阿南徹
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 大分県大野郡緒方町(現:豊後大野市) |
生年月日 | 1984年7月28日(40歳) |
身長 体重 |
182 cm 81 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2009年 ドラフト5位 |
初出場 | 2010年3月27日 |
最終出場 | 2014年10月2日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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阿南 徹(あなん とおる、1984年7月28日 - )は、大分県大野郡緒方町(現在の豊後大野市)出身の元プロ野球選手(投手)。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]小学3年時に野球を始める[1]。柏原高では怪我の影響で公式戦未勝利に終わった。首都大学野球連盟所属の城西大学では4年時の春季リーグ戦で最優秀選手賞を受賞した[2]。
2007年に社会人野球の日本通運に入団。2009年には、比嘉幹貴らと共に第38回IBAFワールドカップ日本代表に選出された[3]。
2009年のプロ野球ドラフト会議で、オリックス・バファローズから5巡目で指名。契約金4000万円、年俸1000万円(金額は推定)という条件で入団した[4]。背番号は43。
オリックス時代
[編集]- 2010年
- チームの新人選手から唯一の開幕一軍入りを果たすが、制球が定まらず失点する場面が多く、一軍と二軍を往復した。6月20日の対北海道日本ハムファイターズ戦(京セラドーム大阪)では、8回表に小谷野栄一と金子誠からの満塁本塁打によって、1イニング8自責点を記録。この登板を最後に、一軍から遠ざかった。NPBの一軍公式戦で1人の投手が1イニングに2本の満塁本塁打を浴びた事例は、吉井理人がオリックス在籍中の2007年に記録して以来で、史上3例目(パシフィック・リーグ史上2例目)であった。また、「中継ぎ登板の投手」「ホームチーム側の投手」「失策の絡まない自責点8」という条件ではNPB史上初の記録に当たる。シーズン終了後の12月27日には、タレントの野口綾子と結婚したことが球団から発表された[5]が、後に離婚している[6]。
- 2011年
- 日本通運時代のチームメイトだった比嘉が入団。阿南自身は一軍公式戦5試合に登板したが、勝敗は付かず、防御率は4.00であった。
巨人時代
[編集]2012年11月5日に、東野峻・山本和作との交換トレードによって、香月良太と共に読売ジャイアンツ(巨人)へ移籍することが発表された[7]。背番号は99。
- 2013年
- イースタン・リーグ公式戦では、主に先発で21試合に登板。8勝5敗、リーグ4位の防御率2.93を記録した。9月6日の対阪神タイガース戦(阪神甲子園球場)で救援投手として移籍後初の一軍マウンド[8]を経験すると、一軍公式戦でのプロ入り初先発であった10月1日の対東京ヤクルトスワローズ戦(明治神宮野球場)では、5回を無失点に抑えて一軍初勝利を挙げた[9]。しかし、一軍公式戦への登板機会は、以上2試合にとどまった。
- 2014年
- イースタン・リーグ公式戦22試合に登板。8勝6敗ながら、リーグの最終規定投球回へ到達するとともに、防御率2.76で最優秀防御率のタイトルを獲得した。しかし、一軍公式戦には4試合の登板で、勝敗は付かなかった。
現役引退後
[編集]巨人に球団職員として引き続き在籍。2017年からは、球団が運営する少年野球スクール「ジャイアンツアカデミー」のコーチとして活動する[12]。 2018年限りでアカデミーのコーチを退任。2019年からジャイアンツの広報部、2022年からは一軍サブマネジャーを兼任する。2024年は一軍マネージャー。
選手としての特徴
[編集]低めにボールを集めゴロを打たせてとるタイプ[13]。最速140km/hを超える直球[14]、縦のスライダー[15]、フォークボール[15]、ツーシーム[16]が持ち球。先発とリリーフの両方をこなせると評価されている[17]。川口和久コーチはストレートを評価する一方、変化球の精度が課題だとしている[18]。オリックス時代はスライダーを中心とした変化球投手だったが、巨人移籍後は新たに習得したツーシームと直球で攻めるタイプに変わった[19]。
2012年秋にサイドスローに転向したが、翌2013年の春季キャンプでは腕の位置を再び高くするなどフォームを模索している[20]。
左腕投手では珍しいスイッチヒッターであったが、プロ二年目の2011年より左打ちに登録を変更している。
詳細情報
[編集]年度別投手成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010 | オリックス | 17 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | ---- | 75 | 14.2 | 23 | 2 | 9 | 0 | 2 | 10 | 1 | 0 | 17 | 17 | 10.43 | 2.19 |
2011 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 36 | 9.0 | 8 | 1 | 1 | 0 | 0 | 8 | 1 | 0 | 4 | 4 | 4.00 | 1.00 | |
