谷靱負(拓殖大学名誉教授)監修(2013年7月25日閲覧)
- ^ a b c “gooテレビ番組 出演者別:竹谷靱負”. 2019年7月2日閲覧。
- ^ “世界遺産・富士山の今 環境保全と観光の両立”. BSフジ. 2019年7月2日閲覧。
- ^ “NHK World Spiritual Explorers Mount Fuji”. NHK. 2019年7月2日閲覧。
- ^ “On Demand HNK World Spiritual Explorers Mount Fuji”. NHK. 2019年7月2日閲覧。
- ^ “もっとドキュメンタリー “富士山”への祈りを体感”. NHK. 2019年7月2日閲覧。
- ^ “くにまるジャパン『ラジオ白熱教室アーカイブ-文化放送』”. 文化放送. 2019年7月2日閲覧。
- ^ 電子情報通信学会 歴代学術奨励賞受賞者一覧(2021年4月30日閲覧)
- ^ 日本行動計量学会 学会賞(2013年6月20日閲覧)
- ^ 日本教育工学会 論文賞・研究奨励賞受賞一覧(2013年6月20日閲覧)
- ^ “工学教育賞・日本工学教育協会賞 受賞者リスト”. 2019年7月2日閲覧。