コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

(仮称)美浜新庄ウィンドファーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(仮称)美浜新庄ウィンドファーム[1][2]
(仮称)美浜新庄ウィンドファームの位置(日本内)
(仮称)美浜新庄ウィンドファーム
日本における(仮称)美浜新庄ウィンドファーム[1][2]の位置
日本の旗 日本
所在地 福井県三方郡美浜町[1]
座標 北緯35度33分21秒 東経136度00分02秒 / 北緯35.55583度 東経136.00056度 / 35.55583; 136.00056 ((仮称)美浜新庄ウィンドファーム[1][2])座標: 北緯35度33分21秒 東経136度00分02秒 / 北緯35.55583度 東経136.00056度 / 35.55583; 136.00056 ((仮称)美浜新庄ウィンドファーム[1][2])
現況 計画中[1]
事業主体 株式会社グリーンパワーインベストメント
タービン
タービン数 約20~25基[1]
ハブの高さ 約90~120m[1]
ローターの直径 約100~140m[1]
風力発電所
種類 陸上[1]
平均標高 約700m
陸上の状態 森林(保安林を含む)[1]
陸上面積 約1,268.15ha[1]
発電量
最大出力 105,000kW[1]
2020年5月26日現在
テンプレートを表示

(仮称)美浜新庄ウィンドファーム((かしょう)みはましんじょうウィンドファーム)は、東京都に本社を置く株式会社グリーンパワーインベストメントが、福井県三方郡美浜町に建設を計画している風力発電所である。[1]

概要

[編集]

事業実施想定区域は、美浜町新庄にある関西電力嶺南変電所の東の森林約1,268.15ha(うち、風力発電機の設置想定範囲は約160.50ha)で、野坂山地庄部谷山芦谷山から伸びる尾根筋一帯に、ローター直径約100~140m、最大高約140~190m、単発出力約3,400~4,200kWのプロペラ型風力発電機約20~25基を設置し、総出力最大105,000kWの発電を目指している[1]

事業実施想定区域(黒線で囲まれた区域) と 風力発電機の設置想定範囲(赤線で囲まれた区域) [3]

事業実施想定区域とその周辺の自然環境

[編集]
植生

環境省植生調査によると、事業実施想定区域周辺は、最も自然度の高い「植生自然度9」の森林が、福井県内で最も広範囲に残されている地域である。 [4] 関西周辺の登山地図やガイドブックを多数執筆する草川啓三は、その著書『森の巨人たち』の中で野坂岳から三国山に至るコース(事業実施想定区域の東端で美浜町敦賀市の境界を成す尾根)を紹介し、「関西の山では最も豊かなブナの林が続く稜線で、白山のチブリ尾根や釈迦新道にも負けないブナのコースではないかと思う。野坂岳の山頂から芦谷岳の南まで、幹回り3mを越えるブナの巨樹を何本も見ることができる。」と書いている。 [5]

事業実施想定区域のすぐ北側で、同区域に取り囲まれる甲森谷(こうもりだに)には、カツラトチノキサワグルミなどの巨木が多数あり、幹周り5~12m超のカツラ15本が「甲森谷のカツラ巨木群」として環境省の「巨樹・巨木林データベース」に登録されている[6][7]

事業実施想定区域の東側の、黒河川の源流域には湿原があり、「黒河の湿原植生」が「福井県のすぐれた自然データベース」に登録されている[8]

事業実施想定区域の稜線上には、胸高周囲3〜4mのブナ巨木が多数あり、そのうち104本が環境省の「巨樹・巨木林データベース」に登録されている[6][9]

事業計画の進行状況

[編集]
環境影響評価法に基づく環境アセスメント[10]
  • 2020年5月26日 計画段階環境配慮書の縦覧開始
  • 2020年6月29日 計画段階環境配慮書の縦覧終了、配慮書一般意見締切。
  • 2020年7月20日 福井県知事の意見
  • 2020年7月31日 環境大臣の意見
  • 2020年8月18日 経済産業大臣の意見
  • 2021年1月14日 計画段階環境方法書の縦覧開始
  • 2021年2月15日 計画段階環境方法書の縦覧終了
  • 2021年3月 1日 方法書一般意見締切日
  • 2021年8月12日 福井県知事の意見
  • 2021年9月 2日 経済産業大臣の勧告

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l “(仮称)美浜新庄ウィンドファーム発電事業に係る計画段階環境配慮書” - 株式会社グリーンパワーインベストメント、2020年5月26日(2020年6月29日閲覧)。
  2. ^ 基準点成果等閲覧サービス(基準点名=庄部谷)国土地理院、2020年7月20日閲覧)。事業実施想定区域内にあるこの三角点の緯度経度を当該事業所の座標とした。
  3. ^ 地図画像の作成には 国土地理院地理院地図カシミール3Dを使用した。
  4. ^ 環境省 自然環境調査Web-GIS 植生調査 第6-7回(1999~2012/2013~)植生図、(2020年7月20日閲覧)
  5. ^ 草川啓三『森の巨人たち – 巨樹と出会う – 近畿とその周辺の山』ナカニシヤ出版、2017年、164頁。
  6. ^ a b 環境省 巨樹・巨木林データベース(2020年7月20日閲覧)
  7. ^ 先述した草川啓三の著書『森の巨人たち』の表紙には、甲森谷最大のカツラの巨木の写真が採用されている。
  8. ^ 福井県のすぐれた自然データベース - 黒河の湿原植生(2020年7月20日閲覧)
  9. ^ 野坂山地ブナ巨木群”. 2023年9月29日閲覧。
  10. ^ 環境省 環境影響評価情報支援ネットワーク - (仮称)美浜新庄ウィンドファーム発電事業

外部リンク

[編集]