Portal:医学と医療/特集項目/1
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ジカ熱(Zika fever)もしくはジカウイルス感染症(Zika virus disease)は、フラビウイルス科のジカウイルスによって引き起こされる病気。アジア、アメリカ、アフリカ、太平洋で感染が発生している。日本では、2016年2月5日に、4類感染症として指定されている。最初の流行は、2007年にミクロネシア連邦のヤップ島で発生している。ついで、アメリカ大陸で2015年12月から流行が発生した。2015年のものは、2016年2月1日、世界保健機関により国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態が宣言される事態に発展した。
ジカウイルスは、デングウイルスの近縁種の、蚊を宿主とするフラビウイルス科のウイルスである。同時に蚊は媒介者でもあり、本来の宿主は未知であるが、血清学上は、西アフリカのサル及びネズミ目である証拠が発見されている。ジカウイルスを媒介する蚊に刺されてからの潜伏期間は不明であるが、数日から1週間とみなされている。60%から80%程のケースが、無症候性である。また、主たる症状は軽度の発熱、結膜充血、筋肉痛、関節痛、頭痛、斑点状丘疹である。
蚊がジカ熱を伝播するため、感染地域の蚊の駆除によって予防効果が発生する。有効なワクチンは存在しない。特別な治療法はないが、アセトアミノフェンは症状の緩和に有効である。治療は、痛み、発熱、かゆみに対する対症療法を行い、患者を支援するものとなる。・・・