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財務大臣・中央銀行総裁会議(ざいむだいじん・ちゅうおうぎんこうそうさいかいぎ)は、各国の財務大臣と中央銀行総裁が一堂に会して国際的な経済・金融問題について話し合う会議のこと。
国際会議では以下の会議が存在する。
- 先進7か国財務大臣・中央銀行総裁会議(G7)
- 日本、アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、フランスの7か国で構成。1973年に行われたアメリカ・イギリス・西ドイツ・フランスの4国会合「ライブラリーグループ」に起こりを持つ、主要国首脳会議の源流である。
- 先進11か国財務大臣・中央銀行総裁会議(G10)
- G7の7か国に加え、オランダ、ベルギー、スウェーデン、スイスの計11か国で構成。元の歴史は「ライブラリーグループ」の会合より古く、1962年に初開催された(スイスは1984年に初参加。これにより11か国になったあとも略称はG10のままになっている)。
- 主要20か国財務大臣・中央銀行総裁会議(G20)
- G8参加国(G7各国とロシア)、G8以外で経済規模が大きい11か国(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、トルコ)、欧州連合(EU)議長国の計20か国に加え、国際通貨基金(IMF)、国際復興開発銀行(IBRD)、ヨーロッパ中央銀行(ECB)の3機関の代表が参加。1999年に初招集。
日本はいずれの会議にも参加している。ただし、単に「財務大臣・中央銀行総裁会議」と報道される場合はG7のことを指す場合が多い。日本のみ2001年以降、財政部門の財務大臣が国内金融の企画部門の権限がないため、国内金融の企画権限がない閣僚を出席させてきた(麻生内閣の中川昭一と与謝野馨は財務大臣と金融担当大臣を兼務したため、2008年10月の会議から2009年8月までは権限を有した閣僚という形で出席した)。菅義偉内閣の麻生太郎副総理は、財務大臣と金融担当大臣を兼務しているため、権限を有した閣僚である。
かつては、「蔵相・中央銀行総裁会議」と呼ばれた。