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計量国語学会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
けいりょうこくごがっかい
計量国語学会
英語名称 The Mathematical Linguistic Society of Japan
専門分野 人文学
設立 1956年12月15日
事務局 日本の旗 日本
167-8585
東京都杉並区善福寺2-6-1
東京女子大学23号館
会員数 約290名(2023年4月現在)
刊行物 『計量国語学』
表彰 論文賞
論文奨励賞
ウェブサイト https://www.math-ling.org/
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計量国語学会(けいりょうこくごがっかい、英語: The Mathematical Linguistic Society of Japan[1][2])は、日本学術研究団体の一つ。

概要

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数理的方法による国語研究の進歩を図り、言語に関係がある諸科学の発展に資することを目的として、1956年12月15日に設立した[1][2]水谷静夫によると、「当時の国語学界には、1948年末創立の国立国語研究所の活動がある程度進んできて確率論に基づく新しい統計学の手法を使っていたし、ほかにも文体論や通信理論的な研究も見られた」が、「発表の場が著しく狭くて、国語国文関係の雑誌に投稿して載ったにせよ肝腎の数理的議論の部分は圧縮した注記にするほかなく、まして方法自身を論じたものは受理されなかった」ので、面々が折に触れて話し合った結果だという[3]

学会の名称については、「計量国語学研究会」「言語数学研究会」「国語数学会」「数量言語学研究会」などの案が設立大会で議せられたが、最終的に和名は「計量国語学会」、英語名は "The Mathematical Linguistic Society of Japan" に決定した[3]。英語名が和名といささか食い違うのは、「将来必ずや統計学に留まらず数学の諸分野の手法を使うようになるだろうことを見越したから」であるという[3]

学術研究団体としての種別は単独学会[1]日本学術会議協力学術研究団体である[2][4]

歴代代表委員・会長[2]
氏名 在職期間 肩書
渡辺修 1957年5月 - 1987年3月 代表委員
水谷静夫 1987年4月 - 1995年3月 代表委員
草薙裕 1995年4月 - 2002年3月 代表委員
草薙裕 2002年4月 - 2005年3月 会長
土屋信一 2005年4月 - 2009年3月 会長
荻野綱男 2009年4月 - 2023年3月 会長
山崎誠 2023年4月 - 現在 会長

刊行物

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計量国語学(Mathematical Linguistics)

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1957年に創刊[1]査読付き論文を含む学会誌で、年4回の頻度で発行している[1]

計量国語学事典

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学会創立50周年記念事業として企画された事典[5]2009年11月に朝倉書店から刊行された。計量国語学定義付けと研究史について説明がなされた後、計量的な分析手法を設定した上で、計量国語学の各分野(音声音韻文字・表記、語彙文法意味、文章・文体社会言語学方言学国語史日本語教育日本語処理)で設定されてきた研究課題について、具体的な研究事例を参照しながら説明されている[6]

データで学ぶ日本語学入門

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学会創立60周年記念事業として企画された入門書[7]2017年3月に同じく朝倉書店から刊行された。データに基づいた日本語研究を行うための基礎的事項を理解できるよう配慮して、各章のタイトルで示された「問い」への「答え」となる図表が冒頭に掲載されており、その図表が「どのようなデータに基づくのか」や「何が読み解けるのか」も丁寧に解説されているため、計量的な捉え方が一目でわかる構成となっている[8]

脚注

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  1. ^ a b c d e 機関詳細 - 計量国語学会”. 学会名鑑. 2023年12月31日閲覧。
  2. ^ a b c d 学会HP”. 計量国語学会. 2023年12月31日閲覧。
  3. ^ a b c 水谷静夫「計量国語学会設立のころ」『計量国語学事典』朝倉書店、2009年11月。 
  4. ^ 日本学術会議協力学術研究団体一覧”. 日本学術会議. 2023年12月31日閲覧。
  5. ^ 荻野綱男・伊藤雅光「序」『計量国語学事典』朝倉書店、2009年11月。 
  6. ^ 「【新刊紹介】計量国語学会編『計量国語学事典』」『日本語の研究』第6巻第3号、日本語学会、2010年7月、157頁。 
  7. ^ 荻野綱男・伊藤雅光「まえがき」『データで学ぶ日本語学入門』朝倉書店、2017年3月。 
  8. ^ 林直樹「(書評)計量国語学会編集/荻野綱男・伊藤雅光・丸山直子・長谷川守寿・荻野紫穂編『データで学ぶ日本語学入門』(朝倉書店2017)」『語文』第158号、日本大学国文学会、2017年6月、223頁。 

参考文献

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  • 日本学術協力財団 編『学会名鑑 2007-2009年版』日本学術協力財団、2007年。ISBN 4939091074 

外部リンク

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