スプラトリー諸島海戦
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スプラトリー諸島海戦 | |||||||
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衝突した勢力 | |||||||
中華人民共和国 | ベトナム | ||||||
指揮官 | |||||||
中国人民解放軍海軍楡林基地 楊玉書 陳偉文 |
ベトナム人民軍海軍司令部 黄友泰 カムラン湾軍事基地 甲文綱 陳德聰 † 黎令山 (HQ-605艦長) 武飛儲 † (HQ-604艦長) 武輝礼 (HQ-505艦長) | ||||||
戦力 | |||||||
フリゲート3隻 502 南充(江南型) 556 湘潭(江滬型) 531 鷹潭(江東型) |
HQ-505 Quy Nhon 戦車揚陸艦[注釈 1] HQ-604 輸送船 HQ-605 輸送船 | ||||||
被害者数 | |||||||
1名負傷 [1] |
74名犠牲;[2] HQ-604 とHQ-605沈没;[3] HQ-505 大破 |
スプラトリー諸島海戦(スプラトリーしょとうかいせん、ベトナム語:Hải chiến Trường Sa 1988 / 海戰長沙1988?、中: 赤瓜礁海战)は、中国とベトナムの間で1988年3月14日に行われた海戦。南沙諸島海戦とも。
概要
[編集]鄧小平の時代、ベトナムと中国が領有権を争った南沙諸島(スプラトリー諸島)のジョンソン南礁(赤瓜礁・マビニ礁)において、中国人民解放軍海軍とベトナム人民海軍が衝突し、中国軍が勝利した[4]。
中国は、この海戦でジョンソン南礁(赤瓜礁)のほか、ファイアリー・クロス礁(永暑礁)、クアテロン礁(華陽礁)、ヒューズ礁(東門礁)、ガベン礁(南薫礁)、スビ礁(渚碧礁)といった岩礁または珊瑚礁を手に入れ人工島を建設したが、大半は空軍の支援が届かないため海軍がすぐ中国本土に撤退、ベトナムは残りの29の島や暗礁を支配することとなった。
この戦闘でベトナム水兵70名以上が死傷[4]、ベトナム艦船も損害を受け、ベトナム側の被った被害は甚大であった。また、岩礁、艦船にいた10名近くのベトナム水兵が中国側の捕虜となり広東省の収容所に収容された。彼らは1991年11月の中国・ベトナムの国交正常化時に解放され帰国した。
ベトナム側の主張に基づく経過
[編集]13日午後4時ごろから、ほぼ非武装のベトナム海軍の工兵ら100名超が島に上陸し測量作業を開始した。現場海域では中国海軍のフリゲート艦が監視を続けており、にらみ合いが続いた[5]。
14日午前4時ごろ、ベトナム兵士32人が岩礁に上陸し、ベトナム国旗を立てた。これを受けて中国艦艇からボートが繰り出され、島にいた兵士らに銃撃が行われた。
この一方的な攻撃で岩礁にいた32人の中で生き残れたのはわずか3人のみで、生存者も捕虜にされた。同時にベトナム艦船に攻撃が加えられ、輸送船2隻が沈没し、揚陸艦も大破した[5]。ベトナム海軍は揚陸艦をカムラン湾に曳航して修理しようと試みたが、曳航中に沈没した。
ベトナムでは、ニャチャン市郊外にある南沙諸島博物館でこの事件について展示している[6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 海南省地方志编纂委员会 (1993年11月22日). “第三章第四节 自卫反击战” (中国語). 海南省省志. 北京: 方志出版社. ISBN 9787514412376. "南沙群岛历来是中国领土。l987年,应联合国教科文组织的要求,中国政府决定在南沙群岛永署礁建立1座海洋观测站。1988 年3月13日,我海军奉命组织舰船和人员在南沙群岛的赤瓜礁等岛礁进行考查。14日,越军海军604、605号运输船和505号登陆舰悍然窜到赤瓜礁海区进行挑畔活动,并派出43名海军人员强行登上赤瓜礁。越军无视中国考察人员的警告,首先使用冲锋枪向我岛上人员开火,打伤我考察人员1人。接着,越南海军舰船又向停泊在赤瓜礁附近海区的我海军舰船开枪。我海军考察舰船的人员,为捍卫祖国领海、领土主权,在忍无可忍的情况下,被迫进行自卫还击,击沉越南海军604号运输船,击伤605号运输船和重创505号登陆舰,胜利地保卫了祖国的领海、领土。"
- ^ FACTBOX-The South China Sea's disputed maritime borders Reuters
- ^ "Secrets of the Sino-Vietnamese skirmish in the South China Sea", WENWEIPO.COM LIMITED., March 14, 1988
- ^ a b “Vietnam defends Spratly gas project”. ニューヨーク・タイムズ. (April 12, 2007) 2010年3月6日閲覧。
- ^ a b “【貪る中国】武器も持たない相手を不意打ち 岩礁を実効支配 「スプラトリー諸島海戦」” (日本語). ZAKZAK 2018年11月23日閲覧。
- ^ 川島博之. “南沙諸島博物館が伝える中国の非道な仕打ち 渦巻く恨み、ベトナム人が中国に見せる笑顔の裏側”. JBpress. 日本ビジネスプレス. 2018年11月23日閲覧。