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NHK夜の連続ドラマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
23時ドラマから転送)

NHK夜の連続ドラマ(エヌエイチケー よるのれんぞくドラマ)は、NHK総合テレビジョン(かつては再放送はNHK衛星第2テレビジョン(BS2)で再々放送されていた)で、23時台に放映されていたテレビドラマシリーズの総称。別名「よるドラ」。なお、ここで言う“夜の連続ドラマ”とは、一回の放送が15分で週4回の帯ドラマをさす。

概要

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2002年度から「23時のNHK」というキャッチコピーによる23時台の番組内容拡充を図るとともに、1998年3月で終了した「ドラマ新銀河」以来4年ぶりの夜の帯ドラマ枠として、月曜から木曜の23:00 - 23:15(金曜深夜=土曜日未明に1週間分をまとめて1時間に渡り再放送。2002年度はBS2で土曜日8:30-9:30に再々放送があった)に「連続ドラマ」として復活。2004年からは「よるドラ」という愛称を設定している。

銀河テレビ小説」「新銀河」がファミリー層向けであったのに対し、「連続ドラマ」「よるドラ」は特に20 - 30代の女性層を中心に向けて放送している。流れとしては、2000 - 2001年度の2年間、毎週火曜日の23:00-23:45に放送され、この枠の設立に伴い発展終了した「ドラマDモード」を継承した形である。1シリーズ4~6週間(16~24回)のものが多い。ホームドラマコメディーも多いが、「真夜中は別の顔」や「結婚のカタチ」などのように作品によってはサスペンス愛憎劇(ドロドロ)を取り入れたものもある。
「よるドラ」とは、「連続テレビ小説」が「朝ドラ」の愛称(略称)で親しまれているのを参考につけられたものと考えられている。

なお、台風や重大事件が発生した場合、NHKニュース10の時間枠を拡大するため休止になることがあり、その場合は話数調整と、金曜深夜=土曜未明の1週間まとめて再放送の関係もあり、放映できなかった番組を金曜日の23時から放送したり、あるいは休止した翌日を2本分まとめて(23時-23:30)放送する事例がある。ただ、2005年8月から放送の「ダイヤモンドの恋」に関しては、台風情報に加え、当時衆議院選挙の政見放送が23:15から組まれている(公職選挙法で放送日の変更が出来ない)都合もあってそれらの処置を取る事が出来なかったため、予定の放送を1週休止・繰り下げ(予定されていた時間帯には別番組差し替え)となったケースもある。

また、作品によってはNHKの関連会社NHKエンタープライズ、並びに外部プロダクションとの共同製作を取る番組がある。(これは月曜ドラマシリーズなどよるドラ以外の作品にも一部見られる)夜の帯ドラマで朝ドラと違う特徴として挙げられていた東海地方(特に愛知県)を題材にしたドラマは結果的にNHK名古屋放送局製作の2本のみにとどまった。(大阪発も3本のみだった)

一連の不祥事によるNHKの抜本的な改革の一環として、2005年度で放送が終了することが決まった。本編は2005年11月14日から12月22日まで放送された「どんまい!」を最後に終了し、2006年1月から3月までは「よるドラ・セレクション」として「火消し屋小町」(2004年)など以前放送された作品から好評だったものを再放送した。但し、金曜夜の1週間まとめての再放送は2005年12月で廃止されるため行わなかった。このよるドラに携わった多くのスタッフは事実上当番組と、月曜ドラマシリーズ2005年は「月曜劇場シリーズドラマ」)の後継番組として2006年1月から開始された「土曜ドラマ」に配置転換された。またこれに伴い、平日23時台の帯番組は再び報道番組(最初の2006年度は「スポーツ&ニュース」)が設置されることになった。

その後、ゴールデン・プライムタイム枠の帯ドラマは16年間途絶えることになったが、2022年4月から、体裁上は月曜日22:45-23:15に放送されていた『よるドラ』の枠を発展・拡充する形で『夜ドラ』枠(月-木曜22:45-23:00)が新設され、16年ぶり[注釈 1]にゴールデン・プライムタイム枠の帯ドラマの放送が再開されることになった。

