藤宮史
藤宮 史(ふじみや ふひと、1964年9月24日 - )は、版画家、漫画家。静岡県出身。
経歴
[編集]第7回アックスマンガ新人賞(2005年)(漫画雑誌「アックス」青林工藝舎)主宰)において、木版による漫画「黒猫堂商店の一夜」が南伸坊個人賞を受賞。
第12回コミックFantasy・ファンタジー・コミック大賞(2008年)において、木版漫画「或る夏のいちにち」が佳作入選。
第12回文化庁メディア芸術祭(2008年)において、木版漫画集「NEKO NO HANGA」が審査委員会推薦作品に選出。
第13回文化庁メディア芸術祭(2009年)において、木版漫画集「文學」が審査委員会推薦作品に選出。
第12回にいがたマンガ大賞(2009年)において、木版漫画「パラソルの微風」が最優秀作品賞、魔夜峰央賞を受賞。
第17回文化庁メディア芸術祭(2013年)において、木版漫画集「黒猫堂商店の一夜」(青林工藝舎刊)が審査委員会推薦作品に選出。
漫画家永島慎二の銅版画制作の助手を1999年から2002年まで務めていた経験がある。
交友関係
[編集]1988年の冬頃、パンクパンド フリクションのメンバーであったセリガノ(シンセサイザー)と知りあい、セリガノの阿佐ヶ谷、五叉路のアパートの一室で福澤徹三(小説家)と歓談する。その後、福澤徹三は藤宮史の三畳ひと間のアパートの一室にひと月間程寄寓していた。 1989年頃、ミュージシャンの夫歌寛(プーカングァン)と路上で知り合い、夫のライブで知り合った大学生を介して詩人の玉田寛(宮城聰主宰、劇団「冥風」の元俳優)と小説家志望の川屋雪隠(川屋せっちん・現俳優)と知遇を得る。玉田寛、川屋雪隠とは同人雑誌「夭折志願」の活動を共にした。 1994年頃、同人雑誌sometingの編集者渡辺作郎(元村八分ドラマー)、渡辺悦子と知遇を得てsometing3号(1995年刊)に詩作品を掲載した。またsometingからTOTOTOに誌名を改めた4号、5号にエッセイを掲載した。 また同年頃に、詩人、美術家、ミュージシャンの小川てつオを氏制作のエコロジカル雑誌「もえるゴミ」を通じて知り合い、藤宮史編集による同人雑誌「東京カレハ」に「もえるゴミ」の記事を掲載した。
作品
[編集]単行本
[編集]- 木版漫画集「NEKO NO HANGA」(2007年、黒猫堂出版 限定100部)
- 木版漫画「パラソルの微風」(2008年、黒猫堂出版 限定95部)
- 木版漫画「セメント樽の中の手紙」葉山嘉樹原作、藤宮史版画(2008年、黒猫堂出版 初版200部、再版300部)
- 木版漫画「蜜柑」芥川龍之介原作、藤宮史版画(2009年、黒猫堂出版 初版300部)
- 木版漫画「パラソルの微風」改訂普及版(2009年、黒猫堂出版 初版300部)
- 木版漫画「黒猫堂商店の一夜」B5サイズ版(2009年、黒猫堂出版 初版300部)
- 木版漫画集「文學」葉山嘉樹・芥川龍之介・富永太郎/原作、藤宮史/版画(2009年、黒猫堂出版 初版25部)
- 木版漫画集「猫の世界」(2010年、黒猫堂出版 限定100部)
- 木版漫画「唐傘奇譚」(2011年、黒猫堂出版 初版600部)
- 木版漫画集『黒猫堂商店の一夜』(2012年10月、青林工藝舎)ISBN 978-4883793747
- 木版漫画「蜘蛛の糸」芥川龍之介原作、藤宮史版画(2015年、黒猫堂出版 初版600部)
- 木版漫画集『或る押入れ頭男の話』(2015年7月、青林工藝舎)ISBN 978-4883794201
- 木版漫画「羅生門」芥川龍之介原作、藤宮史版画(2018年、黒猫堂出版 特別版限定100部)
雑誌特集
[編集]「アックス」 VOL.89 特集:藤宮史(青林工藝舎 2012年10月) ISBN 978-4883793730
作品リスト
[編集]- 黒猫堂商店の一夜(漫画雑誌『アックス』46号 青林工藝舎刊)
- 雨あがりの鷺宮の坂道(漫画雑誌『アックス』48号 青林工藝舎刊)
- 「星のはじまり」の話(漫画雑誌『アックス』48号 青林工藝舎刊)
- 夜をゆく1(漫画雑誌『アックス』50号 青林工藝舎刊)
- 夜をゆく2(漫画雑誌『アックス』51号 青林工藝舎刊)
- 池畔の家(漫画雑誌『アックス』54号 青林工藝舎刊)
- 漂う日々-池畔の家より(漫画雑誌『アックス』58号 青林工藝舎刊)
- 天空への階段(漫画雑誌『アックス』59号 青林工藝舎刊)
- 或る押入れ頭男の話(漫画雑誌 『幻燈』9号 北冬書房刊)
- パラソルの微風(漫画雑誌「コミックFantasy」14号 榎本司郎事務所刊)
- 橋の上の自画像/富永太郎原作(漫画雑誌『アックス』70号 青林工藝舎刊)
- 或る押入れ頭男の話・箱舟(漫画雑誌『幻燈』10号 北冬書房刊)
- 或る押入れ頭男の話・終章(漫画雑誌『幻燈』10号 北冬書房刊)
