第5空母航空団 (アメリカ海軍)
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第5空母航空団 | |
---|---|
創設 | 1943年2月15日 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
軍種 | アメリカ海軍 |
タイプ | 航空部隊 |
上級部隊 | 太平洋海軍航空部隊 |
基地 |
厚木航空基地 岩国航空基地 搭載航空母艦 ジョージ・ワシントン |
第5空母航空団(だい5くうぼこうくうだん Carrier Air Wing Five,CVW-5)はアメリカ海軍の空母航空団の一つ。地上基地は、日本の神奈川県にあるアメリカ海軍厚木航空施設(回転翼飛行隊)と山口県の岩国航空基地(固定翼飛行隊)。搭載航空母艦は「ジョージ・ワシントン」。
空母航空団の中で唯一アメリカ合衆国本土以外に展開している。
概要
[編集]艦隊航空戦力として、空母打撃群の主兵力となっている。混成航空部隊であり、戦闘攻撃機、電子戦機、早期警戒機、哨戒ヘリコプターなどで構成される。
テールコードはNF。
部隊史
[編集]第二次世界大戦中の1943年2月15日に創設され、太平洋戦争で活躍した。戦後は朝鮮戦争、ベトナム戦争に参加、1973年10月5日航空母艦「ミッドウェイ」の横須賀基地配備に伴い、本拠地を厚木航空基地に移し展開する。
1991年1月の湾岸戦争に参加、2001年10月のアフガニスタン空爆作戦時は特殊部隊支援の形で参加した[注釈 1]。
搭載空母は「ミッドウェイ」、「インディペンデンス」、「キティホーク」、「ジョージ・ワシントン」、「ロナルド・レーガン」、2024年から再度「ジョージ・ワシントン」となり現在に至る。
沿革
[編集]- 1943年2月15日 - 創設。
- 1973年10月5日 - 空母「ミッドウェイ」横須賀基地配備に伴い、厚木航空基地に展開。
- 1980年 3月 - VAQ-136、配備[注釈 2]。
- 1986年
- 1991年
- 8月 - VFA-151、VA-185、帰国。
- 9月 - 搭載空母「インディペンデンス」に替わる。
- 9月 - VF-154、VF-21、VS-21、配備。
- 1995年12月 - VF-21、帰国。[注釈 5]。
- 1996年6月 - VA-115、帰国。VFA-27、配備。
- 1998年8月 - 搭載空母「キティホーク」に替わる。
- 2003年
- 9月 - VF-154、帰国。
- 11月 - VFA-102、配備。
- 2004年11月 - VS-21、帰国。
- 2008年8月 - 搭載空母「ジョージ・ワシントン」に替わる。
- 2009年12月 - VFA-192、帰国。VFA-115、配備。
- 2012年
- 2月 - VAQ-136、帰国。
- 3月 - VAQ-141、配備。
- 2015年10月 - 搭載空母「ロナルド・レーガン」に替わる。
- 2017年
- 2018年3月30日 - VFA-27、VRC-30が厚木航空基地から岩国航空基地へ移駐完了[3]。
- 2024年7月 - VFA-115が帰国し VFA-147が前方展開することが決定した。同時にVRC-30 Det.5と交代でVRM-30 Det FDNFも展開することが公表された。
構成飛行隊
[編集]飛行隊名 | 愛称 | 使用機種 |
---|---|---|
第27戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-27)(VFA-27) | ロイヤル・メイセス Royal Maces | F/A-18E Block2 |
第102戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-102)(VFA-102) | ダイアモンドバックス Diamondbacks | F/A-18F Block2 |
第147戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-147)(VFA-147) | アルゴノーツ Argonauts | F-35C |
第195戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-195)(VFA-195) | ダムバスターズ Dambusters | F/A-18E Block2 |
第141電子攻撃飛行隊 (en:VAQ-141)(VAQ-141) | シャドー・ホークス Shadow Hawks | EA-18G |
第125艦上空中早期警戒飛行隊 (en:VAW-125)(VAW-125) | タイガーテイルズ Tigertails | E-2D |
第12ヘリコプター海上戦闘飛行隊(HSC-12) | ゴールデン・ファルコンズ Golden Falcons | MH-60S |
第77ヘリコプター海洋打撃飛行隊(HSM-77) | セイバー・ホークス Saber Hawks | MH-60R |
