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藍川由美

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

藍川 由美(あいかわ ゆみ、1956年2月2日[要出典] - )は、日本の声楽家


人物・来歴

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香川県綾歌郡宇多津町生まれ[1]香川県立坂出高等学校音楽科)、東京芸術大学音楽学部卒業[1]

1985年、カーネギー・ホールにおける歌唱で評価される[2]。1986年同大学院博士後期課程を修了し、翌1987年学術博士号取得。博士論文は「演奏家としての立場における『山田耕筰歌曲の楽譜に関する研究』」。1992年「藍川由美リサイタル」の成果により文化庁芸術祭賞受賞[2]

リサイタル活動のほか、楽譜の校訂および日本の歌に関する著作を発表している。西洋の伝統的なクラシック歌曲よりも、日本の伝統に根ざした歌曲を積極的に歌い、CD収録を続ける。

明治時代の唱歌軍歌、大正時代の童謡、昭和初期の歌謡曲や戦時歌謡など、日本の歌をジャンルにとらわれず研究・演奏することをライフワークとしている。

2007年より、元宮内庁式部職楽部首席楽長岩波滋に古代歌謡と和琴を師事。2010年に明治撰定譜「催馬楽和琴譜」全曲を世界初録音した[3]

2012年、古今の和歌(短歌)を集めた今昔秀歌百撰の選者として山下昭冩真集「ゆめの腕に」から山下正辰の歌を選出し、解説した。

夫は政治学者音楽評論家片山杜秀[4]

著書

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ディスク

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  • 伊福部 昭 全歌曲作品の夕べ(東芝、1988年)※『'88 藍川由美リサイタル』ライヴ録音
  • この道 山田耕筰歌曲集(カメラータ、1994年)
  • 鳥舟 白いうた青いうた(曲:新実徳英、詞:谷川雁 / カメラータ、1994年)
  • われもこう 白いうた青いうたII(カメラータ、1995年)
  • ゴンドラの唄 中山晋平作品集(カメラータ、1996年)
  • 長崎の鐘 新しき朝の(古関裕而歌曲集、コロムビア、1996年)
  • 文部省唱歌集 故郷(カメラータ、1996年)
  • 木下忠司作品集「喜びも悲しみも幾歳月」(カメラータ、1997年)
  • あの子はたあれ 日本の童謡(演奏:花岡千春 / キングレコード、1997年)
  • 東京行進曲 日本の歌謡(キングレコード、1997年)
  • レクイエム「ああ此の涙をいかにせむ」(古関裕而歌曲集2、デンオン、1997年)
  • 橋本國彦歌曲集(カメラータ、1998年)
  • 翻訳唱歌集「故郷を離るる歌」(演奏:中野振一郎 / コロムビア、1998年)
  • アジアの唄声 沖縄・台湾・中国のうた(カメラータ、1999年)
  • 「華燭」丘灯至夫作品集(コロムビア、1999年)
  • 古賀政男作品集「誰か故郷を想はざる」(コロムビア、2000年)
  • 國民歌謠〜われらのうた〜國民合唱を歌う(コロムビア、2000年)
  • 金井喜久子作品集「沖縄のうた・てぃんさぐぬ花」(カメラータ、2001年)
  • 魚のいない水族館 林光ソング集(カメラータ、1999年・2001年)
  • こどものつぶやき(共同録音:高須亜紀子福永百子 / カメラータ、2001年)
  • ラジオから生まれた歌「夏の思い出」(カメラータ、2001年)
  • 伊福部昭全歌曲(カメラータ、2001年)
  • 人買船 野口雨情の世界(カメラータ、2001年)
  • 古賀政男作品集「思い出の記」カメラータ、2002年)
  • 古賀政男作品集2「東京ラプソディ」カメラータ、2003年)
  • 栄冠は君に輝く(古関裕而作品集、カメラータ、2004年)
  • 「花いちもんめ」伝えたい日本のうた(カメラータ、2004年)
  • 「高原断章」 三善晃作品集(カメラータ、2005年)
  • 明治の唱歌とエッケルトの仕事(箏:野坂惠子、小宮瑞代 / カメラータ、2006年)
  • ほんとうの唱歌史「海ゆかば」(カメラータ、2007年)
  • 「日本のうた近代史」明治・大正・昭和の名曲を集めて(藍川由美ベスト盤 / カメラータ、2010年)
  • 藍川由美「催馬楽」をうたう(歌・和琴:藍川由美 / 2010年)
  • 藍川由美「童謡ジャズ」をうたう(演奏:福田重男 / 2011年)

脚注

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  1. ^ a b 連載 ドリーマーズ~地方時代のリーダー達~ 記事詳細―四国新聞社”. www.shikoku-np.co.jp. 2023年1月7日閲覧。
  2. ^ a b 藍川由美 和琴唱歌コンサート - 催馬楽と「源氏物語」”. 拓殖大学学友会. 2024年11月24日閲覧。
  3. ^ saibara”. www.jade.dti.ne.jp. 2024年11月24日閲覧。
  4. ^ 「伊福部昭作品の真意を、後世へ 校訂行い動画発信、情報交換の場に」『朝日新聞』2024年06月13日夕刊, p.2

外部リンク

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