遠藤水城
遠藤 水城(えんどう みずき、1975年10月8日 - )は、現代美術を専門とするキュレーター。
東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス (HAPS)エグゼクティブ・ディレクター、一般社団法人HAPS代表理事。国際美術評論家連盟会員。
経歴
[編集]1975年、北海道生まれ。
1994年、横浜国立大学に入学。在学時には室井尚、梅本洋一らに師事。
2001年、九州大学比較社会文化研究学府修士課程修了、2004年、同学府博士後期課程単位修得退学。在学時は毛利嘉孝、清水展らに師事。
大学院在学時より現代音楽、即興音楽、実験音楽などのイベントオーガナイザーとして活動を開始する。
2004年、アーティストの安部貴住、詩人の尾中俊介とデザイナーの田中慶二(共にCalamari inc.)、ミュージシャンのシェーン・ボーデン(deterra)らとart space tetraを設立。後にFuture Prospects Art Space (2005/マニラ)[1]、遊戯室(中崎透+遠藤水城) (2007/水戸)などのアートスペース設立に携わる。
2004 - 05年、日本財団APIフェローとしてフィリピンおよびインドネシアに滞在。
2005年、ベルガモ近現代美術館(GAMeC)が主催する若手キュレーターに贈られる国際賞「Lorenzo Bonaldi Art Prize」を受賞。[2]
2006年、「Singapore Biennale 2006」ネットワーキング・キュレーターを務めたのち、2007年、アジアン・カルチュラル・カウンシルのフェローシップを得て米国に滞在。
2007 - 2010年、茨城県が主催するアーティスト・イン・レジデンス事業「アーカスプロジェクト」のディレクターを務める。
2009年、「福岡アジア美術トリエンナーレ」協力キュレーター。「CREAM ヨコハマ国際映像祭 2009」キュレーター。
2011年より現在まで、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス (HAPS)の代表を務める。
2014年、「国東半島芸術祭」レジデンス・ディレクター。
2017年より2020年までベトナム・ハノイ市にあるVincom Center for Contemporary Art (VCCA)の芸術監督。
著書
[編集]単・編著
- 『アメリカまで』/とんつーレコード/2009年 *熊谷伊佐子、田中功起、千葉成夫、長谷川祐子、平野千枝子、村上隆へのインタビュー集
- 『曽根裕: Perfect Moment』/月曜社/2011年 *同展カタログ
- 『陸の果て、自己への配慮』/pub/2013年
共著
- 『キュレーションの現在 ? アートが「世界」を問い直す』/フィルムアート社/2015年
- 『現代アートの本当の楽しみ方―表現の可能性を見つけにいこう』/フィルムアート社/2015年 *五野井郁夫との対談
- 『地域アート――美学/制度/日本』/堀之内出版/2016年 *田中功起、藤田直哉との鼎談
- 『アートプロジェクトの悩み?現場のプロたちはいつも何に直面しているのか』/フィルムアート社/2016年 *千葉正也との対談
- 『半島論 文学とアートによる叛乱の地勢学』/響文社/2018年
共訳書
- ジェイムズ・クリフォード『ルーツ―20世紀後期の旅と翻訳』/月曜社/2002年
- インタビュー
- 批評と社会体制
脚注
[編集]- ^ Chikiamco, ART XPRESS By Clarissa. “Death of an independent art space?”. Philstar.com. 2021年1月14日閲覧。
- ^ “THE WINNER: MIZUKI ENDO” (英語). www.e-flux.com. 2021年1月14日閲覧。