放送作品一覧

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  タイトル 放送期間 共同制作 原作 脚本 音楽 主演 その他出演者 公式
1 真夜中は別の顔 2002年4月1日 - 5月23日 NHKエンタープライズ21
(NHK EP)
シドニィ・シェルダン ジェームス三木 今井美樹
「微笑みのひと」
瀬戸朝香 小雪吉川晃司細川俊之高畑淳子玉山鉄二 [1]
2 恋セヨ乙女 2002年7月1日 - 8月1日 自社制作   岡田惠和 真中瞳 佐藤藍子酒井若菜筧利夫小野武彦 [2]
3 ロッカーのハナコさん 2002年8月26日 - 10月4日 自社制作 石井まゆみ 戸田山雅司 ともさかりえ 吹石一恵国分佐智子平山綾風間杜夫 [3]
4 お見合い放浪記 2002年10月7日 - 11月7日 NHK EP、PDN 阿川佐和子 大森美香 水野真紀 鈴木砂羽沢村一樹吉田日出子賀集利樹 [4]
5 精霊流し〜あなたを忘れない〜 2002年11月11日 - 12月5日 NHK EP
東北新社クリエイツ
さだまさし 市川森一 さだまさし
精霊流し
坂口憲二 中村俊介新山千春風吹ジュン根津甚八宮崎美子
6 かるたクイーン 2003年1月6日 - 1月30日 大阪放送局   小松江里子 今井美樹
「微笑みのひと」
石田ひかり 山口達也錦戸亮陣内智則神山繁野際陽子
7 赤ちゃんをさがせ 2003年2月17日 - 3月6日 自社制作 青井夏海 宮村優子 高野志穂 麻生祐未杉本彩黒谷友香石橋蓮司山咲トオル岸田今日子
8 女将になります! 2003年3月31日 - 5月8日 自社制作 倉澤紀久子 小松江里子 島谷ひとみ
元気を出して
酒井法子 高橋惠子山本太郎中山忍塩沢とき小林稔侍
9 女神の恋 2003年5月19日 - 6月19日 自社制作   田渕久美子 松本明子 山口祐一郎愛華みれ国分佐智子高木ブー辰巳琢郎前田美波里中野勇士角替和枝 [5]
10 ブルーもしくはブルー 2003年6月23日 - 7月17日 自社制作 山本文緒 中谷まゆみ 稲森いずみ 石黒賢細川茂樹中尾ミエ宇津井健 [6]
11 ニコニコ日記 2003年8月18日 - 10月2日 NHK EP 小沢真理 大森美香 木村佳乃 永井杏沢村一樹大塚寧々ユンソナ古田新太大杉漣長山藍子 [7]
12 帰ってきたロッカーのハナコさん 2003年10月6日 - 11月6日 自社制作 石井まゆみ 戸田山雅司 ともさかりえ 吹石一恵、平山あや、田丸麻紀小西美帆草刈正雄
13 百年の恋 2003年11月10日 - 12月4日 自社制作 篠田節子 橋部敦子 川原亜矢子 筒井道隆浅見れいな高畑淳子六平直政加勢大周江波杏子 [8]
14 ちょっと待って、神様 2004年1月5日 - 2月5日 名古屋放送局 大島弓子 浅野妙子 泉ピン子 宮崎あおい京本政樹塚本高史安達祐実裕木奈江津嘉山正種 [9]
  女神の恋(再) 2004年2月9日 - 3月11日 自社制作   田渕久美子 松本明子 山口祐一郎、愛華みれ、国分佐智子、高木ブー、辰巳琢郎
15 ドリーム〜90日で1億円〜 2004年3月29日 - 5月6日 NHK EP、カズモ ロバート・アレン
マーク・ヴィクター・ハンセン
市川森一 倉木麻衣
明日へ架ける橋
水野美紀 陣内孝則筒井真理子北村総一朗南田洋子長塚京三 [10]
16 もっと恋セヨ乙女 2004年5月17日 - 6月25日 自社制作   岡田惠和 真中瞳 佐藤藍子、酒井若菜、吉澤ひとみ金子貴俊、小野武彦、筧利夫
17 火消し屋小町 2004年7月12日 - 8月12日 NHK EP、MMJ 逢坂みえこ 中谷まゆみ 池脇千鶴 ベッキー櫻井淳子細川茂樹間寛平山寺宏一大杉漣 [11]
18 トキオ 父への伝言 2004年8月30日 - 9月30日 自社制作 東野圭吾 福田靖 大塚愛
大好きだよ。
国分太一
櫻井翔
富田靖子保田圭井上和香高橋ひとみ伊武雅刀片岡鶴太郎風吹ジュン [12]
19 結婚のカタチ 2004年10月4日 - 11月11日 自社制作   青柳祐美子 藤原紀香 葛山信吾紺野まひる市毛良枝竜雷太夏木マリ
20 アイ'ム ホーム 遥かなる家路 2004年11月15日 - 12月16日 大阪放送局 石坂啓 浅野妙子 時任三郎 戸田菜穂紺野美沙子石田靖星井七瀬佐藤仁美寺田農陣内孝則 [13]
21 ルームシェアの女 2005年1月10日 - 2月17日 自社制作   中園健司 masumi
「小夜啼鳥(さよなきどり)」
中島知子 佐々木蔵之介汐風幸田中律子市川実和子津田寛治大空眞弓藤村俊二 [14]
  百年の恋(再) 2005年2月21日 - 3月18日 自社制作 篠田節子 橋部敦子 川原亜矢子 筒井道隆、浅見れいな、高畑淳子、六平直政、加勢大周、江波杏子
22 愛と友情のブギウギ 2005年3月28日 - 5月5日 自社制作   藤本有紀 HOUND DOG
アカペラ
片平なぎさ 麻生祐未河合美智子広岡由里子岩崎ひろみ石黒賢羽場裕一柳沢慎吾京本政樹小林隆梅津栄白川由美淡島千景 [15]
23 笑う三人姉妹 2005年5月16日 - 6月16日 自社制作   秋元康 mink
「おまじない」
浅野ゆう子 光浦靖子牧瀬里穂田辺誠一益岡徹石倉三郎井上順小林幸子橋爪功野際陽子 [16]
24 七色のおばんざい 2005年6月20日 - 7月28日 名古屋放送局 柴田よしき 長川千佳子 後藤真希
スッピンと涙。
相田翔子 筧利夫佐藤仁美杉浦太陽匠ひびき峰岸徹富司純子江守徹
25 ダイヤモンドの恋 2005年8月22日 - 10月6日 大阪放送局   田渕久美子 川江美奈子
「しあわせ」
浅野温子 吉田栄作山下真司金子昇宍戸錠石田未来加賀まりこ [17]
26 理想の生活 2005年10月10日 - 11月10日 NHK EP
ドリマックステレビジョン
  相良敦子 Xuelian
「咲いた」
堺正章 風吹ジュン高野志穂吉本多香美長谷川哲夫松山政路沢田雅美森口瑤子竜雷太
27 どんまい! 2005年11月14日 - 12月22日 自社制作 矢島正雄
若狭たけし
矢島正雄 尾崎亜美
「待っていてね」
相武紗季 西島千博浅見れいな柳家花緑笹野高史淡路恵子三宅裕司 [18]
  火消し屋小町(再) 2006年1月9日 - 2月9日 NHK EP、MMJ 逢坂みえこ 中谷まゆみ 倉木麻衣
「明日へ架ける橋」
池脇千鶴 ベッキー、櫻井淳子、細川茂樹、間寛平、山寺宏一、大杉漣
  ブルーもしくはブルー(再) 2006年2月27日 - 3月24日 自社制作 山本文緒 中谷まゆみ 島谷ひとみ
「元気を出して」
稲森いずみ 石黒賢、細川茂樹、中尾ミエ、宇津井健

