WD 1856+534 b

WD 1856+534 b
星座	りゅう座
分類	太陽系外惑星; 木星型惑星
軌道の種類	周回軌道
発見
発見年	2020年
発見者	TESS; スピッツァー宇宙望遠鏡; Andrew Vanderburg
発見場所	トランジット法
軌道要素と性質
軌道の種類	周回軌道
軌道長半径 (a)	0.0204±0.0012 au
離心率 (e)	0
公転周期 (P)	1.4079405±1.1e-06 日
軌道傾斜角 (i)	88.778±0.059 °
通過時刻	2458779.37508±3.4e-06 BJD
WD 1856+534の惑星
衛星の数	0
位置
赤経 (RA, α)	18h 57m 39.3436638658s
赤緯 (Dec, δ)	+53° 30′ 33.301682972″
固有運動 (μ)	赤経: 240.759 ミリ秒/年; 赤緯: -52.514 ミリ秒/年
年周視差 (π)	40.3983 ± 0.0705ミリ秒 ; （誤差0.2%）
距離	80.7 ± 0.1 光年 ; （24.75 ± 0.04 パーセク）
物理的性質
半径	0.928±0.09 RJ
質量	<14 MJ
表面温度	163±18 K
他のカタログでの名称
TOI-1690.01; TIC 267574918 b; LP 141-14 b; 2MASS J18573936+5330332 b
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WD 1856+534 bとは、地球からりゅう座の方向に約80光年（24.75パーセク）離れた位置に存在する白色矮星 WD 1856+534 の周囲を公転している太陽系外惑星である^[2]^[1]。

概要

大きさの比較
木星	WD 1856+534 b

WD 1856+534 bは、2020年にスピッツァー宇宙望遠鏡やトランジット法を用いたTESSによる観測で発見された^[2]^[1]。そのため、TOI-1690.01という名称も持つ。半径は木星の0.928倍、質量は木星の14倍以下とされており、公転周期は約1.4日（34時間）である。主星である白色矮星の7倍の大きさである^[1]。白色矮星の周囲では以前までに破片のような天体が存在していることが知られていたが、このような惑星が発見されたのは初めてである。

特性

白色矮星は質量が太陽程度の恒星が赤色巨星になった後、残った高温の中心核から形成される天体である^[1]。恒星が赤色巨星になった際、恒星の近くを公転していた惑星は主星に飲み込まれる。WD 1856+534 bの場合、WD 1856+534が赤色巨星になった際に1天文単位以上離れている必要があった^[3]。そのため、WD 1856+534 bは元々は主星から離れた位置を公転しており、主星が白色矮星になった後近づいたと推測されている^[1]。しかし、主星に近づきすぎた場合は潮汐力の影響で惑星は破壊されてしまうため、WD 1856+534 bの軌道がなぜ破壊されずに落ち着いたのかという疑問があると言われ、この惑星の発見を報告したAndrew VanderburgらはWD 1856+534 bが他の惑星との相互作用が発生し主星に近づいたという説を提示した^[3]。

脚注

注釈

^ ^a ^b パーセクは1 ÷ 年周視差（秒）より計算、光年は1÷年周視差（秒）×3.2615638より計算

出典

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j “白色矮星の近くで生き残った惑星を初めて発見！”. アストロピクス (2020年9月17日). 2020年9月17日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m “Planet WD 1856+534 b”. 太陽系外惑星エンサイクロペディア (2020年9月16日). 2020年9月17日閲覧。
^ ^a ^b ^c “系外惑星：白色矮星を軌道運動する巨大惑星候補天体”. nature asia (2020年9月17日). 2020年9月17日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f “WD 1856+534”. Simbad. 2020年9月17日閲覧。

概要

特性

脚注

注釈

出典

関連項目