Qatar Exoplanet Survey

Qatar Exoplanet Survey（QES）とは、トランジット法を用いて太陽系外惑星を発見することを目的としているプロジェクトである^[1]。ニューメキシコ・スカイズ天文台（ニューメキシコ州）に設置された望遠鏡で観測が行われている。

成果

2010年 12月14日、スペクトル分類がK型の恒星であるQatar-1（英語版）の周囲を公転している太陽系外惑星のQatar-1bが発見された^[2]。Qatar-1bはホット・ジュピターである。2011年 10月26日、ホット・ジュピターのQatar-2bが発見された^[3]。また、更に外側にQatar-2c^[4]が存在する可能性も示されている。

その後、2016年-2019年にかけて太陽系外惑星を複数発見している^[5]。2016年6月22日には、3つのホット・ジュピターQatar-3b（英語版）、Qatar-4b（英語版）、Qatar-5b（英語版）の発見が報告された^[6]。2017年と2018年にそれぞれQatar-6b、Qatar-7bが発見された^[5]。2019年3月には、3つのホット・ジュピターQatar-8b、Qatar-9b、Qatar-10bの発見が報告された^[1]。

次の一覧は太陽系外惑星エンサイクロペディアのデータ^[5]に基づく。2020年11月11日時点で10個の惑星が発見・確認されており、更に1つの惑星が存在する可能性がある（存在が未確定の惑星は括弧で示す）。

恒星	赤経	赤緯	等級	距離 (光年)	分類	惑星	質量 (木星質量)	半径 (木星半径)	軌道周期 (日)	軌道長半径 (天文単位)	離心率	傾斜角 (°)	発見年
Qatar-1	20^h 13^m 32^s	+65° 09′ 43″	12.84	187	K	b	1.294	1.143	1.42002504	0.02332	0	84.08	2010
Qatar-2	13^h 50^m 37^s	−06° 48′ 14″	13.3		K	b	2.487	1.144	1.3371182	0.02149	0	88.3	2011
Qatar-2	13^h 50^m 37^s	−06° 48′ 14″	13.3		K	(c)	8.4		332		0.09		2011
Qatar-3	23^h 56^m 36^s	+36° 12′ 47″	12.88		G0V	b	4.31	1.096	2.5079204	0.03783		86.8	2016
Qatar-4	00^h 19^m 26^s	+44° 01′ 39″	13.6		K	b	5.85	1.552	1.8053949	0.02861		88.82	2016
Qatar-5	00^h 28^m 13^s	+42° 03′ 41″	12.82		G2V	b	4.32	1.107	2.8792319	0.04127		88.74	2016
Qatar-6A	14^h 48^m 50^s	+22° 09′ 09″	11.4	101	K2V	b	0.668	1.062	3.506189	0.0423	0	86.01	2017
Qatar-7	23^h 54^m 04^s	+37° 01′ 19″	13	725	F4V	b	1.88	1.7	2.032046	0.0352	0	89	2018
Qatar-8	10^h 29^m 39^s	+70° 31′ 38″	11.5	276.7	GOV	b	0.371	1.285	3.71495	0.0474	0	89.29	2019
Qatar-9	10^h 42^m 59.5^s	+60° 57′ 51″	14.1	211.4	K5V	b	1.19	1.009	1.540731	0.0234	0	89.23	2019
Qatar-10	18^h 57^m 47^s	+69° 34′ 15″	12.8	539	F7V	b	0.736	1.534	1.645321	0.0286	0	85.87	2019