備考

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  • ドラマ新銀河の時代には副音声の視覚障害者向け解説放送が行われていたが、よるドラではそれは行われていなかった。(ステレオ放送のみとなっていた)
  • 2002年度-2004年度は「よるドラ」共通のテーマソングが使用された。2002・2003年度は1年間を通して使用されたが、2004年度は4-7月期、9-11月期、1-3月期と、ほぼ学校の学期単位で変えていた。最終年度・2005年度は朝ドラや過去の夜の帯ドラマと同様に各作品ごとにテーマソングを定めていた。
  • 銀河テレビ小説とドラマ新銀河の時はテーマ音楽、並びに出演者(月曜日分はスタッフも)のテロップクレジットは朝ドラと同じく冒頭に行っていたが、よるドラでは番組の末尾(エンディング)で行っていた(朝ドラは一部作品の最終回=どんど晴れなどでエンディングにクレジットを出すことがあるが、一貫して冒頭に出演者のクレジットを出す)。
  • また上記2つの帯ドラマでは本編の前に、全作品共通のアイキャッチ映像が放送されていたが、当シリーズでは作品のそれぞれ冒頭の画面右下に「夜の連続ドラマ」の字幕を出す程度だった(2010年以後の連続テレビ小説、およびゴールデンタイム枠のドラマでも同様に採用している)。
  • 真夜中は別の顔は週タイトルを設けていなかったが、恋セヨ乙女以後は連続テレビ小説に倣って週タイトルを設けて放送している。また毎週木曜日の放送(同枠としては週の末尾に当たる)の本編終了後には朝ドラと同じように1分間程度の予告編を入れていた。
  • 2005年3月28日から、毎週月-木曜日19:30-19:45の枠で「夜の連続ドラマ・アンコール」をBS2にて放送された。これまでに放送した作品から特に視聴者からの再放送希望が多かった作品を放送した。デジタル放送では基本的に16:9のワイドサイズで放送。

脚注

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注釈

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  1. ^ 新作としては16年3か月ぶり

出典

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関連項目

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外部リンク

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