鳴海風
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鳴海 風(なるみ ふう、1953年〈昭和28年〉10月15日[1] - )は、日本の小説家。鳴海風は筆名で、本名は原嶋茂[2][1]。新潟県生まれ、愛知県知多郡在住(2023年時点[1])。
和算を題材にした歴史小説を得意とする。デンソーに勤める技術者でもあった。財団法人新鷹会理事。日本推理作家協会会員。愛知工業大学大学院非常勤講師。
代表作は『円周率を計算した男』および『算聖伝』[注 1]。
来歴・人物
[編集]新潟県加茂市生まれ。秋田県立秋田高等学校[2]、東北大学工学部卒業。東北大学大学院工学研究科機械工学専攻修士課程修了[3]。学生時代より小説家を志す。1980年、日本電装(現デンソー)入社。生産技術者として、多くの次期型製品や新規製品のコンカレント開発、そして生産システムの開発・立ち上げに従事。博士(経営情報科学) 、MBA、CPE-ME保有。
1987年より新鷹会の勉強会に参加し、作家としてのキャリアを積む。平山諦著『和算の歴史』に出会ったことがきっかけで、和算を題材とした作品を手掛けるようになり、1992年に、和算家建部賢弘が主人公の短編『円周率を計算した男』で歴史文学賞を受賞。2010年、愛知工業大学大学院経営情報科学研究科で博士(経営情報科学)の学位を取得[4]。2013年、名古屋商科大学大学院(ビジネススクール)マネジメント研究科でMBA取得[5]。2013年、デンソーを定年退社[6]。
受賞歴
[編集]作品リスト
[編集]- 『円周率を計算した男』新人物往来社、1998年 のち文庫
- 『算聖伝』新人物往来社、2000年
- 『和算忠臣蔵』小学館、2001年
- 『怒涛逆巻くも 日本近代化を導いた小野友五郎と小栗忠順』新人物往来社、2003年 のち文庫
- 『ラランデの星』新人物往来社、2006年
- 『美しき魔方陣 久留島義太見参!』小学館文庫、2007年
- 『和算小説のたのしみ』岩波科学ライブラリー、2008年
- 『星空に魅せられた男間重富』高山ケンタ画 くもん出版 2011
- 『江戸の天才数学者 世界を驚かせた和算家たち』新潮選書、2012
- 『星に惹かれた男たち 江戸の天文学者 間重富と伊能忠敬』日本評論社、2014
- 『トコトンやさしいコンカレント・エンジニアリングの本』原嶋茂名義 日刊工業新聞社 2015
- 共著
- 江戸次郎、高橋和島、松岡弘一、柏田道夫、鳴海風、喜安幸夫「大江戸まんじゅう合戦」『遠き雷鳴』桃園書房〈桃園文庫:ア02-02 / 特選時代小説アンソロジー 2〉、2001年5月15日、257-280頁。「初出:『問題小説』1995年6月号。」
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d 『文藝年鑑2023』 2023, p. 92.
- ^ a b 鳴海風「全国研究大会秋田大会の開催に寄せて 秋田の和算は文化遺産」『秋田魁新報』2022年10月21日、10面。
- ^ “会員名簿 鳴海風|日本推理作家協会”. 日本推理作家協会. 2022年4月13日閲覧。
- ^ https://www.sairuma.com/narumi-fu
- ^ https://web.archive.org/web/20210116180156/https://www.sairuma.com/narumi-fu
- ^ 鳴海風さん - Sairuma!
- ^ 日本数学会・顕彰事業 - 出版賞受賞者リスト
参考文献
[編集]- 日本文藝家協会 編「便覧:文化各界人名簿」『文藝年鑑2023』新潮社、2023年(2023年6月30日発行)、92頁。ISBN 978-4-10-750049-6。「筆名本名・生年月日・出生地・代表作など。」