金精トンネル
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金精トンネル(こんせいトンネル)は、群馬県利根郡片品村と栃木県日光市の間の金精峠下を貫く国道120号のトンネル[1]。
概要
[編集]標高1,843メートル。国内のトンネルでは最も標高が高い[2]。日本の国道では3番目に標高が高い[3]。トンネル延長は755メートル。日本ロマンチック街道の一部でもある[1]。
標高が高いため、例年12月末から4月末の間は金精道路全体が閉鎖される[1]。たびたび付近で雪崩が起こるため、春に開通しても通行止めになることがよくある[要出典]。
トンネルが開通した1965年(昭和40年)より、ここを経由して水上駅 - 沼田駅 - 鬼怒川温泉間を結ぶ東武バスの路線が存在したが、1990年(平成2年)に廃止[要出典]。その後、鎌田(片品村) - 日光湯元間に区間短縮して運転されていたが、これも1992年(平成4年)に廃止された。以降、このトンネルを通過する路線バスは存在しない状態が続いていたが、2016年(平成28年)5月1日より関越交通によって鎌田 - 中禅寺温泉間に1日2往復路線バスが運転されている[4][5]。ただし、2020年(令和2年)現在、再び湯元温泉までの運行となっている。また、トンネルの封鎖期間中は運行しない[6]。
トンネル出入口にあるトンネル名標識は、旧日本道路公団仕様のもので有料道路時代の名残である。
沿革
[編集]一般国道 | |
---|---|
金精道路 | |
路線延長 | 8.141 km |
制定年 | 1965年 |
開通年 | 1965年 |
廃止年 | 1995年 |
起点 | 栃木県日光市大字日光 |
終点 | 群馬県利根郡片品村大字東小川字菅沼 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
- 1962年(昭和37年)6月7日 - 二級国道日光沼田線の新設工事として工事開始[7]。
- 1963年(昭和38年)8月 - 群馬県と栃木県奥日光とを結ぶトンネルとして貫通。
- 1965年(昭和40年)9月20日 - 工事終了[8]。
- 総事業費は、10億9,000万円[9]。
- 1995年(平成7年)10月7日 - 料金徴収期間の満了により[10]、約64億円の未償還額(借金)を残したまま無料開放された。
- 難工事のため多額の費用を要することから、一般有料道路として事業化されたが、償還計画から実績が大きく乖離した。
脚注
[編集]- ^ a b c “金精トンネル(金精道路)”. ニッポン旅マガジン. 2023年12月20日閲覧。
- ^ 乗りものニュース編集部 (2021年9月11日). “「日本一高いトンネル」路線バスで抜けられます! 東武が提案「秘境バスルート第二弾」”. 乗りものニュース 2021年11月12日閲覧。
- ^ 佐藤健太郎『ふしぎな国道』講談社〈講談社現代新書〉、2014年10月20日。ISBN 978-4-06-288282-8。p.140
- ^ “片品―日光間、路線バス復活へ 5月〜10月、1日2往復 24年ぶり”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 群馬全県版. (2016年4月15日)
- ^ “『片品-日光間の路線バス 24年ぶり復活 1日2往復』”. 上毛新聞. (2016年4月17日). オリジナルの2016年6月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ 湯元温泉線時刻表 - ウェイバックマシン(2021年1月29日アーカイブ分)
- ^ 同年6月6日、日本道路公団公告第16号「金精峠道路工事開始公告」
- ^ 同年9月18日、日本道路公団公告第31号「金精峠道路工事完了公告」
- ^ JH日本道路公団『日本道路公団(JH)年報(平成15年版)』2003年
- ^ a b 同年10月4日、日本道路公団公告第36号「有料道路「金精道路」料金徴収公告」