2013 | 巨人 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 27 | 7.0 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 2 | 2 | 2.57 | 1.00 |
2014 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 24 | 5.0 | 7 | 1 | 3 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 3 | 3 | 5.40 | 2.00 | |
通算:4年 | 28 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1.000 | 162 | 35.2 | 44 | 4 | 14 | 0 | 2 | 25 | 4 | 0 | 26 | 26 | 6.56 | 1.63 |
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2010 | オリックス | 17 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 |
2011 | 5 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1.000 | |
2013 | 巨人 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1.000 |
2014 | 4 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 28 | 2 | 8 | 0 | 0 | 1.000 |
記録
[編集]- 初記録
- 初登板:2010年3月27日、対福岡ソフトバンクホークス2回戦(福岡Yahoo! JAPANドーム)、8回裏1死に3番手で救援登板、1/3回無失点
- 初奪三振:2010年4月4日、対千葉ロッテマリーンズ3回戦(京セラドーム大阪)、7回表に金泰均から空振り三振
- 初ホールド:2010年5月5日、対福岡ソフトバンクホークス9回戦(京セラドーム大阪)、11回表に5番手で救援登板、1回無失点
- 初先発・初勝利・初先発勝利:2013年10月1日、対東京ヤクルトスワローズ21回戦(明治神宮野球場)、5回無失点
- その他の記録
- 1イニング被満塁本塁打2本:2010年6月20日、対北海道日本ハムファイターズ11回戦(京セラドーム大阪)、8回表に小谷野栄一、金子誠に被弾 ※史上3人目、中継ぎ投手初
背番号
[編集]- 43 (2010年 - 2012年)
- 99 (2013年 - 2016年)
脚注
[編集]- ^ “2009ドラフト名鑑”. スポーツ報知. 2009年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年11月24日閲覧。
- ^ “2006年春季一部リーグ戦試合結果”. 首都大学野球連盟. 2009年11月24日閲覧。
- ^ 阿南 徹選手 オリックス・バファローズから5位指名を受ける! 日本通運スポーツサイト
- ^ オリ5位阿南仮契約「1年目から活躍を」 日刊スポーツ 2009年11月24日
- ^ オリ阿南タレント野口綾子と結婚 日刊スポーツ 2010年12月27日
- ^ a b 巨人阿南再婚していた「僕にはもったいない女性」日刊スポーツ 2015年11月22日
- ^ 巨人・東野とオリックス香月ら交換トレード 朝日新聞 2012年11月5日閲覧
- ^ 【巨人】阿南、移籍後初登板は2回2失点 日刊スポーツ 2013年9月6日
- ^ プロ初先発の阿南 5回無失点でうれしい初勝利「自信になった」スポーツニッポン 2013年10月1日配信
- ^ “来季の契約について”. 読売巨人軍公式サイト (2016年10月2日). 2016年10月3日閲覧。
- ^ “任意引退選手”. NPB.jp 日本野球機構 (2016年10月25日). 2016年10月25日閲覧。
- ^ 元巨人阿南、芳川、北之園がアカデミーのコーチ就任日刊スポーツ 2016年12月14日
- ^ プロ初先発の阿南 5回無失点快投 川口コーチ「十分一軍で通用」 Sponichi Annex 2013年10月1日
- ^ 阿南徹投手 ストレートに磨き 宮古毎日新聞 2010年2月14日
- ^ a b “阿南徹 ~社会人選手名鑑~”. スポニチ Sponichi Annex. 2009年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年11月24日閲覧。
- ^ おばあちゃん子が大仕事!G阿南が初先発初勝利 サンスポ 2013年10月1日
- ^ “2009年度ドラフト会議 契約交渉権獲得選手”. オリックス・バファローズ. 2009年11月24日閲覧。
- ^ 【巨人】阿南、課題は変化球全般の精度 日刊スポーツ 2013年2月14日
- ^ 阿南、プロ初先発初勝利!5回0封、移籍1年目集大成だ スポーツ報知 2013年10月2日
- ^ “巨人移籍の阿南に原監督「チャンスありでしょう」”. スポニチ Sponichi Annex (2013年2月8日). 2013年2月8日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 阿南徹 - NPB.jp 日本野球機構