VITAMIN E・P・O
『VITAMIN E・P・O』 | ||||
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EPO の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル |
ニューミュージック シンセ・ポップ シティ・ポップ | |||
時間 | ||||
レーベル | Dear Heart / RVC | |||
プロデュース | 宮田茂樹・EPO | |||
チャート最高順位 | ||||
EPO アルバム 年表 | ||||
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『VITAMIN E・P・O』収録のシングル | ||||
『VITAMIN E・P・O』(ビタミン イー・ピー・オー) は、EPOの4枚目のオリジナル・アルバム[1]。1983年4月5日に発売された。発売元はDear Heart / RVC。
概要・制作
[編集]収録内容は、2枚のシングル「土曜の夜はパラダイス」「う、ふ、ふ、ふ、」と洋楽のカバーが1曲、ほか書き下ろしのオリジナル曲にて構成されている。カセットテープのみ、A面6曲目にボーナス曲「Dear Heart」が収録されている[3]。
カバー曲「BYE BYE BABY」の原曲は、アメリカのロック&ポップス・グループ、フォー・シーズンズが1965年に発表したシングル「バイ・バイ・ベイビー」(Bye, Bye, Baby(Baby Goodbye))[4]。「無言のジェラシー」は当時、バンド・メンバーだった村松邦男が、自身のファースト・ソロ・アルバム『GREEN WATER』[注 1]にて「ジェラシー」と改題。自身の作詞にてカバーしている。
編曲は、ほぼ全曲を1stアルバム『DOWN TOWN』から続いて携わる清水信之。「あなたを奪えない」のみギタリスト・大村憲司が担当。コーラスには大貫妙子、安部恭弘、木戸やすひろ、比山清が参加。プロデュースは4作連続で宮田茂樹が手掛けている。EPOのRCA在籍時に発売された3作のオリジナル・アルバム制作に大きく携わっていた山下達郎は、本作以降には参加していない。
2023年8月5日には ″CITY POP ON VINYL 2023参加作品″ の1枚として、バーニー・グランドマンによるカッティングが施されたクリアピンク・ヴァイナル仕様でLPレコードが発売された[5]。
新レーベル設立
[編集]本作は、EPOが1980年にメジャー・デビューしてから2年間在籍したRCAを離れ、RVC内に新たに設立された社内レーベルDear Heart移籍後第1弾となるアルバムであり、同レーベルの記念すべき第一作目となっている。レーベルにはEPOの他に大貫妙子、EPOの編曲を手掛ける清水信之、サクソフォーン奏者のジェイク・コンセプションらが所属した。
背景
[編集]当時のメディアを賑わせていた話題の一つにハイテクブームがあり、その一方で人々の間には健康志向が広まり始め、”ジョギング” ”サプリメント” ”ベジタリアン”といったライフスタイルが徐々に浸透していった。アルバムタイトルは、そんな時代背景を意識して付けられたものとなっている[6]。
EPO本人は本作の制作エピソードを「私が体の中に持っているPOPな要素が、非常にストレートに表現されているアルバムではないだろうか。このアルバム制作中に、大好きなカレン・カーペンターが亡くなった。ショックだった」[注 2]と残している。
チャート成績・受賞歴
[編集]「う、ふ、ふ、ふ、」のヒットに続き本作もオリコンチャートの週間2位を記録するヒットとなり、1983年末放送の第25回日本レコード大賞 '83 アルバム・ベスト10の1枚に選出された[7]。
収録曲
[編集]LP・CT
[編集]全作詞・作曲: EPO (特記以外)、全編曲: 清水信之 (特記以外)。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「VITAMIN E・P・O」 | |
2. | 「土曜の夜はパラダイス」(ストリングス・アレンジ:乾裕樹) | |
3. | 「無言のジェラシー[注 3]」 | |
4. | 「Would You Dance With Me?」 | |
5. | 「あなたを奪えない」(編曲:大村憲司) | |
6. | 「Dear Heart[注 4]」(作曲:Mancini, Livingston, Evans) | |
合計時間: |
全作詞・作曲: EPO (特記以外)、全編曲: 清水信之。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「う、ふ、ふ、ふ、」 | |
2. | 「PAY DAY」 | |
3. | 「かなしいともだち」 | |
4. | 「五分遅れで見かけた人へ」 | |
5. | 「BYE BYE BABY」(作詞・作曲:Bob Crew, Bob Gaudio) | |
6. | 「う・ふ・ふ・ふ、Part.Ⅱ[注 5]」 | |
合計時間: |
CD・Blu-spec CD2
[編集]全作詞・作曲: EPO (特記以外)、全編曲: 清水信之 (特記以外)。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「VITAMIN E・P・O」 | |
2. | 「土曜の夜はパラダイス」(ストリングス・アレンジ:乾裕樹) | |
3. | 「無言のジェラシー」 | |
4. | 「Would You Dance With Me?」 | |
5. | 「あなたを奪えない」(編曲:大村憲司) | |
6. | 「う、ふ、ふ、ふ、」 | |
7. | 「PAY DAY」 | |
8. | 「かなしいともだち」 | |
9. | 「五分遅れで見かけた人へ」 | |
10. | 「BYE BYE BABY」(作詞・作曲:Bob Crew, Bob Gaudio) | |
11. | 「う・ふ・ふ・ふ、Part.Ⅱ」 | |
合計時間: |
参加ミュージシャン
[編集]〈アルバムのライナーノーツより〉
- Harpsichord, Linn Drums, Vibes, Hammond Organ:清水信之
- Guitar:大村憲司、村松邦男、清水信之
- Rhodes Piano, Synthesizer:清水信之、中村哲