- 時計のネジ(漫画雑誌『アックス』72号 青林工藝舎刊)
- 或る押入れ頭男の話・街のなか〔予告篇〕(漫画雑誌「走馬燈」4号 書肆フリークス刊)
- セメント樽の中の手紙/葉山嘉樹原作(漫画雑誌『アックス』75号 青林工藝舎刊)
- 蜜柑/芥川龍之介原作(漫画雑誌『アックス』76号 青林工藝舎刊)
- 顔旅 Kaotabi/(漫画雑誌「架空」9月号 セミ書房刊)
- 或る押入れ頭男の話・街のなか(漫画雑誌『幻燈』11号 北冬書房刊)
- 或る夏のいちにち/(漫画雑誌「架空」No.11 セミ書房刊)
- ○・△・□(まる・さんかく・しかく)/(漫画雑誌「架空」No.11 セミ書房刊)
- 唐傘奇譚(漫画雑誌『アックス』83号 青林工藝舎刊)
- 或る押入れ頭男の話・公園(漫画雑誌『幻燈』12号 北冬書房刊)
- わたしのいない世界・温水池(漫画雑誌『幻燈』12号 北冬書房刊)
- パラソルの微風(漫画雑誌『アックス』84号 青林工藝舎刊)
- 猫の杜(漫画雑誌『アックス』93号 青林工藝舎刊)
- 或る押入れ頭男の話・アーケード街(漫画雑誌『幻燈』13号 北冬書房刊)
- 蜘蛛の糸/芥川龍之介原作(漫画雑誌『アックス』103号 青林工藝舎刊)
- わたしのいない世界・温水池(漫画雑誌『アックス』106号 青林工藝舎刊)
展覧会
[編集]- 猫の版画展覧会(2000年、東京/ギャラリー喫茶コブ)
- ねこの絵小品展(2001年、旭川/ヒラマ画廊)
- 猫の絵画展覧会(2001年、東京/ギャラリー喫茶コブ)
- 猫の絵画展覧会2(2001年、東京/ぶらっとりー阿佐谷)
- ねこの絵小品展(2002年、旭川/ヒラマ画廊)
- 猫の版画展 (2002年、大分/ギャラリー縁)
- ねこの絵小品展(2003年、旭川/ヒラマ画廊)
- 花とねこ展 (2003年、浦和/ガロー・ミアーゴ)
- 彌生三月・猫うらら展 5人展(2003年、銀座/ボザール・ミュー画廊)
- 第24回ねこ展(2003年、東京/プランタン銀座)
- やっぱり猫でしょう展(2003年、浦和/ガロー・ミアーゴ)
- 猫の世界展(2003年、東京/ギャラリーちめんかのや)
- 猫の気持ち展2(2005年、京都/くらふとギャラリー集)
- 猫の版画展(2005年、浦和/ガロー・ミアーゴ)
- 秋の猫版画展 版画4人展(2005年、浦和/ガロー・ミアーゴ)
- 藤宮史・木版漫画展(2005年、東京/黒猫堂画廊)
- 藤宮史・油彩画展(2005年、東京/黒猫堂画廊)
- 版画と漫画と油絵と展(2007年、東京/よるのひるね)
- 版画/木版漫画/油彩画展(2007年、東京/galleryノラや)
- ねこの絵小品展(2008年、旭川/ヒラマ画廊)
- アックス創刊10周年記念展(2008年、京都/トランスポップギャラリー)
- 第12回文化庁メディア芸術祭(2009年、六本木/国立新美術館)
- 猫の絵小品展(2009年、旭川/ヒラマ画廊)
- COMITIA88 瓢箪からマグマ アックス原画展(2009年、東京/東京ビッグサイト)
- 第13回文化庁メディア芸術祭(2010年、六本木/国立新美術館)
- 大アックス祭(2010年、南青山/ビリケンギャラリー)
- 第12回にいがたマンガ大賞フェスティバル(2010年、新潟/新潟市民芸術文化会館)
- 『幻燈』展(2010年、下北沢/ラ・カメラ)
- 木版漫画の世界 藤宮 史 展(2010年、東京/ROKUJIGEN 6次元)
- 『幻燈・夜行』展(2011年、京都/トランスポップギャラリー)
- アックス夏祭り(2011年、南青山/ビリケンギャラリー)
- 第2回『幻燈』展(2011年、下北沢/ラ・カメラ)
- 大アックス祭〜My Another Jackets〜(2012年、南青山/ビリケンギャラリー)
- 第17回文化庁メディア芸術祭(2014年、六本木/国立新美術館)
- 私の蔵書票展Vol.2 My Exlibris Exhibition(2015年、仙台/ギャラリーJ)
- 青林工藝舎サマージャンボフェア(2015年、東京/書泉グランデ・コミックフロア)
- アックス複製原画展(2015年、東京/座・高円寺)
- 「ガロ-アックス-長井勝一」展長井勝一 没後20年企画(2016年、京都/メリーゴーランド京都)
- 第七回詩意家居版画展(2016年、中国浙江省杭州市/浙江世貿国際展覧中心)
- 『藤宮史 木版漫画作品』展(2017年、東京/スタジオ35分)
- つげ義春トリビュート展 第3弾 『続・拝啓 つげ義春様』展(雑誌「アックス」編)(2017年、東京/ビリケンギャラリー)
- 『大青林工藝舎祭』(2019年、東京/神保町ブックカフェ二十世紀)
- ネコ(猫)展(2020年、オランダ・ライデン市/日本博物館 シーボルトハウス)
- 『アックス表紙原画展』(2020年、東京/ビリケンギャラリー)