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辻井潤一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

辻井 潤一(つじい じゅんいち、1949年 - )は、日本情報科学者東京大学情報理工学系研究科名誉教授、マンチェスター大学情報学研究科教授、英国国立テキストマイニングセンター(en:National Centre for Text Mining)所長。産業技術総合研究所フェロー。

概要

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京都大学において、長尾真に師事し、助手、助教授に着任した。この間、長尾真らと共著の論文で、情報処理学会の論文賞を3度受賞している。1981-82年の1年間、フランス・グルノーブル大学(en:Universite Grenoble Alpes)にあったCNRSの研究所に招聘上級研究員として滞在した。

1988年に日本IBM科学賞の第二回受賞者に選ばれた。同年、英国マンチェスター大学教授に就任。同大学の計算言語学センター(Centre for Computational Linguistics-CCL)の所長を務める。

1995年に日本に帰国し、東京大学の教授に着任する。マンチェスター大学教授を兼任し、同大学に2005年に設立された国立テキストマイニングセンター(NaCTeM-en:National Centre for Text Mining)の初代センター長に就任。生命科学文献のテキストマイニングプロジェクトGENIAの業績により、2005年、IBM Faculty Awardを受賞。

2011年東京大学を早期退職し、同年、マイクロソフト研究所(アジア)の首席研究員に就任、2015年に帰国し、国立研究開発法人・産業技術総合研究所に設立された人工知能研究センターの研究センター長に就任する(2023年3月まで)。2017年より、産業技術総合研究所フェロー。


また、国内外の学会においても主導的な立場にあり、2000-2021年に 言語処理学会(日本)の会長を務め、2004年にアジア言語処理学会連合(AFNLP - Asian Federation of Natural Language Processing)を設立し、その会長を務めた(2008年)。 2006年には、アジアから初となる国際計算言語学会(ACL - Association for Computational Linguistics)の会長を務めた。 1992年より、国際言語処理委員会(en:International Committee on Computational Linguistics)の永久メンバー、2014年より現在にいたるまで、同委員会の会長を務める,[1]

2021年には、言語処理・計算言語学分野で最高の栄誉とされるACL Lifetime Achievement Awardを受賞する[2]

ACLフェロー、情報処理学会フェロー、東大名誉教授。大川賞(2015年)ほか受賞。紫綬褒章(2010年)、瑞宝中綬章(2022年)。文化功労者(2024年)。

略歴

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  • 1971年 - 京都大学工学部電子工学科を卒業
  • 1973年 - 同大学院修士課程を修了
  • 1973年 - 京都大学助手に就任
  • 1978年 - 京都大学より工学博士号を取得 論文名は「A computer model of natural language understanding for Japanese(日本語のための計算機による自然言語理解モデル)」
  • 1979年 - 京都大学助教授に就任(1981年-1982年:フランスCNRS上級招聘研究員)
  • 1988年 - マンチェスター大学(UMIST[3])教授、計算言語学研究センター・センター長に就任
  • 1995年 - 東京大学教授に就任
  • 2005年 - マンチェスター大学教授に就任(東京大学と兼任)
  • 2011年 - 東京大学教授、マンチェスター大学教授を退任
  • 2011年 - マイクロソフト・リサーチ・アジアの首席研究員(principal researcher)に就任
  • 2011年 - 東京大学名誉教授
  • 2015年 - 5月1日より 国立研究開発法人・産業技術総合研究所・人工知能研究センター センター長に就任(2023年3月まで)
  • 2016年 - マンチェスター大学教授(Part-Time)に就任
  • 2017年 - 国立研究開発法人・産業技術総合研究所・フェローに就任

受賞・叙勲・褒章

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共著

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脚注

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  1. ^ https://ufal.mff.cuni.cz/iccl/committee-member
  2. ^ https://www.is.s.u-tokyo.ac.jp/news/detail/2021-08-21-tsujii.html
  3. ^ https://www.manchester.ac.uk/discover/history-heritage/history/umist/
  4. ^ 紫綬褒章の受章者”. 47NEWS (2010年4月28日). 2013年5月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月30日閲覧。
  5. ^ [1]
  6. ^ 2015年度大川賞受賞者
  7. ^ [2]
  8. ^ [3]
  9. ^ 『官報』号外第97号、令和4年5月2日
  10. ^ 令和4年春の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. p. 13 (2022年4月). 2023年2月14日閲覧。
  11. ^ 文化勲章・功労者の業績 2024年度”. 日本経済新聞 (2024年10月25日). 2024年10月25日閲覧。