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阪谷芳直

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
さかたによしなお

阪谷芳直
生誕 1920年1月10日
大日本帝国の旗 大日本帝国愛知県
死没 (2001-09-03) 2001年9月3日(81歳没)
日本の旗 日本東京都
出身校 東京帝国大学法学部
職業 銀行家エコノミスト思想史家翻訳家
配偶者 阪谷玲子
子供 長女:阪谷素子
二女:阪谷英子
三女:阪谷民子
四女:阪谷綾子
父・阪谷希一
母・阪谷寿子
親戚 曾祖父:渋沢栄一
曾祖父:阪谷朗廬
祖父:阪谷芳郎
祖父:三島弥太郎
大伯母:穂積歌子
大叔父:渋沢篤二
叔父:阪谷俊作
従伯父:穂積重遠
従叔父:渋沢敬三
又従弟:渋沢雅英
又従弟:渋沢裕
又従弟:穂積重行
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阪谷 芳直(さかたに よしなお、1920年1月10日[1] - 2001年9月3日[2])は、日本銀行家エコノミスト思想史家翻訳家

経歴

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愛知県生まれ。第一高等学校を経て、1943年東京帝国大学法学部政治学科を卒業し、大蔵省に入省するも、海軍に応召し短期現役士官(主計中尉)となる。戦後は日本銀行に移り、その後日本輸出入銀行アジア開発銀行に転じ、勤務のかたわら中江丑吉研究などを行った。また後述の通り、阪谷朗廬芳郎父子、渋沢栄一三島通庸らに連なる家系の出身であることから、自らの父祖に関する著作もよく知られている。また父の従兄弟である渋沢敬三とも親しく、敬三から栄一の思い出話を聞くことも多かった。また敬三に関する著作もある。

2001年9月3日、肺腺癌のため死去[2]。満81歳没(享年82)。

家系

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系譜

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阪谷家(阪谷家系図
2代四郎兵衛の頃、延宝8年(1680年検地帳に、26反7畝2歩(2.65ha)の田と1町5反4畝2歩(1.53ha)の畑を所有とある。3代治兵衛の頃には、田畑4町9反8畝(4.94ha)の地主になった。5代甚平(甚八)は同村友成の伊達家から婿養子に迎えられ、“中興の祖”となった。2町7反6畝7歩(2.74ha)の田と1町1反9畝7歩(1.19ha)の畑を所有して高合計24石となった。延享2年(1745年)に酒造を始め、天明5年(1785年)に250石仕込んだが、天明の飢饉により同6年に半減、同7年には3分の1まで減少した。領主戸川氏から坊主格を賜り、“坂谷”から“坂田”と改姓した。寛延2年(1749年)に御札座役となり札屋と呼ばれるようになった。
                  ┏喜左衛門
四郎兵衛━━―四郎兵衛━━治兵衛━━┫
                  ┗左治兵衛━━甚平━━甚兵衛宗房━━三五八良哉━━素三郎(朗廬)
        ┏━礼之介
        ┃
        ┣━次雄
 (朗廬)   ┃
素(素三郎)━━╋━達三
        ┃
        ┣━芳郎━━━━━┳━希一━━━━━┳━正子
        ┃        ┃        ┃
        ┗━時作     ┣━敏子     ┣━朗子
                 ┃        ┃
                 ┣━和子     ┣━芳直━━━━━┳━素子
                 ┃        ┃        ┃
                 ┣━俊作     ┣━理子     ┣━英子
                 ┃        ┃        ┃ 
                 ┣━八重子    ┣━順子     ┣━民子
                 ┃        ┃        ┃
                 ┣━千重子    ┣━春子     ┗━綾子━━━━━┳━直樹
                 ┃        ┃                 ┃
                 ┗━総子     ┗━秀直              ┗━裕璃
                                                                                                                                            

著作

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単著

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編著

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  • 兆民を継ぐもの 中江丑吉、鈴江言一追憶集』私家版 1960年
  • 中江丑吉の人間像 兆民を継ぐもの』鈴木正共編 風媒社 1970年、新版1980年
  • 鈴江言一『中国革命の階級対立』平凡社東洋文庫〉(全2巻) 1975年、オンデマンド版2004年、校訂
  • 『中江丑吉という人 その生活と思想と学問』大和書房 1979年
  • 伊藤武雄ほか『われらの生涯のなかの中国 六十年の回顧』戴国煇共編 みすず書房 1983年
  • 加藤惟孝『北京の中江丑吉 ある個性の記録』 勁草書房 1984年、オンデマンド版2013年、編著

翻訳

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  • ステヴァン・ハヴェリャーナ『暁を見ずに』井村文化事業社(フィリピン双書) 1976年
  • ロデリック・スチュワート『医師ベチューンの一生』岩波書店(岩波現代選書) 1978年
  • ジョシュア・フォーゲル『中江丑吉と中国 一ヒューマニストの生と学問』岩波書店 1992年
  • キャロリーン・ブランデン/マーク・エルヴィン『図説世界文化地理大百科 中国』戴國煇小島晋治共編訳 朝倉書店 1988年、新版2008年

脚注

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  1. ^ 『平成新修旧華族家系大成』上巻(霞会館、1996年)p.652
  2. ^ a b 『現代物故者事典2000~2002』(日外アソシエーツ、2003年)p.273

参考

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関連項目

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