第30艦隊兵站多任務飛行隊前方展開海軍戦力分遣隊(VRM-30 Det.FDNF) | タイタンズ Titans | CMV-22B |
※厚木海軍航空施設所在の第51ヘリコプター海洋打撃飛行隊(HSM-51)「ウォーローズWarlords」はMH-60Rを分遣隊(Det)単位で艦へ派遣している。
過去に所属していた部隊
[編集]飛行隊名 | 通称名 | 使用機種 | 在籍期間 |
---|---|---|---|
第161戦闘飛行隊 (en:VFA-161) | 『チャージャース Chargers』 | F-4 | 1973年~1986年 |
第93攻撃飛行隊 (en:VA-93) | 『ブルーブレイザーズ Blue Blazers (1976年、レイヴンズ Ravens に改名)』 |
A-7 | 1973年~1986年 |
第56攻撃飛行隊 (en:VA-56) | 『チャンピオンズ Champions』 | 1973年~1986年 | |
第151戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-151) | 『ヴィジランティーズ Vigilantes』 | F-4・F/A-18 | 1973年~1991年 |
第115戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-115) | 『イーグルス Eagles』[注釈 6] | F/A-18E Block2 | 2009年~2024年 |
第185攻撃飛行隊 (en:VA-185) | 『ナイトホークス Nighthawks』 | A-6 | 1986年~1991年 |
第21戦闘飛行隊 (en:VF-21) | 『フリーランサーズ Freelancers』 | F-14 | 1991年~1996年 |
第154戦闘飛行隊 (en:VFA-154) | 『ブラックナイツ Black Knights』 | 1991年~2003年 | |
第21対潜攻撃飛行隊改め第21海上制圧飛行隊 [注釈 7](en:VS-21) | 『ファイティング レッドテイルズ Fighting Redtails』 | S-3 | 1991年~2004年 |
第192戦闘攻撃飛行隊 (en:VFA-192) | 『ゴールデン ドラゴンズ Golden Dragons』[注釈 8] | F/A-18 | 1986年~2009年 |
第63写真偵察飛行隊・第3分遣隊(en:VFP-63 Det.3) | 『アイズ オブ ザ フリート Eyes of the Fleet』 | RF-8G | 1973年~1974年 |
第136電子攻撃飛行隊 (en:VAQ-136) | 『ガントレッツ Gauntlets』 | EA-6B | 1980年~2012年 |
第1支援ヘリコプター飛行隊・第2分遣隊(en:HC-1 Det.2) | 『パシフィック フリート エンジェルズ Pacific Fleet Angels』 | SH-3G | 1973年~1984年 |
第12対潜ヘリコプター飛行隊 (en:HS-12) | 『ワイヴァーンズ Wyverns』 | SH-3H | 1984年~1994年 |
第14対潜ヘリコプター飛行隊 (en:HS-14) | 『チャージャース Chargers』 | SH-60F・HH-60H | 1994年~2013年 |
第115早期警戒飛行隊 (en:VAW-115) | 『リバティ ベルズ Liberty Bells』 | E-2C | 1973年~2017年 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ この作戦では、CVW-5は3分の1に満たない数の艦載機でパキスタン沖の北アラビア海に、アメリカ陸軍特殊部隊支援の陸軍特殊作戦ヘリコプターを搭載した「キティホーク」と共に展開。なおこの作戦の詳細は一切公表されていない。
- ^ VAQ-136が配備される前の電子戦機は、アメリカ海兵隊岩国航空基地に配備されていたEA-6の部隊を分遣隊として「ミッドウェイ」航海の度に派遣していた。
- ^ VF-161は機種転換し、F/A-18装備のVFA-161として厚木へ再配備される予定だったが解散した。
- ^ VF-151は機種転換し、F/A-18装備のVFA-151として厚木へ再配備。
- ^ 機体の一部はVF-154へ譲渡し、帰国後の1996年1月12日に正式に解隊された。
- ^ 過去には1973年から1996年までA-6攻撃機を運用する第115攻撃飛行隊(VA-115)としてCVW-5に所属しており、1978年3月までは『アラブスArabs』という飛行隊名称だった。
- ^ 1993年10月1日以降正式名称はAnti-Submarine Squadron 21(第21対潜攻撃飛行隊)からSea Control Squadron 21(第21海上制圧飛行隊)へと変更されている。略号はVS-21のまま。
- ^ 過去に映画「トコリの橋」に出演したことが切っ掛けで飛行隊名の前に「World Famous」(世界的に有名な)の一文を加えることもあった。