長谷川泉
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長谷川 泉(はせがわ いずみ、1918年2月25日 - 2004年12月10日)は、日本の国文学者。近代文学専攻。
経歴
[編集]千葉県山武郡生まれ。1942年、東京帝国大学国文科を繰り上げ卒業。在学中に「帝国大学新聞」の編集に携わる。
医学書を刊行する医学書院に入社。これは妻の兄が創業者の女婿だった縁故。1944年、母校の大学院に入学し、1949年まで在籍。その間に最初の著書『近代への架橋』を刊行。戦中戦後にかけて「東京大学新聞」を編集し、1945年に青年文化会議の事務局長となる。
学習院大学講師、國學院大學講師、東京大学講師、清泉女子大学教授を歴任するが、その間、医学書院勤務を続け、1979年に社長就任。
1958年、『近代日本文学評論史』『近代名作鑑賞』『近代日本文学』の三著作で、東大国語国文学会の久松賞を受賞。1991年、『森鷗外論考』で東大博士号取得。川端康成と森鷗外を中心に研究、評論活動を行った。
単著
[編集]- 『近代への架橋』(銀杏書房) 1948
- 『名詩の鑑賞』(医学書院、ナーセス・ライブラリ) 1951
- 『東西名詩の饗宴』(医学書院、ナーセス・ライブラリ) 1952
- 『西と東 訪欧の旅に拾う』(医学書院) 1955
- 『国木田独歩』(福村書店、国語と文学の教室) 1957
- 『近代日本文学評論史』(有精堂出版) 1958
- 『近代名作鑑賞』(至文堂) 1958
- 『近代日本文学 鑑賞から研究へ』(明治書院) 1958
- 『近代日本文学の展望』(至文堂) 1960
- 『近代日本文学思潮史』(至文堂) 1961
- 『近代詩鑑賞 世界の名詩へのいざない』(有信堂) 1961
- 『本の饗宴』(医学書院) 1961
- 『森鷗外論考』(明治書院) 1962
- 『文明開化』(さ・え・ら書房、私たちの日本古典文学) 1963
- 『方法と様式 』(至文堂) 1963
- 『随筆読解の理論』(明治書院) 1965
- 『森鷗外』(明治書院、写真作家伝叢書) 1965
- 『川端康成論考』(明治書院) 1965
- 『近代文学研究法』(明治書院) 1966
- 『森鷗外論考 続』(明治書院) 1967
- 『鷗外「ヰタ・セクスアリス」考』(明治書院) 1968
- 『近代日本文学の機構』(塙書房) 1968
- 『坊っちゃんと夏目漱石』(さ・え・ら書房) 1970
- 『鷗外「ヰタ・セクスアリス」考 続』(明治書院) 1971
- 『川端文学への視点』(明治書院) 1971
- 『万延元年三月三日』(さ・え・ら書房、日本史の目) 1972
- 『彩絵硝子の美学 三島由紀夫の知的運命』(至文堂) 1973
- 『川端文学の味わい方』(明治書院) 1973
- 『現代文章の味わい方』(明治書院) 1974
- 『戦後文学史』(明治書院) 1974
- 『文章を書く心』(教育出版センター) 1974
- 『近代日本文学の位相』(桜楓社) 1974
- 『鷗外文学の位相』(明治書院) 1974
- 『文学の虚構と実存』(至文堂) 1977
- 『近代日本文学の側溝』(教育出版センター) 1978
- 『川端康成 その愛と美と死』(主婦の友社) 1978
- 『鷗外文学の機構』(明治書院) 1979
- 『長谷川泉詩集』(アート・プロデュース出版部) 1980.10
- 『鷗外文学の側溝』(明治書院) 1981
- 『川端文学の機構』(教育出版センター) 1984
- 『鷗外文学の涓滴』(至文堂) 1984
- 『鷗外文学と「独逸紀行」』(明治書院) 1985
- 『鷗外文学管窺』(明治書院) 1987
- 『嗚呼玉杯 わが一高の青春』(至文堂) 1989
- 『点滴森鷗外論』(明治書院) 1990
- 『女性作家の新流』(至文堂) 1991.5
- 『長谷川泉著作選』 全12巻 (明治書院) 1991 - 1998
- 『森鷗外盛儀』(教育出版センター) 1992
- 『森鷗外偶記』(三弥井書店) 1993
- 『川端康成燦遺映』(至文堂) 1998
- 『森鷗外燦遺映』(明治書院) 1998
- 『川端康成燦遺映 続』(至文堂) 2000
- 『森鷗外燦遺映 続』(明治書院) 2000
- 『長谷川泉自伝』(至文堂) 2003
編纂・共著
[編集]- 『近代文学論争事典』(至文堂) 1962
- 『近代文学雑誌事典』(至文堂) 1966
- 『川端康成作品研究』(八木書店) 1969
- 『川端文学 海外の評価』(武田勝彦共編、早稲田大学出版部) 1969
- 『三島由紀夫研究』(森安理文ほか共編、右文書院) 1970、のち新版 2020
- 『文壇史事典』(至文堂) 1972
- 『伊藤整研究』(三弥井書店) 1973
- 『井上靖研究』(南窓社) 1974
- 『近代歴史小説の世界』(桜楓社) 1975
- 『三島由紀夫事典』(武田勝彦共編、明治書院) 1976
- 『「山の音」の分析研究』(鶴田欣也共編、南窓社) 1980
- 『「雪国」の分析研究』(鶴田欣也共編、教育出版センター) 1985
- 『日本文学新史 現代』(至文堂) 1986
- 『井伏鱒二研究』(鶴田欣也共編、明治書院) 1990
詩集
[編集]- 心象風景 1957
- 不惑彷徨 1960
脚注
[編集]
参考文献
[編集]- 「長谷川泉自伝」
- 「長谷川泉著作集」