諏訪兼位
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諏訪 兼位(すわ かねのり、1928年5月15日[1] - 2020年3月15日)は、日本の地球科学者。専門は岩石学・地質学。学位は、理学博士(名古屋大学・論文博士・1962年)(学位論文「領家変成帯の岩石学的及び地質学的研究」)。名古屋大学名誉教授[2]、日本福祉大学名誉教授。日本アフリカ学会元会長。
経歴
[編集]鹿児島県鹿児島市生まれ。鹿児島県立第一鹿児島中学校 (旧制)、第七高等学校造士館 (旧制)を経て、1951年東京大学理学部地質学科卒業[3]。
1962年、学位論文「領家変成帯の岩石学的及び地質学的研究」で、名古屋大学より理学博士の学位を取得[4]。
その後、名古屋大学理学部地球科学教室教授、名古屋大学理学部長、日本福祉大学情報社会科学部長、日本福祉大学学長を歴任。1962年名古屋大学アフリカ調査団に参加し、それ以降アフリカ大陸の地質に関心をもち、大地溝帯などの研究を行った[3]。
日本地質学会賞、渡邉萬次郎賞(日本岩石鉱物鉱床学会)、朝日歌壇賞受賞。
2020年3月15日、多臓器不全のため名古屋市の病院で死去。91歳没[2]。
エピソード
[編集]- 諏訪は短歌をよくし、朝日新聞の歌壇に投稿しては取り上げられ、全国版に印刷となっている。このため経歴欄にあるように、朝日歌壇賞も受賞している。著書の欄にあるように、歌集も発行している。
- スケッチも得意であり、幾つかの著書の中には、アフリカの大地のスケッチなども載っており、地球科学者の似顔絵を載せているものもある。自著の出版物の帯にスケッチを載せた例もある。
著書
[編集]- 『歌集 サバンナをゆく』恒人社、1992年。
- 『裂ける大地 アフリカ大地溝帯の謎』講談社選書メチエ、1997年、ISBN 4-06-258107-8。
- 『アフリカ大陸から地球がわかる』岩波ジュニア新書、2003年、ISBN 4-00-500431-8。
- 『科学を短歌によむ』岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、2007年、ISBN 978-4-00-007476-6。
- 『地球科学の開拓者たち』岩波書店〈岩波現代全書〉、2015年、ISBN 978-4-00-029153-8。
- 『岩石はどうしてできたか』岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、2018年
共著
[編集]- 坪井誠太郎・水谷伸治郎・都築芳郎共著『斜長石光学図表 - CHARTS OF PLAGIOCLASE OPTICS』 岩波書店、1977年、ISBN 4-00-005432-5。
- 黒田吉益共著『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、ISBN 4-320-04578-5。
脚注
[編集]- ^ 『現代物故者事典2018~2020』(日外アソシエーツ、2021年)p.305
- ^ a b “諏訪兼位氏死去/名古屋大名誉教授”. 四国新聞社. (2020年3月17日) 2020年3月18日閲覧。
- ^ a b 諏訪兼位、「名古屋からアフリカへ」『アフリカ研究』 2015年 2015巻 86号 p.35-43, doi:10.11619/africa.2015.86_35, 日本アフリカ学会
- ^ 博士論文書誌データベース。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 渡邉萬次郎賞(日本岩石鉱物鉱床学会)
- nkysdb: 諏訪 兼位(なかよし論文データベース)