隅田川馬石
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隅田川 馬石(すみだがわ ばせき)は、落語家の名跡。当代は四代目。
四代目によれば、両国の横網にある馬を繋ぎとめる石と隅田川のほとりの場の石から出来た名前で、初代金原亭馬生が弟子をつれて隅田川のほとりを散歩している時に思いついたものとされる。
- 初代隅田川馬石 - 初代金原亭馬生の門下の亀助という人物が名乗った。没年未詳、長寿だったという。弟子に初代雀屋翫之助がいる。
- 二代目隅田川馬石 - 後の鶯春亭梅朝
- 三代目隅田川馬石 - 後の五代目古今亭志ん生
- 四代目隅田川馬石 - 本項にて記述
四代目 Sumidagawa Baseki the 4th | |
四代目隅田川馬石定紋「裏梅」 | |
本名 | |
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生年月日 | 1969年7月14日(55歳) |
出身地 | 日本・兵庫県西脇市 |
師匠 | 六代目五街道雲助 |
弟子 | 隅田川わたし |
名跡 | 1.五街道わたし (1993年 - 1997年) 2.五街道佐助 (1997年 - 2007年) 3.四代目隅田川馬石 (2007年 - ) |
出囃子 | 岸の柳 |
活動期間 | 1993年 - |
所属 | 落語協会 |
受賞歴 | |
平成11年度北とぴあ若手落語家競演会奨励賞(1999年) 第12回 林家彦六賞(2007年) 第67回文化庁芸術祭大衆芸能部門新人賞(2012年) 第76回文化庁芸術祭大衆芸能部門大賞(2021年) | |
四代目 隅田川 馬石(1969年7月14日 - )は落語協会の落語家。本名:村上 覚。兵庫県西脇市出身。出囃子は「岸の柳」。
経歴
[編集]兵庫県西脇市黒田庄町出身。兵庫県立西脇工業高等学校卒業後k1991年6月、石坂浩二主宰の劇団急旋回に入団。
1993年10月に五街道雲助に入門、前座名は「わたし」。初高座は『道灌』。
1997年9月に二ツ目に昇進、「佐助」に改名。柳家喬之助はちょうど同期にあたる。
2007年3月に柳家喬之助、古今亭菊志ん、六代目春風亭柳朝、柳家我太楼と共に真打に昇進、「四代目隅田川馬石」襲名。
芸歴
[編集]受賞歴
[編集]- 1999年 平成11年度北とぴあ若手落語家競演会奨励賞受賞
- 2007年 第12回 林家彦六賞受賞
- 2012年 第67回文化庁芸術祭大衆芸能部門新人賞受賞
- 2021年 第76回文化庁芸術祭大衆芸能部門大賞受賞[1]
人物
[編集]口の上の大きなホクロが印象的で、劇団にいた頃は石坂に「鼻クソ」と呼ばれ、かわいがられていた。雑誌『落語ファン倶楽部』を参照すると富士通にも勤めていたことがある模様。
インプレスTV『インターネット落語会』の特集で、二ツ目の昇進の際に既にこの名跡を継ぐ話は出ていたが、可愛げがないから止めたというエピソードが語られている。
「馬石」のアクセントは本人によると、語頭(「ばせき」)に置くとのこと。
入船亭扇里がいると、20年前の自分を思い出し叱りたくなってしまう。
2022年8月、自身初の弟子が入門。自身の前座名を与え「隅田川わたし」と名付ける。見習い期間の後、翌2023年5月下席から楽屋入りしている。
演目
[編集]廓噺
[編集]弟子
[編集]前座
[編集]- 隅田川わたし
出演作品
[編集]映画
[編集]テレビ番組
[編集]- 落語者(テレビ朝日、2012年)
- 演芸図鑑(NHK総合、2017年)
- ドラマ10『昭和元禄落語心中』(NHK総合、2018年)
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(NHK総合、2019年)
- 御法度落語 おなじはなし寄席!(BS朝日、2021年2月26日) - 『辰巳の辻占』
- 柳家喬太郎の笑って免疫力UP!寄席(BS11、2021年4月18日) - 『元犬』
ウェブテレビ
[編集]脚注
[編集]- ^ “令和3年度(第76回)文化庁芸術祭賞受賞一覧(参加公演)” (PDF). 文化庁 (2021年12月24日). 2021年12月25日閲覧。
- ^ Inc, Natasha (2020年4月30日). “5時間の「ABEMA寄席」に柳家さん喬、入船亭扇遊、林家彦いち、隅田川馬石ら(コメントあり)”. お笑いナタリー. 2020年5月1日閲覧。
出典
[編集]- 諸芸懇話会、大阪芸能懇話会共編『古今東西落語家事典』平凡社、ISBN 458212612X