第2次ドミートリー・メドヴェージェフ内閣
第2次メドヴェージェフ内閣 | |
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ロシア連邦 第55代内閣 | |
2018年 – 2020年 | |
2018年6月6日の閣僚会議 | |
成立年月日 | 2018年5月18日 |
終了年月日 | 2020年1月15日 |
組織 | |
元首 | ウラジーミル・プーチン |
首相 | ドミートリー・メドヴェージェフ |
閣僚数 | 32 |
与党 | 統一ロシア 無所属 |
議会における地位 | 多数派政府 祖国、ロシア自由民主党が支持 |
野党 | 共産党 公正ロシア |
野党党首 | ゲンナジー・ジュガーノフ セルゲイ・ミロノフ |
詳細 | |
前内閣 | 第1次メドヴェージェフ内閣 |
次内閣 | ミシュスティン内閣 |
第2次ドミートリー・メドヴェージェフ内閣(ロシア語: Второе правительство Медведева)は、2018年5月18日に成立したドミートリー・メドヴェージェフを首相とするロシア連邦の内閣[1]。2020年1月15日、メドヴェージェフは憲法改正で「大統領が全ての決定をできるようにするため」として内閣総辞職を表明した[2]。
首班指名
[編集]2018年5月7日、2018年ロシア大統領選挙の結果を受けてウラジーミル・プーチンがロシア連邦大統領に就任し、同日ドミートリ―・メドヴェージェフを首班に指名[3]、ロシア連邦議会国家院(下院)でも過半数の議席をもつ与党統一ロシアがメドヴェージェフ支持を決定したことから、ここでメドヴェージェフ留任が事実上決まった[4]。5月8日、ロシア自由民主党もメドヴェージェフ支持を表明し、閣僚候補6名を推薦した[5]。一方、ロシア連邦共産党と公正ロシアは同日メドヴェージェフと会談した上でメドヴェージェフ不支持を表明した[6][7]。
1991年以降はじめて、副首相候補が下院国家院での公聴会前に指名されている[8]。
国家院承認
[編集]2018年5月8日、国家院はドミートリー・メドヴェージェフを首相とすることを承認した。採決の結果は、投票数430票うち賛成374票、反対56票であった[9]。
党派 | 議員数 | 賛成 | 反対 | 棄権 | 無投票 | 空席 |
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統一ロシア | 339 | 330 | 0 | 0 | 9 | |
共産党 | 42 | 0 | 37 | 0 | 5 | |
自由民主党 | 40 | 39 | 0 | 0 | 1 | |
公正ロシア | 23 | 4 | 19 | 0 | 0 | |
祖国 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
市民プラットホーム | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | |
全党派 | 446 | 374 | 56 | 0 | 16 | 4 |
出典 |
組閣
[編集]2018年5月18日、メドヴェージェフはプーチン大統領に対し組閣案を提示した[10]。 このとき併せて、ロシア教育・科学省を教育省と科学・高等教育省に分割し、ロシア通信・マスコミ省をデジタル発展・通信・マスコミ省に改称し、副首相を10名まで任命できることとした。同日プーチン大統領は大統領令に署名した[11]。
2018年5月18日、メドヴェージェフは閣僚名簿を提出し、プーチンは同日これを承認した[12]。
内閣発足後の改称
[編集]- 2019年2月26日、ロシア極東開発省を「極東・北極圏開発省(「極東・北極圏発展省」)」に改称した[13]。
閣僚
[編集]職名 | 写真 | 氏名 | 所属政党 | 任期 | |
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首相 |
ドミートリー・メドヴェージェフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 | |||||
第一副首相 兼 財務相 |
アントン・シルアノフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 農業・天然資源・生態系保護担当 |
アレクセイ・ゴルデーエフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 建設・地域政策担当 |
ヴィタリー・ムトコ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 国防・宇宙産業担当 |
ユーリ・ボリソフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 工業・燃料エネルギー複合体担当 |
ドミトリー・コザク | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 兼 極東連邦管区大統領全権代表 |
ユーリ・トルトネフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 スポーツ政策担当 |
タチアナ・ゴリコワ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 旅行・スポーツ・文化担当 |
オリガ・ゴロジェツ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 運輸・通信・デジタル経済担当 |
マクシム・アキモフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
副首相 兼 内閣官房長官 |
コンスタンチン・チュイチェンコ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
国務大臣 | |||||
内務相 |
ウラジーミル・コロコリツェフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
外務相 |
セルゲイ・ラブロフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
非常事態相 |