- Strings Arrangement, Acoustic Piano:乾裕樹
- Drums:村上秀一、林立夫
- Bass:富倉安生、伊藤広規
- Percussions: ペッカー橋田、清水信之
- Flugel Horn Solo:数原晋
- Back Vocals:EPO、大貫妙子、安部恭弘、木戸やすひろ、比山清、Jake H. Concepcion、宮田茂樹
- Narration:Scot Lawson
発売履歴
[編集]発売日 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 備考 |
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1983年4月5日 | Dear Heart / RVC | LPレコード | RAL-8806[9] | |
カセット | RAT-8806[10] | |||
1984年 | CD | RACD-7[11] | 初CD化 | |
1986年9月15日 | R32A-1016[12] | 再発盤 | ||
1991年8月21日 | BMGビクター | BVCR-2523[13] | ||
1995年3月24日 | BVCR-8010[14] | Q盤 音パレード | ||
1999年6月23日 | BMGジャパン | BVCK-38008[15] | RCA CD名盤選書 | |
2007年4月8日 | Sony Music | BVCK-17005[16] | 紙ジャケット・リマスター盤 | |
2015年4月8日 | Blu-spec CD2 | MHC7-30027[17] | タワーレコード限定販売[8] | |
2020年9月9日 | 音楽配信[18] | |||
2023年8月5日 | LPレコード | MHJL-283[19] | クリアピンク・ヴァイナル仕様 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 村松邦男『GREEN WATER』 1983年9月25日 発売 JAPAN RECORDS LP:JAL-40
- ^ EPOオフィシャルサイト eponica.netより。
- ^ 「う、ふ、ふ、ふ、」のB面曲。シングルとは少々アレンジが異なっている。
- ^ ヘンリー・マンシーニの作品にEPO、大貫妙子、ジェイク・コンセプションらのコーラスを入れたもの。カセットテープのみのボーナス曲。
- ^ 「う・ふ・ふ・ふ、」のサビのコーラスのフェード・インで始まる30秒ほどのショートバージョン。同曲タイトル語尾の「PartⅡ」は、再発盤CD等では省略されており見受けられないものも存在する。
出典
[編集]- ^ a b “EPO/VITAMIN E・P・O<タワーレコード限定>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2022年9月10日閲覧。
- ^ アルバム(1999年6月23日再発盤・BVCK-38008)のライナーノーツ。
- ^ “Epo – Vitamin E.P.O = ビタミンE.P.O (1983, Cassette)”. Discogs. 2023年4月8日閲覧。
- ^ “Bye Bye Baby (Baby, Goodbye) / Searching Wind”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “Epo/VITAMIN E・P・O<完全生産限定盤/クリアピンク・ヴァイナル>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2023年9月1日閲覧。
- ^ アルバム『THE BEST STATION JOEPO 1980-1984』(2007年4月25日発売の紙ジャケット盤)のライナーノーツより。
- ^ “第25回日本レコード大賞”. 2022年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l “EPO/VITAMIN E・P・O<タワーレコード限定>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “Vitamin E.P.O = ビタミンE.P.O”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “Vitamin E.P.O = ビタミンE.P.O”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO (2) – Vitamin E・P・O”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO (2) – Vitamin E・P・O”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO (2) – Vitamin E・P・O”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO (2) – Vitamin E・P・O”. Discogs. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “VITAMIN E・P・O EPO”. ORICON NEWS. oricon ME. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO VITAMIN E・P・O”. Sony Music Shop. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO VITAMIN E・P・O”. Sony Music Shop. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “EPO”. MUSIC GUIDE情報局. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “VITAMIN E・P・O|EPO”. ORICON NEWS. oricon ME. 2023年9月1日閲覧。
外部リンク
[編集]- eponica.net – EPOオフィシャルサイト
- ALBUM VITAMIN E・P・O – 記憶の記録 LIBRARY