西宮悠介
ロッテ浦和球場にて(2018年) | |
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 茨城県土浦市 |
生年月日 | 1991年5月1日(33歳) |
身長 体重 |
180 cm 80 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2013年 ドラフト5位 |
初出場 | 2014年3月30日 |
最終出場 | 2019年6月13日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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西宮 悠介(にしみや ゆうすけ、1991年5月1日 - )は、茨城県土浦市出身[1]の元プロ野球選手(投手)。左投左打。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]小学校3年の時に荒川沖サニーズで野球を始めると、土浦市立土浦第三中学校時代は土浦シニアに在籍[2]。佐野日本大学高等学校への進学後[1]は、1年秋からのベンチ入りを経て、2年秋からダブルエースの1人として活躍した[2]。3年夏[3]の選手権栃木大会では、栃木県立鹿沼商工高等学校戦との準々決勝でダブルエースによる完封リレーを達成。救援で登板した西宮は、キレのあるスライダーとストレートで、鹿沼商工打線を寄せ付けなかった[4]。しかし、栃木県立宇都宮工業高等学校との準決勝に敗れ[5]、在学中には春夏とも甲子園球場の全国大会に出場できなかった[6]。
横浜商科大学への進学後は、1年春から神奈川大学野球のリーグ戦に登板。3勝3敗ながら、防御率1.86という好成績[7]で、フレッシュマン賞を受賞した[1]。2年の春季リーグ戦では、2勝0敗、防御率0.92[7]で、チームのリーグ優勝と第60回全日本大学野球選手権記念大会進出に貢献[8]。秋季リーグ戦では、30イニング連続無失点を記録した[9]。3年時の2012年には、3月10日開催の東日本大震災復興支援ベースボールマッチに大学選抜チームの一員として登板した[10]。チームが秋季リーグ2位で出場した第8回関東地区大学野球選手権大会[11]では、白鷗大学戦での勝利に貢献した[12][11]。
大学4年時の2013年には、3月4日に横浜DeNAベイスターズ (ファーム)との練習試合へ登板すると、3回を無失点に抑えた[13]。春季リーグ戦では、神奈川大学戦で完投(自責点0)[14]、神奈川工科大学戦で完封[15]するなど、3勝0敗でベストナインに選出[7]。秋季リーグでは、前年に続いてリーグ2位で関東地区大学野球選手権大会に進出した[16]。リーグ戦では、同期の左投手である岩貞祐太と競い合いながら、通算で20勝11敗という成績を残した[7]。
2013年のNPBドラフト会議で、東北楽天ゴールデンイーグルスから5巡目で指名[17]。契約金4,000万円、年俸1,000万円(金額は推定)という条件で入団した[18]。背番号は38[19]。この会議では、岩貞も阪神タイガースから1巡目指名を経て入団している。
プロ入り後
[編集]2014年には、(投手8人を含む)同期入団の新人9選手でただ1人、レギュラーシーズンの開幕から一軍に帯同した[20]。3月30日に、埼玉西武ライオンズとの開幕カード第3戦(西武ドーム)で、救援投手として公式戦デビュー。4月22日の同カード(楽天Koboスタジアム宮城)では、延長12回表に登板すると、アンドリュー・ジョーンズのサヨナラ本塁打によって公式戦初勝利を記録した[21]。一軍公式戦全体では、福山博之に次ぐチーム2位の46試合に登板し、3勝0敗2ホールド、防御率3.17を記録するなど中継ぎで活躍した。
2015年には、前年に続いて開幕一軍入りを果たしたが、公式戦では登板のたびに四球を出すなど制球難を露呈。一軍公式戦での登板は13試合どまりで、1勝1敗2ホールドを記録しながら、通算の与四死球数(13)が投球イニング数(11回2/3)を上回った。
2016年には、5月17日に出場選手登録を果たすと、一軍公式戦29試合に登板。3勝を挙げたほか、奪三振数が投球イニング数を上回った。防御率も8月初旬までは2点台中盤だったが、以降の登板試合で失点を重ねたため、シーズン終了の時点で4.44にまで上昇した。
2017年には、シーズン初の出場選手登録が9月にまで持ち越された。一軍公式戦への登板も8試合と前年から大幅に減少したものの、9月20日の対オリックス・バファローズ戦(Koboパーク宮城)で1回を投げて3点を失っただけで、残りの7試合をすべて無失点で凌いだ。
2018年には、前年に続いてシーズンの大半を二軍で過ごし、一軍公式戦での登板数が入団後最少の7試合にとどまった。
2019年には、4月25日にシーズン初の出場選手登録。令和時代の初日および、自身の28歳の誕生日(5月1日)の対福岡ソフトバンクホークス戦(福岡ヤフオク!ドーム)[22]など、一軍公式戦14試合の登板で1勝と1ホールドを挙げた。レギュラーシーズン終了後の10月18日に球団から戦力外通告を受けたが[23]、NPB他球団での現役続行を希望し、11月12日に12球団合同トライアウト(大阪シティ信金スタジアム)へ参加。対戦した3人の打者のうち、亀澤恭平に死球を出しながらも残り2人を凡退させた[24]が、11月22日に球団を通じて現役引退を発表した[25]。球団では11月24日のファン感謝祭(楽天生命パーク)で引退セレモニーを開催した[26]。
現役引退後
[編集]2020年シーズンからは、楽天球団のチーム運営部に所属しながら、打撃投手を務める[27]。
選手としての特徴・人物
[編集]リリースの瞬間に頭を大きく振って投げる独特な投球フォームが特徴[28]。スリークォーターから最速148㎞/hのストレート[29]、高校時代から切れ味の鋭さが高く評価されていたスライダー[29]、右打者の外へ逃げるスプリット[9]などを投げ分ける。スプリットについては、大学2年時にスライダーを狙い打たれるシーンが増えたことから、『ダイヤのA』を読みながら習得したという[2]。