エフゲニー・ジニチェフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
国防相 |
セルゲイ・ショイグ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
司法相 |
アレクサンドル・コノヴァロフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
保健相 |
ヴェロニカ・スクヴォルツォワ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
文化相 |
ウラジーミル・メジンスキー | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
教育相 |
オリガ・ヴァシリエワ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
科学・高等教育相 |
ミハイル・コチューコフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
天然資源・環境相 |
ドミートリー・コブィルキン | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
運輸相 |
エフゲニー・ディトリフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
農業相 |
ドミートリ―・パトルシェフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
産業貿易相 |
デニス・マントゥロフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
デジタル発展・通信・マスコミ相 |
コンスタンチン・ノスコフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
建設・住宅公営事業相(en) |
ウラジーミル・ヤクーシェフ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
極東・北極圏開発相 |
アレクサンドル・コズロフ・アレクサンドロヴィッチ | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
経済発展相 |
マクシム・オレシキン | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
エネルギー相 |
アレクサンドル・ノヴァク | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
労働・社会保障相 (en) |
マクシム・トピリン | 統一ロシア | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
北カフカース問題担当相(ru) |
セルゲイ・チェボタリョフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 | ||
スポーツ相(en) |
パーヴェル・コロブコフ | 無所属 | 2018年5月18日 - 2020年1月15日 |
脚注
[編集]- ^ “Putin Leaves Russian Cabinet Little-Changed, Brings In Close Ally's Son” (英語). RadioFreeEurope/RadioLiberty. 2018年5月18日閲覧。
- ^ 「露メドベージェフ首相が内閣総辞職…プーチン氏実権維持にらんだ布石か」『読売新聞』2020年1月16日。2020年1月17日閲覧。
- ^ “Путин внес в Госдуму кандидатуру Медведева на пост премьер-министра” (ロシア語). Российская газета. (2018年5月7日) 2018年5月7日閲覧。
- ^ ntv.ru. “«Единая Россия» поддержала кандидатуру Медведева на пост премьера” (英語). НТВ. 2018年5月7日閲覧。
- ^ ria.ru. “ЛДПР предложила шесть кандидатов в новое правительство” (英語). РИА Новости. 2018年5月8日閲覧。
- ^ interfax.ru. “"Справедливая Россия" решила проголосовать против назначения Медведева на пост премьера” (ロシア語). Интерфакс. 2018年5月8日閲覧。
- ^ gazeta.ru. “В КПРФ не поддержат кандидатуру Медведева на пост премьера” (ロシア語). Газета.ru. 2018年5月8日閲覧。
- ^ “Медведев предложил кандидатов в новый состав правительства” (ロシア語). РИА Новости. (2018年5月7日) 2018年5月7日閲覧。
- ^ 「ロシア下院、メドベージェフ首相留任を承認」『ロイター』2018年5月9日。2019年11月8日閲覧。
- ^ “Медведев на встрече с Путиным передал ему предложения по структуре кабмина” (ロシア語). ТАСС 2018年5月15日閲覧。
- ^ “Указ «О структуре федеральных органов исполнительной власти»” (ロシア語). Kremlin.ru 2018年5月15日閲覧。
- ^ “Президент подписал указы о составе нового Правительства” (ロシア語). Kremlin.ru 2018年5月18日閲覧。
- ^ Минвостокразвития переименовано в Министерство по развитию Дальнего Востока и Арктики