ふてぶてしさを感じさせるマウンドさばきも評価されていた[2]。
お笑いコンビ・次長課長の河本準一と顔が似ており、同僚の小山伸一郎から河本の持ちギャグにちなんだ「タンメン」という愛称をつけられるなど[30][31]、チームではいじられ役だった[32]。
詳細情報
[編集]年度別投手成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 楽天 | 46 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 1.000 | 211 | 48.1 | 41 | 3 | 29 | 1 | 1 | 51 | 2 | 0 | 22 | 17 | 3.17 | 1.45 |
2015 | 13 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | .500 | 62 | 11.2 | 15 | 1 | 10 | 0 | 3 | 8 | 2 | 0 | 13 | 11 | 8.49 | 2.14 | |
2016 | 29 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 115 | 26.1 | 18 | 0 | 20 | 0 | 1 | 32 | 0 | 0 | 14 | 13 | 4.44 | 1.44 | |
2017 | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 37 | 9.1 | 6 | 1 | 4 | 0 | 0 | 10 | 2 | 0 | 3 | 3 | 2.89 | 1.07 | |
2018 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | .--- | 41 | 9.1 | 7 | 1 | 9 | 0 | 1 | 10 | 2 | 0 | 4 | 4 | 3.86 | 1.71 | |
2019 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1.000 | 84 | 16.1 | 18 | 0 | 17 | 0 | 1 | 21 | 0 | 0 | 15 | 14 | 7.71 | 2.14 | |
通算:6年 | 117 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 | 1 | 0 | 5 | .900 | 550 | 121.1 | 105 | 6 | 89 | 1 | 7 | 132 | 8 | 0 | 71 | 62 | 4.60 | 1.60 |
- 2019年度シーズン終了時
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2014 | 楽天 | 46 | 1 | 9 | 1 | 0 | .909 |
2015 | 13 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2016 | 29 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |
2017 | 8 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2018 | 7 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2019 | 14 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 117 | 2 | 16 | 1 | 0 | .947 |
- 2019年度シーズン終了時
記録
[編集]- 初登板:2014年3月30日、対埼玉西武ライオンズ3回戦(西武ドーム)、7回裏に3番手で救援登板、1/3回を無失点
- 初奪三振:同上、7回裏に熊代聖人から空振り三振
- 初勝利:2014年4月22日、対埼玉西武ライオンズ4回戦(楽天Koboスタジアム宮城)、12回表に5番手で救援登板、1/3回を無失点[21]
- 初ホールド:2014年9月28日、対埼玉西武ライオンズ23回戦(西武ドーム)、6回裏1死に3番手で救援登板、2/3回を3失点
背番号
[編集]- 38 (2014年 - 2019年)
- 103 (2020年 - )
登場曲
[編集]- 「Iron Man」Black Sabbath (2014年 - )
脚注
[編集]- ^ a b c “プロ野球ドラフト会議:横浜商大・西宮投手は楽天5位”. カナロコ (神奈川新聞社). (2013年10月24日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ a b c d “【楽天】ドラ5西宮、武器はマー君ばりのスプリット!”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2013年11月7日). オリジナルの2013年11月7日時点におけるアーカイブ。 2013年12月15日閲覧。
- ^ “<2009夏>佐野日大”. 下野新聞「SOON」. 下野新聞社. 2013年12月15日閲覧。
- ^ “[09夏]準々決勝 佐野日大1-0鹿商工”. 下野新聞「SOON」. 2009年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月15日閲覧。
- ^ “あすの決勝は、作新と宇工が激突 全国高校野球栃木大会第12日”. 下野新聞「SOON」. (2009年7月25日). オリジナルの2009年7月26日時点におけるアーカイブ。 2013年12月15日閲覧。
- ^ “ドラフト候補100選手カタログ 大学生30人 西宮悠介[横浜商大]”. 週刊ベースボール速報プレミアムコラム. ベースボール・マガジン社. 2013年12月15日閲覧。
- ^ a b c d “横浜商科大学硬式野球部 西宮 悠介について”. 横浜商科大学 (2013年10月24日). 2013年12月15日閲覧。
- ^ “神奈川大学野球:春季リーグは横浜商大が5季ぶり6度目の優勝”. カナロコ. (2011年5月20日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ a b “神奈川大学野球秋季リーグ:春秋連覇狙う投手陣の横浜商大”. カナロコ. (2011年10月18日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ “震災復興支援試合:大学選抜の横浜商大・西宮「思い込め投げた」”. カナロコ. (2012年3月11日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ a b “【ご声援ありがとうございました】横浜商科大学硬式野球部の第8回横浜市長杯関東大学選手権結果について”. ニュース&トピックス. 横浜商科大学 (2012年11月4日). 2013年12月15日閲覧。
- ^ “横浜商科大対白鷗大”. 小関順二公式ホームページ. 2013年12月15日閲覧。
- ^ “西宮が好救援!横浜商大、DeNA2軍とドロー”. スポーツ報知. (2013年3月4日). オリジナルの2013年3月17日時点におけるアーカイブ。 2013年12月15日閲覧。
- ^ “大学野球春季リーグ:商大と桐蔭大 勝ち点”. カナロコ. (2013年4月29日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ “大学野球神奈川春季リーグ:関東大と商大が勝ち点”. カナロコ. (2013年5月5日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ “神奈川大学野球秋季リーグ:商大が大勝し2位、岩貞は圧巻の無安打投球”. カナロコ. (2013年10月16日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ “プロ野球ドラフト会議:商大コンビが満面の笑み、阪神1位に岩貞、楽天5位に西宮”. カナロコ. (2013年10月25日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ “【楽天】ドラ5西宮、目標は“沢村先輩”と日本Sで対戦”. スポーツ報知. (2013年11月23日). オリジナルの2013年11月23日時点におけるアーカイブ。 2013年12月15日閲覧。
- ^ “2014年度:新入団選手発表会”. 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト. 楽天ゴールデンイーグルス (2013年12月9日). 2013年12月14日閲覧。
- ^ “楽天ドラフト5位西宮「投げっぷり見て」”. 日刊スポーツ. (2014年3月28日) 2014年3月28日閲覧。
- ^ a b “楽天がジョーンズの一発でサヨナラ勝ち”. デイリースポーツ. (2014年4月22日) 2014年4月22日閲覧。
- ^ “楽天・西宮 令和初日のバースデー登板で1回零封「一番思い出深い誕生日に」”. スポーツニッポン. (2019年5月1日) 2019年11月22日閲覧。
- ^ “選手契約に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト. 楽天ゴールデンイーグルス (2019年10月1日). 2019年11月22日閲覧。
- ^ “43人が参加/12球団合同トライアウト詳細”. 日刊スポーツ. (2019年11月12日) 2019年11月22日閲覧。
- ^ “楽天戸村と西宮が引退発表 ファン感謝祭でセレモニー”. 日刊スポーツ. (2019年11月22日) 2019年11月22日閲覧。
- ^ “今江敏晃選手、戸村健次選手、西宮悠介選手引退セレモニー”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. (2019年11月24日) 2019年11月25日閲覧。
- ^ “スタッフ契約に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. (2019年11月24日) 2019年11月25日閲覧。
- ^ “西宮悠介投手・指揮官も期待を寄せる無印ルーキー | 野球コラム”. 週刊ベースボールONLINE. 2022年5月7日閲覧。
- ^ a b “「チームの一員として力になりたい」 西宮(佐野日大高出)が楽天5位 プロ野球ドラフト会議”. 下野新聞「SOON」. (2013年10月25日). オリジナルの2013年10月28日時点におけるアーカイブ。 2013年12月15日閲覧。
- ^ “楽天・西宮悠介投手「すでにタンメンが浸透していて、ありがたかったですね」 | 野球コラム”. 週刊ベースボールONLINE. 2022年5月7日閲覧。
- ^ “【ヒット夜明け前】アドリブから生まれた河本準一の決めゼリフ”. Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌] (2019年5月24日). 2022年5月7日閲覧。
- ^ “【楽天】ドラ5西宮「ピンク」で注目 - プロ野球ニュース”. nikkansports.com. 2022年5月7日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 西宮悠介 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube